TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者   作:ヒーロー好き

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令和、最初の投稿です


第百十六席 勇作、助けを求めるのこと

時間を遡り、夕方

 

「例の件はどうなっている?」

 

洛陽の宮廷のとある塔の最上階。そこに張譲と于吉がいた

 

「あなたが董卓を隠れみのに行った悪政のお蔭で地には民の怨嗟の声で満ち、それを糧として太平要術には順調に妖力をため込んでいます」

 

「民の怨嗟を声を妖力に変え、貯える妖術書か……恐ろしい書があったものだな」

 

「そしてそれを使って、貴方はもっと恐ろしいことをしようとしている」

 

「たとえいくら陛下の寵愛を受けても…己が意のままになる兵力を手に入れねば、どれほどの権勢を誇ろうと所詮は砂上の楼閣」

 

張譲は夕日を見ながら

 

「だが…太平要術に蓄えた妖力を使って“あれ”を蘇らせれば…借り物でもない真の力が手に入る!」

 

「……」

 

「その時が来るのを楽しみにしているぞ…于吉」

 

「御意」

 

そう言って于吉はその場を後にした

 

 

 

「………」

 

「何時までアイツと手を組んでいるつもりだ」

 

張譲と別れた于吉の前に仮面を付けた一人の人物が現れた

 

「おやおや、もう仕事を終えたのですか」

 

「ただ人を殺すだけの簡単な仕事だ。終えて当然だ」

 

「そうですか」

 

「いつになったら俺の望みをかなえてくれる」

 

「そんなに焦らないでください。いずれ近い内に叶いますよ」

 

「本当だろうな」

 

「ええ」

 

「信じるぞ」

 

「そんなに憎いですか」

 

「ああ…憎いね!私の全てを奪ったアイツが…そしてその仲間も」

 

仮面で顔を隠していて分からないが、その人物から憎しみのオーラがあふれ出ている

 

「素晴らしいですね…あなたなら私の期待以上に応えてくれますね」

 

「ふん」

 

「しかし、油断を禁物ですよ」

 

「分かっている…しかし本当に大丈夫なのか?太平要術に書かれた“例の力”を使うことが」

 

「心配いりませんよ…いざって時は張譲を実験に使うのですから」

 

「………」

 

「だから心配いりません」

 

「わかった…失礼させてもらう!」

 

仮面の人物はその場を後にした

 

「……」

 

于吉はその後ろ姿を見て

 

「(拾った駒が此処までになるとはね…さて、万全を期すために私も準備をしましょう。うふふふふふ)」

 

不適な笑みを浮かべる于吉

 

「(あなたの復讐相手は…厄介ですからね)」

 

そしてその場から消える于吉であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして時間を少し戻し

 

「……」

 

「……」

 

別の場所では、深刻な自体が起こっていた

 

「……ご主人様」

 

「…はい」

 

勇作は愛紗達に囲まれていた。その理由は

 

 

 

 

 

「俺は悪くない!!」

 

勇作は発作的に窓から飛び降りようとした

 

「「「「「ご主人様!!」」」」」

 

「主!!」

 

「お館!!」

 

愛紗達は勇作の手を掴むために手を伸ばす

 

 

 

「……」

 

「……」

 

愛紗が伸ばした手が勇作の腕を掴んでいた

 

「大丈夫!?」

 

桃香達は愛紗が勇作と一緒に落ちないように愛紗に抱き着いて支えていた

 

「引くぞ!!」

 

全員、力を合わせて勇作を引き上げる

 

「……」

 

そして引き上げることに成功した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場面は戻り

 

「なぜ、あんなことを」

 

「……」

 

「なんで窓から飛び降りるようなマネをしたんですか!!」

 

「……ごめん」

 

「まるで自殺じゃないですか!!」

 

「ごしゅじんさま」

 

「おにいちゃん」

 

「答えてください!!」

 

「そ、それは…………うっ!!」

 

勇作は頭を抱える

 

「ご、ご主人様」

 

「やめろ!俺は悪くない!」

 

そして両手で耳を塞ぐ

 

「わああああああ!!!」

 

「ご、ご主人様!!」

 

突然の悲鳴、そして

 

「…た……す…け……て」

 

勇作からのSOS。皆はどうすればいいか分からないでいた時

 

ガバ

 

桃香が勇作に抱き着く

 

「…桃香」

 

「大丈夫、大丈夫だから…ゆっくり何があったか…話して」

 

「…けど」

 

「大丈夫…私たちを信じて……ご主人様」

 

「……」

 

勇作は少し落ち着き

 

「声が…声が聞こえる」

 

「声?」

 

「悪い声。民の怨嗟の声……苦しい。俺を責めてくる。俺、悪くないのに」

 

「怨嗟の声」

 

「今も聞こえてくる…前より強く。だんだん強く……苦しい、助けて」

 

「いつからですか?それが聞こえてきたのは?」

 

「呪いを受けた時、最初大したことなかった。けど」

 

「だんだん強くなったと」

 

「うん。それで心が痛くなるしそのせいで見聞色の覇気が使えない」

 

「使えない」

 

「皆に心配をかけないように黙ってた……ごめん」

 

「話してくれてありがとう…ご主人様。無理しなくても良いから」

 

「う……う……ひくっ」

 

勇作は桃香の胸で声を殺して泣いた

 

「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夜

 

「………」

 

勇作の部屋の前に立つ一人の人物

 

「……」

 

そして部屋に入ってきた

 

「……」

 

視線の先には勇作がベットで横になっていた

 

「……」

 

勇作のそばまで来た

 

「……ん?」

 

勇作が目を覚まし、視線を向けると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………愛紗」

 

部屋に入ってきたのは愛紗だった

 

「ご主人様」

 

「どうしたの?こんな時間に?」

 

「いえ、ご主人様の様子がきになったので」

 

「そうなんだ………愛紗」

 

「何ですか?」

 

「あの時はごめん……呪いせいとはいえ」

 

「気にしないでください」

 

「けど」

 

「ご主人様…私のこと嫌いではないのですね」

 

「嫌いなわけないよ…けどあの時は」

 

「それだけ聞ければ十分です」

 

「でも」

 

「……じゃあ私のお願いを聞いてくれませんか?」

 

「お願い?」

 

「それであの時のことはおしまいにしましょう」

 

「わかった。それでお願いってのは?」

 

勇作がそう言うと

 

「……」

 

愛紗は勇作の布団の中に入ってきた

 

「ちょっ!!愛紗さん」

 

突然の事に驚き、勇作は布団から出ようとするが

 

「出ないでください!」

 

愛紗は勇作に抱き着く

 

「これはいったい」

 

「私のお願いです、今晩、一緒に寝てください」

 

勇作の腕を枕替わりにして寝る形になった

 

「いや…でも」

 

「駄目ですか?」

 

目をウルウルさせる愛紗

 

「駄目ではないです」

 

「よかった……ご主人様」

 

「ん?」

 

「愛しています」

 

「え?」

 

「おやすみなさい」

 

こうして一緒に寝ることになったが

 

「(あかん…意識し過ぎて寝れない)」

 

勇作は全然寝れなかった

 

「……」

 

視線を隣にむけると、愛紗の寝顔が目に入った

 

「(………こうしてみるとやっぱきれいだな……聞こえてないと思うけど……愛しているよ愛紗)」

 

愛紗の耳元で呟く。そして眠りについた

 

「(やっぱり、ご主人様は私の事を嫌いになってなかった。よかった……これを使わずに済んで)」

 

勇作がつぶやいた時、まだ起きていた愛紗。そして胸元には短剣を隠していた

 

「(私の愛するご主人様……おやすみなさい)」

 

光のない瞳を閉じ、今度こそ眠りにつく愛紗であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、二人の状況をみて他の仲間から説明&説教を受けたのはいうまでもない

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