TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者   作:ヒーロー好き

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第三席 高杉、張飛と会うのこと

共に村へ行く事になった高杉と関羽は歩き続け村が見える所まで来た。通り掛かろうとした一本の木の隣に土が盛られていて二人は足を止めた。

 

「(お墓?)」

見ると札が貼られて花が供えてある事からお墓だと分かった。そこに村から歩いてきた籠を背負った老婆が二人の前で止まった。

 

「最近はこの辺りまで賊が出るようになってのぅ。身ぐるみ剥がされて殺されたもんも何人もおってな、花はその人らのせめてもの手向けじゃよ」

 

「そうだったのですか」

 

「お役人様がしっかりしとったら物騒な事は起こらんじゃたろうに。いやな世の中になったもんだねぇ」

 

二人はお墓に手を合わせ拝み老婆は再び歩きだし二人が来た方へ進んだ。関羽はその老婆の背中を見ながら悲しい顔をして見ていた。

「(俺の居た世界じゃ考えなれないなーそこまでひどいのかこの国は・・・)」

 

そして二人は歩きだし村に入った。

 

「(こんな村の近くまで賊が出没しているとは。一体、この国はどうなっているのだ)」

 

「どうしました?真剣な表情をしていますけど・・・」

 

「いえ何も。それより「ひいぃ、出たぁ」賊か!うわぁ!?」

 

村を歩き続けていたら突如聞こえた悲鳴に身構えた二人だが鶏がいきなり目の前に現れて関羽は驚き声をあげた。

 

「退けどけどけぇー!!鈴々山賊団のお通りなのだぁーー!!」

 

鶏の後に続くように「鈴」の文字の旗を掲げ、豚に乗ったショートカットの虎の髪飾りをした少女を先頭に子供達がこちらに走ってくる。

 

「こ、子供!?」

 

「な、何だ!?」

 

「きゃっ」

 

「あぶねっ」

 

子供達の前で逃げていた鶏を咄嗟に避けたが尻餅をついてしまった関羽。勇作は避け道の脇に避け子供達は二人の前を通り過ぎ村から出て行った。

 

「な、何だったんだ?」

 

「嵐のように去っていたなー・・・」

 

 

 

 

 

「フッハハ!それは災難だったねぇ」

 

「笑い事では無い」

 

「そうですよ」

 

飯屋に入った二人は炒飯を食べながら女将に先程の騒動の事を話した。

 

「何だのだあの悪ガキ共は鈴々山賊団とか名乗っていたが」

 

「名前通り、"鈴々"って子が大将の悪ガキ集団さねぇ。ま、やっていることは畑荒らしたり、牛にイタズラしたりって事だけどねぇ。そういやぁ、この前なんか庄屋様の家の塀にバッカデッカイ庄屋様の似顔絵を落書きしとったけどアレは傑作だったねぇ」

 

「それにしても親や何をしてるんだ。山賊気取りの悪ガキをほって置くなんて」

 

「あの子、親は居ないんだよ。」

 

「えっ」

 

「・・・・・・」

 

「何でも小さい頃に押し行って来た賊に両親を。その後、この村の近くの山小屋に住んでいた母方のじいさんに引き取られたんだけどね。そのじいさんも亡くなって、今は・・・一人」

 

「・・・」

 

「あの子だって、根はいい子なんだよ。今はただ羽目を外しているだけ、手下の子供達の親も大目に見てやっているのよ」

 

「(そうなんだ)」

 

鈴々の事情を知り黙ってしまった。関羽は重苦しく言った。

 

「ところで・・女将・・実は折り入って頼みがあるのだが」

 

「頼み?」

 

「俺もあるのですが」

 

「え?」

 

 

 

一方、その頃。鈴々山賊団は山小屋(鈴々の家)に居た。中から笑い声が聞こえ楽しそうだった。

 

「今日も大成功!!」

 

「そういやぁ、この間の庄屋の家の塀に書いてたアレ。消されちゃってたよなぁ~」

 

「傑作だったのに勿体ないよね。」

 

「ないよね~」

 

「なぁに、今度はもぉっとスゴイやつを書いてやるからイイのだぁー!!」

 

「さすが、親びん!」

 

「鈴々山賊団、最高!」

 

「「「最高!」」」

 

「「「アッハハハ」」」

 

〈カーカー〉

 

子供達は楽しく笑いあった時、カラスの鳴き声が聞こえ外は夕方だった。

 

「そろそろ帰る?」

 

「うん!」

 

「あっ」

 

「アタシも」

 

「俺も」

 

「アタイもっと」

 

「親びん、さよなら~」

 

「また明日~」

 

「うむ、また明日山賊するのだぁー!!」

 

鈴々は帰る手下の子供達に元気に手を振り続けた。見送り終わった鈴々は家の中に入っていったが、悲しい顔をしていた。

 

「明日になれば、また皆に会えるのだ。明日になれば・・・」

 

 

 

 

 

時間は過ぎ、夜。勇作と関羽は昼間の女将の店で飯代の立て替えのため働いていた後、寝屋に倉庫を借りた。

 

「ふぅ、あの女将。結構人使いが荒いなぁ」

 

「でも此処を使わせてくれるんですからありがたいですね」

 

「確かに私のいつもの野宿に比べたら天国です」

 

「さて、寝ますか」

 

「そうですね。おやすみなさい、高杉殿」

 

「おやすみなさい」

 

関羽は横になりながら昼間の鈴々の話を思い出し目を閉じた。

 

「賊に・・両親を・・か」

 

 

 

 

 

 

 

「(此処に来るとき見た墓もそうだったけど、鈴々って子も相当つらい思いをしたんだな。あの子だけじゃない。この世界からして相当いるんだろうなー。俺に出来ることがあるのかな・・・)」

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