~ロンドン 地下大空洞~
ロンドンを魔霧で覆い尽くす計画を立てた首謀者『
そこにいた龍牙とそのサーヴァント達。そして此度、特異点に召喚されたサーヴァント、坂田金時、玉藻の前が彼の傍にいた。
「なぁ、お前さんがアイツ等の言ってた危険な力を持つ存在か?」
「ん~端から見てもそんな感じはしませんけどねぇ~………魂はかなりイケ魂ですし」
「どういう風に聞いているかは知らないけど………まぁ危険な力は持ってはいるな。特に太陽神の荒御霊である
龍牙はそう言った。玉藻の前はどうして、それを知っているのかと考えるが口には出さなかった。
「確かに俺は破壊の力を持つ……でも世界を壊す気なんかないさ。する意味はない、しても面白い事はない。世界を壊すよりも誰かと一緒に居て、笑って暮らす方が数倍楽しいだろ?」
そう笑みを浮かべて言う龍牙、それを見て金時と玉藻は警戒を解いた。
「どうやら、本当に世界をどうこうするつもりはなさそうだな」
「ですね………先程の言葉に嘘はなかった様ですし」
「そりゃどうも」
「アンタは、
「別にいいさ。人間は誰しも自分と異なる存在を畏怖する、故に、迫害し、排除しようとする。それは当然の事だよ、俺は元々は向こうにいたけど、俺の力が知れると危険な存在と認識された。だから俺は向こうを離れた………人理修復には彼等の力も必要不可欠だ、不安の種の俺が居なくなれば円満だろ?」
「つまり貴方は…………自己犠牲にも程がありますよ」
金時の問いにそう答えた龍牙、玉藻の前はそれを聞いてそう言った。
「俺はそれでいいのさ…………時に誰かがそう言う役をしなきゃならない。それが俺だったってだけの事さ………さて、どうやら来た様だな」
龍牙が振り返ると、此方に歩いてくる立香達の姿が見えた。
「話は終わり………そろそろ時間だ」
「さて藤丸君、通信機でドクターに繋いでくれるかな」
「えっ……はい」
『やぁ、龍牙君。久しぶりだね』
通信機を使いカルデアと通じると、ドクターロマンの姿が映し出された。
「現在のこの場の状況の変化は感知しているか?」
『どういう……なんだ、これは?何かが、そっちの特異点に召喚されようとしている?!何だこの反応は!?』
『空間の歪みに、膨大な魔力、何かがそちらに召喚されようとしている。藤丸君、マシュ、警戒したまえ!』
ドクターロマン、ダ・ヴィンチちゃんの声が通信機から聞こえる。
素人である立香も周辺の異常を肌で感じ息を飲んだ、マシュは立香を守るために彼の前で盾を構える。
そして、この人理焼却の主犯が登場する。
立香と彼のサーヴァントはその力に驚愕し、龍牙もまた同じ様に驚いていた。
フラウロスが王と讃え、忠を尽くしていた主が顕現した。