Devil may cry ~Fleet Collection~ 作:縁(みどり)
引き続き戦闘回…
死ぬほど書くのきつかったです…笑
バージルの次元斬・絶ってどういう表現すれば良いのかわからない…
「Haaaaaa!!」
ネロは叫びながら男へと力強く踏み出して、レッドクイーンを振り続ける。右へ、左へ、縦に、横に、何度も振り続ける。
しかし、その全てが男の日本刀によって防がれてしまう。
何度も甲高い金属音がこだまする中、男は表情を全く変えることもしない。
無論、魔人の顔に表情があるとは思えないのだが。
『
男はノイズがかった声でそう呟いて、ネロの攻撃をかわしながら身体を大きく翻して、大量の幻影剣を出現させる。
その幻影剣全てが、ネロの方を向いていた。
しかし、ネロはそれを見て怯えることなどしない。
「
ネロはすぐにブルーローズに持ち替えて、そのまま幻影剣を撃ち落とす体制に入る。
背後の魔人も、幻影剣を出現させて、まるで芸術作品のように幻想的な光景を作り出す。
その時は、すぐに訪れた。
「Haaa!!」
ネロは弾丸を何発も射出する。それと同時に、双方の幻影剣が動き出す。
お互いの幻影剣がぶつかり合い、溶け合っていく。
まるでガラスの破片のようにあたりに青い塵が散乱する。
そして、幻影剣の雨が降り注ぐ中、ネロはその右腕を男へと伸ばす。
「
ネロのその言葉が響くと同時に、男の足がネロの腕によって掴まれる。
男はもがくこともできずに、ただネロに引っぱられる。
しかし、その際に刀を抜いて、思い切りネロの顔面を斬り付けようとしていた。
引っ張られた勢いで、ネロへと男が迫っていく。
「!!…」
ネロはそれを見て、レッドクイーンをすぐさま抜く。
そして、その刀を受け止めて、力強く弾き返す。
そのまま、男は少し体勢を崩すが、その隙を見逃さずに、ネロは右腕で男をしっかりと掴み、地面へと何度も叩きつける。
「Hoo!!」
コンクリートで固められた地面が、音を立ててひび割れる。常人にはたえきれない程の力が、そこに掛かっているのが見て取れる。
男の日本刀が、ネロの足元へと落ちる。しかし、ネロはそのまま地面への叩きつけを止めることはしない。
「
ネロはその勢いのまま、男を工廠の建物へと投げ飛ばした。そのまま、足元に落ちていた日本刀を、音速を超える勢いで飛んでいく男へ投げつける。
たった数秒で、男は100m離れた工廠の壁に激突する。その衝撃で、工廠の壁に大きなヒビが入る。
そこへと飛んできた日本刀が、まさに男の身体を貫こうとした瞬間。
「humph。」
男は、その日本刀の刃の部分をキャッチした。
そのまま工廠の壁を蹴ってネロへと肉薄する。崩れた壁がさらなる衝撃を受けて崩れ去っていき、重力に引かれて落ちていく。
「!…化け物かよ。」
ネロは呆れながらそう呟いて、右腕を強く握って男を迎え撃つ準備をする。
しかし、その動作をしたことに、後悔をする。
たくさんの幻影剣が、頭上に迫っていたのだ。
「!!…」
ネロはなんとか、それを回避するために身体を前に回転させる。
ネロがいた場所へと、次々に幻影剣が落ちていく。
「…危ねえな。」
ネロはそう言いながら、男の方へと視線を向ける。
すると、男は少し離れたところで何もせずにただじっとしていた。
敵を目の前にしているのにも関わらずである。
「…どういうつもりだ?」
ネロはそう言って、軽くレッドクイーンに触れる。
それと同時に、男は魔人化すると同時に、刀を構えながらこう呟く。
『
その瞬間、分身のように何人かの男が現れ、それが一斉に動き出した。
「!!…」
ネロはその男達が何をするのかを予想して、すぐに動く。
真後ろにいた男の斬撃をレッドクイーンで防ぎ、真上から斬りかかってきた男に右腕を使って反撃する。そのまま、左側から近づいてくる影をブルーローズで対処していく。
しかし、それだけでは防ぎきれないほど、瞬間的で、かつ集中的な攻撃。
全ての男の影が同時にネロを襲う。
「くっ…!」
日本刀の切っ先が、ネロの右腕と左足を切りつける。
痛みに片膝をつくが、なんとか攻撃を回避しようとレッドクイーンを振り回す。
そのネロへと、とどめを刺すように、男が最後の攻撃を仕掛ける。
「マジかよ…!!」
ネロはそれを見て、軽い絶望を覚えた。
そのとどめを回避するすべがなかったからである。
男の刀がまっすぐに向けられ、そのままネロの身体を斬りつける。
「!!…」
ネロを激痛が襲う。痛みからか身体が動かない。
男がそのまま、刀を納刀する動作に入る。
まるで流れるような動きに、ネロはしばらく呆然としていた。
そして、納刀した瞬間。ネロは激しく吹っ飛ばされた。
「
ギリギリ海へと落ちないところで踏みとどまり、ネロはなんとか足をつく。
しかし、そこへとバージルの刀が再び迫る。
「!!…」
ネロはそれに対して、レッドクイーンを突き立てることで応戦する。
男の刀がネロへと突き刺さり、ネロのレッドクイーンが男へと突き刺さった。
ネロは苦痛に顔を歪める。
「…」
しかし、男はその表情を変えることなく、ただその痛みを享受する。
双方の得物が、お互いの身体を貫いたまま、膠着状態になる。
2人の間に、独特の緊張感が流れる。
「…さっさと抜けよ。じゃなきゃ、このままお互いに動けないままだぜ。」
ネロは男にそう軽口を叩く。しかし、男の方は何も反応しない。
ネロは呆れたように、乾いた笑いを浮かべる。
「…本当にあれの兄弟かよ…静かすぎて調子が狂うな…」
そう言って、ネロはレッドクイーンを男から引き抜く。それと同時に、男もネロの身体に刺さっていた日本刀を抜く。
そのまま、ネロは少しずつ後ずさりをして、男から離れながら、片膝をつく。
「…まあ、ダンテより親近感は湧くけどな。」
ネロはそう言って、右腕でしっかりと閻魔刀を握りしめて構える。
地は再び震え始め、大きな唸り声を上げる。
男もそれを視認した瞬間、自身の力を高めるように、日本刀を構える。
そして、その2人が動こうとした瞬間。
「動かないでね〜!」
そんなおっとりとしたような声が、2人の動作を止める。
そちらを見ると、第1艦隊の愛宕達が、皆男へ向けて主砲や艦載機の用意をしていた。
「…邪魔が入ったな。」
男はそう言って、血を払う動作をしながら日本刀を鞘に収める。
その瞬間、海面が腫れ上がり、大きな波音が響く。
海面から出てきたのは、戦艦レ級であった。
「!!…」
愛宕たちはそちらに気を取られてしまい、視線を男から外した。
その隙に、男は海の方へと高く飛び上がる。
「!!…待て!!」
ネロはその男に向けてそう叫ぶが、その前に男は海面へと飲まれて消えてしまった。
代わりに、戦艦レ級がネロの方を向いてその目を赤く輝かせていた。
戦艦レ級は、妖しく嗤う。
「…提督ガ苦戦シテイタトコロヲ見ルト、ソコソコ強イミタイダネ。ダンテヨリモ強イカナ?」
「提督ねぇ、お前らの指揮官ってことか…待て、ダンテだと?」
ネロはレ級の言葉のその部分に引っかかりを覚えて、そう問いかける。
まさか、深海棲艦と呼ばれる奴らにまで、ダンテの名が知られているのだろうか。
その後ろの第1艦隊は、慌てて主砲をレ級へと向ける。
「ネロくん!下がってて!」
愛宕がそう言って、その主砲をレ級へ放つ。
しかし、レ級はその砲弾を手でキャッチして、そのまま投げ返す。
その砲弾は、愛宕の頬をかすめて、遥か後方で爆発する。
愛宕の頬からは、一筋の血の雫が流れていた。
突然のトリッキーな戦法に、第1艦隊は混乱する。
「…マア、今ハ君ヲドウコウスルツモリモナイケド。」
第1艦隊のことなど目もくれず、ただネロを見る。
その目は、まるで何かを探っているようにも見える。
「…思ッタ通リ、君ハ面白イネ。」
レ級はそう言って、そのまま海の方へと歩いていく。
その目の赤は既に消え失せ、今はまるで年頃の少女のような笑みを浮かべている。
「…ジャアネ。今日ハ仕事モ終ワッタシ、マタドコカデ。」
レ級はそう言って、海へと飛び込んでいった。
「!…おい!」
ネロはそれを引き止めようとするが、もはやレ級は海の奥底へと消えて行った。
ネロは歯嚙みをして、小さく呟く。
「…なんなんだよ、一体。」
とりあえず、バージルとネロの戦闘は他者の介入によって終了です!
あぁ、良かった…笑