俺のFateな話   作:始まりの0

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EP67 サーヴァント交代

 ~龍牙の隠れ家 私室~

 

「「すぅ……すぅ………」」

 

 龍牙が空間を捻じ曲げ、自分の思い出を元に作った家………そして此処は龍牙の私室の様だ。

 

 棚には漫画やらフィギュアが並んでおり、机には筆記具、その横には教科書が積まれていた。そして、この部屋の主、龍牙はベッドの上で眠っていた………寝間着姿のジャックと。

 

「これは………起こすべきでしょうか?」

 

 

「時間的には朝だ、起こすべきだろう」

 

 

「そうですよね………ってアタランテ、何をしようとしているのです!」

 

 

「朝は未だ早い、こんな幸せそうに寝ているのだ。もう少し寝かせてやれ…………私は此処で二度寝する。万が一の為だ」

 

 朝、龍牙を起こしに来たジャンヌ、スカサハ、アタランテ。

 

 アタランテは顔を赤くしながら龍牙のベッドに潜り込もうとする。それをジャンヌが止めていた。

 

「離せ、ルーラー………この子がマスターに懐いているとはいえ、監視は必要だろう」

 

 

「たっ確かに………ですが、男女が床を一緒にするのは」

 

 茹で蛸の様に顔を真っ赤にしながら言うジャンヌ。

 

「ほぉ……聖処女はやはり生娘か」

 

 

「すっスカサハまで何を言うんですか!」

 

 

「ん………ぅ」

 

 

「ん~……ぅ…みゅ」

 

 

「「「!?」」」

 

 大声を出し過ぎて、龍牙とジャックが起きそうになり、慌てて口を押える3人。

 

「やはりもう少し寝させてやるとするか………それにしてもこうして見ると、マスターは未だ幼さが残っているな」

 

 

「そうですね、こうして見ると本当の兄弟の様です」

 

 龍牙とジャックが一緒に寝ているのを見て、ほんわかしている3人。

 

「ん………ぅ~ん」

 

 龍牙は目を覚ますと、寝惚けた顔をして身を起こした。

 

「おっおはようございます、マスター」

 

 

「ん~………ねむぃ」

 

 

「おかぁさん……むにゃ」

 

 龍牙は未だ完全に寝惚けている様で座ったまま舟をこいでいる。ジャックは龍牙の腹部に抱き付いている形になっている。

 

「そっち……の粘土……板……はギルに………そっちは神殿に……未だ10徹目……だか……ら……大丈夫」

 

 

「いぇ、それは全然大丈夫じゃありませんから!」

 

 龍牙の寝言に突っ込みを入れるジャンヌ。どうやら夢の中でも仕事をしているらしい。

 

「くぅ……」

 

 龍牙はそのまま倒れた。

 

「ほぉ」

 

 その結果、スカサハの母性の象徴へとダイブする形となった。

 

「「ななななな」」

 

 それを見て耳まで真っ赤になっているジャンヌとアタランテ。特に2人は男性経験が極端に乏しい為に、異常に反応している。

 

 スカサハは色々と経験が豊富な為に、この程度では動じて居ない様だ。彼女は何かを考えると龍牙の頭を撫で始めた。

 

「フム………これは中々」

 

 

「ぅん………母さん………」

 

 

 ーキュンー

 

 彼女達の中の母性本能が発動した。

 

「なっ何ですか今のは」

 

 

「はっ母親とはこんな気持ちか」

 

 

「……」

 

 ジャンヌ、アタランテは勿論、スカサハまで顔を赤くし沈黙が続き、互いに顔を見合せた。

 

 

 

 ~1時間後~

 

「んっ……はぁ~、よく寝た」

 

 

「ん~……マスター(おかあさん)?」

 

 

「おはよう、ジャック……アレ?何で、スカサハ達が?」

 

 自分の横やジャックの横を見てみると、ジャンヌ、アタランテ、スカサハが眠っていた。

 

「迷い混んだのかな?」

 

 

「ぅ~マスター(おかあさん)、お腹空いた~」

 

 

「そうだね、朝ごはんにしよっか。俺は先に降りてるからジャックは皆を起こして着替えておいで」

 

 

「はぁ~い」

 

 数分後、ジャックと共にやって来た彼女達の顔が赤くなっていたのは言うまでもなかった。

 

 

 

 ~朝食後~

 

 朝食を終えた龍牙とサーヴァント達は席に着いていた。

 

「それじゃ、これからの事を話そうか。黒幕が出てくるから、何人かメンバーチェンジを行うよ。

 

 固定は相性を考えてヴラド、牛若丸、X、ジャンヌだ。スカサハとアタランテは他のメンバーと交代だ」

 

 

「そっそんな…」

 

 

「仕方あるまい、マスターの指示だ」

 

 アタランテはジャックと離れる事にショックを受けており、スカサハはマスターが決めた事ならばと考えていた。

 

「大丈夫だ、アタランテ……きっと、ジャックは連れて帰るから!」

 

 

「マスター!」

 

 

「じゃあ、始めるか」

 

 パチッと指を鳴らすと、アタランテとスカサハの足元に魔法陣が出現し、彼女達の身体が少しずつ魔法陣から出る光により2人の姿が徐々に薄くなっていく。

 

「「ではマスターの事は頼んだぞ」」

 

 彼女達はそう言うと、完全にこの場より消えてしまった。

 

「それじゃ、アルテラ、信長」

 

 スカサハ達の居た場所にアルテラと信長が呼ばれた。

 

「呼んだな」

 

 

「ウム!」

 

 こうして、新たに呼ばれた2人。

 

「あたらしいおかあさん!?」

 

 ジャックがその光景を見て目を輝かせている。

 

「ちょっと待って下さい!私と変わらない(胸の)大きさで、何で私の時はご飯の人なんですかぁ!?」

 

 ヒロインXがジャックの態度があり違い過ぎるのでブーイングしている。

 

 そして、ジャックに聞いた。

 

「彼女は?」

 

 そう言い、ジャンヌを指差す。

 

「おかあさん!」

 

 

こっち(牛若丸)は?」

 

 

「おかあさん!」

 

 

こっちは(アルテラ)?」

 

 

「おかあさん!」

 

 

こっちは(信長)?」

 

 

「おかあさん!」

 

 

「私は?」

 

 

「ごはんの人!」

 

 

「だから何でですか?!」

 

 

「おいしい、ごはんの匂いするよ?」

 

 改めてそう言われてショックを受けているヒロインX。その場に膝を付き倒れ込んでしまった。

 

「えっと………食べる?」

 

 そう言って、龍牙は大福を取り出すとXに差し出す。

 

「頂きます」

 

 直ぐにXはそれを受け取るともきゅもきゅと食べ始めた。

 

「ぅう……いいんです。その内、アルトリア顔=食べ物と言うイメージが付くんです」

 

 

(それに関してはちょっと違うけどもう遅いかな?正確にはアルトリア=大食いってイメージは定着していると思う)

 

 取り敢えずXを落ち着かせると、龍牙は一息ついて立ち上がる。

 

「じゃあ、皆……行こうか!」

 

 一刻の安息を終え、サーヴァント達と共に再び特異点へと踏み出した。




戦闘は次回に持ち越します。

~次回予告~

青×2 VS 黒大

です。

殆ど答え出てますね(笑)

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