TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者   作:ヒーロー好き

114 / 143
第百十四席 群雄、パヤパヤを救出するのこと

「さ~て今日はどんな罠で孟獲さんを捕まえましょうか」

 

作戦会議を行う勇作達

 

「たんぽぽがやる」

 

「今日は鈴々の番なのだ」

 

「え~、私もやりた~い」

 

割りと乗り気で誰の罠を採用するかで話し合っている

 

「お主ら……段々楽しくなってきてるだろ?」

 

焔耶は一人、やや呆れながら眺めていた

 

「じゃあ誰がやるかおっぱいじゃんけんで決めるのだ」

 

「あ~え~とそれじゃあ私の不戦勝になるんじゃ」

 

「うわ…なにそれ嫌味っぽい」

 

「べ、べつにそういう訳じゃ」

 

たんぽぽの言葉に桃香はあわてて否定するが

 

「そうですよね~」

 

朱里はたんぽぽの言葉に納得するように表情をする

 

「無駄に胸の大きい人は、もっとそれが周囲に与える影響を考えてもらわないと…どうもおっぱい勝ち組はその辺、無神経の人が多くて」

 

「そうだね。それより」

 

たんぽぽはある方を指差す

 

「ご主人様、ほっといていいの?」

 

皆が視線を向けると

 

「………」

 

雰囲気を暗くして体育座りをしている勇作がいた

 

「大丈夫ですよ。直ぐに回復しますから……ね!」

 

「けど」

 

「ね!」

 

「ええと」

 

「ね!!」

 

「「「「……」」」」

 

朱里の迫力に皆、追求するのをやめるのであった

 

「(朱里がいつもより怖いのだ)」

 

「(いつもの孔明ちゃんじゃない)」

 

「(ごめん。ご主人様)」

 

「(いったい、何があったんだ?)」

 

そんなことを考えていると

 

 

 

「にゃ!にゃにゃにゃにゃ!」

 

突如、孟獲達が何かから逃げている様に、喚きながら乱入してきた

 

「「「「「うわあああああああ」」」」」」

 

「ん?」

 

彼女達にぶつけられ、吹き飛ばされる桃香達

 

「いった~い!」

 

「……ピンク」

 

「何なのだお前ら!いきなり飛び出してきて!」

 

「どうしたんですか?今日はまだ何も罠は仕掛けてない筈ですが……」

 

「……青」

 

「たたたたたた大変なのにゃ!」

 

慌てている孟獲

 

「お前らをやっつける為パヤパヤに悪霊をとりつかせたら急に暴れだして全然言うこと聞かないのにゃ~~!!」

 

「あ、悪霊?」

 

「よく分かんないけど、ミケ達に襲い掛かってきたにゃ!」

 

「お前達も早く逃げないと大変な事になるにゃ!」

 

「何を言い出すかと思ったら……」

 

朱里は呆れる様に、ため息をつく

 

「良いですか?悪霊なんてものは迷信で、大抵は何かの見間違いや、気の迷いに過ぎないんですよ?そもそも」

 

孟獲達に向けて、説明する朱里。そんな彼女を、巨大な影が覆い尽くす。朱里以外の全員が、驚愕する

 

「孔明ちゃん」

 

「後ろ!後ろっ!」

 

「へっ、後ろ」

 

振り向くと、8メートルはあるであろう巨大な体躯。鋭利に曲がった象牙に、瞳は真っ赤に染まっている巨大な象がいた

 

「っ!?」

 

振り返り、ようやく危機に気づく朱里。轟く程の雄叫びを上げると右足を上げ、踏み潰そうと、勢い良く下ろす

 

「「「「「うわああああああああ!!!」」」」

 

桃香と朱里と南蛮組は悲鳴を上げながら遠くに避難する

 

「取り押さえるのだ!」

 

得物を構える3人

 

「よしっ!」

 

タンポポは像に向かって駆け出す

 

「うおりゃあああああああ!!」

 

バアン!!

 

「ぐはああああ!!」

 

象の長い鼻で一蹴される

 

「であ!!」

 

今度は焔耶が駆け出すが、像は鋭利な牙を得物で受け止める

 

「ぐは!」

 

そして吹き飛ばされてしまう

 

「パヤパヤ!悪さは駄目なのだ!」

 

説得を試みる鈴々

 

「うにゃ~~!?」

 

ヒラヒラとした耳が、素早く羽ばたき始める。それにより、強風が巻き起こる。何とか踏ん張るも、地面から足が離れてしまった

 

「うにゃ~……目が回ったのだ~……」

 

鈴々は吹き飛ばされてしまった

 

「孔明ちゃん!何か策はある?」

 

「さ、策と言われても、悪霊を祓う方法なんて分かりませんよ……そもそも私は悪霊とか化け物とかその手の類いは、怖いから信じないことにしてて」

 

 

パオオオッ!!

 

 

咆哮を上げる象

 

「信じるも信じないも、現に目の前にいるじゃない!?」

 

「えへ」

 

「悪霊が憑くと、その印として悪しき力の宿った尻尾が生えるにゃ!だから、それを切れば元に戻る筈にゃ!」

 

孟獲が助言を送りそれを聞きた鈴々は動き出した

 

「分かったのだ!馬岱!魏延!援護を頼むのだ!!」

 

3人は象に向かって走りたず

 

「「はあ!!」」

 

タンポポと焔耶は、象の動きを食い止める

 

「今だ!」

 

「行け!」

 

「うりゃりゃ!!」

 

高く跳躍し、背中を駆ける鈴々。瞬く間に、最後尾まで到達

 

「尻尾が!尻尾が二本あるのだ!赤と青……どっちを切ればいいのだ!?」

 

見ると、尻尾はそれぞれ、赤と青の尻尾が二本生えていた

 

「それは、やってみないと分からないのにゃ!もし間違った方を切ったら、手負いの悪霊憑きになって、ますます凶暴になるのにゃ……!」

 

「そんなっ……!」

 

「早くしろっ!そう長くはもたんぞっ!」

 

「(赤……青……どっちを切れば……)」

 

急かされながら、焦りながら、鈴々は必死に考える

 

「あっ!!そうなのだ!!」

 

ふと、赤い方の尻尾を目にする。そこに、見覚えのある跡があった。そして、何かを思い出した鈴々

 

「分かったのだ!!」

 

行動に移す

 

「正解は…こっちなのだ!!」

 

陀矛で青い方の尻尾を切りにかかる

 

 

 

 

ガチン!!

 

 

「えっ!!」

 

が、尻尾は切れないどころか逆に刃は弾かれしまった

 

「パオオオオオ!!」

 

象は尻尾で鈴々を弾き飛ばす

 

「うにゃ!!」

 

「きゃあ!」

 

「ぐあ!!」

 

巻き込まれる形でたんぽぽと焔耶も吹き飛ばされてしまった

 

パオオオオ!!

 

象は3人を睨み付け向かって歩き出す

 

「このままじゃ」

 

万事休すかと思った

 

 

 

ズドオオオオオン!!!

 

 

「えっ」

 

その時、象の巨体が宙に浮いた

 

「………」

 

良く見ると、象のお腹の下に勇作がおり、象を蹴り上げていた

 

ドス~~~ン!!

 

象は地面に叩きつけられた

 

「ご、ご主人様…」

 

「正気に戻ってみれば、これはいったいどうなってるの?」

 

「お、お兄ちゃん」

 

「この象はいったい?」

 

「お館!危ない!!」

 

「ん?」

 

勇作が振り返ると

 

 

パオオオオ!!

 

 

象は右足を上げ、勇作を踏み潰そうとする

 

 

「……」

 

ドンッ!!!

 

が勇作は武装色の覇気を纏った右手を出して、逆に跳ね返した

 

 

パオオオオオオ

 

 

痛かったのか涙目になる象

 

 

「いきなり何するんだよ」

 

「お兄ちゃん!!」

 

「何?」

 

「パヤパヤに生えている青い尻尾を切るのだ」

 

「え?」

 

「早く!!」

 

「分かった」

 

そういって振り向くと

 

パオオオオオオ!!!

 

象が起き上がって勇作を睨み付けながら勇作の方に向かっていた

 

「……しょうがない」

 

そう言って勇作は包帯を取る

 

ドンッ!!

 

 

覇王色の覇気を発動した

 

 

「………」

 

象の動きは鈍くなり、止まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドスウーーーンッ!!!

 

 

 

 

 

 

象の真っ赤に染まっている目が白くなり、倒れた

 

 

「これで良し」

 

勇作は再度包帯を巻き、そして象の尻尾がある方に歩き出す

 

「これか…………フン!!」

 

そして覇気を纏った刀で青い方の尻尾を切った

 

 

パオオオオオオオオオッ!!!

 

 

咆哮を上げる象。体に染み付いていた邪悪なる妖気が、勢い良く排出される

 

「「「うわああああああ!!!」」」

 

その際に生じた衝撃に耐え切れず飛ばされるたんぽぽと焔耶と鈴々

 

「パヤ」

 

 

見上げる程の巨体が徐々に小さくなっていき、妖気は、完全に消滅。その場に残ったのは、桃色の可愛らしい小象のみとなった

 

「パヤパヤ~~っ!!」

 

元に戻ったパヤパヤ目掛け、涙を流しながら、飛び込む孟獲

 

「ごめんにゃ!美以が悪かったにゃ!」

 

何度も何度も謝り、頬ずりする孟獲

 

「何とかなった、かな」

 

「そういえば鈴々ちゃん。どうして、切ればいい方の尻尾が分かったの?」

 

「赤い方の尻尾には、これと同じ噛まれた跡が付いてたのだ。喧嘩の原因は、孟獲が寝ぼけてパヤパヤの尻尾に噛みついた事だって言ってたから、その跡が付いてない方が、後から生えた尻尾だって分かったのだ」

 

「「「「へぇ~」」」」

 

鈴々の説明に皆、関心していた

 

「けど」

 

「うおっ!」

 

勇作に抱き着く鈴々

 

「やっぱりお兄ちゃんは凄いのだ」

 

「……ありがとう」

 

そういって鈴々の頭を撫でる

 

「えへへ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暫くして

 

 

 

「ええっ!!南蛮象之臍之胡麻を分けてくれるんですか!?」

 

「美以はギャフンって言ってないけど、お前ら案外いいやつだから、分けてやる事にしたにゃ」

 

「ありがとう、孟獲ちゃん」

 

「ただし、一つ条件があるのにゃ」

 

「ん?」

 

「南蛮象之臍之胡麻は、南蛮族に伝わる宝。だから美以はそれが悪いことに使われないようちゃんと見届ける使命があるのにゃ」

 

「それって、もしかして」

 

「美以達も、お前達の村まで一緒に行くにゃ!」

 

「「「「「ええっ!!」」」」

 

「あと、中原にはおっきなムネムネがあるみたいだから、それも見物してみたいのにゃ」

 

「まあ確かに、見世物に出来る位大きい人は何人かいますけど……」

 

「(てか、それが目的だろう)」

 

「けど孟獲さん、私達の村は、ここからすごく遠いんですよ?」

 

「大丈夫なのにゃ!美以達は前にお忍びで遠い遠い巴群へ見物しに行った事があるのにゃ。だから、お前達の旅についていくぐらい、どうってことないのにゃ!」

 

「いや、私達の村は、その巴群よりずっと遠い所なんですけど……」

 

「いいじゃない、一緒に連れていってあげようよ」

 

「ですけど……」

 

「ほら、よく言うじゃない?旅は道連れ、世……世……」

 

「良い子も一緒なのにゃ~」

 

「世は情けだよ」

 

こうして、孟獲達を加えて桃花村に向けて出発する

 

 

 

「それより、ご主人様」

 

はずだった

 

「ん?」

 

「ちょっとこっちに来てくれませんか?」

 

そう言って朱里は勇作の首根っこを掴む

 

「えっ!あの、ちょっと……」

 

ズルズル連れてかれ

 

「うわっ!!」

 

少し密林の中で離される

 

「いたた、いったいどうし…」

 

「見ましたね」

 

「え?」

 

「見ましたね」

 

「な、何を」

 

「とぼけないでください………孟獲さん達とぶつかった時ことを!」

 

「ぶつかった時………う~ん」

 

勇作はその時のことを思い出そうする

 

「………………………………………あ」

 

そして思い出した。ぶつかった時に見えてしまった。朱里のスカートから見える青い物を

 

「い、いや、あれは事故で」

 

「事故でも見たことにかわりありません」

 

「…ひぃ」

 

「ご主人様」

 

朱里は笑みを浮かべる

 

「はい!」

 

嫌な汗を垂れる勇作

 

「責任とってください」

 

「せ、責任」

 

「はい」

 

「いや、そんな」

 

「わかりました」

 

「だから」

 

「わかりました?」

 

「朱里さん」

 

「ワ・カ・リ・マ・シ・タ?」

 

「はい、わかりました」

 

「では、帰りましょう。桃花村に………ウフフフフフフフ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じころ、泰山の星と翠は

 

「吹雪に閉じ込められてもう3日…食料も尽きたしこのままじゃ」

 

「案ずることはない!」

 

声がした方に視線を向けると

 

「…ふ」

 

「貴方はもしや美と正義の使者!華蝶仮面様」

 

星もとい華蝶仮面がいた

 

「さあ、差し入れのメンマ丼だ!遠慮せずに食しゅがよい」

 

そういってメンマ丼を差し出す

 

「うまい…ふわふわ卵に包まれたメンマの歯ごたえがまさに絶品」

 

メンマ丼を食べる翠

 

「メンマ最高!華蝶仮面様ありがとう」

 

「そうか!美味いか!これからはメンマに命を救われたことを忘れず常に感謝の心を」

 

 

「おい!しっかりしろ!」

 

翠は星の肩に手を当てていた

 

「メンマ丼なんてないぞ!幻だ!おい!」

 

幻覚を見ていたのか星はぶつぶつを何かを言っていた

 

「これで安らかに」

 

ガク

 

「うわ!寝るな!寝ると死ぬぞ!!」

 

「はっ!!」

 

「良かった…起きって……うわっ!!」

 

星は翠を押し倒した

 

「お、おい!星」

 

「主…来てくれたのですね」

 

「え?」

 

「主…わたし我慢できません」

 

そう言うと、翠の服を脱がし始める

 

「な、何するんだよ!やめろよ!」

 

「主の子供が欲しいです…ここでやりましょう」

 

星も服を脱ぎ始める

 

「やめろぉおおおお!!!あたしはご主人様じゃな~~~~いぃ!!」

 

 

 

 

 

 

そして愛紗はいうと

 

「おおっ!ようやく帰ってきたな」

 

一足早く桃花村に帰ってきた

 

「ようやくだ…ようやく…ご主人様ご主人様ご主人様ご主人様ご主人様ご主人様ご主人様ご主人様ご主人様ご主人様ご主人様」

 

 

 

 

 

 

「(俺、死なないよね)」

 

勇作は不安を抱えながら桃花村に向けて出発するのであった

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。