TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者 作:ヒーロー好き
「はぁ……。まったく、なぁにがお漏らしっ子だ。この年になって、おしっこ位我慢出来ない訳ないだろ」
自室に戻り、寝台に体を投げる翠
「………………う~ん……」
だが、もぞもぞし始め
「(ま、まずいな……我慢しようと意識すればするほどしたくなってくる……)」
尿意が徐々に込み上げてきたのだ
「よ、よしっ!ここは一つ本でも読んで気を紛らわせるか!」
本を開く翠
「咲いた、咲いた、桃が咲いた。進め、進め、漢軍進め。空が蒼い、蒼天…青……だあ!こんなんで気が紛れるかっつうの!」
本を投げる
「そうだ!汗をかいて、体内の水分を排出すればいいんじゃん!」
中庭の鍛練場
「ていっ!やあっ!ふんっ!だあ!」
一人稽古をする
「ふぅ、これだけ汗をかけば……だ、駄目か……つうか、なんか逆効果だったかも……!」
翠は厠へと向かっていった。厠の前まで行くと、左右を確認した後に扉に手を置く
「たんぽぽはいない」
「ここにいるぞ!!」
扉を開いた瞬間、中に馬岱がいた
「いっ!?」
急いで閉めると、その場を後にした。
「くそぉ、たんぽぽのやつ……!こうなったら裏の山で…でもさすがにそれは…けど旅している時はやむ無く茂みの中ってこともあったし…いやいや待て待て」
悩んでいるが
「っ!!ってためらっている場合じゃ、無くなってきたよ、おい!!」
裏山の森の茂みに身を隠す翠
「よしっ、ここなら大丈…」
「姉様~?」
ひょいっと顔を出した馬岱
「どわっ!?」
「こんな所で何してるの~?」
「い、いや、その……。あっ!なんか空飛んでたらびっくりするようなもんが飛んでるぅ!?」
「えっ?」
「(今だ!)」
「あっ、姉様!」
翠は馬岱から逃走する。対する馬岱は追跡を開始する
「(こっちの行動はお見通しか……たんぽぽの奴、こっちに来てすぐの頃は全然あたしについて来れなかったのに……どうやら特訓の成果が出てきたみたいだな)」
感慨に耽っていると、タイミングの悪い事に尿意が迫ってきた
「って、そんな事、感心してる場合じゃないんだってば!!」
夕方になり、翠はおぼつかない足取りで、近くの木にもたれかかる
「や、やばい……そろそろ限界がぁ……!さっきたんぽぽが転んだ隙にちょっとは距離を広げたけど、このままだといずれ追いつかれる。そうなったら」
その後の事を想像する
『あ~!!姉様!お漏らしした!!にししし』
頭を横に振り、その想像を消す翠
「(ここまでなのか……?あたしはこのまま、西涼一のお漏らしっ子として末代まで語り継がれてしまうのか……!?)」
諦めかけようとした時
「いや、まだだ!!」
ドスン!!
近くにあった木に拳をぶつけた翠。ぶつけた場所が少し陥没している
「まだ何か手はある筈!諦めるな……諦めたらそこで終わりだ!うん~と何か方法が…!!」
地団駄を踏む中、森の側を流れている川を目にした
「そうだ!木を隠すなら森、尿を隠すなら水の中だぁ!!」
翠は思い立ち、川に飛び込んでいった。下流に何匹が魚がいたが
すっかり夕方になった時、こと無きえた翠は馬岱と歩いていた
「いやぁ、参った参った!あんな所で足を滑らすなんてなぁ!おかげで川に落ちてずぶ濡れだよ。あはは」
翠が誤魔化し半分で喋っている中、馬岱はジト~っと見つめていた
「ん?」
すると馬岱は何かに気付いた
「ん?あれは……」
翠は見つけた瞬間、大声で叫んだ。
「っ!みんなぁ!!」
「翠!」
「鈴々!」
「翠!」
「鈴々!」
鈴々は翠の元へと駆けつける
「帰ってきてたのか!」
「帰ってきたのだ」
抱き合う二人
「どうしたのだ?ずぶ濡れで」
「い、いやぁその、色々あって……水浴びを」
「服着たままで?」
「う、うん」
「冬なのに?」
「いいだろう!別に」
その様子を見て笑う馬岱
「翠」
「ご主人様!」
「その子は誰?」
勇作が馬岱に指を指す
「ああ、こいつは馬岱。あたしの従妹だ」
「(え!!この子が馬岱!!)」
「初めまして、西涼の馬騰が一子、馬超の従妹の馬岱です!」
「よろしく、馬岱」
「たんぽぽで良いよ」
「けど、それ」
「呼んで、良いよ。ご主人様」
「おう」
夜、皆は屋敷の中にいた
「ほう。それでは武者修行をするため、西涼から翠を訪ねてきたのか」
「はい!姉様みたいになりたくて、毎日頑張って修行してるんです!」
「それは感心だな」
「うふふ……お姉様」
「何だ?」
「ご主人様と何処まで進んだの?」
「進んだ?」
「だから…チューしたり、ご奉仕したりしたのかって…あ!痛!!」
「な、何言ってんだよ!!」
たんぽぽを殴る翠
「何やってるの?」
「な、なんでもない、なんでも」
すると、紫苑が夕食を持ってきた
「はぁい、お待ちどお様」
「ほお…川魚の串焼きか」
「いい匂いなのだ」
「今日の夕方、裏の川で釣ってきたものですから、新鮮さは保証付きですよ」
「えっ!?裏の川って、あの、山の麓を流れてる……」
翠はビクッ!とし、立ち上がる
「ええ、そうだけど?」
「そ、そうなんだ……。あの川で釣った魚なんだぁ……?」
「「「「「「いただきま~~す!!」」」」」
翠以外の全員が川魚の串焼きに手を伸ばしていく
「むぐむぐ、おいしいのだ~」
「塩加減が絶妙ですね~」
「っ!!」
「分かりました!お塩変えたんですね?道理で一味違うと」
「別に変えてないけど?」
「おしゃかなもっと~」
「一味、ねぇ…………」
「ん?翠、食べないのか?」
「あ、あたしはその、今、あんま腹減ってなくて……あ、あははは……!」
動揺を隠し切れてない翠は乾いた笑いを出していた
「(何か、おかしいな)」
勇作は翠の様子を見て、疑いの目を向けていた
「(!!や、ヤバい、何か気を反らせないと……そうだ!!)」
翠は勇作を気を紛らせようと、ある事を思い出した
「ご、ご主人様」
「ん?」
「実はたんぽぽがご主人様に聞きたいことがあるんだ」
「聞きたいこと?」
「ああ、ご主人様がどんな鍛錬をしたのか?」
「え?」
「姉様?私そんなこと言った覚え」
「いや、ご主人様が強いことは結構たんぽぽにも話してたから、どんな鍛錬をしていたか気になって」
「鈴々も聞きたいのだ!!」
「??まあ別に良いけど……うっ!」
「どうしたのだ」
「いや、鍛錬の事を思い出したら、気分が」
「だ、大丈夫ですか」
「大丈夫」
「気分が悪くなるって、どんな鍛錬をしていたですか」
「鍛錬したのは、一週間で後はずっと地獄で死にかけたよ!」
「死にかけたって」
「………」
時間は勇作がまだこの世界に来る前に遡ぼる
「……まあ、こんなもんかな」
「はい」
勇作はある場所で神様と鍛錬をしていた
「一週間たったが、大分、覇気や六爪流を使いこなせるようになったな」
「はい」
「だが……」
「どうしたんですか」
「お主はワシが教えるより、実戦ほうが上達が早い気がするな」
「そうですか」
「ああ、ワシが教えるよりは数倍もマシじゃ」
「はあ」
「だから、ここからは別メニューに切り替える。そうすればすごく強くなる」
「別メニュー?」
「ああ、いまからある人物を召喚する」
「人物?」
「……」
神様が念じると何もない空間から、人が出てきた
「……」
「!!、こ、この人は」
「こいつと戦え。全力で」
「いや、あの」
勇作はその人物を見て、驚いていた
「これからは、ワシが召喚する人物と命がけで戦うのじゃ」
「少し待ってください。本物」
「見た目と強さは本物じゃが、人形だ。本人ではない」
「いや!師匠!俺がこの人に勝てるわけないだろう!!死ぬわ!」
「心配するな!今のお主は不死身じゃから、死ぬことは無い!!」
「だからって」
「それに、5倍の速さでお主は強くなる!だから逝ってこい!!」
「何か、文字が違うような……ぎゃあああああ!!!!!!」
んで、時間は戻り
「…いくらなんでも鬼畜過ぎるよ。強くなったけど」
「相当大変だったんですね」
「そうだよ!大仏!拳骨!マグマ!光!氷!煙!炎!砂!雷!闇!ガス!雪!地震!影!幽霊!毒!鷹の目!冥王!七武海!四皇!動物人間!もう生きた気がしなかったよ!」
「あ、あの」
「しかも、狂暴な猛獣たちとも戦ったし、もう百、いや千は超えたぞ!死んだの!」
「ご、ご主人様」
「!!ご、ごめん」
「いや、聞いた私も、悪かった」
そんなこんなで夕食を終えるのであった
「(原作で、強さは知ってたけど、実際に戦って本当に意味で知ったよ!)」