俺のFateな話   作:始まりの0

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EP61 召喚後の親睦会

 ~龍牙の召喚部屋~

 

 ヒロインXと共に契約を果たし戻ってきた龍牙は、食事を終えた後、召喚を行う為に此処に来ていた。

 

 そして、残った魔力を全て召喚へと回した。そして現れたのは5つの影。

 

 

「―――(ローマ)が、ローマだ」

 

 

「汝がマスターか……って龍牙()だったか」

 

 

「サーヴァント、此処に参った。余に血を奉げるマスターはそなたか?」

 

 

「我が名はアルテラ。フンヌの裔たる軍神の戦士だ」

 

 

「うむ、装いも新たに再登場!嫁セイバー、あるいはネロ・ブライドと呼ぶがいい!」

 

 召喚されたサーヴァント達を見て、目を瞬きをした。

 

 

 

 ―神祖・ロムルス。ローマの建国神話に登場する国造りの英雄。ローマの人である、俺は個人的に好きだ。偉大なローマ……いいね、ローマ!

 

 麗しの狩人・アタランテ。出会ったばっかりなので触れないが……好感度を上げて是非とも触りたい。後、子供好き……うん、子供はいいよね。ギルとエルに言ったら「そういう趣味か」と言われた、失敬な。

 

 ヴラド三世。ルーマニアの王で、吸血鬼の伝説の元となった人物。当の本人はそれを忌むべき名と言っている、ハロウィンイベントでは礼装の件で世話になったな。編み物教えて貰おう

 

 アルテラ。フンヌの王にして、文明破壊っ子。その正体はかつてこの星を襲来した白い巨人の頭脳体のバックアップ。だが今の彼女は人として生きた英霊だ。彼女には世界が美しいのを教えて上げよう。

 

 さて、問題は……ー

 

 

「ん?どうかしたか、マスター?」

 

 何でもないよと笑みを浮かべる龍牙。

 

 ーそう言って首を傾げている、ネロ・クラウディウス………赤王ではなく、嫁王の方だった。確か、この世界で召喚されるブライドはサビーズと出会ってないネロだったな。何で赤でなくて、ブライドなんだろう?

 

 まぁいいか。ロムルスと楽しそうに話してるし、両手を広げて「ローマ!」と叫んでいる。俺も混ぜて欲しいー

 

 

「ぁ~コホン、取り敢えず俺の事を説明しておこうか。もし納得しかない、俺とは組めないと言うならまだ契約は完了してないから座に戻って貰っていいよ」

 

 龍牙はそう言うと、自分の正体と目的を話した。途中で【無】が介入して、ジャンヌと同じ様に彼の過去を見せたりした。龍牙は止める様に言ったが、親としては捨て置けなかったらしく、龍牙を違う空間に移動したらしい。

 

 取り敢えず、無事に彼等との契約を完了した。

 

 

 そして、翌日。

 

 

「という訳で、今日は親睦会を開きたいと思います。好きなだけ、飲んで食ってくれ。

 

 じゃあ、乾杯!」

 

 龍牙はサーヴァント達と親睦を深める為に、パーティーを開いた。

 

 机の上に並んだ沢山の料理、古今東西の世界中の料理で、因みに全て、龍牙の手料理だ。

 

 

「あの、マスター。この料理には何が入っているんでしょうか?」

 

 

「ちょっと、そっちのを寄越しなさいよ」

 

 

「ずずっ……やっぱり日本人は味噌汁ですねぇ」

 

 

「むっこの茶碗、中々な物じゃな」

 

 

「この肉、絶妙な焼き加減だな」

 

 

「もきゅもきゅ」

 

 

「料理もまたローマである」

 

 

「むっこのアップルパイは中々の甘さだ。何、砂糖等は使ってないだと」

 

 

「フム、上物のワインであるな」

 

 

「ウム!マスターは料理も上手いのだな!何です、神祖殿?えっ口の周りについている?そっそんな、神祖殿に拭いて貰うなど畏れおおい」

 

 

「料理は……良い文明、破壊しない」

 

 それぞれのサーヴァントはこの親睦会を楽しんでいた。

 

 

「ふぅ……」

 

 楽しんでいるサーヴァント達を見て、少し昔の事を思い出した龍牙。

 

 

(家族とはこうやって食事してたっけ……ウルクでもギルとエル、たまに城で保護してた孤児達と食事してたな)

 

 

「そう言えばマスターよ、これは親睦会なのだろう?折角だ、マスターの好きな物等を教えるがよい」

 

 ネロがそう言い出した。 他のサーヴァント達も興味があるようだ。

 

 という訳で、審問大会が始まった。

 

 

 

 

 Q.好きな食べ物は?嫌いな食べ物は?

 

「食べ物で言うなら、寿司やラーメンとか、他にも好きなのは多いな。嫌いなのは………トマトかな。食えないって訳ではないが、好んで食べようとは思わないね」

 

 

「マスター、寿司!ラーメン!食べたいです!」

 

 涎を垂らしながら手を上げるヒロインX。

 

 

 Q.好きな物、嫌いな物は?

 

「動物や子供は好きかな、仕事で疲れた時に子供らの笑顔や可愛い動物との触れ合いは癒しだね。嫌いなのは醜い欲望を持った下種共、後は自分勝手な神とか」

 

 

「マスターとは気が合いそうだ!うんうん、子供の笑顔はいいな!」

 

 嬉々として龍牙の手を取るアタランテ。

 

 

 Q.得意な事は?

 

 

「計算・書類とか事務処理、物を創る事と壊す事」

 

 

 Q.趣味は?

 

 

「外でする物なら冒険、釣り。家でするならゲーム、プラモ作りとかだね」

 

 

「ぷらも?」

 

 

「ぁ~簡単に言うと人形的な物かな」

 

 

「おぉ!つまりは芸術か?!ならば余と気が合いそうだ!!」

 

 ネロの城で見た彫像を思い出した。ネロ曰くタイトルは【花と妖精】だと言っていたが、龍牙はそれを見て、某怪獣映画に出てくる花怪獣を連想した。

 

 

 Q.望みは?

 

 

「今は第7特異点でアイツ等との再会………そんでこの人理焼却の黒幕をぼk………倒して、さっさと平和に暮らす事だな」

 

 と皆がそれぞれ、龍牙に質問していく。そして最後にスカサハが質問した。

 

 

 Q.女はいるのか?

 

 

「………………」

 

 そう言われた瞬間に龍牙の顔が強張った。

 

 

「ねっ……彼女いない歴=年齢×3(前の世界+前世+この世界)です」

 

 

「英雄王はお前の女ではないのか?」

 

 そう言われると龍牙は何かを考える様な仕草をする。

 

 

「アイツは………手のかかる妹?」

 

 

「ほぅ……では未だという事か」

 

 

「えっ何が?」

 

 

「童貞か、否かと聞いている」

 

 スカサハがそう言った瞬間、乙女達が顔を真っ赤にした。

 

 

「ばっ馬鹿じゃないの!?」

 

 

「ちょ……貴方は何を言っているのですか?!」

 

 

「そそそっそうです!こんな食事時に」

 

 

「ぶふっ!?」

 

 特に反応したのは邪ルタ、ジャンヌ、沖田、ヒロインXだった。信長はその問いに笑っており、ネロは興味深そうに話に耳を傾け、牛若丸はそれが重要な事なのかと言う顔をしている。アタランテは完全に顔を逸らしている。アルテラは何の事か分かっていない様だ。

 

 

「流石は聖処女、中々に面白い反応だ………で、どうなのだマスター?」

 

 

「えっと……その………まぁ、そう言う経験はあります。はい……アレ、何でこんな話に?」

 

 

 

 

 

 

 

 ~翌日~

 

 

「あっおはよう、ジャンヌ」

 

 龍牙は起きて、以前の様に自分の布団に潜り込んだ母を外に叩き出し、着替えて部屋を出た。そしてジャンヌや邪ルタ達に出会ったのだが……皆、顔を真っ赤にしてその場を去るのだった。

 

 

「………」

 

 

「気にする事はない、マスターよ。時間が解決してくれよう」

 

 

「マスターよ、お前もまた我が子(ローマ)だ」

 

 それから数日間、ジャンヌ達に避けられた龍牙をヴラド三世とロムルスに慰められる姿が目撃された。


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