Monster Hunter Parody ー名状しがたき狩人のような者達ー   作:銀紬

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はい、予告通り後日談をやらせていただきます。
後日談なのにまさかの新キャラが…?


第六章後日談

「いやーユウラさん、お疲れ様でした! 止めの一撃はなかなかカッコよかったですよ」

「そりゃどーも……って、なんでもう僕たちは酒場に居るんだよ」

「え、先ほど剥ぎ取りで大量の狂走エキスと、報酬で大量の狂走エキスを手に入れたではありませんか。ホクホクで今日は一晩飲み明かすぞーってユウラさんご自身が」

「今日は……少年のおごり」

「えっと、おさけはのめないけど、頑張るよ」

 

またナンチャラ玉症候群だろうか。

しかもさり気なくユウラ自身のおごりにさせられている。こいつらの方がよほど金もあるだろうに。

 

「はぁ……とりあえず、今日はもう帰って寝るぞ」

「えぇえ!? まだ夜の10時ですよ!?」

「充分だろ……僕は疲れてるんだから、寝かせてくれ」

「分かりました! そこまで言うのなら……私と寝ましょう! んちゅぅうう……」

「さーて、昨日買った斬れ味紫相当らしいこのフォークの斬れ味をどう試そうかなーっと……」

 

ユウラが手に持ったフォークを光らせると、ユウラに急接近していたシャルルの笑顔が凄まじい勢いで凍りついていく。

何故こいつは懲りないのだろうか。いつかこの辺の決着を付けねばならないだろう。

持ち手に刻まれた「アイルー印 銀のフォーク」という文字が眩しく輝いていた。

 

「少年……」

「なんだよ」

「シャル子と寝るのは、シャル子が許してもわたしが許さないよ?」

「なんで権限がお前にあるんだよ」

 

こいつもこいつでそろそろ対策を考えなくてはならないだろう。

対シャルル用にはフォークでいいとして、対ユミ用にはどうすべきだろうか。

一先ず、ものは試しにフォークをちらつかせてみる。

 

「……少年、フォークは卑怯。わたしが悪かった。

でも、少年にそういう趣味があるなら、少しは手伝ってあげても良いよ?

 

あ……元の世界」

「お前は何を言っているんだ」

 

残念ながら、元の世界がどうたらとか訳の分からないことを言っているし、むしろ悪化したかもしれない。

それと心なしか、何時も第一文節の後ろに付いていた三点リーダが前に来ているような気もしなくはない。

それと一瞬ではあったが、髪飾りが若干違っていた気もする。なんというか炎を思わせる髪飾りのように見えた。

きっと気のせいだろう。気のせいということにしておかないと身が持つまい。

 

「すぅ……すぅ……」

みー……みー……

 

一方、ハルト&シャンティッ君のコンビは寝てしまっていた。

やはり疲れが残っているのだろう。本来深夜帯の健全な人間はこうあるべきなのだ。

 

「ほら、二人も寝てるし、な?」

「ぐぬぬ……仕方ありません。今日は引きましょう」 

「少年……今日のおごりは2倍のツケにして返してね?」

「だからなんで僕のおごりなんだよ」

 

等と言いながら、一行が酒場を立ち去ろうとしたときである。

 

がたんっ。

 

ユウラ達の座っていた席の左後ろのものだろうか。

イスの倒れる音とともに、

 

「ちょっと待ったぁ!」

 

と、開口一番ユウラ達を引きとめる「少女」が居た。

ユミ同様の炎髪……とまではいかず、若干ながら茶色も混ざっているその髪は一本で結ばれている。

またその髪留めは妙な形をしており、極東の一部地域に存在するとされる、「拡声器」と呼ばれる機械にそっくりな印象を受ける。

 

服は……というと、何というか妙な服であった。

網タイツという衣服が東方の国には存在するようだが、まさしくそれを胴に充てたようなもの。

腋、臀部が透けて見えており、一部の変態に大受けしそうな黒であった。ところが隣の変態は微動だにしない。やはりシャルル一筋なのか。

 

そして、腰から下もどこか異国の風を感じさせる黒である。

しかし、腰巻きの結び目の奥にチラつく太ももが妙に艶めいている。

 

とまぁ、そんな奇抜かつ過激な服装の少女がユウラ達が出て行こうとしたタイミングでそれを言ったものだから、ユウラ達に向けて言ったのは間違いない。

となれば、当然反応もするわけで。

 

「……? 君は誰だ?」

「! さては、ユウラさんを私の手から奪おうと……!? その露出が大きな証拠です」

「ゆ、ユウラくんはぼくたちのものだからねっ、奪おうとしたらそれはどろぼうさんだよっ」

「お前らは黙ってろ」

 

少しでも放っておいたらすぐコレだ。

それより、いつの間に目を覚ましたのかハルトまでもが同調する。こんなことを言う輩はシャルルだけでもお腹いっぱいだと言うのに。

 

「んっふっふ~、まぁ当たらずとも遠からずかな?」

「!? ユウラさん! どいてください! あの女殺せません」

「お前はお前で初対面の人間に殺すとかなんだとか物騒な言葉使ってんじゃねぇよ。

ったく……まぁそれはおいといて、だ。君、僕に何か用事でもあるのか?」

「よくぞ聞いてくれました! まぁ、先ほどのは冗談だから安心してね? 

んー、とりあえず自己紹介からしておこっかな。私はタミ」

「なんで引きとめたくなったのか分からないけど頼むからやめてくれ」

「あー、気にしないで続けてください。この人たまに謎電波受け取る性質があるみたいなので」

「なんで僕が異端みたいな言われ方されなきゃいけないんだよ」

「え、だっていつもそうじゃありませんか。まぁ、それでも私はユウラさんの事が大好」

「分かった分かったもう良い」

 

これ以上コイツを放っておいたらあることないことを普通に言いだしそうだったため、静止しておく。

厄介な芽は詰んでおくにこしたことはないのだ。

 

「あー……うわさ通り仲良さげで何より!

それじゃあ改めまして、私の名前はタヴィーナ=マオ=クーネ。

クーネ家とマオ家のハーフで、情報収集家やらせてもらってますよっと。

私のことは親しみを込めて「タマ緒」と」

「うん分かった、じゃあまたな」

「えぇえ! まだ自己紹介しかしてないのに!」

 

そもそも、なんで「タ」と「マ」まではそれぞれの頭文字なのに、「緒」だけ律儀に二文字目を取っているのか。しかも心なしか表記が違う気がする。

それだったらタマクだの、いっそ長音がある繋がりで「ミークー」だのでも良いようなものだ。

それはそれで相当不味いあだ名のような気もするにはするが。

 

「お前らがそうもアウトっぽいあだ名を思いつくからだろ?」

「お前「ら」って、私初対面なんだけど……じゃあ、「クー姉」でも」

「……」

「……」

「……で、情報収集家さんが僕に何の用だって?」

「ついに名前で呼ばれなくなった!?」

 

to be continued...




はい、如何だったでしょうか。これにて第6章は完結です。
いやー、ゲリョスにほぼソロで果敢に挑むユウラ君でしたが、なかなか狩猟の描写って難しいですね。
いつもシャルルたちのチート狩猟で片づけてましたが、これからはちょくちょくソロ狩猟編も書いて、修行していきたいものです。
更に前書きにも書きましたが「後日談」にも拘らず新キャラが出ましたね!
えーとその、まぁ一行で纏めてしまえば珠……げふんげふん。
でも外見的特徴はその、クー……の従姉的なうんぬんかんぬんも混じっていたりして。

それでは第7章予告。

「さぁ! 始まるざますョ!」
「どかーん!」
「い、いくでがんす」
「どかーんどかーん!!」
「ふんがー……」
「以上、火山の現状報告です!」
「お前らいい加減にしろよ…」

次回第七章前編『好機見出すは炎の宮殿』

to be continued...
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