Monster Hunter Parody ー名状しがたき狩人のような者達ー   作:銀紬

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はい、皆さんこんばんは。


いやー、今日も元気に更新していきますよ!!


……え?今日はあっちの更新日じゃないのかよって?



………………



ぜんっ…ぜん創作意欲がわかないんですよ、あっち。

もうアレ止めようかな…とか。構想はあるんですが文章化に途方も無く時間が掛かるので……

とりあえず一週間様子見てみます。



そうそう話は変わるのですが、
ちょっと物語の展開を考えた上で前回の予告で書いた内容をそのまま前回の最後の方にぶち込んでみました。

今後は一話=世界の中の一日、というサイクルで出来れば良いかなぁと。

それに合わせて予告の内容も変え…なくてもいいかな?なんとなく繋がるので。


まぁ何はともあれ、第三章を宜しくお願いします。





第三章 赤、襲来 前編

時は午前7時。

 

ホテルの従業アイルーが食事の知らせをする声と共に、ユウラは目を覚ました。

やけに暑かったが恐らくは温暖期のせいなのだろう。本日も快晴なり、まさに狩猟日和であった。

 

「んん……ん? なんだ……?」

 

 

背中に妙な違和感を覚えるユウラ。なにかとても暖かみを感じた。

 

とても柔らかい二つの触感があり、それでいて妙に良い匂いがする。

 

 

…柔らかい触感?

 

 

「……まさか」

 

恐る恐るユウラが後ろを向くと。

 

「……むにゃ……ユウラさぁん……そんなに大きいの……入りませんよぉ……んん……」

 

見覚えのある銀髪の少女が寝息を立てていた。

 

「……うわぁぁああああああ!?」

「んん……ふぁ……おはようございますユウラさん、今日もニコニコ貴方の後ろに這いよってみたシャルルです」

 

律義に自分の状況を伝えつつ挨拶をするシャルル。

 

いや、そうじゃなくて。

 

「な、なんでお前こっちの布団にっ……!?」

「そりゃあ決まってるじゃあありませんか。ユウラさんっ!夜這いですよ!夜這い!」

「お前ぇ……後で覚えてろよ? とりあえず離れろ」

「しょうがないにゃあ」

 

そういえば、幼少期のあの小説の主人公の少年はこんな時どうしていただろうか、とユウラは考えていた。

 

寝る前にあの小説の中身を反芻していたユウラだったが、考えれば考えるほどそのシチュエーションは今の自分の境遇と酷似していたのだ。よって、対処法も恐らく似たものと考えたのだ。

 

「確かあの小説ではフォークで撃退してたけど……生憎僕は常備してないしな。ちょっとやりすぎかもしれないけど、最悪の事態に備えて用意するか……

ん? どうしたシャルル? 震えてるけど風邪でも引いたか?」

「……い、いえ! なんとなく私の何かを察知する程度の能力が働いたもので」

 

小声で呟くなりぶるぶると小刻みに震えるシャルルを見るに、どうやら有効な対処法であるようだった。

 

「んー……とりあえず飯食いに行くか。降りるぞ……ん?」

「どうしました?」

「いや、お前の寝てたベッド……不自然に膨らんでるんだけど」

「あぁ、それなら昨晩身籠ったユウラさんとの赤ちゃんが」

「あーシャルル、ちょっと今日の昼に試したい料理レシピあるからフォーク買ってくるわ。

ブルファンゴ狩れる位の量があれば一先ずは充分かな」

「居て……です……ね……」

 

みるみるうちに顔が青ざめるシャルル。まさか外見だけではなく弱点も共有しているとは。

別世界から転生してきましたっていう小説にありがちなシチュエーションがコイツにも起こっているのだろうか?

仮に記憶喪失したというシチュエーションも同時発生していたのなら、その可能性は大いにあった。

 

「……ゴホン。冗談はさておき、私がユウラさんに夜這いするまでは確かに私一人でしたよ?」

「んー……とりあえず捲ってみないことには分からないし、ちょっと引きはがしてみるか。それ」

 

ユウラが毛布を剥ぎ取ったそこには――――

 

 

赤毛の少女が寝息を立てていた。

 

 

シャルルに負けず劣らずの端正な顔つきをしていた少女の無防備な姿は、思春期の男子の胸を高鳴らせるには充分な威力があった。

最も、出るべきところに関してはシャルルの一人勝ちだったのだが。

 

「……んん……酷い……むにゃ」

 

寝言まで言っている有様を見るに、本当にぐっすりと眠っていた。

 

「シャルル、この子誰だ?」

「……あー、知らない子ですよ」

「その反応から見るに知りあいなのがなんとなく分かるのは僕だけかな」

 

何せ少女の顔を見るなり顔をそむけたのだから、その判断は妥当といっても過言ではない。

 

「とりあえず起こしてみましょう。ね? ね?」

「誤魔化すのは良いからさっさと起こせよ」

「う、うるさいうるさいうるさいっ!ですっ! ほ、ほれ赤毛のアンタ、起きるですよ」

「……むにゃ……朝……?」

 

目覚める少女。起きぬけで少し寝ぼけ眼ではあったが、声も容姿に見合って可愛らしいものだった。

 

最も、起き上がることでより一層「小ささ」が目立っていたのだが。

 

「……なんか今凄く失礼なことを言われた気がする」

 

夢の続きでも見ているのだろうか。

 

「んー……まずはおはよう」

「おはよう……シャルルは?」

「シャルルならそこに居るけど……それがどうか」

 

したのか、と言いかけたところでユウラの真横に赤い疾風が発生した。

それが赤毛の少女によるものであることをユウラが理解するまでに若干のタイムラグが発生する。

 

「おはようシャル子……今日も可愛いよ……ぎゅっとしてあげるから……目覚め後のキス、しよ?らびゅらびゅ、しよ?」

「やめなさい離れなさいこの歩く性欲!」

「」

 

シャルルを押し倒しマウントポジションを展開する赤毛の少女。

起きたばかりだというのにその顔は紅潮しており、血圧が異常に跳ね上がっていることを示していた。

そしてその突然の破廉恥な行動にユウラは言葉を失うばかりであった。

 

 

「シャル子……いけず」

「だからシャルルといいお前といい一体誰なんだよ」

――――

 

「……それでシャルル、この子はお前の知り合い、って事で間違いないんだな?」

「えぇ。認めたくないものですね、自分自身の若さゆえの過ちというものを」

「お前とこの子との過去に何があったんだよ」

 

もっともな疑問であった。

 

先ほどの押し倒された時の反応も、少なくとも今日初めてされた反応とは思えない。

恐らく過去にこれが常態化していた時期があったのだろう。

 

「シャル子はわたしの嫁……わたしはシャル子の婿……」

「あんたなんかと誰が結婚しますか!」

 

息を荒げる赤毛の少女。

 

ユウラの世界に存在する東方のとある国の文化ジャンルに「HENTAI」なるものが存在しているのはユウラも知っていた。

意味こそわからないが、なんとなくその言葉そのものは恐らくコイツのような人間を形容する言葉なのだろうな、とユウラは察していた。

 

「……あー、とりあえず君、まずは一回シャルルから離れろ。待て、待て、待て」

「やだやだやだ……」

 

どうやら離す気はないようだ。そこで一つの提案をしてみることにした。

 

「発情するなら夜幾らでもしていいから、な?」

「しょうがないにゃあ……」

 

即答であった。なんと単純な思考回路だろう。

 

「ユウラさん!? 私を売るんですか!?」

「人聞きの悪いことを言うな、交換条件に過ぎないから」

「もっと酷くないですかそれ……」

 

言われてみると確かに悪化したような気はしたのだが、言ってしまったものは仕方がない。

 

「まぁそれはおいといて、だ。

鍵を閉めて居た筈だけど、どうやって侵入したんだ? というか君一体何者なんだ?」

 

聞きたいことを全てぶつけるユウラ。

 

「そんなに沢山、初対面の乙女に質問するだなんて……少年はなかなかアグレッシブ……」

「少なくとも君に興味はないから安心しろ」

 

同性であるシャルルですらああなのだ。その矛先をこちらに向けられたらたまったものではなかった。

 

「少年も男だから、溜まってるものはあるかもしれない……」

「変なこと言ってないで僕の質問に答えろ」

「そうですよ、こう見えてもユウラさんはフォークを突きたてようとしてみたり何かと野獣さんですからね」

「お前は黙ってろ」

 

シャルルがおどけてみせたところでユウラが突っ込む。

どうにも意味深に聞こえてしまうから困ったものだった。

 

「分かった……少年はわたしにシャルルの夜をくれた本当に良い子……だからそれに免じて、まずは自己紹介……。

わたしは大陸保安隊南エルデ支部「e kill how now」に所属しているク」

「……おい赤毛、お前もか」

「違った……「Formal haut」のク」

「だからお前らはなんでそんなに突っ込みどころ満載なんだよ」

「ぐす……名前すら言わせてくれない少年はきらい……」

「……今だけはあんたに同情しますよ」

 

正直、万年発情期の少女に嫌われてもユウラは痛くもかゆくもなかったのだが、それは口に出さないことにしておいた。

 

「……とりあえず南エルデ所属なのは分かったから」

「止めたのは少年……」

「それは悪かった。だから続き頼む」

 

口頭で謝って見せるユウラ。

最も悪気もなければ謝罪の意などこれっぽちもないのだが。

 

「しょうがないにゃあ……わたしはクーネ家出身の……名前は「ユミ=クーネ」。

親しみを込めて……「ユー子」と呼んでくれても」

「理由は分からないけどアウトな気がするな……でもなんかそっちの方が呼びやすいからユー子で良いか」

「……私のことはシャルルのままなんですね」

「どう呼ぶかは僕の勝手だろ。

そういえば、クーネ家ってどっかで聞いた事があるけど」

「クーネ家そのものは、有名な鍛冶一家ですね。私も世話になった事はあります。

従来アカムトルムの武器は一回生産したらそれ以上の強化は不可能とされていたのですが、つい最近発見されたウカムルバスという飛竜の「崩天玉」と「大竜玉」という素材を用いて実質的な強化を行うことに成功したニュースを恐らく一度は耳にされたと思いますが、あの武器がまーた微妙な強化でしてねぇ……。

唯一クーネレラカムに関してはよくやったと言えるのですがそれ以外の武器は攻撃力が跳ね上がっただけで肝心の斬れ味はよくならない、会心率も上がらないで殆ど意味をなさず……結果斬れ味という概念の存在しないクーネレラカム以外が相変わらず産業廃棄物と化した残念な」

「もう良い分かった、てかお前が説明する場面じゃないだろ」

「これからが良いところですのに……」

 

シャルルががくりと項垂れる。

コレからが良いところとは、これ以上長くする気だったのだろうか。

 

「……とりあえずお前がどんな奴なのかは分かった。

で、どうやってここに侵入したんだ?」

「そうですよ。手段次第ではアンタを色々問いただしますからね」

「それは……アレで窓を一斬り……」

 

ユミが指差したそこには、金色の剣が一本床に置かれていた。

そこからは強烈な熱気を放っていた。

そして窓の方をよく見ると、溶けた跡が確かに存在した。

 

「おいユー子、まさか朝妙に暑かったのってアレのせいか」

「そう……? そんなに暑くは無いけど」

「アンタはなんでだか火耐性がデフォルトで高いからそうでしょうね。

ユウラさん、この武器は「ゴールドイクリプス」攻撃力336、火属性520の片手剣です。

まぁユー子くらいのの実力なら持っててもおかしくないもんですが、火属性が400をとうに超えているんですからせめて鞘に納めて欲しいもんですね」

 

属性値が強力な属性武器は周囲にある程度影響を及ぼすと聞いたとは、それをこんなところで実感できるとは。

実にありがたくなかった。

 

「その鞘を無くしたから、仕方がない……」

「無くした?どういうことですか。三行で説明してください」

「昨日、野良パーティーでナルガを狩りに行ったら既に狩られてた……

船が戻るまで退屈だったから暇つぶしに死骸を斬りまくった……

その時地面に置いておいた鞘が無くなった……

波で流れちゃったのかも」

「だからなんで四行にするんだよお前らの癖なのか、てか昨日のパーティーの一人お前だったのかよ」

「そういえば……少年とシャル子のような人を……見たような気もしなくはない」

「え、アンタ居たんですかあそこに」

 

成る程、コレがすれちがいという奴だろうか。

ユウラは初めて具体的な体験をした気がした。

 

「……てか、幾ら護衛のためとはいえ討伐対象に指定されたモンスターって勝手に狩って大丈夫なのかよシャルル」

「……」

「……」

「……こほん。とりあえずご飯にしましょうか、お腹もすいてきましたし。ね? ユウラさん?」

「誤魔化したな……まぁ確かに腹は減ったけど」

「ごはん……だいすき……」

 

コイツ、性欲だけでなく食欲にも従順とは。

もしかすると単に欲に従順なだけかもしれない。

 

―――

 

「ふー、喰いました喰いました」

 

ぽんぽん、と腹を撫でるシャルル。

しかし、食うの字がなんだか違うような気がする。

 

「おいしかった……ここに泊まった少年はグッジョブ」

「いや、適当に選んだだけなんだけどな」

 

最も喜んでもらえていること自体は悪い気はしなかった。

 

「さて……ユウラさん、今日はどうしますか?ラオシャンロン位なら数秒でクエスト完了出来ますが」

「なんでラオシャンロンをそのタイムで討伐出来るんだよ……

まぁ昨日色々あって大した採取出来なかったし、ちょっと採取に出向こうかなって思ってるよ」

 

実際に昨日はキノコ納品後に洞窟でピッケルを振るったりしておきたかったのだが、

バタバタとしてなんだかんだピッケルを握ることすらなかった。

 

「分かった……なにかあったらすぐ駆けつけるから、少年は思う存分採取をすると良い」

 

ユー子の心強い言葉にも甘え、その決意はより強固なものに……

 

「その間……昨日組んだ完璧なシミュレーションを元に、エターナルロンリーハートをシャル子と結んで……らびゅらびゅ……らびゅ戦……」

「答えはノゥですからね、言うまでもないですけど」

「ゴーン……」

 

若干決意が揺らぎつつあった。

 

「あー……お前ら、仲が良いのは良いけど、あんまりやりすぎんなよ」

「少年、そこは大丈夫……本番ではちゃんとゴムを付ける……」

「アンタとは本番もリハーサルもする気は無いですけどね」

「シャル子……遠慮しなくて良いんだよ……? 木で出来たお馬さんに跨って、一緒にヘブンに急上昇しよ……?」

「あーもう近寄らないでください片手剣の熱が伝わってきてめちゃくちゃ暑いんですよアンタは!」

 

シャルルが鬱陶しそうにしっしっと手を振る。

 

ユウラはやれやれ、と一息をついたのであった。

 

「じゃ、とりあえず少ししたらチェックアウトして酒場に行くぞ」

 

『はーい(分かった……)』

 

 

 

――――

 

 

「さて……どれがいいかな」

 

 

ユウラはクエスト一覧を見ていた。様々な依頼書があちこちに貼り付けられている。

古龍の討伐依頼から薬草数本の納品依頼まであらゆるクエストが揃っている。

 

「ユウラさんユウラさん! これなんてどうですか?」

 

シャルルが一つの依頼書に指を差す。

その指先の依頼書の中身は…というと、

 

「えーと……依頼主は……白いドレスの少女って最早名前ですらないじゃないかよ…

で、討伐対象は……おいシャルル」

「はい!いかがなさいましたか?」

「おとぎ話の存在の龍を狩るってどういうことだよ」

「え、アレって実在するんですよ? 知りませんでしたか?」

「」

 

ユウラが握りしめた依頼書。

その討伐対象リストにはかつて母親が読んでくれたおとぎ話の中に出てくる「黒龍」の名前があった。

 

「……とにかくハンターランクも足りないしこれは戻すぞ」

「えぇぇ……」

 

すると、次はユミが依頼書に指をさす。

 

「少年、少年……コレがいい……」

「ん、なになに……クエスト名は「蒼穹のトゥルームーン」……?聞いたこともないな。

んで…討伐対象は……おいユー子」

「大丈夫……スタングレネードにホールドトラップは持った……」

「うん、一人で行って来い」

「少年はいけず……」

 

その後も「絆無限」だの「黒曜石は砕けない」だの二人から様々なクエストを提案されたのだが、

どれもハンターランクが足りずに結局ユウラの提案で砂漠へと足を運ぶことになったのであった。




とりあえずココまで。

明日…というか今日のうちに後編を書く予定です。


それでは……次回予告。


「夜になっちゃいましたけど……運良く生肉納品クエストがあってよかったですね、ユウラさん」
「あぁ、狩ると言ってもアプケロスとかだから楽だしな。つーか今日やけに風強いな……まぁ良いけど」

砂漠のベースキャンプに降り立った三人。

一人は採取用の皮の装備に、もう一人は黒く禍々しい装備。

そしてもう一人は……

「今日はシャルルとちゅっちゅするから……インナーだけ……」
「本当はミズハ真持ってきてるの知ってるんですからね、ちゅっちゅする気は毛頭ないのでさっさと来てください」
「シャルルもしかして……着衣プレイがお好み……? そうならそうと言ってくれれば……」
「もうあんたは黙っててください……アレ?ユウラさんは?」

二人が気付くと、既にベースキャンプからユウラは姿を消していた。

「少年は今頃下の洞窟の中で鉱石掘り……私に気を使ってくれるだなんて本当に良い子。
さ、シャルル……死が2人を分かつまで一緒にちゅっちゅちゅっちゅ……らいあいあ……」
「ひっ……!? 近寄らないでください変態!」

迫りくるユー子から逃げるように後ずさるシャルル。
しかし後ろには、岩の壁があるのみ。

「後戻りは……もう出来ないよ……? 大丈夫……快感でジャンクにしてあげるだけ……」
「や……それ以上近づいたら……!」


「イヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」



「ん……? 上からシャルルの声が聞こえたような……気のせいか。
おぉ……?この青はマカライトか!? よしよし、コレでようやくアサシンカリンガに強化出来るぞ! 
そういやさっきから妙に風が吹いて寒いなぁ……」


次回『碧眼のクシャナ』


to be continued…
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