TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者   作:ヒーロー好き

27 / 143
第二十七席 勇作、少年を助けるのこと

「何言ってんだよ!!」

 

「「「「!?」」」」

突然聞こえた声に一同が振り向くと、少年がガラの悪そうな三人組につっかかっていた

 

「借りた分はとっくに返したはずだろ!!」

 

「小僧、借金には利子ってもんがつくんだよ」

 

「ほれ証文も・・・この通りだ」

 

「くっ・・・よこせっ!!」

 

「おっと危ねぇ危ねぇ・・・」

 

「おい、ちょっと痛い目見せてやれ」

 

会話を聞く限り、どうやら三人組はよくいる悪徳な借金取りらしい。筆頭の男が取り出した証文を少年が奪おうとするが、即座に図体がデカイ子分に抑えられてしまう。これは見過ごせないと、一同は前に出る。

 

「そこまでなのだ!!」

 

「あぁ?なんだテメェら」

 

「通りすがりの大食い修行者だ!」

さりげなくドヤ顔で名乗る許褚

 

「・・・いや、それはお前だけだから」

翠のツッコミに対し、借金取りたちは横柄な態度をとる。

 

「大食いだかアリクイだが知らねぇが、首突っ込むとケガするぜ」

 

「そうだ!とっとと失せろチビどもが!」

 

「チビって誰のことなのだ!」

チビと言われて黙ってられない鈴々に、デカイ子分が答える。

 

「誰ってそりゃあ、オメェとオメェと・・・・・・コレ」

しかし、さりげなく最後に小さい子分を指差していた

 

「・・・俺は入れなくていーんだよっ!!」

 

「やーい!墓穴掘ったのだ!」

 

「うっせーよチビ!!」

 

「・・・チビ・・・・・・」

とそれまで黙っていた許褚から得体の知れぬオーラが現われ始めた

 

「(な、なんだ?)」

 

「またチビって言った・・・・・・チビって言った・・・・・・!!」

 

「い、言ったらなんだってんだよ?」

 

「ぶっつぶす!!!!!」

 

次の瞬間、どこからか巨大な鉄球『岩打無反魔』を取り出し、それを振りまわす!!

 

「どっからそんなもん出したー!!」

 

「(確かに)」

勇作も驚いていた

 

「てええええええええええええええい!!!!」

 

「(ってこんなもの地面に落ちたら、衝撃で近くの家屋が崩れる)」

と素早く、落ちる場所に行き

 

「はあ」

武装色の覇気を纏った左手を前に出し

 

ガッキン!!

 

巨大な鉄球を弾いた

 

「!?」

勇作のやったことに皆、驚いていた

 

「(嘘!ボクの鉄球が素手で弾かれた)」

許褚は信じられない表情をしていた

 

「ば・・・バケモンだぁーーーー!!」

 

「明後日きやがれなのだー!!」

 

「それを言うなら一昨日だろ・・・」

慌てて逃げ出した借金取りを小馬鹿にする鈴々であった

 

 

 

一同は少年の家へと向かっていた

「あいつらホントにずるいんだ。借金は全部返したのに、いつの間にか変な証文を作って・・・まだ利子が残ってる。もしも返せないなら、姉ちゃんを借金の片に連れていくって・・・」

 

「なんと非道な・・・!!」

 

「くそ~!!兄ちゃんが邪魔しなければ潰してやったってのに!!」

 

「周りのことも考えてよ」

と左手を押さえながら言った

 

「(覇気を纏ったのにもすごい衝撃だったな。まだ痛い。おまけに棘で少し切った)」

 

「勇作、大丈夫か?」

と翠が心配そうな声で聞いてきた

 

「大丈夫だよ」

 

「本当に大丈夫なのか?」

鈴々も聞いてきた

 

「心配しなくて良いよ」

と鈴々の頭を撫でながら言った。道中でマントに身を包んだ少女とすれ違うが、気にせず先へと進んだ。少女が、ちらりと自分たちの方を向いたことにも気付かずに・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして数分後、一同は少年の家へと到着した。

 

 

「姉ちゃんただいまー!」

 

「おかえりなさい・・・その方たちは?」

 

それまで薬を作っていた女性が顔をあげると、弟だけでなく見慣れぬ者たちがいた。最初はキョトンとしたけれど、弟や一同から事情を聞いて納得する。

 

「まぁ、そうだったんですか・・・弟の危ないところを助けていただいて、本当にありがとうございます」

 

「姉ちゃん、この人たち旅の途中なんだって。まだ宿は決まってないっていうから、お礼の代わりにうちに泊まってもらおうよ?」

 

「そうね。そういうことですので、是非・・・」

 

「だったらお世話になるのだ!」

 

「じゃあ宿代にこれ・・・」

そう言って許褚が大食い大会の賞金を取りだすが

 

「いけません。そんなことをしていただいては・・・」

女性は断る

 

「えーなんでだよ?これがあったら借金だっていくらか返せるのに・・・」

 

「何言ってるんですか!この方たちに泊まっていただくのは、あなたを助けてもらったお礼としてなのですよ?それなのにお金をいただいてしまっては意味がないでしょう?そもそも貴方が軽はずみなことをしなければ・・・」

少年に女性が説教する・・・よくある姉弟喧嘩の光景を見て、鈴々の顔はどこか複雑になっていた

 

「ん?どうした、鈴々?」

と勇作が聞く

 

「な、なんでもないのだ!なんでも・・・」

 

「そ、そうか(気にしているんだな)」

と女性が勇作を見て気づく

 

「貴方、血が出ていません?」

 

「「「「えっ?」」」」

と皆、勇作の左手を見た

 

「本当なのだ!」

 

「おい大丈夫か!?」

鈴々と翠が心配そうに聞いてきた

 

「大変!すぐに手当しないと!?」

 

「別に大丈夫ですよ」

 

「駄目です!手当しますからじっとしてください!」

 

「は、はい」

勢いに負け、手当を受ける勇作であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜。

 

鈴々と勇作と別れて左の道を進んだ関羽と孔明は、森の中で野宿をしていた。未だ複雑な表情を浮かべる関羽に、孔明が声をかける

 

「関羽さん・・・関羽さん」

 

「!」

 

「あ・・・・・・な、なんですかな、孔明殿?」

 

「何を・・・考えてたんですか?」

 

「いや、別に・・・何も・・・」

 

「嘘・・・本当は鈴々ちゃんのことを考えてたんじゃないですか?」

ごまかそうとする関羽だが、孔明に核心をつかれ言葉が出なくなる。

 

「関羽さん、やっぱり今から引き返しましょう!」

 

「えっ?」

 

「夜通し歩けば、どこかで鈴々ちゃん達に追いつけるかも・・・」

 

「何をばかなことを・・・」

 

「でもこのままじゃ・・・」

 

このままじゃもう会えないかもしれない・・・その孔明の言葉をさえぎるように関羽が口を開く。

 

「孔明殿。もう夜も更けた・・・そろそろ寝た方がいい」

 

「関羽さん・・・」

そのまま横になる関羽・・・だが表情も未だ複雑なままだった

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。