闇影の軌跡 〜黎明〜 作: 黒兎
「(何でこんなことになってるんだろうな………)」
自然公園の中を縦横無尽に跳び、駆け抜ける白いローブを纏った相手を追い掛けるゼダスはふとそう思った。
Ⅶ組A班の姿が見えなくなった頃から自身の得物である真紅の大剣───レーヴァティンを抜剣して、自然には良くないと分かっていても邪魔と成り得る木々を薙ぎながら進んでいる。その為、余り速度が出ていないから未だに追いつけてないと言えるのだが………しかし、それでも“追い付けない”と断定出来るほどに距離が離れている訳でもなかった。
相手の方も特段速いとは言えなかった。だがしかし、遅いとも言えない速度で複雑に生えている木々の間を駆けて行けているのは素直に賞賛に値する。
「(あの速度での移動となれば一つのミスが命取りになるはずだ……なのにあれ程スムーズに駆けて行けるとなるとやっぱり相当な手練れか……)」
昨日殺されたことも含め、ゼダスは改めて相手の評価をし直した。
アレ相手には本気を出さざるを得ない。しかし、問題は
レーヴァティンの抜剣───────これは勝つ為に必要だ。無手ではまた遅れを取る可能性がある。
《
ゼダス自身の流派である《聖扉戦術》───これは適宜使用を見極めなければならない。きっと勝敗はここに掛かってくるだろう。
内心で考え終わったゼダスは地を踏み締める力を強め、駆ける速度を上げる。
ただでさえ一度敗北を喫している相手なのだ。どうせ正面から撃ち合うことになろうとも、せめて先手は取って見返す必要がある。
「(だって、そうでもしないとコッチの気が収まらないからな………せめて、相手のプライドにちょっとは傷付けてから戦いたい)」
そんな愚にもつかない意地を張っているが、ゼダスにとっては重要なのだ。昨日殺されたのは多かれ少なかれゼダスのプライドに泥を付けられているのだ。故にそれくらいのことでもしないと対等にならない。
─────と、思った瞬間。未だに背後を向けたまま駆ける相手がチラッとゼダスの姿を一瞥。すると相手の周囲から無数の緋点が出現し、物凄い速度で飛翔してくる。
「(昨日と同じ武器か………ッ!)」
となれば、飛んできている緋点は炎を纏った斬撃。昨日散々と苦労させられた要因の一つ。
だがしかし、アレに対抗する手段なんて幾らでも思い付く。それが一晩も時間があれば尚更。
昨日、あの緋点は素手で去なせた。ならば────
「(大剣でも同じことは出来るだろ!)」
そう思い至っていたゼダスはレーヴァティンで緋点を迎撃する。予想通り叩き落とせた。
しかし、この対処法には弱点が存在する。
それは大剣という武器のリーチの長さと重量による取り回しの速度の遅さ、だ。
確かにゼダスの技量も大したものではあるのだが、武器の性質自体は曲げることが出来ない。
となれば、いつかは対応し切れない緋点が出てくることは想像に難くない。そう、それが………………
────達人クラスの手練れで無ければ、の話だが。
「………………ッ!」
………特段、声がした訳ではない。が、驚きの余り少し息を呑んだ音が相手側から聞こえたのは確かだった。
それもそうだ。まさか、大剣の反動を用いて軽やかに足を運ぶなど普通は想像しないのだから。
「(こういう使い方が出来るのなら、別に武器に振り回されるのも悪くないんだよなぁ………)」
己の力で振り回し、己の大剣に振り回される。重量のある武器を取り扱う上に存在する曖昧な境界線を上手い具合に渡り歩く。そうすることで、一切の淀みなく、まるで踊るかのように動くことが出来るのだ。その姿は
緋点を弾き、弾いて、弾きまくって突き進むゼダス。進むに連れて、段々と距離が詰まって来ているのは実感出来ている。現に相手の姿が先程よりも近く、大きく見えている。相手はゼダス側を攻撃しながら進み、ゼダスは減速せずに迎撃しながら進んでいるのだから当然と言われれば当然だ。
「ハァァァァァアアアァァァッ!」
────遂に追い付いた。
ゼダスは大剣を振り翳し、飛び掛かる。相手側もそんなゼダスを迎撃せんが為に纏っている白ローブの中から太刀を振るってくる。
ゼダスの記憶には初めてなその太刀の姿は“綺麗”と称するには掛け離れていた姿をしていた。刃渡りこそ太刀なのだが、あの刃は明らかに鋸で、太刀の美麗さなど無くなっていた。何方かと言えば“禍々しい”の方が正しい気もする。
だが、そんなことをゼダスは考えたのはほんの一瞬。即座に相手を斃し切ることに思考を切り替える。
「(高々、一回の攻勢で攻め切れるなんて思ってない……ここから畳み掛けるッ!)」
太刀を大剣で跳ね除け、ゼダスは果敢に攻め立てる。
しかし、相手も相当の腕前を持っている。となれば、ただただ攻められる訳が無かった。ゼダスの大剣をのらりくらりと避けながらも太刀を放ってくる。が、それも当たらない。
互いに手練れが故、至近距離での攻防でも殆ど被弾が無い。互いの得物が衝突し合う音だけが響いていた。
そんな中、ゼダスは一つ気掛かりなことがあった。
「(…………これだけ近くても顔が見えないのか)」
───ローブの中にある顔が全く見えないのだ。
そう言えば、昨日の戦闘の際も顔が見えてなかった。あの時は角度的な問題かと思っていたが、此処まで来ると他の要因───下手すれば、あのローブが
そうなると少々厄介だ。ただ自身の素性、姿を隠蔽するだけのローブな訳が無い。きっと他に何かの機能が付いているに違いない。それが面倒極まりないものならば良いのだが………そうは問屋が卸さない気がする。
あくまで直感がそう警告を鳴らしているだけなのだが、こういう場合の直感は大抵外れない。だが、このまま己の内側で考えていたところで拉致が開かない。剣戟を繰り広げる中、ゼダスは口を開く。
「昨日も聞いた気がするが聞かせろ……お前は一体何者だ? 何が目的だ?」
「…………」
無反応。ゼダスにとって想定内……というかは予想通りの反応だった。
しかし、ゼダスは構わずに言葉を紡ぐ。
「まぁ、そんなことはどうだって良い。お前が何者で何が目的だろうと、俺の前に立ち塞がるなら超えるだけのこと。…………気にならないって訳じゃないが、言いたくないなら言わなくて良い。だって、それが────
………………きっと、この場に第三者が居たとすれば、全員が満場一致でこう言ったに違いない。
────
現に今の台詞を吐いた時の顔は相当嗜虐的だった。そこら辺の子供なら泣いて逃げ出すのが大半に及ぶのは想像に難くない。大人でも軽く引くレベルだ。
なのに相手は───
「………………」
依然無反応…………と思ったら少し違っていた。
「(ほんの少し……そう、少しだけだが太刀に込められた力が強くなってる。図星か)」
だとすれば、相手の正体はほぼ割り出せたも同然。───ゼダスが執行者時代に恨みを買った相手だ。…………と言っても、その数はどれ程に至るかは想像付いてないのだが。今まで色々と熟してきた手前、恨みを買った人間の数など覚えていないし、数える気もない。
「(もう少し絞り込めれば思い出すかもしれないが……まぁ、誰か分かったところでやることに変わりは無いんだ。気にせず戦うか)」
と思い至ったゼダスは左手で大剣を振るいながら、空いてる右手を懐に突っ込む。そして、抜き出したのは拳銃。結局、さっき領邦軍から盗んだ───もとい拝借したのをそのままにしていたのだ。
その抜き出した拳銃を即座に発砲。達人級の
「─────ッ!」
瞬間、ゼダスは拳銃を捨てた。厳密に言えば、高速抜き撃ちをすると同時に拳銃を投げ捨てた。
理由は相手のローブを剥ぐ為。発砲はただの囮だ。
空いた拳を握り突き出し、相手のローブを掴む──────
―――*―――*―――
ゼダスが謎の相手と戦っている頃、リィンたちⅦ組A班は事態の収拾に専念していた。具体的に言えば、商品を盗んだ相手の制圧と商品の無事の確認なのだが────相手の制圧に関しては片付けることが出来た。先程のゼダスプレゼンツ、魔獣軍団討伐鬼畜訓練(仮称)が効いているのか、想像以上に早く楽に終わったというのが全員の感想だった。
そして、今。盗まれた商品の無事を確認しているのだが───
「………………そういえば、ゼダスは大丈夫なのかな?」
───エリオットが徐に発したその一言が勝利の安堵から別の感情へと全員を変えさせた。
「大丈夫───と信じるしかないな」
「助けに行くって選択肢は無いの?」
「あの白ローブを相手に我らが加勢したところでゼダスの足を引っ張ることになるのが目に見えている。行くだけ無駄ということだ」
ゼダスが離脱したあの瞬間、白ローブの相手を目にして、背筋凍る心持ちにさせられたのは実際にゼダスと撃ち合ったことのあるリィンとラウラだけだった。
あの白ローブはどれだけ少なく見積もろうともゼダスと同等な位に強いはずだ。ゼダスは未だに全力を出し尽くしていないのも事実だが……多分、それを計算に加えたとしても追随出来るだけの実力はあるに違いない。
ならば、助けに行ったところでそれはゼダスに対しての重荷を背負わせるだけの行為となってしまうのは必然。ここで待つことしか出来ないのだ。
「もっと……もっと私が強くあれば…………っ!」
悔しそうな表情を浮かべ、拳を握り締めるラウラ。
明らかに雰囲気がだだ下がりの状況を何とか改善しようと話の方向を変え始めたのはアリサだった。
「そ、そういえば! こうやって商品を無事取り返した訳だけど、これからどうするの? 街まで運ぶ?」
「それは多分無理だ。俺ら四人で運べる量じゃないし、何よりこの自然公園の何処で戦ってるか分からないのに無闇に動くのはあまり良くない」
バッサリとアリサの案を切り捨てるリィンだったが間違ってはいない。
この自然公園全域を駆使して戦っているのなら、何処も安全な場所なんて無いのだが、それでも邪魔になり難い場所なら存在している。───今いる自然公園の最奥部である開けた場所だ。
ここならば、ゼダスと白ローブが激闘を繰り広げながら雪崩れ込んで来てもある程度は対処出来る。自然公園の道、しかも荷物運搬しながらよりかは十二分にマシだ。
───と、今後の行動について話をしている最中。この中で音楽に精通しているエリオットだけがある異音に気付いた。
「あれ、この音……笛?」
エリオットの耳に入ってきた音は笛の物だった。だが、自然公園で笛の音なんてものは勝手に聞こえるはずが無く…………つまり、これが指すことと言えば─────
「誰か………まだいる?」
そう呟いた瞬間、突如地響きが聞こえてきた。規則的に鳴り響くそれは、一回一回の音が鈍く重い。段々と大きくなるところ、こちらに近付いて来ているのだと否が応でも分からされる。
「ヴォオオオオオオオオオォォォォォォォォッ!」
A班がこの最奥部に至るまでの道を雄叫びをあげながら駆けてきた“そいつ”は大型の狒々だった。極彩色の剛毛が全身を覆っており、特段と目を惹くのは頭部に生えた四本の角に、巨木と言われても相違無いほどの太さを持つ巨腕。明らかに自然公園のヌシ足り得る風貌に茫然とする他無いA班だったのだが────そんな状況を一気に叩き壊すことが起きた。
「耐え………ろ………………ッ!」
明後日の方向から物凄い勢いで木々を掻き分け、時々薙ぎ倒しながら飛んできたのはゼダスと白ローブの相手。見た感じだと、ゼダスが思いっ切り押されている。現に余裕の無い表情で、歯を食いしばりながら先程の台詞を絞り出していた。
A班の前では初めて見せたことになるゼダスの真紅の大剣。それが相手の太刀と火花を上げながら鍔迫り合いを繰り広げている。
そのまま勢い止まらずに押されていくのだが、その時に先にいた狒々を突き飛ばした。
今目にしている状況の整理がつかないA班だが、直感で感じ取れたことはあった。
────あの狒々を片付けるには今が絶好の機会だ、と。
「────行くぞ、あいつを倒す!」
―――*―――*―――
「クソっ……たれが…………」
長い鍔迫り合いの後、勢い良く突き飛ばされたゼダスはそこら辺に生えていた一本の大樹に衝突し、身を地に落としていた。目立った外傷は背中に集中していた。
戦闘中に相手のローブを剥がして、キチンとした姿を拝もうとしたゼダス。包み隠さずに言うなれば、その行動は失敗に終わった。
ローブを掴んだあの瞬間、きっと古代遺物としての異能が発揮されたのだろう。手とローブが瞬時に縫合され、軽く行動不能にされたのだ。
持ち直すまでには一秒と掛からないのだが、戦闘における一秒というのは戦況を覆すには充分すぎる時間と言える。相手は動きが止まった瞬間に太刀を煌めかせ、無数の緋点をゼダスの背中へと襲わせた訳だ。
そこからはもう散々だった。《
「(こんな姿、
ゼダスの心の奥底に苦い記憶として残っている相手───金髪の姫騎士が見たらどう思うのか?
きっと怒る。「貴公はそんな奴ではない!」と憤慨されるだろう。彼女はそういう奴だ。
いつも苛烈でありながらも、華麗な彼女。そんな彼女の剣技に何度感服させられたか。その微笑みに何度救われたことか。
そんな彼女に誰が過酷な運命を背負わせた? 課せられる必要の無かった運命を背負わせたのは誰だ?
「(俺、だ…………)」
それはゼダスが忘れたい記憶だ。だが、同時に絶対に忘れてならない記憶である。
「そう、だ………そうだよな」
ならば、ここで死ねない。死ねる訳がない。
「次で最後だ。お前のそのローブごと斬り刻んでやる」
相手への戦意だけを露わにし、大剣を構え直すゼダス。万全とは言えないにしろ、構えに一切の隙は無い。
そのゼダスの姿勢に相手も何かを察したのだろう。露わにした太刀をゼダスを殺し切る為に構えると同時に周囲に緋点を展開。勿論、顔は見えないのだが、きっとそこにはゼダスに対する激情か殺意が浮かんでいるに違いない。
「──────ッ!」
互いに決意をし、踏み込んだタイミングはほぼ同時。
緋点を伴い、駆けてくる相手の姿は地上に在る流星群のように見えた。だが、そんなものに見惚れるゼダスであるはずがなく───
「(緋点が邪魔だ……と言っても決して無視して良い代物でもない)」
───瞬間に策略に思考を走らせていた。
これまでの戦闘であの緋点は、使用者の意志を反映して追尾してくるミサイルであることは嫌でも理解出来た。……まぁ、厳密にいえばミサイルではなく熱を帯びた斬撃なのだが、形容するにはミサイルで間違ってはいない。
弱点といえば、通常の物理攻撃で弾けること…………だが、一回に発生させられる量を考えると弱点とも言い難い。
「(抜け穴の少ない厄介な技だ……そこは認めざるを得ない)」
だが、それは抜け穴が少ないだけで無い訳ではない。
「(───と言っても、これは充分に賭けだ。成功すれば殆ど勝ち、失敗すれば確実に負けだ)」
普段ならば、まだ考えて他の手段を探しただろう。しかし、命のやり取りをする戦場において、分の悪い賭けをしなければならない時は必ず来る。それが今なだけだ。
考えが纏ったゼダスは駆ける足に込める力を一気に増す。そして、緋点がゼダスの身体に突き刺さる寸前、ある行動を起こす。
「────ッ⁉︎」
相手から微かに息の漏れる音が聞こえた。しかも、それは完全に予想外を悟らせる部類のもの。
「(そりゃ、そうだよな。常識的に考えて、戦闘中に
学院指定の赤い上着を相手に向けて投擲したゼダスは内心ほくそ笑む。
だがしかし、これが賭けの本旨ではない。上着を投擲することに関しては完全に不意を突いたのだから賭けとも言えない。狙いはこの先…………
「(───よしッ!
…………あの緋点の能力がゼダスの推測通りなら、対処する手段は二通りあったのだ。
一つ目がゼダスが実践してみせた物理攻撃により弾く方法。触れても爆発する訳ではないのだから、確かに有効ではあったが数が増えると捌き切れないのは先日のゼダスの実体験で理解している。
二つ目が相手の視界を遮ること、だ。推測通り、使用者の意志を反映して追尾してくるのなら、確実に当てるには視認するという工程が必要となる。現に今まで、相手が緋点で攻勢に出る時は大抵の場合視線をゼダスに向けていた。大まかに当てるなら勘で何とかなるかもしれないが、今回は不意を突けたこともあり、緊急的な対応が間に合わなかったのだろう。
「ハァァァァァァアアアアアアッ!」
手にした好機は取り零さない。瞬時に駆け寄ったゼダスは力任せに、それでいて鋭い斬撃を相手に叩き込み、吹き飛ばす。
「さす、がに…………腹部ざっくり斬れば動けないだろ…………」
正直、死んだとは思っていない。あれだけ苦戦した相手がこの程度で死ぬようなタマである訳ない。
とりあえず相手の確認をしようと思ったゼダスは横たわる身体を持ち上げ────ようとした時、まるで霞を掴んだように身体が跡形もなく消えてなくなった。
でも、気配が無くなった訳ではないので、少し周りを見渡すと相手は立っていた。
咄嗟に分身体でも作って一撃を受けたのかもしれないが、それでも一瞬遅かったようで相手の姿は“惨い”の一言で片付けれるレベルだった。
身に纏っていたローブは横に裂かれ、下の方は地面に斬り落ちている。それによって受けた斬撃の所為か、夥しい量の血が流れている。あの出血量では動くことは勿論のこと、マトモに意識を保つことも難しいと思われる中、相手はゼダスの記憶では初めて言葉を紡ぐ。
「………………《天帝》。貴様からこの身に受けた傷はこれで二度目だ」
男性とも女性とも取り難く、機械音だと言われても違和感の無い声だったが、ゼダスは眉一つ動かさずに返す。
「そうか。だが、生憎こっちとしては記憶に無い。そのローブをさっさと脱いで、姿を見せたらどうだ?」
「………………」
ゼダスの言葉に相手は無言。きっと脱ぐ気はないのだろう。ならば、ゼダス本人が脱がせれば良いのだが────
「───って、待てッ!」
多大な怪我を気にさせない程に相手は軽快な動きで自然公園の中へと姿を眩ませる。ゼダスも即座に追えれば良いのだが、この二日間で重ねた無理が響いて、追う体力が残っていない。昨日の一回の蘇生に、先ほどの背中に受けたダメージを考えれば当然のことだった。
完全に打つ手なし───と思った瞬間、希望は現れた。
「────
満身創痍のゼダスに声を掛けたのは、短く切り揃えた薄紫色の髪に、綺麗な紫の瞳をした少女。結社の執行者にして、No.Ⅺの《雪華》。本名を───
「───
───リンナと呼ばれた少女は頷きながら、相手が逃げた方へと駆けて行く。
彼女が来た、という事実は色々な意味でゼダスを安心させた。
「(───ってことは、
安心したゼダスは自然公園の中ということも忘れ、一人地面に身を落とし、気を落とした…………。
残り1話だよ!