『来てもらうよ、私たちの所に。《ゼヴィア》にね、ながみやさん。』
対は《ゼヴィア》のアサシン...そう夜空は言った。
自らの妹とも言った。
だから、私は対の心を...人格を元に戻せれば夜空も...
少なからず幸せを享受できるのかとも思う。
--戦えるだろうか、ただの女子高生である私が、
不本意とはいえ戦闘訓練を受けている少女に。
だけど、これだけは言わなければ。
「嫌だよ、対ちゃん。私は《ゼヴィア》なんかに行く気はない。
もう私は、夜空の、夜空達の仲間、《リバティー》の一員だから。」
『その仲間を消し飛ばしたのは君でしょ、ながみやさん。
くろさぎのアホがくれとに報告してたし。君は災厄を振り撒くんだよ。
よぞら君がそれを自分のせいにしてるだけで。』
「それは違う!」
『反発するんだ...じゃあ、フェイズ2、目標の強行奪取に入るよ。くれと。』
対が臨戦態勢になる。私はそれに気づく頃には対の回し蹴りが私に
直撃していた。気づけない一撃。
「うぐっ...がっ...」
無防備な私は屋上のフェンスに叩きつけられる。
『凍らせることも燃やすことも出来やしない...それは確かに強い能力...
けどね、それは能力"そのもの"を無効にするだけ...この仮説が正しい
とするならば、きっとこうなるよ。』
対の《氷結》の能力が私に向かって来る。
確かに私は寒さすら感じていない。
けど、私に直接触れていない空気には《氷結》の能力が作用する。
ところで、空気の大半は窒素であることは皆さんご存知だろう。
《氷結》の能力は、私を狙ったのではなく、窒素を液体化させるため
に放ったもの...そして、対のもうひとつの能力は...《炎熱》。
『死なない程度に...燃えちまいな...!』
「やばっ...!」
瞬間、液体窒素が爆発。
その炎は、私を巻き込んで...それd...
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その爆発音を聞き付けて屋上に来た時には遅かった。
一機のヘリコプターが既に遠ざかって行ったのだから。
《ゼヴィア》の連中が意味もなくここを爆破なんてしない。
その理由はなんだ...
そして僕は見つける。
黒焦げになっていない、足跡を。
『この足跡は...そしてあっちは凍っている...
なんだ、何が起こって......まさか...真夜か...!?』
炎と氷、相反するその二つをこうも連携的に使えるのは
双葉 対しかいない。そしてこの足跡の語る意味は...
『連れ去られたというのか、優奈が...だとするなら...僕は...!』
守れなかった...また、失った...
きっと《ゼヴィア》の基地に着いたのなら...
考えるだけで悪寒がする。
月波白夜と月波夜弦...狂気と狂乱を求めるマッドサイエンティスト
にして僕の両親...彼らは間違いなく、優奈の精神を壊すだろう。
『僕は...どうすればいいんだ...』