Monster Hunter Parody ー名状しがたき狩人のような者達ー   作:銀紬

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はい、非常に更新が遅れて申し訳ありません。

理由は後編のあとがきの中でご説明いたしますので、まずは第五章前編をお楽しみくださいませ。


第五章前編 空想即興曲

「あぁっ……!……そ、そんなに強く……んんっ……!」

「なんだよ、頼んだのはお前だろ?」

「そ、そうですけどっ……んぁあ……そこ、……当たって……!」

「ん……もうこんなに濡れて……相当だな、こりゃ」

 

身に押し寄せる快楽の波に溺れる銀髪の少女。

 

しかしそんなことなど気にすることなどなく、少年はその身にその指一つで快感を加える。

 

気付けば、少女の「そこ」は、既に艶やかに濡れていた。

しかし、このように濡れていく中でも少年は少女に快感を与えるのをやめない。

 

「よし、こんなもんかな。じゃあ……いいな……?」

「……はい、宜しくお願いします」

 

暫くすると一度快楽を与えるその「行為」をやめ、少年は少女に「確認」を取る。

 

こうした行為で確認を取ると言ったら、やることは一つ。

 

 

ばたんっ。

 

そしてそれを妨害を加えんとばかりに、彼らの後ろのドアが開く。

 

 

「少年……なにをしてるの……? わたしの目を盗んでシャル子を襲うなんて……いい度胸……」

 

心なしかその影が燃え盛っているかのように見える。

しかしこうして燃え盛られるのは心外というものだ。なぜなら、

 

 

 

「あぁ? ……見てわかるだろ、マッサージだよマッサージ」

 

 

 

時は午前八時ごろ、ドンドルマのとあるホテルの一室にて。

 

少年ことユウラはシャルルにマッサージを施していた。

なんでも二日前のフンテル団掃討戦において久々に全力を出したため、ちょっとした筋肉痛のようなものになったのだとか。

 

ちょっとした、といっても相当なもので、その証にシャルルの背中は汗でぐっしょりと濡れている。

そして、上気して紅潮したその顔はハルトとの買い物から一足早く帰ってきたユミの格好の「おかず」になっていた。

 

「んぅっ……シャル子の赤い顔……んくっ…………もっともっとわたしが感じさせてあげる……」

「はぁ……はぁ……ってユー子!? なに私の顔で発情してやがるんですか!

わたしの顔で発情していいのはユウラさんだけですからね!?」

「いや、その理屈はおかしい。てか、そろそろマッサージ終わりで良いか?」

「えぇ……もっとぉ……そのゴッドフィンガーで私のアソコを濡れ濡れに……」

「たかが背中のことを如何わしく表現するんじゃない。それにそんなにマッサージがして欲しいなら……ユー子、良いらしいぞ」

 

シャルルの背中から降りたユウラが手招きをする。

 

「少年は本当に良い子……シャル子、一緒にらびゅらびゅしよ?

快楽の流星にまたがって絶頂と急上昇しよ?」

「ユ、ユウラさん!?私を売るんですか!? えぇいこの脳内排熱噴射機構が! 離れやがれってんですよ!」

 

朝からまあなんと騒がしきことかな。

そうして二人が乳繰り合っているのをユウラが傍観していると、

 

「ただいまっ」

 

みぃー!

 

「ん、おかえり」

 

一人……と一匹が帰ってくることに気付く。

つい昨日、ガレオスやリオレイアの狩猟を経て仲間になったハルト。

そして、シャルルのペットであるシャンティッ君。

一瞬この姿で大丈夫なのか、と思ったが、どうやら大丈夫であったようだ。

古龍種という特性を生かし、シャンティッ君も立派な荷物持ちとしてバーゲンセールという名の狩り場に参戦していたようだ。

 

「きょうはね、生肉がたくさんうってたから、ひゃっこ位かってきたんだっ。あと、ちっちゃい竜骨をごじゅっこと、ツタの葉をさんじゅうまい」

 

みぃーん!

 

「そんなに買ってどうするんだよ」

「うぅん、むらのひとにおくるの。これで村のふっこうを少しでも、おてつだいできたらいいなって」

「……あー」

 

そういやハルトの村はかのリオレイアに蹂躙されていたのである。

幸いハルトが体を張って食い止めたおかげで死者は殆ど出なかったらしいが、既に建物はボロボロになり、一刻も早い復興が必要であった。そこで故郷に物資を送ろう、ということなのだろう。なんと殊勝な心構えだろうか。

ここ最近でユウラに付いてくるようになった人物の中で最もまともかもしれない。

 

「おや、おかえりなさいシャンティッ君にハルト君。それじゃあシャンティッ君はブラッシングのお時間にしましょうね」

 

みっみぃー! 

 

一方、「最もまともでない奴」も彼らの帰還に気付いたようだった。

嬉しそうな鳴き声をあげるシャンティッ君を抱え、バスルームへと消えていった。

 

 

すると、ふとユウラは隣にユミが来ていることに気付いた。

 

「少年……握手して貰っても……いい……?」

「え、なんでだよ」

「少年は分かってない……シャル子の汗を含んだその手、握手しない訳にはいかない。

握手してもらえた暁には、この手は未来永光大切にする」

「あーはいはい、減るもんじゃないしどうぞお好きに」

「少年は本当に良い子……そのうち少年も愛人にする」

「せんでいいせんでいい」

 

どうせろくな理由ではないと思っていたが、やはり。

 

しかも一度許可を得たのをいい事に、握手するだけでなくちゃっかり頬ずりをしてきたりしている。

もしユウラが野獣のような色魔だったらどうするのだろうか、この脳内アグナコトルは。

 

 

みぃー!

 

そんな懸念など知ったことではないとばかりに気持ち良さげなシャンティッ君の声が、バスルームから響き渡った。

----

 

「……あれ?さっきまで僕たちホテルに居たよな?」

「何言ってんですかユウラさん! ついさっきまでいちゃこらしながらここまで歩いてきたではありませんか」

「少年……とても激しかった。まさかレリクス内でわたしたちを庇って機動兵器の一撃を喰らうだなんて。

その上、暫くしたらまたわたしたちの目の前に現れるだなんて」

「うん、まさかどうちゅうにあらわれたナイトゴーントをいちげきで消し飛ばしたのはぼくも驚いたよ……」

みぃー!みっみみーん!

 

シャルルがくねくねと身を揺らす。

 

そしてそれに続いてユミやハルト、シャンティッ君。各々が全く違ったことを語る。シャンティッ君は何を語っているのかも定かではないけれど。

 

更にいうと、内容こそ違えどどれもが一線級の主人公のやり遂げたことのように聞こえる。

 

「少年……もしかして、紅玉症候群……?」

「は? なんだよそれ」

「たまにあるんですよ、あたかも時が一瞬で流れたかのように感じることが。

ありますよね?剥ぎ取った覚えがないのに紅玉がアイテムポーチにあったり、食べた記憶が無い猫飯の効果が発動していたり」

「いや、その理屈はおかしい。大体僕は一回もなったことがないぞそんなん」

「まぁ、発生する確率が紅玉の入手確率並に低いので産まれてから一切なった事がない人も居るには居るんですけどね」

「……あ、そ」

 

ふふん、とつじつまを強引に合わせた上でドヤ顔を見せるシャルル。

名状しがたいウザさを感じざるを得ない。

 

「……まぁいいや、とりあえず今日のクエストは、っと」

 

もうどうでもよくなったユウラは、掲示板の方に目をやる。

すると、

 

「少ね「ゆうらくんっ、ぼくこれがいいと思うなっ」

「ん? なにか行きたいのあるのか?」

「うんっ」

 

ぱたぱた、と依頼書を揺らすハルト。

 

しかしそれを見るなり、ユウラは一瞬目を疑った。

 

「……ドスランポス?」

 

ドスランポス。

 

確かに依頼書にはそう書かれている。

 

だが、自分より遥かに実力が上である筈のハルトが、「あの」ドスランポスの依頼をパーティーで受けようとする。何かあるのだろうか。

 

まぁ、もしかするとユウラの実力相応の依頼を受けられるようにという配慮に過ぎないのかもしれない。だとすればなんと配慮の出来る少年であろうか。

 

ここは話を聞いてやることにした。

 

「えっとね……ちょっと練習したいかなって。これ「とくい」なんだっ」

「練習ねぇ、お前結構強いしわざわざ僕たちと今行かなくても一瞬で……ん?」

「? どうしたの?」

 

ユウラが一つ、妙なことに気付く。

 

「得意なんだろ?」

「うん、「とくい」だよ?」

「なら、練習する必要ないんじゃないか?」

「……」

「……」

 

ドスランポスが「とくい」。

 

「得意」であるならば練習はほぼ不要だろう。

 

いや、長所を伸ばすという意味合いかもしれないが、

かの「黄金衣形態」を以ってすれば間違いなく古龍種でも問題無く蹴散らしてしまえるだろうハルトにドスランポス如きの練習が必要だろうか?答えは恐らく、否。

甚だ疑問だった。

 

よって、「とくい」であるのにユウラ達を誘ってまで練習目的でドスランポスに行くというのは矛盾を感じざるを得ない。

 

そしてその矛盾を裏付けるかのように、よくよくみると一番下の「HCますか? HCませんか?」の欄の「HCますか?」のほうにしっかりと消えないように油性のペンで丸が付いている。

 

「……ハルト、「とくい」って書いてみろ」

「う、うんっ」

 

さらさら、と手の甲に文字を書きだすハルト。

牛。寺。ここまで書いたところで、ユウラは意を固める。

 

「……悪いハルト、この依頼はナシな」

「えええっ!?」

 

 

うなだれるハルト。

 

しかし当然であろう。ユウラにはハンターランクこそあれど、スキルランクはまだ無いのだ。

それに、特異個体であろうとやはり黄金衣状態なら問題無い気もするのだが。

 

「少ね

みぃー!みぃー!

 

「……え?お前なんか行きたいクエストあるのか?」

 

次にユウラにアイルーのような声を掛けたのは意外も意外、シャンティッ君であった。

その口に依頼書と思しき紙を咥えている。唾液で駄目になってしまわないだろうか。

 

 

まぁどこぞに居る恐ろしい魔物のようなモンスターは強酸性の唾液を吐くというし、それに比べたらおそらく問題は無いのだろう。

もしも問題があるのであれば、仮にも保安隊であるシャルルがしっかりと躾けているはずだ。多分。

 

みぃー!みっみぃー!

 

「どれどれ……「空を掛ける伝説」?

あーなるほど、でもお前の母親には生憎僕のランクでは会いに行けないし行く気も無いんだ、ごめんな」

 

みぃー……

 

うなだれるシャンティッ君。

スキルランクどころかハンターランクもまだ下位ランクなのにG級なんて何故行けると判断したのだ、この古龍は。

まぁ、流石に人間の知能には及ばないのかもしれない。

 

そして、無論誰が悪い訳でもないのだがなんだか罪悪感が沸いてくる。

勿論腕前が付いてくるのを大前提とした話でこそあるが、早いところある程度のランクには到達しておきたいところだった。

 

「少「ふぅむ…… ユウラさん、こちらを」

「ん? どうしたシャルル」

「見て下さいよ、これ」

 

シャルルが二枚の依頼書をひらひらとさせる。

まずは片方の内容を確かめてみる。

 

「「青鳥竜の殲滅」……? 旧密林でランポス20頭を討伐か」

「はい、まぁ見てくれは至って普通ですよね。では次にこちらの依頼書をご覧ください」

「ん……? ちょっと変わった依頼書に見えるけど」

 

普通の依頼書は茶色のかった羊皮紙なのだが、こちらはしっかりと紙から作られた上等な紙であった。

また普通の依頼書は走り書きなのだが、こちらはかなりの達筆であることがうかがえる。

 

「えぇ、こちらは「大陸保安隊」固有の極秘依頼書ですから」

「おいそんなもん勝手に持ち出して僕なんかに見せていいのか」

「いーんですいーんです。それより、この依頼書を見て下さい。こいつをどう思いますか?」

「「迷い込んだ海竜の討伐書」……?

メインターゲットは、「ラギアクルス」、サブターゲットは被害状況の報告か。場所は……おい」

 

そこには、はっきりと「旧密林」の文字。

 

最近すっかりご無沙汰になっていた気がする「獣竜保護団体」の仕業であることは明確であった。

といっても3日ほど触れていなかっただけで別にご無沙汰という訳でもないのだが、妙にそんな感じがしてならない。

 

「間違いありませんね。恐らくヤツらの仕業でしょう。そうと決まれば行かない手はありません」

 

ふむ、とユウラは考え込む。

 

忘れかけてこそいたが、今何よりやるべきことは保護団体を一刻も早くどうにかすること。

これはシャルルやユミの仕事でもあるし、何よりユウラが今後ハンター生活を送る上で欠かせない行動であった。

それに、このままではクエストも決まらないだろう。ユウラは承諾することとした。

 

「そうだな。じゃあそれ貸してくれ、サインするから」

 

シャルルから依頼書を受け取ると、ユウラは依頼書にサインを記す。

保安隊のものほどではないがなかなか達筆であった。

 

 

 

 

「少年……さっきからずっとスルーするなんて、わたしのことが嫌いなの?」

「……あー、そういえば誰かが呼んでた気がするけどありゃお前だったか。お前は何に行きたかったんだ」

「そんなの決まっている……シャル子とラヴホテ」

 

ごっ。

 

ル、と言いかけたところでシャルルの鉄拳が加わった。

 

絶対にないだろうが、コイツが性的なことに関してシャルルに贖罪をするとして核融合炉に飛び込んだとしても、

全てどころか一つも許されることは無いだろう。

むしろ、そんなことをしようものなら核融合炉の方が真っ青に消えるかもしれない。




第五章前編終了です。

後編は日曜の大体今位に更新予定です。あるいは大体二時間後くらいか、そんな感じです。
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