俺なりのARC-V 〜Reconstructed Yu-Gi-Oh! ARC-V Story〜 作:エクシ
-アカデミア本部 廊下-
アカデミア本部内は神殿のようなブロックで作られた構造でありながら現代的な作りをしている。遊矢、沢渡、権現坂、黒咲、素良の5人は零王のいる謁見の間を目指して走っていた。
遊矢「どっちだ!?」
素良「こっち!」
アカデミア本部内のつくりを知る素良が先導をきっている。それに続いて4人も走っていった。
権現坂「それにしてもエドは大丈夫なのか?」
黒咲「エドに従う元エクシーズ次元軍もいるからあいつ1人で食い止めているわけではない。それにエドは強い。」
沢渡「それならいいけどよ…。」
遊矢「そうだ、沢渡はなんでアカデミアの船なんかに乗ってたんだ?」
沢渡「い…今はそんなこと関係ないだろ!」
何か焦ったような素振りを見せたが、遊矢は首を傾げただけで深くは詮索しなかった。
素良「止まって!」
素良の見ている方向には女性が立っている。金髪の美しい女性 それは反アカデミア組織のメンバーの天上院明日香であった。明日香の姿を見たユーゴは遊矢の精神を押しのけて体の主導権を取る。
ユーゴ「明日香!よかった、無事だったんだな!」
明日香「ユーゴ!だめ、私に近づかないで!」
ユーゴ「どういうことだ?」
その時全員が止まっている天井に取り付けられたテレビにドクトルが映った。
ドクトル「ククク!ランサーズ諸君、ようこそ我がアカデミアへ!」
素良「お前はドクトル!」
黒咲「貴様がドクトル!エドを操っていたのは貴様だな!」
ドクトル「操っていたなんて滅相もない。生身の人間を自由自在に操るなどさすがの私でも難しい。ただ人の中に生まれた邪念をすこ~し強くさせる虫を開発したにすぎんよ。ククク!」
権現坂「漢として許せん!出てこい!」
ドクトル「そう言われて出てくる奴なんていませんよ。代わりに彼女が相手になりますよ。」
ドクトルは明日香を見るとデュエルディスクを構え、準備を整えた。
明日香「私の体は今自分の意思では動かないの!」
ユーゴ「どういうことだよ!」
明日香「私は本土での戦いで敗れ、カード化されたのよ。」
素良「カード化された人間は肉体を失うはずじゃ…!」
ドクトル「そう、カード化技術はそもそもエクシーズ次元にあった物質を2次元にデータとして残すことでコンパクトに物を運べるようにする技術と精霊使い アークの持つ肉体分解の力を応用させ、肉体を分解させるビームを開発したのだ。」
沢渡「あー意味が分かんねえ!」
ドクトル「フン、つまりカード化されたものの肉体は消滅しており、カードにはその者の精神が封じ込まれているのだ。その精神を取り出し、私がリアルソリッドビジョンシステムによって作った肉体にいれたのだよ。」
黒咲「なんということを!」
ドクトル「もちろん肉体は自由には動かせない。私が作った肉体であれば私は自由に人を動かすことが出来るのだ!」
明日香「そう、私がいくら止めようとしてもこの体は止まらないの!だから逃げて!」
ドクトル「そうはさせない!兵が足りなくなってきた今、カード化した者どもをこちらの戦力にしていくのだ。まさに将棋の駒だね、フヒヒヒ。」
ユーゴ「てんめぇ…許さねえ!みんな、ここはオレが明日香を止める!先へ行ってくれ!」
戦場において迷う時間はない。素良は黒咲と沢渡、権現坂を連れて別ルートで謁見の間へと急いだ。
明日香「ユーゴ、私は手札や伏せカード、戦術をあなたに伝えることは出来ない。」
ユーゴ「わかってる!オレが今度はアンタを救って見せるぜ!あの時の借りを返す時だ!」
明日香「あなた、まだあの時のことを…!」
それはユーゴたちがシンクロ次元から融合次元へ来た時のことだった。
-ユーゴの回想 アカデミア本部-
ユーゴ、セレナ、遊勝はシンクロ次元の治安維持局にあった装置によって融合次元のアカデミアへと転送された。
ユーゴ「おっしゃ!ここがシンクロ次元か!さっさとプロフェッサーとかいうやつを倒してリンを救って、ジャックを救って…」
遊勝「そう簡単には行かないようだ…。」
ユーゴ「へ?」
セレナ「周りを見てみろ…。」
ユーゴたちは気が付くとアカデミア生たちによって囲まれている。それもそのはず、転送されたのはアカデミアの者たちが使うアカデミア用の転送装置。当然転送先もアカデミアなのだ。
ユーゴ「やっべえ…。」
遊勝「ここは突破するしかあるまい。行くよユーゴ、セレナ!」
ユーゴ・セレナ「「おう!」」
しかし案の定3人は苦戦を強いられる。数が多すぎるのだ。
ユーゴ「くっそぉ、リンを救わなくちゃいけないのによ!」
セレナ「プロフェッサーに会わせろ!おい、聞け!」
遊勝「く…ここまでか。」
「乱入ペナルティ2000ポイント。」
そこに乱入してくるアカデミアの服を着た金髪の女性が現れた。
??「私は儀式魔法 機械天使の儀式を発動!さぁ行きなさい!サイバー・エンジェル-韋駄天!」
その女性が突破口を作ってくれたおかげでユーゴたちは逃げることに成功した。その女性こそ明日香であった。反アカデミア組織が立てた作戦に沿ってアカデミアに潜入していたところ、ちょうどユーゴたちが転送されて作戦どころではなくなってしまったのだ。アカデミアたちにやられるところをただ見ていることなど出来なかった明日香はユーゴたちを助けた。
-アカデミア本部 廊下-
ユーゴはリンを救えなくなってしまうところだった自分たちを救ってくれた明日香に感謝していた。だからこそ今の彼女を止める。ドクトルに対する怒りをあらわにしながらアクションフィールドを起動させ、デュエルを始める。
ユーゴ「行くぜ!アクションフィールド 起動!」
「フィールド魔法 フラッシュ・デュエリスト」
辺りはリアルソリッドビジョンシステムによってフィールドが展開されていく。今回はキューブだけが浮遊されているだけのステージだ。
ユーゴ・明日香「「デュエル!」」
-1ターン目-
先攻は明日香がとった。明日香の剣型のディスク部はアカデミアの物とは異なり剣先が曲がっている。
明日香「私のターン!私はサイバー・プチ・エンジェルを召喚!」
サイバー・プチ・エンジェル
効果モンスター
星2/光属性/天使族/攻 300/守 200
「サイバー・プチ・エンジェル」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「サイバー・エンジェル」モンスター1体または
「機械天使の儀式」1枚を手札に加える。
明日香はピンクの球体の天使を召喚し、その効果を発動した。
明日香「手札から儀式魔法 機械天使の儀式を加え発動!」
機械天使の儀式
儀式魔法
「サイバー・エンジェル」儀式モンスターの降臨に必要。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、
自分の手札・フィールドのモンスターをリリースし、
手札から「サイバー・エンジェル」儀式モンスター1体を儀式召喚する。
(2):自分フィールドの光属性モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、
代わりに墓地のこのカードを除外できる。
ユーゴ「操られてても明日香自身のデッキを使うのか。くそ!」
明日香「私はフィールドのサイバー・プチ・エンジェルと手札のサイバー・エンジェル-弁天-をリリース!」
サイバー・エンジェル-弁天-
儀式・効果モンスター
星6/光属性/天使族/攻1800/守1500
「機械天使の儀式」により降臨。
(1):このカードが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。
そのモンスターの元々の守備力分のダメージを相手に与える。
(2):このカードがリリースされた場合に発動できる。
デッキから天使族・光属性モンスター1体を手札に加える。
儀式を行う窯が出現し、サイバー・プチ・エンジェルとサイバー・エンジェル-弁天-がその窯の中へと入っていき、炎が上がる。
明日香「儀式召喚!今あまねく世界にその姿現し万物を照らせ!降臨せよ!レベル8、サイバー・エンジェル-
サイバー・エンジェル-荼吉尼-
儀式・効果モンスター
星8/光属性/天使族/攻2700/守2400
「機械天使の儀式」により降臨。
(1):このカードが儀式召喚に成功した場合に発動できる。
相手は自分のフィールドのモンスター1体を墓地へ送らなければならない。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分の儀式モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
(3):自分エンドフェイズに自分の墓地の、
儀式モンスター1体または「機械天使の儀式」1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
腕が4本ある天使が出現し、それらの手には剣と槍が握られている。
明日香「リリースされた弁天の効果発動!手札にサイバー・エンジェル-
サイバー・エンジェル-美朱濡-
儀式・効果モンスター
星10/光属性/天使族/攻3000/守2000
「機械天使の儀式」により降臨。
(1):このカードが儀式召喚に成功した場合に発動できる。
エクストラデッキから特殊召喚された相手フィールドのモンスターを全て破壊し、
破壊したモンスターの数×1000ダメージを相手に与える。
このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
(2):1ターンに1度、フィールドのカードを破壊する魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、
自分の墓地の儀式モンスター1体をデッキに戻して発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
明日香「カードを1枚セットしターンエンド!この時、荼吉尼の効果で墓地から機械天使の儀式を加える!」
-2ターン目-
ユーゴのターンが回ってくると画面に映るドクトルがユーゴを煽った。
ドクトル「フフフ、さすがは我らがアカデミアの元優等生!意地でも融合は使わないようだがいいデッキの回り方だ!」
ユーゴ「明日香はお前の操り人形なんかじゃねえ!すぐこのデュエルを終わらしてお前を叩き潰してやる!!」
ユート(おいユーゴ、落ち着け!)
遊矢(そうだ、怒りにとらわれちゃ…)
ユーゴ「うるせえ!絶対に許さねえ!オレのターン、ドロー!オレはスケール3のSRパッシングライダーとスケール8のSRドミノバタフライでペンデュラムスケールをセッティング!」
SRパッシングライダー
ペンデュラム・効果モンスター
星5/風属性/機械族/攻2200/守2000
【Pスケール:青3/赤3】
(1):1ターンに1度、手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
「スピードロイド」チューナー1体を墓地へ送って発動できる。
ターン終了時まで、墓地へ送ったそのモンスターの元々のレベル分だけ
このカードのPスケールを上げる、または下げる(最小1まで)。
【モンスター効果】
「SRパッシングライダー」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
(1):お互いのフィールドにモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードがアドバンス召喚に成功した時、
自分の墓地のレベル4以下の「スピードロイド」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手は他の「スピードロイド」モンスターを攻撃対象に選択できない。
SRドミノバタフライ
ペンデュラム・チューナー・効果モンスター
星2/風属性/機械族/攻 100/守 300
【Pスケール:青8/赤8】
「SRドミノバタフライ」の(2)のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分は風属性モンスターしかP召喚できない。
この効果は無効化されない。
(2):手札から風属性モンスター1体を捨て、除外されている自分の風属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
【モンスター効果】
このカードをS素材とする場合、ドラゴン族・機械族の風属性モンスターのS召喚にしか使用できない。
エクストラデッキから特殊召喚したこのカードは、S召喚に使用された場合に除外される。
グライダー型モンスターとドミノのような羽を持った蝶型SRがペンデュラムゾーンに置かれる。
ユーゴ「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!神速の翼で過去と未来を貫け!ペンデュラム召喚!現れろ、オレのモンスターたち!手札からSR三つ目のダイス、SRシェイブー・メラン!!」
SR三つ目のダイス
チューナー・効果モンスター
星3/風属性/機械族/攻 300/守1500
(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。
このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。
SRシェイブー・メラン
効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻2000/守 0
(1):このカードは召喚したターンには攻撃できない。
(2):1ターンに1度、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを守備表示にし、対象のモンスターの攻撃力はターン終了時まで800ダウンする。
三面に目が書かれたサイコロ型SR、そしてブーメラン型SRがユーゴの手札からペンデュラム召喚された。
ユーゴ「シェイブー・メランの効果!このモンスターを守備表示にし、荼吉尼の攻撃力を800下げる!」
SRシェイブー・メランの斬撃によって元々の攻撃力が2700であった荼吉尼は傷つき、1900へとダウンする。
明日香「攻撃力がダウン!それにチューナーモンスター!」
ユーゴ「そう!オレはレベル4のシェイブー・メランにレベル3の三つ目のダイスをチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
シンクロ・効果モンスター
星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの
レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の
モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、
このカードの攻撃力はターン終了時まで、
このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。
ユーゴのエースモンスター クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの登場によってユーゴたちの中に眠っていたズァークが外へ出ようとする。怒りをあらわにしているユーゴの瞳は赤く光り、ズァークに乗っ取られようとしていた。
ユート(まずい!私たちで食い止めるぞ!)
遊矢(く…!あぁ!)
遊矢とユートの尽力によって見た目はズァークに乗っ取られているように見えるが辛うじてユーゴの意識が残っている、そのような状況であった。
ユーゴ「オレは…クリアウィング・シンクロ・ドラゴンでサイバー・エンジェル-荼吉尼-を攻撃!旋風のヘルダイブスラッシャー!!」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴンが上昇し、サイバー・エンジェル-荼吉尼-に向けて攻撃を放とうとしている。その時明日香は罠カードを発動させた。
明日香「罠カード発動!ドゥーブルパッセ!」
ドゥーブルパッセ
通常罠
(1):相手モンスターが自分フィールドの表側攻撃表示モンスターに攻撃宣言した時に発動できる。
攻撃対象モンスターの攻撃力分のダメージを相手に与え、
その相手モンスターの攻撃を自分への直接攻撃にする。
その自分のモンスターは、次の自分ターンに直接攻撃できる。
明日香「荼吉尼の攻撃力である1900をダメージとしてユーゴに与えるわ!」
ユーゴ「何!?」
荼吉尼の投げた剣によってユーゴがダメージを負った。
ユーゴLP4000→2100
ユーゴ「ぐああ!」
ダメージを受けたことでユーゴの中のズァークはさらに暴れようとする。遊矢とユートはユーゴを押さえるのに必死である。
明日香「そしてクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃を私への直接攻撃に変える!」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃が明日香に届く。明日香は悲鳴を上げながらも肉体は立つ命令に逆らえないようで苦痛の表情を浮かべた。
明日香LP4000→1500
明日香「キャアア!」
ユーゴ「明日香!」
ドクトル「ヒヒヒ!いい声をあげるものだ!自分を犠牲にしてでもズァークを止めろ!それがプロフェッサーのご意思だ!」
ユーゴ「ドクトルゥゥ!ウォォォォ!!」
ユーゴは怒りに飲まれていく。黒いオーラが放出されはじめ、遊矢とユートたちもズァークに飲まれていく感覚を覚え始めた。
ユート(まずいぞ!私たちまで飲まれる!)
遊矢(どうする!?)
ユート(私がユーゴを押さえる!遊矢はその隙にユーゴから代わってくれ!)
遊矢(わかった!)
ユートの精神はユーゴを引っ張り、その隙をついて遊矢が表へと出ていった。
遊矢「よし!うまくいった!」
明日香「あなたは遊矢!ユーゴは!?」
遊矢「彼は今落ち着いてデュエルを出来る状況じゃない。でも安心して、仲間が説得してくれるから。」
明日香「それならよかった。彼は私の大事な弟分だから。」
遊矢「わかってる、ユーゴの記憶を見たからね。彼にとって大事な人は俺にとっても大事な人だ、そんな人とこんなデュエルをしなきゃいけないなんて…。」
明日香も悲しそうな顔をする。数十日とはいえ同じ釜の飯を食う仲になっていたのだ、無理もない。
遊矢「俺はカードを1枚セットし、ターンエンド!」
遊矢のターンが終わり、明日香のターンが再び回ってきた。彼女は悲しそうにデッキに指を置き、ドローの構えをするのだった。