Monster Hunter Parody ー名状しがたき狩人のような者達ー   作:銀紬

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皆さんこんにちは!

ちょっと早めに更新出来たので更新しちゃいたい衝動に駆られまして、更新更新。

今回もまた異常なご都合主義ですが、まぁ…はい。いつものことです。

それではどうぞ。




第二章 ヤバいと思ったが物欲を抑えきれなかった

時は夜の8時頃だろうか。

そこは大陸でも有数の巨大な街「ドンドルマ」にある公衆酒場の一角。

沢山の人が集う中、彼らは二人端のテーブルを一つ陣取っていた。

 

「うっっ……めぇーですねぇー!ここの黄金芋酒は!

私の家にも沢山酒はありますけど、ここにあるのほど美味しい酒なかなかにありませんよ!」

「飲みすぎんなよ……つーか、よく水で割らなくても大丈夫だよな、それ」

 

 

「黄金芋酒」。

 

この世界ではブレスワインと同等か、それ以上の非常に上等な酒の一つであるそれは場所によってかなり味が分かれてくる。

のだが、どうやらこの酒場の黄金芋酒は曲がりなりにも名家出身のシャルルの眼鏡にも適ったようだ。

 

またアルコール度数が高く、本来は水などで割って飲むのが主流となっている。

しかしこのニャルヴァーナ出身の見た目少女の脳内辞書に「~で割って飲む」という言語は存在しないようだった。

 

「らーいじょうぶらーいじょうぶれす!

これでも私はニャルヴァーナ家でもニャの知れた酒豪れすから、ユウラさんは心配しニャくて大丈夫れすよぉぉ」

「言った側から呂律回ってないじゃねぇか!」

「今日もニコニコ貴方の隣で這い酔いましゅよ!」

「這われても酔われても僕は何もしないからな」

「貴方様…いけずです」

 

……この通りすぐに酔うのに、である。

 

「ったく……どうしたもんかな、コイツは」

「どうしたんですかユウラさん?途方に暮れてキラリ枯れてるんですか?」

「途方に暮れてるのは当たりだけどお前に対してだからな」

 

 

ユウラはすっかり酔いどれと化した自称酒豪(シャルル)の扱いを持て余していると、

酒場の外から何か物音が聞こえてくるのに気付いた。

 

どうやら団体さんのご登場、のようであった。

 

 

「酒じゃあ! 酒を寄こせぇええ!!」

 

 

開口早々団体の先頭を歩く大柄な男が荒んだ口調で酒場を闊歩し、それに続いてゾロゾロと似たような男がざっと20人ほど入ってくる。

 

周囲からはざわめきが聴こえてくる。

 

 

「おい……アレって」

「間違い無いよ……ありゃあフンテル団……それも総長のギ・ヴ・ミーホネィ、も居るだなんて……」

 

 

フンテル団。そのワード自体はドンドルマ出身のユウラも耳にしたことはあった。

 

このドンドルマには猟団ランキングというものがあるのだが、コレが高いほどギルドから支援ゼニーを得ることが出来る取り決めとなっていた。

フンテル団もそのランキングに参加している猟団であったが、HR10~20ほどのいわゆる「下位ハンター層」のみで構成されている猟団だった。

が、それにも関わらず常にランキング最上位付近をキープしている猟団でもあった。

しかもこの猟団、猟団とは名ばかりに基本的には単独行動をモットーとしていた。

 

ただでさえ下位ハンターばかりだというのに、何故そのようなモットーの上で猟団を組んでいるのかというと――

 

「アニキィ! 今日は上位ハンターの奴らと組んで、キャンプについたところで仮病装いまして、キャンプで寝てる間にレウス討伐して貰っちまいましたよ!」

「俺だって負けてませんよ! 俺だってレイアを高台から撃ってただけで……」

 

わいわいがやがや。

様々な報告が飛び交った。

 

「とりあえず、報告は分かった……デカしたぞお前ら……今週のランキングも上位キープだな。よっしゃあおめぇら今日はここで解散だ!好きなだけ飲み明かせぇ!」

『よっしゃあああああ!』

 

凄まじい盛り上がりを見せる彼ら。

 

「……つまるところ地雷集団じゃねぇかよ! どんなことしてんのかと思ってたわ!」

 

ユウラが思わずツッコミを入れる。が、その声は予想外に酒場に通ったようであった。

 

「あっれー?」

「アニキ、今何か聞こえませんでしたか?」

「だなぁお前ら……なんか、じ……地……?

ちょっとレイアの咆哮に耳がやられて難聴だなぁー、ちょっと声の主さーん、リピートお願いしまーす!」

 

明らかに盛り上がっていたのになんと地獄耳な集団だろう。

しかしながらまだ誰が言ったのかは気づいていないようだった。

 

そうと決まれば善は急げ、厄介事に巻き込まれるうちにこの酔いどれ(シャルル)を連れて離れるに尽きる。

 

酔い潰れて既に寝ていたシャルルを背負い、秘密裏にその場を離れようとした矢先であった。

 

「あれー!? 誰かがコソコソ逃げようとしてますぞぉー!」

「なんか可愛い子ちゃんおんぶして、今からホテルにでも行っちゃうのかなぁー、お兄さんたち羨ましいなー」

「僕たちも 楽 し み た い な ぁ ー ?」

 

…前言撤回。どうやら気付いていたようだ。

アニキと呼ばれていたひときわ大柄な男がユウラに歩み寄る。

 

「おうおうアンちゃん、ちょっと良いか」

「ハテ、ワタクシアナタタチニナニカイタシマシタカニャ?」

 

裏声で返事し、あくまでも知らんふりを決め込もうとする。

 

「んー……気のせいだったかな、仕方ないかぁー……」

「ア、キノセイデシタカ。ジ、ジャアボクラソロソロコノヘンデ」

 

そういってゆっくり出口に歩み寄るユウラ。

 

しかし、出口には既に彼らのうちの一人が陣取っていた。

青いデニムを着たやや小柄その姿は、初対面とはいえどこか見覚えがあった。

 

「おっと……ここから先を通るには「通行料」が居るぜぇ」

「……通行料?いつからこの酒場はそんな上品なトコロになっちまったんだ、なぁ兄弟」

 

もういっそ開き直ってフランクに話しかけることにしてみる。

 

「そーうだなぁ兄弟、でも決まりは決まりなんだぜぇ。」

 

無駄であった。

 

「……どうすりゃあいい?」

「後ろに背負ってる嬢ちゃんを置いていくか、親分の要望に答えるんだぜぇ」

 

ユウラが後ろを振り向くと、先ほどの親分格が腕を組んで立ちはだかっていた。

 

最早逃げ道など、どこにもなかった。

 

「あーこれはおこきたわー、マジおこ1000%だわー」

「大変遺憾でございます」

「イラァ……イラァ……」

「……少年、今から謝ったところでもう逃れられない。男なら覚悟を決めるべき」

 

突っ込みどころ満載の台詞が男たちの中からいくつか聞こえてくるが、状況としては冷静に突っ込んでいる場合ではなかった。

 

「さぁて……お話といこうか、兄ちゃん」

 

酒場から連れられ、人ケのないところに連れてこられるユウラ。

が、こんな状況であっても背中の酔いどれはまるで起きようとしない。数時間前まで守るだのと息巻いていた彼女は一体どこへ行ってしまったのか。

 

「……僕をどうするつもりだ?」

 

ユウラが尋ねる。

 

「どうするって……ねぇ?アニキ」

 

親分格の横に居た男が親分格に話しかける。

 

「そうだなぁ……単刀直入に聞くか。お前さっきなんつったよ」

「さっき?」

「おうよ、さっき俺らが入って来た時、ジ…なんとかって言ってただろ?ありゃあなんの事だ」

 

明らかに分かって聞いていた。

後はその場での言質さえあれば以降はやりたい放題ということなのだろう。

 

どうこの場を切り抜けるか。ユウラは途方に暮れ、嫌な汗がキラリと枯れていったような気がしたその時。

 

「……んにゅ……?ふぁぁ……」

 

おぶっていた少女が目を覚ましたようだ。まぁ、コレだけ騒いでいれば無理は無い。

 

 

「お嬢ちゃんもお目覚めのようだし、回答ターイム!」

 

『回答!』『回答!』『回答!』

『アンサー!』『アンサー!』『アンサー!』

 

回答コールが周囲に響き渡る。もう逃げも隠れも出来なかった。

 

 

「あれぇ……ユウラさん……ここは……背中……

って私、ユウラさんにおぶってもらえてるんですか!? もしや先ほどまで、ユウラさんの暖かい背中の中で眠っていたんですか!? なんというフラグイベント! これは好感度+10の特大フラグイベントですよユウラさべしっ!?」

「うるさい叩き落とすぞ」

 

どさっ。

 

「もう落としてるじゃないですかぁ……」

 

めそめそと嘘泣きを始めるシャルル。酔いは醒めていたようだが相変わらずの奴だった。

 

「全く…ぐっ!?」

 

急に倒れ込みげほげほ、とせき込むユウラ。

男たちの誰かから横から蹴りを受け、肺の中の空気が抜けていく。どうやら今のやり取りは彼らの逆鱗に触れたらしい。

 

「ゆ、ユウラさん!? しっかり!」

「おうおう、兄ちゃん……質問してる前でいちゃつくたぁいい度胸じゃないの」

 

つまるところモテない奴らの僻みに過ぎなかったのだが、最早そんなことは関係なかった。

 

「いき、なり何しやが」

 

ユウラはなんとか身を起こしたところで、もう一人の男に首根っこを掴まれる。

 

「何しやがる……? そいつぁ心外だなぁ。

俺たちはキミの悪口に対する正当なお返しをしているだけですよ、ねぇアニキ」

「だって地雷なのは事実だろ!?」

 

ユウラが叫ぶと、周囲がしん……と静寂に包まれる。

やがて、男たちがユウラを静かに囲んだ。

そして首根っこをつかんでいた男が顔を異常なほど近づけ、ユウラに囁く。

 

「ほぅ…俺たちが地雷。いい度胸してるねーキミ。

俺たち今から君の度胸に免じて君に「お礼」するけど、名前くらいは聞」

 

いておこうかな、とでも言いたかったのだろうか。

急にまた静かになったかと思うと、ユウラは地面に自由落下した。

 

首根っこをつかんでいた男がその手を離したのだろうか?

最初はそう思ったユウラだが、腕は確かにまだユウラの首根っこに残っていた。

 

 

但し…「腕は」だが。

 

目の前に居た「腕」の持ち主は気付くと目の前のどこにも居なかった。

代わりに、男が居た場所には謎の赤い液体Xが地面に付着していた。

――謎の赤い液体?

恐る恐る指先に液体を付け、匂いを嗅ぐユウラ。

 

くんくん…コレは血液!

 

 

「……まさか」

 

その横を見ると、修羅(シャルル)がそこに立っていた。

 

その手には……あのナルガクルガを撃退した青い銃が握られ、その銃口からは煙を放っていて。

…ユウラはもう何も考えないことにした。

 

「……私のユウラさんに手を出そうたぁ、いい度胸をして居ますねぇ、貴方達」

『』

 

 

その言葉を聞き、無言になる男たち。

 

 

そして…

『ガッーハッハッハッハ!!!』

 

周囲が爆笑の渦に包まれる。

 

「いいねぇ威勢いいねぇねぇちゃん、俺、君みたいの好みだよー」

「ほらほら、もういっかいその台詞聞かせてくれよぉー」

「……シャルル……可愛い…んくっ……赤ちゃんつくろ……?……んんっ……!」

 

どうやら、完全に冗談として受け取られたようだ。

 

男たちに混じって若干一名妙に高い声が聞こえたような気がするが、きっと気のせいだろう。

 

 

「ナメられてる、みたいですねぇ……」

「そりゃそうだろお前、見てくれがそれなんだから」

 

的確な突っ込みを返すユウラ。確かに一人を吹っ飛ばした(ぶっ殺した)のは確かだが、

見てくれはうら若き十代ほどの少女だ。ナメられて無理は無い。

なにより相手は二十人。例え彼女のみてくれが屈強な男であろうと、ナメてかかられるのはある意味当然と言えた。

 

「よーし……雑談はここまでだ。お嬢様がお望みだしちょっと遊んでやろうぜ」

「そうだなー、男の方さっさとヤッて、女もオトしてマワしちまおうぜ……!」

 

そう言いだすなり、ユウラたちの周囲を取り囲む男たち。

自然とユウラとシャルルは背中合わせになった。

 

「ユウラさん……」

「……ああ」

 

ここまできたらユウラも覚悟を決めていた。

 

 

多少痛い目は見るかもしれないが――闘うしかあるまい。

 

 

―――と考えたところであった。

 

「……ちょっと前方十人、皆殺しにしてもいいですか?答えは聞いてません」

「え」

 

 

そういうなり、跳躍するシャルル。そしてまず手始めに―――

 

 

シャルルの前方十人の男が、倒れた。

 

『ぐはぁっ!?』

 

その様子を見て、ユウラはあっけにとられた。一体何があったというのだろうか。

 

「おい、今何をしたシャルル」

「あぁ、今のはですね、狩人CQCですよ」

「狩人CQCィ? なんだよそれ」

「えっとですね、狩人であれば誰であっても会得可能な格闘技なんですよ。

まず「セクト神拳」「ブル園名流」「グレンゼブ柔術」などなど流派は沢山あるんですけれどね、そうしたでも「ジャギットファイアシークエンス・名状しがたきグラン・バールのようなものによる超連射」」「CQC百八式」「シ抜きで、いや四門で」「双龍拳」などといった技があるんですよ。で、それを扱う上で狩人速度向上(クロックアップ)を行ってですね、まずは速度を挙げるんですよ。今回使ったのは「シ抜きで、いや四門で」に含まれる四つの技のうちの「白兎」を使ってまず相手を見えない雪で雪だるまにした上で相手のこめかみを抉り平衡感覚を崩したところで神の毛をつかんで顔面に数発蹴りを入れてお料理完了と」

「なげぇよ」

「私の渾身の説明を四文字で退けるとは…ユウラさんタダモノではありませんね?」

 

少女は変なところで饒舌であった。

とりあえず、今ので完全に緊張の糸が解れて行く感覚がしたのは言うまでもない。

 

「……おい「てかお前、いつもそんな説明ばっかりするのか?」

「無視してんじゃ「「そんな」ってまるでめんどくさそうに!」

「おいコラてめ「いや事実今の返答は面倒だったぞ」

「……テメ「……ぐす」

 

会話の間に声が混じるが、まるで無視していた。

それが再び、前に居る男たちの逆鱗を煽る。

 

「……おうアンちゃん、無視たぁいい度胸だな」

「アニキ……俺もうはらわた煮えくりかえりそうですぜ」

「おう……そうだと思ってもう手は打ってある……出てこい者共ォ!」

 

親分格が一声あげると、瞬く間に増援が増え――――――

 

 

ることはなかった。

 

 

 

「……なん…だと?」

 

周りには、合計三十人ほどの男が倒れていた。

そして、代わりに立っていたのは。

 

 

 

 

みっみーん。

 

 

 

 

小さな黒い龍が、一匹。

 

青いヒレを持ったその異質な龍は、バチバチと微弱な電気を纏っていた。

 

恐らく、その身に秘める電撃を使い彼らを倒したのだろう。

 

 

「よくやりましたシャンティッ君! 後でとびっきりの美味しい「龍フード」をご褒美として買ってあげますからね! おーよしよしよし……」

 

そういって「シャンティッ君」と呼ばれた龍を撫でまわすシャルル。

龍もとても心地よさそうにしていた。

 

 

「……なぁシャルル、一つ聞いていいか」

「なんですか?」

「そいつ何もんだ」

「あぁ、この子は私のペットにして眷属の「シャンティッ君」ですよ。

身なりは小さくてもとっても強いなーと思っていたら、最近メゼポルタ地方で発見された「シャンティエン」の子ど」

「無視決め込んでんじゃねぇえええこのアマァァァア!!!」

 

再び長文での説明が始まろうとした刹那、男たちのうちの一人がシャルルに殴り掛かる。

 

勿論シャルルは、完全に無防備。

 

「シャルル、後ろ!」

 

ユウラはわずかに早く気付いた。

 

「え…? !しまっ……」

 

 

襲撃に気付き、急いでシャルルは防御態勢を―――

 

 

 

「なんちゃって」

取らなかった。

 

 

ガキィン!

ザクゥッッ!!

 

 

男の拳がシャルル…の、防具に突き刺さる。

 

「いってぇぇぇえええ!?」

「ふっふっふ、私のこの「ドラゴンS」をナメないでください。人間がいくら渾身の力で殴っても怪我するだけですよ。

ですが……乙女に手を出した、という事実は変わらないのでお仕置きですね。シャンティッ君出番ですよ」

 

 

みぃー!

 

拳をおさえ悶える男に近づく「シャンティッ君」。そして…

 

み゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ー!

 

「ぎゃああああ!?」

 

その身から電撃を放ち、男にぶつける。

 

やがてショックで気を失ったようだ。やがてピクリとも動かなくなった。

 

 

 

完全に、無言となる周囲。

 

 

やがて、残った男たちが一歩後ずさりしたかと思うと。

 

 

「……お前ら、ずらかるぞ!」

「……意義なぁし!ずらかれぇえええ!」

 

凄まじい逃げ脚で逃げていく男たち。まぁ……相手は古龍と恐らくは周辺地域最強レベルの人物。

無理はないことなのだが。

それを許すまじと、それを遥かに上回る速度で追いかけるシャルル。

 

「ゲェッ!?速――――」

その速度による風圧だけで、一人がまず軽く吹き飛ばされる。

 

残り人数―――8人。

目の前には、既に壁があった。ユウラはこの光景に見覚えがあった。

 

「……狩人速度向上(クロックアップ)

狩人CQCをもってすればどうっていうこともないことですよ。冥土の土産になりましたね。

それでは小便はすませましたか? 神様にお祈りは? 部屋のスミでガタガタふるえて命ごいをする心の準備はOKですね?答えは聞いてません」

「や、止め……!」

「これが私の「全力・全開」……!「ジャギットファイアシークエンス・名状しがたきグラン・バールのようなものによる超連射」ァァァァ!!」

 

すると、先ほどまで持っていた青い銃が突如黒光りしだし、周囲には謎の赤い6つの小銃のようなものが浮かび上がる。

 

そして……

 

 

 

ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ夕ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダグダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダタダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ。

 

赤い6つの小銃が超高音の、メインウエポン(バール・ダオラ)が異常なまでの物量の弾丸を男たちに放つ。

 

男たちが何かを言っていたような気もするが、全て銃声にかき消された。

 

 

 

最早世の平和を守る保安隊の面影など全くなく、そこには――

 

 

修羅が、居た。

 

 

 

 

ユウラたちを襲撃した「フンテル団」一味を理不尽とも言えるような「狩人CQC」で一掃した後、

シャルルが再びそのCQCの一環である「狩人速度向上」によりユウラの元へ戻ってきて、事態も一段落した時であった。

 

「ただいま帰りましたー!ユウラさん、私殺りましたよ!」

「その「やりましたよ」のやの字は平仮名なんだろうな?ん?」

「……」

「いやそこ黙るなよ」

 

勿論声だけで断定は出来ないが、自分のみた範囲を振り返るだけでも「やった」というのが単なる成功報告として以外の意味合いもふくんでいるであろうことは想像に容易い。

そして前を見ると――笑顔を凍らせ、無言になるシャルルがそこに居た。

 

どうやら図星であったようだ。

 

「……まぁ、僕を助けてくれたのは確かだし、今回は不問にしてやるよ。その…ありがとな」

「えへへぇ……ユウラさんに誉められちゃいました」

 

くしゃ、と凍らせていた笑顔から再び満面の笑みを吹き返すシャルル。

少し誉めるだけでこれとはなんと現金な奴だろうか。

 

「でも、これからはやりすぎるなよ?……って、もうこんな時間かぁ。どっか宿取るか」

「そうですねー、もう夜も…………ん?今、なんと?」

「え、いやだから宿を」

 

いきなり神妙な面持ちになるシャルル。

 

「……ということは、つまりですよ?

 

「ふぅー、上がりましたよユウラさん♪」

「なっ…お前いきなり裸で出てくるんじゃねえ!」

「良いじゃないですかユウラさん……それとも私のこの穢れ無き身体が余りにも刺激的すぎまして?」

「それは……その」

「照れ屋さんですね……じゃあ慣れさせてあげますよ。さぁさぁ、お触りになってください」

「…………どうなっても知らないからな?誘ったのはお前だからな」

「えぇ、どうぞ……あぁ、そ、そんなに強く……あぁっ… 」

 

なんてことをお望みなのですね……!?

 わっかりましたユウラさん、このシャルル誠心誠意ユウラさんの」

「さーて、今日は部屋を二つ取らないとな」

「えぇぇ……」

 

実際は金銭的に一つ屋根の下に泊まらざるを得なかったのだが。

今後ハンターランクが上がり金銭に余裕が出来次第、即二つ部屋を取ろうと決意するユウラであった。

 

「とりあえず、ふざけるのもここまでにしてホテルへ……ん?」

「? どうかしましたか?」

「いや、そこの茂みが動いたような気がしてさ」

 

更に言えばわずかに赤い毛が揺れていたように見えなくもなかったのだが、既にその姿は見えない。

 

「気のせいでしょう、先ほどの奴らは一掃しましたからね。

最も、隠れた残党が居れば今度は光った後に爆発してキノコ型の煙を上げるアレを叩きつけてやりますけども」

「この辺一帯を焦土にした上で有害物質の雨を降らす気かお前は。

まぁ……気のせいみたいだし、ホテルに行くとするか」

「はぁーい」

 

最初の一言はスルーした上でユウラに従うシャルル。

そして二人はホテルへと足を向けるのであった。

 

 

 

二人が完全に居なくなると、再び茂みが揺れる。

そして、赤い髪の少女が姿を現した。

 

「……待ってて、シャルル」




はい、これにて二章終了です。いかがでしたか?

いやー、実はもう1つの方の小説が速めに書けたので少々昨日のうちに書いておいたので、速く更新出来たという寸法なのです。

なので余力があれば、もしかしたら……もう一度更新するかも……?


まぁもしかしたら、なので冗談程度に考えていただければ。



それでは第三章予告。


「ふー。やぁっと終わりましたね」

不届き物への処刑を終え、狩人速度向上(クロックアップ)で瞬く間にユウラの元に戻るシャルル。

「あー……その、なんだ。お疲れ様」
「えへへ、もっと褒めてくれても良いんですよ?」

そういってあざとく上目遣いをするシャルル。

それを見たユウラは、不覚にも少しドキッとしないことも無かった。

「……しかし、色々あってもうこんな時間だな。
そろそろ泊まるとこ決めないと……」
「つ、ついにユウラさんと屋根の下で二人きりに……!」
「いや何もね」

ぇよ、と言いかけた時である。


「……はぁはぁ……シャルルと一つ屋根の下……んんっ……シャルル……んくっ……はぁっ……」






『』







しばし、無言に包まれる。




「……なぁシャルル」
「……なんですか?」
「このさっき闘ってた時から混じってたっぽい内股になってお前に対して発情してる赤い貧乳ツインテールは一体誰なんだよ」


次回第三章『赤、襲来』


to be continued...
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