Devil may cry ~Fleet Collection~ 作:縁(みどり)
1番最初の建造で利根狙いして1発で引くぐらい好きです。
でも艦娘に嫌いな奴は1人もいません。みんな好きです。
ダンテはもっと好きですけど。
ダンテが街の案内を頼んだ理由は一つ。
以前、ダンテがあまりにも暇していた時に、街を歩いて見ると、どこもかしこも細々としていて、何も面白くなかったのだ。悪魔の視線を常に感じるというおまけも付いていたせいで、ロクにスイーツも見ることが出来なかった。
「ご、ごめん!お待たせ!!」
そう言って鈴谷がダンテの元へと駆け寄ってくる。結局、服を決めかねた鈴谷は、熊野の説得もあり、いつもの制服で来ることになった。
ダンテはそんな鈴谷にニヤリとした笑みを向ける。
「無理やり誘ったのは俺の方さ、気にするな。」
ダンテはそう言いながら、鈴谷の肩をポンポンと叩く。
鈴谷は顔を赤らめてダンテから顔を背ける。
「い、いや…でも、結構待たせちゃったし…」
鈴谷はそう言いながらチラと時計を見る。ダンテとの約束は12:00の予定であったが、時刻は既に昼の12:30を指していた。
それを聞くと、ダンテは軽く笑いながら先を歩く。
「Ha-ha、気にするなって。」
「…分かった…って、ちょっと待って!」
鈴谷は意外とダンテの歩みが早いのを見て、慌てて後を追う。その姿は、まるで親子のようにも見えた。
と、それを後ろから見つめる3人の影。
「…行ったかな?」
「そのようですわね…」
「…鈴谷さん…楽しそう…」
そこには、サングラスとマスクを付けた漣と朧、そして熊野がいた。熊野と漣と朧の3人は、今日は非番であるため、鈴谷とダンテの後を付けることに決めた。
熊野は2人の方に向き直る。
「それでは、行きましょうか。」
「はい!」
「ほいさっさ〜!」
3人は、ノリノリで鈴谷達の後を追うのであった。
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「それで、ダンテはどこに行きたい?」
鈴谷はそう言いながら、ダンテの方を見る。ダンテはただ楽しそうに辺りを見回していた。
「ここのことは全く知らないんだ、任せるさ。」
ダンテの言葉に、鈴谷の心臓は高鳴る。少しでも頼られたのが、嬉しいのかもしれない。
しかし、ダンテに任せられるとはいえ、鈴谷も街に出るのは週に1回程度であるため、そこまで知り尽くしているわけでは無い。
そして、今はお昼時だということを思い出す。
「…じゃあ、お昼ご飯、何か食べに行く?」
「huh、悪くないな。」
鈴谷の言葉に、ダンテは同意する。
鈴谷はそれを聞いて、よし来た!と言いながら頭の中で何を食べるかを考えてみる。
この近辺の飲食店なら、和食に中華料理にフランス料理にドイツ料理にエトセトラ、なんでもござれである。
とりあえず、ダンテに何を食べたいかを聞こうと口を開こうとする。
が、その直後、ダンテの好物を思い出して、おし黙る。
「…今ピザ食べたいと思ってる?」
「いつでもそう思ってるさ。」
ダンテはそう言いながら、軽く笑みを浮かべる。
鈴谷は呆れたような笑みを浮かべつつ、ため息をつく。あまりにも、直球なセリフをダンテが言ったためである。
「…じゃあ、ピザ食べに行こっか。」
「そう来なくちゃな。」
鈴谷の言葉に、ダンテは少し嬉しそうにそう呟くのであった。
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ダンテは、目の前のピザを一切れ持つ。一口一口、チーズが伸びないように噛み切り、そのまま何度も味わうように口を動かす。
口の中に広がるチーズの風味を一通り楽しんだダンテは、満足そうな笑みを浮かべていた。
「やっぱりうまいな。日本に移住してもいいくらいだ。」
「ピザでそこまで?」
鈴谷はダンテの言葉に苦笑いを浮かべる。
ダンテがピザを食べるのを見ていると、何だか服について悩んでいたのがバカらしくなってくる。
鈴谷も自分の目の前のマルゲリータを一切れ取る。最近は、あんまり太りたく無いから避けていたが、この場では仕方ないと割り切り、一口食べる。
口の中に広がるのは、バジルの香りとチーズの風味。
「ん〜!美味しい!」
「やっぱりピザはこれに尽きるな。」
ダンテはそう言いながら、生ハム&ガーリックポテトミックススペシャルをもう一切れ口に運ぶ。鈴谷も負けじとマルゲリータに手をつける。
「何でダンテってピザ好きなの?」
気になったようで、鈴谷はそう言いながらピザを頬張る。
それを聞いたダンテは少し考えるような仕草をとる。やがて、その口を開く。
「美味いからじゃダメか?」
鈴谷は少しキョトンとしたが、ダンテがそれほどまでにピザが好きだということを理解し、それ以上は何も言わなかった。
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「何故ピザなのです…」
熊野はそう呟きながら、ため息をつく。
それを見た朧が、ピザを頬張りながら、一言。
「美味しいですから、多分。」
もちろん、ピザが不味いと言っているわけではないし、デートでピザが悪いと言っているわけでもない。
ただ、何故折角普段出てこない街に出てきたのにも関わらず、ダンテはいつも通りの食事を摂るのか、理解ができなかったのだ。
もっとも、それは日本人特有の考え方で、海外では関係なく普段と同じ食事を摂るのかもしれないが。
「ピザウマー。」
そんなことを言いながら、ご満悦な笑顔を浮かべる漣は、本来の目的を忘れてしまっているかのようにピザを頬張る。
「…本当、鈴谷もなかなか大変な人を好きになってしまいましたのね。」
熊野はそう言いながら、カップに入っている紅茶を一口飲んだ。
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「はー美味しかった!たまにはピザも良いね!」
鈴谷はそんな風に言いながら、少し陽気に歩いている。最初はあまり乗り気ではなかったものの、いざ食べてみるとやはり美味しいものだった。
「次はどこへ…」
「スズヤ。」
と、ダンテが鈴谷の言葉に割り込む。
それを聞いた鈴谷は、キョトンとした表情を浮かべる。
「?…なんかあった?」
「…Ha-ha、いや、どうやらファンが見てるらしいぜ?」
ダンテはそう呟きながら、チラと後ろを見る。鈴谷はそれに吊られてダンテが見る方に目を凝らす。
そこには、何だか変装とも呼べないような、サングラスとマスクを付けた3人組がいた。
「げっ…付いて来てるし…」
「huh、どうする?撒くか?」
ダンテは楽しそうな笑みを浮かべて、鈴谷にそう告げる。
それを聞いた鈴谷は、それに吊られてイタズラっぽく微笑む。
「…ありかも?」
鈴谷とダンテは、顔を見合わせてニヤリと笑う。
ダンテは、軽くフィンガースナップをすると、まるで時間が止まったかのようにスローになる。
「じっとしてな。」
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「?…あの2人、何を話していますの?」
熊野は怪訝な面持ちで2人をじっと見る。何やら、怪しげな雰囲気を漂わせているのが目に見えたからである。
「…もしかして、気づかれましたか!」
朧が少し焦ったような声でそう呟く。
しかし、熊野はそれを聞いて、大丈夫ですわ。と言いながら微笑む。
「そもそも、この完璧な変装に、鈴谷とダンテさんは気がつくはずもありませんわ。」
「…もういなくなってますけど。」
と、漣が指を指しながら熊野に報告する。
それを聞いた熊野は、慌ててダンテ達の方を見る。2人はすでにその場から逃げ去っていた。
「!?…どこへ!?」
「お、追いましょう!まだ遠くまでは行っていないはずです!多分!」
朧がそう言いながら慌てた様子で走り出す。それを見た熊野は慌てて朧を追いかける。
「ちょ、ちょっと!お待ちなさいな!!」
「あら〜、撒かれてしまいましたが…」
漣はそれを見て、ため息をつきながら後から歩いて追いかける。
3人は、完全にダンテ達に踊らされていた。
というわけで、ダンテにクイックシルバー使わせました。
ただ、今でもほぼほぼ無双なのに、戦闘中に使っちゃうと話が終わってしまうので、こういうところでしか使わせません!