Monster Hunter Parody ー名状しがたき狩人のような者達ー   作:銀紬

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はい、皆さんこんばんは。

今日もニコニコPCの前で更新している銀紬です。嘘です。ニコニコはしてませんw
ニコニコしてPCをカタカタ打ってるって相当シュールな絵ですしねぇ…。

そういえば、ここでいう「r-18」にするか否かってどれほどまで許されるんでしょうか。
一応15歳の時点でもある程度の描写は大丈夫な気がするんですけどねぇ…どこまでがラインなんでしょうか。
それ次第で今後の描写も変わってきそうですし。主にユー子ちゃん方面で。


まぁそれはさておき、と。第四章「まがら色シンフォニー」どうぞ。
時間が余りないので今回も前後編です。


えぇ、タイトルと中身はほっとんど関係ありません。

たまにはタイトルと関係のあるのも書きたいなぁ…


第四章前編 まがら色シンフォニー

時は午前9時、ドンドルマギルドの一角にて。

 

「それではユウラ=ツグァよ、これよりお主を特例としてハンターランク17試験突破修了と同義に扱うことをここに証する」

 

小さな老人がユウラに証書を手渡す。

 

「あ、ありがたき幸せにござります、マスター」

「ふぉふぉ。まさかお主のハンターランクでかの古龍を撃退するとはのぅ……なかなかやりおる」

「は、はは……」

 

マスターと称されたその老人に対し苦笑いを浮かべるユウラ。

 

ユウラのハンターランクは先日のクシャルダオラ討伐の功績を称えてかうなぎ登りの状態になっていた。

というか、規約違反ではなかったのだろうか。

 

「本来ならばヌシがHR17以上を求められるクシャルダオラと交戦するのは規約違反……

しかし、実情をギルドがつかめていなかったのもまた事実じゃ。今回はそれを不問とし、ヌシの活躍のみを評価しよう」

 

……要するに、そんな設定は無かったことになったという訳だ。

 

しかし、実際のところその輝かしい功績はユウラがやり遂げたものではない。

では、誰がその功績を作ったのか。

 

「やりましたねユウラさん! これで下位で受注可能な範囲なら密林から火山まで好きなところへひとっ飛びです!」

「少年……おめでとう……」

 

このような供述をする約二名の女ハンター。名をそれぞれ上からシャルル、ユミという。

 

彼女らはそこいらの凡庸なハンター等では無く、大陸保安隊から派遣された超エリート。

対モンスター戦闘術もさることながら、対人戦闘術も達人クラスの実力を有している戦闘のエキスパート。

酒場によく居る暴漢二十人ほどに纏めて襲撃されてもまず負けることは無い実力を持っている。

また職業柄、各地の地理及び物理(アタリハンテイ力)学及び(ダメージ計算)学、その他諸々といった勉学にも精通しているなど、「文武両道」を極限まで極めた存在と言える二人であった。

おまけに大陸トップクラスと思われる美貌も持っており、最早存在自体が完璧(チート)に近い。

 

そんな彼女らとユウラとを比較すると、本来であればユウラは彼女らからすれば精々遊んでもらえれば幸せな下級戦士程度の扱いであってもおかしくはなかった。

更に言うと死の境目をを潜り抜けたところで劇的に戦闘力が上がる訳でもないのだが、何故だか彼女らはそのような力の差など気にせずにユウラとつるんでいた。

むしろ、彼女らを含めた三人の中で最も決定権力を有していたのは、その下級戦士であるユウラ当人という異端な状況であった。

 

「ったく……あんまりハンターランクが上がって変に周りから期待されるようになっちまったら困るぞ、僕自身はまだ一桁ランク台の実力しかないんだから」

「大丈夫ですよ! いざとなれば私が狩人CQCをいろはからえひもせつまで教えてあげますから!」

「んが抜けてるのが妙に不安なんだが」

「細かいことは気にしたら負けです。ちょっとHun値が下がるだけですよ」

「おいなんだよHun値って」

Human near(常人)値……略してHun値……

コレが下がった人ほど……常人からかけ離れていく……」

「明らかにこじつけだろ……てか僕はあくまで普通のヒトとしてハンターやるつもりなんだけど」

 

聞いたこともない言語で構成された名詞であったが、なんとなく文法に誤りがある気もしなくはない。

 

「でもせめて私たちに並ぶくらいの戦闘力は無いと、これから先厳しいですよ?」

「少年……はっきり言うけど……見てくれが余り強くはなさそうだから……丁度良い……」

「あのなぁ……」

 

正直、ユウラはあまり乗り気ではなかった。

確かに両者の一言は最もだった。

Hun値とやらを下げてまでやる必要性があるかはこの際置いといて、成り行き上とはいえ飛躍的にハンターランクが向上したのだ。

これまでに増して受注可能クエストは入るし、ランク17ともなれば一級飛竜との戦闘も許可されてくる。

ギルド内での扱いはまだまだ新参者レベルではあるが、同時にこの辺りから頭角を出すハンターと沈み込むハンターとで大きく分かれてくる地点でもあった。

その為、相応程度の実力は付けねばならないだろう。

 

ユミの発言も認めたくはないが、まだ齢17のユウラは体が出来上がりきってはいない。「強くはなさそう」に見えるのも無理はなかった。

その為、体が出来上がっていない分相応のテクニックを付ける必要はある。

 

では、なぜユウラはあまり乗り気ではないのか。

 

「教えてほしくなったら言ってくださいね?

……夜の特別訓練も喜んで、いやむしろ夜の訓練を重点的に」

「少年……この際少年が居てもかまわないから……三人で……シよ?

少年がシャル子を縛って……んんっ……わたしが○○にわたしの○○○○を○○て○○×……んふぅっ……」

 

ぶしっ。

物騒な音と共に鼻から盛大に赤い物を出すユミ。

後は彼女がその海に倒れこんで近くに刃物の一本でも置けば、一線級の殺人現場の完成である。

 

この通り、オーバースペックといっても過言ではない文武両道具合をも打ち消してしまうほどの危険人物であるというのが、凄く……大きかったのであった。

特に赤髪ツインテールの方に至っては公衆の面前でこの通り発情している有様である。

 

「……はぁ。とりあえず馬鹿やってないで依頼見に行くぞ」

『はーい(分かった)』

 

ユウラの呼びかけに素早く応答し後ろについていく二人。

この日も主導権は彼の手に握られていたのであった。

 

 

----

 

 

「さて、今日はどんな依頼があるかな」

 

今日も今日とて、例外なく人でごった返す酒場。

そこには居るけど見えない誰かの様々な声が飽和して反響していた。

 

「ユウラさん! この依頼なんてどうですか?」

「なになに……「極限攻撃無限Ⅳ」……? なんだか胡散臭いし却下だ却下」

「えぇぇぇ……ユウラさんは麻痺武器が欲しくは無いんですか……?」

 

がっくりと崩れ落ちるシャルル。

もし受けるだけで麻痺武器が手に入るなら是非頂きたいところだが、どうにもコイツの言っている麻痺武器は使い方が違う気がしてならない。

オトモにでも持たせて広範囲攻撃させた方が良さそうであった。

 

「少年、少年……」

「ん、どうしたユー子」

 

ユウラの袖を引っ張るユミ。彼女も何か依頼を見つけたのだろうか。

 

「あれ、見て……」

 

そういって彼女が指差した先には、名状しがたい三つあみのようなものをした金髪の小柄な少女が何やらカウンターの方で揉めていた。

少し興味がわいた少年は少し話に耳を澄ませてみることにした。

 

「だからね? キミのその依頼金ではその依頼(砂漠の魚竜)を承ることはできないの」

「お、おかねはあとでなんとかしますっ! おねがいしますっ!」

 

どうやら会話を聞くに、依頼しにきたはいいが、肝心の依頼金が足りないようであった。

 

 

このギルドではある程度依頼に当たっての報酬額が決められていた。

 

下位の採取依頼であれば100z程度からでも依頼可能だが、ランポス等の討伐依頼となると最低でも250z、それにドスが付けば400z。

イャンクックレベルのものにもなれば最低でも1000zは確保出来ないとならないし、ドドブランゴなど中位モンスターには2500z、リオレウスなどの強力な飛竜種であれば4000z以上の報酬金設定が義務付けられていた。

 

このような設定がされているのだが、少女は一体どのような依頼を持ってきたのだろう。

 

「だからね、申し訳ないんだけど……1000zでその討伐依頼はちょっと難しいの。

ごめんなさいね?」

「そ、そんなぁ……どうか……! 村のあんぜんが、かかってるんですっ!」

 

何度拒まれても健気に食いつく少女。

ここまで拒まれても諦めないとは、彼女の村には相当な危機が迫っているのだろうか。

 

「おねがいしますっ……ぐすっ……おねっ……ひっぐ……」

 

そうしてみていると、彼女のその声はだんだん鼻声になり、目には大粒の涙が溜まっていた。

その光景はユウラに一つの決意を胸に固めさせた。

 

「ユウラさん! それでしたらコレを……あれ?ユウラさん?」

 

先ほどまでシャルルの傍に居たユウラは、と言うと。

 

「その依頼、宜しければ僕たちが引き受けましょう」

「え……?」

 

後ろから掛かる声に振り向く金髪の少女。相変わらずその眼には大粒の涙が溜まっていた。

 

「で、ですが……宜しいのですか?」

「報酬金なら気にしませんから」

 

金髪の少女を照らした一縷の希望の光。

それは、紛れも無いユウラ本人から差していた。

 

「……分かりました。それでは依頼主の方は、こちらにサインを」

 

ついにギルドの受付嬢が折れた。交渉成立である。

 

「……え? え?」

「大丈夫。君の村は僕たちが守ってやるから。な?」

 

少女の頭を撫でてやるユウラ。先ほどまでべそをかいていたその顔が、段々とほころんでいく。

 

「あ、ユウラさん! そんなところに……え?」

「お、シャルル居たか。今からドスガレオス行くことに」

「ユウラさん……私と言うものがありながらこんな子の色香にッ……!

 

って、よくみたらデデ砂漠近辺の村に住んでいた子ではありませんか。ええと、名前は確か……」

 

シャルルがいきなり覚えのないことを口走ったと思うと、なんとどうやらこの少女と知り合いであるらしいことが判明した。

 

「あ、シャル子ちゃん、おひさしぶりっ」

「そうでした! 貴方は確かハ」

「なぁなぁシャル子、なんだかそれ以上言ってはいけない気がするのは僕だけかな」

「……もしかしてユウラさんって初対面の人の名前をいちいち全部警戒してるんですか?

ちょっとそれは好感度が……いやまぁ下がりませんけどね、永遠に」

「いやそこは下げろよただでさえ高すぎるんだから」

「もう既に無限に達しているのでこれ以上の増減がないんですよ。inf状態です」

 

相変わらず訳のわからないことばかりを口に出すシャルル。しかしそれに付き合ってるユウラも相応なものかもしれなかった。

 

「えっと、ぼくのなまえはっ、ハルト=スフィアトモですっ。ぼくのことは、略してハス」

「分かったよよろしくなハルト」

「……ぐすん。ぼくにだってあだ名でよばれるけんりくらいあるもんっ」

「分かったよ、じゃあアト」

「……あの、ユウラさんも相応にアウトな気がするのは私だけですかね」

「少年……アウト……ベルキック……」

「えっ僕マジでなんでアウトなのか知らないんだけど」

 

そういえば幼少期に読んだ小説の中に、アトなんとかさんとかいう名前の東方風の服と黒髪ロングが似合う蜘蛛のような登場人物も居たような気はしたのだが、まさか関係あるまい。

 

 

結局のところ、彼女の呼び名はハルトで統一されたのであった。

 

 

 

「……さて、それは置いといて、だ。

ハルト、砂漠で何が起こっているんだ?」

「えっとね、えっとね。

おさかなみたいな竜が、村を襲ってきてるの。

だからここにいらいにきたんだけど、おかねが足りなかったんだよ。

でもユウラくんたちがきてくれて、ほんとうによかった」

 

ぱぁぁ、と効果音が付きそうな満面の笑みを浮かべるハルト。

その笑顔を見ていると、何故四行にしたとかどうでもよくなるユウラであった。

最も三行で説明しろとは一言も言っていないので、四行になってもおかしくはないのだが。

 

「…なるほど。分かりました。そういうことであれば私たちが」

「ついてくるのは良いから今回は手出しなしで頼む」

「えぇ……」

 

実のところユウラは過去に既にイャンクックの狩猟は経験していた。といってもユウラより実力が上な野良パーティーで、かつ一度だけではあったのだが。

 

その為、飛竜戦についての、及び動きが似ているとされる魚竜種についての立ち周りの知識は既にあるのだった。

そしてイャンクックの次となると、次は丁度この「魚竜」になる。

 

「シャル子……今日は少年の好きにさせてあげて……

少年にも、成長は必要……」

「ぼ、ぼくは村がたすかれば、どっちでもいいよっ」

「……アンタまでユウラさんの肩を持つんですね……

分かりました、分かりましたよ。でもどうしても危なくなったらその時は全力で叩きつぶしに参りますので御承知を」

「はは……僕から言いだしたことだけど、お言葉に甘えて」

 

いよいよガチの狩猟である。ユウラは先ほど鋳造されたばかりののアサシンカリンガとランポスシリーズを入念に手入れしていた。

 

「少年は本当にいい子……わたしとシャル子を意図的に二人にさせてあげようだなんて……。分かった……期待に応えてシャル子と赤ちゃん作る……」

「おめぇはなに言ってやがるんですか。地底湖に頭から突っ込んでガノトトスに齧り付かれれば少しは目が覚めますかね」

「異種プレイ……シャル子が良いなら……んんっ……ケルビやアプトノスのを……なんならシャンティッ君も……シャル子と一緒に……ぁんっ……」

 

みぃー!?

 

シャルルの鞄の中から抗議するかのように謎の声が聞こえる。

いや、もう謎の声でもなんでもない、他でもないシャンティエンの声なのだが。

そりゃあ他人の如何わしい妄想に自分の名前が出てくるとあれば当然の反応であった。

例えシャンティッ君自身が古龍であったとしても。

 

 

あるいはもうこいつらは手遅れなのかもしれない。

 

作業しながらもそう思えてならないユウラだった。




…と言う訳で前編終了です。

基本的に平日更新時は前後編、休日であれば一編まるまる更新、と言った感じですかねぇ…はい。
今後はそんなスタンスで行くつもりです。え?あなざー?なにそれおいしいの?
ごめんなさい。こっち一区切りしたらあっちも手を出します。


さて、今回で早くも四章に突入した「MHP」ですが、ついにお気に入りに登録してくれたユーザー様が現れました!
それも四名も!
まだ感想は付いていませんが、それはこの小説がまだまだそれに値しないということを表しているのでしょう。
今後も精進しろ、というお告げなのでしょうね。早く貰えるようになりたいな。

しかしまぁ、こんな小説にお気に入りを入れてくれるとはなんたる僥倖でしょうか。
ユウラ君のハンターランク同様、僕こと銀紬のモチベーションも鰻登りです。
今後ともこのMHPを宜しくお願いします。

それでは次回予告。

時は午後2時、セクメーア砂漠の更に南に位置する「デデ砂漠」。
ドンドルマより一応遠方ではあるのだが、航路の関係などでセクメーアより圧倒的に早く到着する事が出来る。大体三倍位。

「うーわ、あっちぃ……」
「はい、これどーぞっ」
「ん……ありがと」

ぼやくユウラにキンキンに凍らせたバンダナを手渡すハルト。
なんと用意周到な良い子だろうか。

一応デデ砂漠では温暖期でも昼間の狩猟は可能なのだが、気候及び気温はセクメーアのそれと殆ど大差ない。
あくまでもセクメーアよりこちらの方が砂漠地帯の占める面積が少ない為に解禁されているに過ぎない。

「ですねぇ……大嫌いと言ってやりたいくらいなのに溶けてしまいそうですよ」
「シャル子……暑いなら……コレ……」
「お、クーラードリンクですか?ありがとうござ……うわっ!?なんですかこの変な匂い……」
「………………………っち」

白い液体入りの瓶をシャルルに手渡したのだが、あえなく拒否され舌打ちをするユー子。
一体どんな液体を渡したのだろう。心なしか生暖かい上にドロドロしていそうである。

「さて……ドスガレオスって確か砂漠にしか居ないんだよなぁ……」
「えっ? ゆうらくん、どすがれおす、ってなに?」
「……え?」

「たしか、村をおそってきてるのは「がのととす」って名前だったような……
き、きっと名前がなんとなくにてるからぎるどのおねえさんもまちがえちゃったんだよね、そうだよねっ」

「……」

絶句するユウラ。

そういえば、確かに「魚竜」とは言っていたが、「ドスガレオス」だとはだれも言っていない。
つまり―これはユウラの「勘違い」ということに――――



「……ユウラさん」
「……なんだ、シャル子」
「……お手伝いしますよ」
「……うん、今回ばかりは頼むわ」


次回四章後編『決戦、第五旧砂漠地区』


to be continued…
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