TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者 作:ヒーロー好き
作戦会議の後、全員それぞれの時間を過ごしていた
楽進は一人、湯船に浸かっていた
「(龍神様のお力か……。見た目によらず、孔明殿はかなりの軍師らしいが、一体何を考えて……)」
その軍師は、李典と一緒にいた
「へぇ~~それじゃあ、このからくりは李典さんが作られたんですか?」
「そや。細い鋼をこないな風に巻いて、その螺旋の力で物を打ち出す仕掛けになっとんねん」
「成程、李典さんは物作りが得意なんですね」
「おう!材料さえ揃えば、大抵のもんは何とかしたるでぇ」
こちらでは、劉備は于禁と会話していた
「それじゃあ劉備さんも、張三姉妹の?」
「はい!旅の途中で舞台を見て、すっかり好きになっちゃって」
「私もなの!歌も踊りも可愛くて大好きなの~」
「後、衣装も素敵ですよね」
「そうなのそうなの」
お互いに張三姉妹のファンという事もあり、楽しいガールズトークが繰り広げられていた
暗い夜空に半月が上がった頃。村人は全員寝静まっていた。愛紗達も、眠りについていた。その中で一人、劉備はどこか寝付けずにいた。
「どうした?劉備殿…眠れないのか……?」
「すみません…なんか宝剣の事を考えてたら、目が冴えちゃって……」
「宝剣の事?」
声をかけた愛紗は、劉備にそう尋ねる
「はい。母からよく聞かされたんです。私のご先祖には立派な人が多くいて、皆この宝剣を手にしては民の為に尽くしてきた。だから、この宝剣を受け継ぐからには、お前もそうした気構えを持て、と……。でも、これまでの私、そんな事言われてもピンと来なくて……。自分の事も満足に出来ないのに、民の為に尽くすなんて、ねぇ……?」
「あ、いや……」
劉備は上半身を少し起き上がらせる
「けど、関羽さん達と旅をして、この村の人達とか、この前の孤児みなしご達とか、世の中には困っている人がたくさんいることが分かって……何が出来るか分からないけど、私も何かしなくちゃいけないんだって思って……」
「……そうか。なら、これまで我等は宝剣を取り戻す旅の仲間だったが、これからは共に世の中を変える為の仲間となろう……」
「っ!……はい」
「………」
勇作もまだ起きていたがその会話を聞きながら、静かに眠りにつくのであった
翌日、皆は集まっていた
「今日一日、色々調べて見たのですが、どうやら龍神様の力をお借りできそうです」
皆が朱里を見る
「いいですか?皆さん…まずは此処に関を築いて龍神湖から川へと流れ出る水をせき止めます」
地図を指刺しながら説明をする
「例え、水量が減ってはいても、出口を塞させばいずれは湖に水がいっぱいに溜まる筈。それに村のお年寄りに聞いた所では、この辺りは毎年、今ぐらいになるとひと月ばかり雨の日が続くとか。だとすると準備が整うまでそう待つことは無いはずです。そして湖に水がたまったら夜いんに乗じて、こちらから賊の住みかを少人数で襲います。賊が反撃してきたら賊を引きつけつつ橋まで撤退。こちらが渡ったら橋を落として賊を水のかれた川まで誘い込み」
「そこで湖の水の関を切る…か」
「…あっ」
「ええ、うまくいけば。全滅とはいかなくてもかなりの賊を退治出来るはず」
「おもろいな!悪党どもを綺麗さっぱり洗い流そうってわけか!」
「はい……それとご主人様」
「ああ、ちゃんと調べたよ」
「調べたって何をですか」
「賊に人数だよ」
「人数ですか?」
「ああ」
勇作は地図の上に小さい石を6個置いた
「此処とここにに約二百人、ここに約百人、残りの三つは約五十人。ここが賊のリーダーじゃなくて大将がいる所だ」
「約千人ぐらいですか」
「ああ、今のところ目立った動きはない。準備が整うまで定期的に教える」
「お願いします」
「良く調べますね」
「見聞色の覇気を使えば簡単だよ」
「そうでしたね」
「見聞色の覇気?」
「俺の特殊能力だよ」
「特殊能力?」
「はい、この力に私はすごく助けられてます」
「うむ、それに主は私たちの中で一番強いのだからな」
「そ、そうなのですか……失礼ですけど、名は」
「高杉勇作だよ」
「高杉」
「勇作」
「も、もしかして、貴方はあの天の御使いの!」
「あ、ああ」
「凄いです!こんな所で会えるなんて感激です」
「凪ちゃん!落ち着いて!」
「せや、今はこんなことをしとるばあいじゃないんや」
「!!。失礼しました」
「だ、大丈夫だよ」
「なら、お願いがあるのですが」
「お願い?」
「私と手合せをお願いしたいのですが」
「……賊退治が終わったら」
「はい!!」
その日から、全員で準備に取りかかる。残された村人達も協力しながら、見張りの為の高台ややぐら等を作っていた。
「うわあああ」
朱里は李典と一緒に龍神湖に来ていた
「どや、なかなかのもんやろう」
数日という日数にも関わらず、もう完成させていたのだ
「はい!よくこの日数でこれだけちゃんとした物を!……李典さんは本当に物作りの天才ですね」
「いっや~。そなにほんまのことを言われるとウチ困るがな」
「…後は水が溜まるのを待つばかりですね…そろそろ本格的に龍神様のお恵みがあると助かるのですが」
「龍神様いうたら…ほれ、あの岩」
李典が視線を横に向ける。そこには見上げるほど巨大な岩があった
「水門作るの手伝どうてくれた村の人らに聞いたなんやけどな…あれ龍の卵ってちゅう言い伝えがあって、あれ割れたら龍が生まれてくるやって」
「……龍の卵…ですか」
朱里はその岩をじっと見ていた
「さて、だいたい出来たかな」
勇作も見張り台を作るのを手伝っていた
「………さてと」
勇作はその場を離れ、橋の上を渡り、少し歩いて止まった
「………」
そして見聞色の覇気で賊の様子を聞いていた
「………変わった様子はないな」
そう思うと…勇作は村に戻る
「……ん?」
だが、その足を止める。そしてある場所に走る
村からすこし離れた場所。そこに一人の子供と大人がいた
「なるほどな…良いこと聞いたぜ」
「……」
「これでこの村は頭のもだ。これで俺も良い思いが出来るもんだぜ」
「教えてんだがら、おじいちゃんを返せ!」
「おっと、そうはいかねぜ…貴様にはまだまだ働いてもらうぜ」
「な、なんだと!」
「あっと、変な事考えるなよ。じじいがどうなっても」
「…っ!」
「まあ、これからよろしく頼むぜ。じゃあ二日後の夜にな」
そう言うと、大人はその場を後にした
「………」
子供はその場に跪き地面を殴った。その表情は悔しい思いでいっぱいであった
「どうすれば、どうすれば良いんだ」
悔しい思いと己の力のなさに体が震えていた
「こうなったら…俺一人でも」
「………」
その様子を勇作を見ていた
「………やめておけ」
そして呼び止めた