~龍牙の空間 食堂~
先にこの空間に戻っていたジャンヌ達。
「マスターいませんね」
「どうやら別の場所に行った様じゃな」
「マスターちゃん、何でこうも寄り道するのかしら?」
沖田、信長、邪ルタがそう呟く。
「まっまぁ……マスターの意志ではないようですし」
「マスターは厄介事に巻き込まれる体質な様だな」
「主殿は望もうと望まないともですね」
ジャンヌ、スカサハ、牛若丸がそう言う。その通りで在る、彼自身は真っ直ぐ帰りたいと思っても世界はそう簡単に彼を帰さないのであった。
「どうやら、カルデアの方々は無事に魔神柱を倒した様ですね」
彼等が座っている丸いテーブルの中央には大きな水晶があり、そこにはオケアノスの光景が映し出されていた。そこには立香達はヘラクレスとヘクトールを倒し、メディア・リリィにより魔神柱ファルネウスへと変貌させられたイアソンを打倒した姿が映し出されていた。
『はぁ……疲れた』
そう声が聞こえると、ジャンヌ達の前に穴が開きそこから龍牙が現れた。
「マスター、御無……じで」
「誰じゃ?」
ジャンヌ達が、龍牙の横にいる人物を見た。
「セイバー発見!まっs「その子等は味方だからね。喧嘩するなら、ご飯無しで」すいませんでした!」
沖田を見たヒロインXが彼女に斬り掛かろうとしたが、龍牙にそう言われるとXは直ぐに土下座した。
「一体どこに行ってたのよ、マスターちゃん」
「えっと」
龍牙はヒロインXと会った時の事を話し始めた。
①宇宙船ドゥ・スタリオンⅡの中で目を覚ます。
②空腹で倒れていたヒロインXを発見。
③ご飯を作って与えた。
④自分と人理焼却について説明。
⑤食事を提供するので協力を申請。即答でOK、契約。
⑥取り敢えず、此処へ帰って来ようとしたが急に宇宙船が故障。近くの星に不時着。
⑦何やら魔神柱に似た存在が襲ってきたので撃退。
⑧そのまま龍牙の力で帰っても良かったが、素材を落としたので修理に使える。「魔神柱じゃない、これは素材柱だ。宜しい、ならば狩りだ」と言い狩りを始めた。
⑨山ほど素材を集めて宇宙船修理。その後、宇宙船は宝物庫に収納する。
⑩龍牙の力を使い、此処に戻ってきた。
それを聞いて、苦笑いをしているサーヴァント達。
「俺だって早く帰りたかったんだけど………途中から楽しくなっちゃって。ほっ、はいチャーハン出来上がり」
「いや、中々に面白かったですね、マスター。もきゅもきゅ」
お腹が空いたので説明しながら料理をしていた龍牙。
「あっ美味しい」
「美味じゃ!」
「……物凄く女性として負けた気が。小龍包、熱々です」
「ジャンヌ、俺は男なんだけど………肉焼くから待っててね」
そう言いながら、冷蔵庫から取り出した肉を鼻歌を歌いながら焼き始めた。
邪ルタに至っては夢中で食べていた。
「ウム、中々な腕前……マスター、その歌はなんじゃ?」
「狩りゲーで、肉を焼く時の歌」
「ほぅ」
「上手に焼けました~」
「おぉ………美味しそうです!」
楽しく食事をしていく龍牙とサーヴァント達。
~龍牙の空間 召喚部屋~
此処は龍牙の空間にある部屋の一室で、此処に召喚祭壇を置いていた。
「と言う訳で!召喚します!」
やる気満々で召喚祭壇の前に立っている龍牙。
「良く考えれば、前の特異点の後召喚してなかったんだよね~。この祭壇では礼装は出ない!という事は爆死する事はない!」
「マスター、爆死とはなんですか?」
後ろに現れたヒロインX。
「Xで例えるなら、ご飯を食べようとしては邪魔をされる様な物かな?」
「なんと!?」
「と言う訳で……いざ!今日は、残った魔力をたんまりと使うぞ!」
龍牙は祭壇に手を翳し、魔力を流していく。
「―――――抑止の輪より、来たれ!天秤の守り手よ!」
祭壇から出現した魔方陣から光が溢れ出し、5つの人の形を成した。
さて、召喚されたのは誰でしょう?
答えは……次回をお楽しみに。