ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

10 / 1724
久し振りやな。


俺の勝ち!何で負けたのか、明日までに考えといてください

「……ライザー、ちょっと聞きたいんだけど、貴方の家のメイド、これは何なの?」

 

「ワイの趣味やで」

 

フリフリのフリルと短めのスカートに長いソックスとガーターベルト。

 

髪型も統一感がなく、ポニーテールからおさげ眼鏡まで、幅広いメイドが揃っている。

 

「メイー」

 

「やーん❤︎ライザー様ったら❤︎」

 

メイと呼ばれるメイドの胸に顔を埋めるライザー。

 

情けない姿だ。

 

「気持ち悪い……。私にもそういうことをやろうとしてるのね!」

 

リアスが言った。

 

「いや……、なんかお前、変な病気とか持ってそうやし……。梅毒とか」

 

「はああああ?!!!!持ってないわよ!!!誰が梅毒ですって!!!!」

 

「あとなんかケバいしくさそう(小並感)」

 

「臭くないわよ!!!!ちゃんとお風呂入ってるわよ!!!!」

 

キレまくるリアス。

 

怖、近寄らんとこ……、と言い残して去ったライザー。

 

「ふう……、相変わらず最低ね、あいつ」

 

「あ、あの、リアス様?」

 

イライラを隠しきれずにいるリアスに、メイドがおずおずと話しかけてきた。

 

「ドレスは、ウエディングドレスと、ライザー様が用意したイメクラドレス、どちらにしますか?」

 

「………………ちょっと待って、ライザーを殺してくるわ」

 

「わー!お、お待ちくださいぃー!!!」

 

 

 

ところ変わって、ライザーの部屋。

 

ライザーは、結婚式だからと言って、特別な衣装を着ようとは思わなかった。

 

クソ高い金を払って、人生で一度しか着ない高級スーツを買うくらいなら、その金は馬券かパチンコ代に変えた方が有意義だと、ライザーは本気で思っている。

 

いつもの白いズボンに、白色で裏地が紫のコートを羽織り、上半身は全裸という、ワイルドスタイルである。

 

そのワイルドスタイルであっても、鋭く渋い相貌と、巌のような筋肉、それに刻まれた刺青から、様になっているので、特に格好について他人から何かを言われることはなかった。

 

「ライザー様ぁ、本当にスーツは着ないんですか?」

 

「ええやん、イメクラ嬢相手に着込んでも意味ないやろ?」

 

「駄目ですよライザー様!相手はグレモリー家ですよ!」

 

ミニスカメイド達にまとわりつかれるライザー。

 

ライザーは基本的に、お高くとまった貴族の悪魔には嫌われるが、その気安さと人当たりの良さから、一般的なメイドや領民からの支持は絶大なものであった。

 

メイドからすれば、粗相をしても笑って許し、下々の者である自分達に挨拶や激励を忘れず、たまにチップをくれて、その上見てくれも非常に良いライザーとその眷属達は、主人としてありがたい存在だった。

 

最低限のことは自分でやるが、基本的には頼ってくるので、お世話のしがいもあるし、何より、自分達一人一人の名前を覚えていてくれている。

 

ユーベルーナ達眷属も、悩みを聞いてくれたり、お喋りしてくれたりと、とても優しい。

 

メイド達は、ライザー達に一生をかけて奉仕したいと思っている。

 

「ええんやで!お前らもあんなイメクラ嬢褒めんでええわ!」

 

「まあ、確かに、自分のこと美人だと思ってそうなところが鼻につきますが」

 

「なんかビッチっぽいのは認めますけど」

 

「チョロそうですよね」

 

などと、リアスの悪口で盛り上がる。

 

そして、時間になると。

 

「ンアーッ!そろそろ行くかあ!行きますよー行く行く」

 

背伸びをして、ライザーが披露宴の会場へ向かった……。

 

因みに、そんなことをしている間、一誠君は披露宴への討ち入りの準備を始めていた。

 

 

 

炎と共に、会場に転移したライザー。

 

懐から、ユーベルーナが書いてくれた、挨拶のカンペを読む。

 

「はい、えーと、ちょっと待って、難しくて覚えてないわ」

 

貴族達は、あからさまにカンペを取り出したライザーの無様さに眉をひそめた。

 

「えー、冥界に名だたる貴族の皆様、ごさ、ご参集?下さりー、フェニックス家を代表して、おれい、御礼?申し上げます、あー、本日皆さんがおいでなすったのは、このわたくしがクソイメクラ嬢、いや、リアス?だっけ?と結婚するらしいんで、えー、その素晴らしい瞬間を共有したいと……、思ったからです」

 

何故かこの有様のスピーチをやりきっただけでドヤ顔を晒すライザー。

 

そして、何故か感動しているライザーの眷属。

 

「紹介いたします!こちらが、きさき?のリアス?ぐれもり?です!」

 

転移してくるリアス。

 

「グダグダじゃないの!!!」

 

「え?いや、パーフェクトやろ」

 

「ライザー様にしてはとても頑張りましたよー(小声)」

 

「ほら、ユーベルーナも言ってる」

 

「貴女!ライザーを甘やかさないの!」

 

そんなことをしていると……。

 

「部長!!!」

 

会場のドアがぶち破られる。

 

「イッセー!」

 

「部長の処女は俺が守る」

 

「いやこいつ処女じゃねーって!ヤリマンガバマンやろどうせ!」

 

「だっ、誰がガバガバよ!殺すわよライザー!!!!」

 

「頭も穴もゆるゆるやろどうせ。ガバ穴女や。乳首真っ黒やで」

 

「殺すぅぅぅ!!!絶対に殺すぅぅぅ!!!」

 

混沌としてきた会場。

 

さあ盛り上がってまいりました。

 

そこで。

 

「これは私が用意した余興です」

 

「は?」

 

「お兄様!」

 

サーゼクス・ルシファーのエントリーである。

 

「誰かは知らんけど、結婚式に花嫁泥棒を招き入れるとかアホちゃうか?おーい、衛兵さーん、このヘンテコ肩パットマン捕まえてー」

 

もちろん、ライザーは魔王の顔など知らないので、こう返した。

 

「ラ、ラ、ライザー様ぁ!その方は魔王様ですよおおおお!!!」

 

悲鳴をあげるユーベルーナ。

 

「バッカ、ユーベルーナ!嘘言うなや!常識的に考えてみろや!てめーの妹の晴れ舞台をぶち壊しにする兄貴がいるか?大体にして、本物の魔王ならそんなアホなことせんやろうし、仕事もあって来れねえだろうが!」

 

ボロクソに言うライザー。

 

「いや……、私は本物の魔王なんだが」

 

「はぁん?アホ言うなや。魔王っつったらバーン様みたいな白髪でヒゲのイケオジって決まっとるんや。お前みたいなセンスゼロの肩パットの若造が魔王な訳ないやろ?」

 

ユーベルーナの顔は真っ青だ。

 

「ラ、ライザー様、昔、魔王様は代替わりして、今の魔王様は大変お若いんです。こちらの魔王様は本物ですよ」

 

「マ?」

 

「マジです」

 

「ほーん。で、何しに来たんや?」

 

「ライザー様敬語!!!」

 

「は、ははは、中々ユニークな子だね」

 

顔を引きつらせてそう言ったサーゼクス。

 

「で?要点だけ言ってくれへんか?ワイはもう帰りたい」

 

「ドラゴン対フェニックスの戦いを余興として……」

 

「ん、まあ、ええんちゃう?でもワイにメリットとかある?」

 

「ではこうしよう。勝った方の願いをできる範囲で叶える、と言うのはどうかな?」

 

「ええやん!」

 

そんなこんなで、ライザー対一誠の戦いが始まる。

 

 

 

「10秒でケリをつける!」

 

威勢のいい一誠。

 

「なんか……、そう言うこと言うと大抵負けるからやめた方がええんちゃうか?」

 

余裕のライザー。

 

「これがバランスブレイカー、赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)だ!!!」

 

「ほーん、で?」

 

「うおおおお!」

 

ボコボコに殴られるライザー。

 

「ん?」

 

若干チクっとしたことに気がついた。

 

「十字架だ!どうだ、効いたか!」

 

「あー、十字架ね。なんかチクっとするわ」

 

「なら聖水で……」

 

「ハッ……、ハッ……、アッー!アーツィ!アーツ!アーツェ!アツゥイ! ヒュゥー、アッツ!アツウィー、アツーウィ!アツー、アツーェ! すいませへぇぇ~ん!アッアッアッ、アツェ!アツェ!アッー、熱いっす!熱いっす!ーアッ! 熱いっす!熱いっす!アツェ!アツイ!アツイ!アツイ!アツイ!アツイ!アー……、アツイ!」

 

焼かれるライザー。

 

「お前何するんや!」

 

「このまま、吹き飛べえええ!!!」

 

殴り飛ばされるライザー。

 

「やった、のか?」

 

しかし、ライザーは……。

 

「お前、お前な、さっきの聖水、蝋燭くらい熱かったゾ?ワイは暑いの嫌いなんやぞ」

 

「そ、んな!」

 

無傷で戻ってきた。

 

「まあ、取り敢えず死んどけや」

 

魔力が高まる。

 

「グスタフバスター!!!」

 

赤黒い魔力を放射しながら、魔力を纏った拳で突進しながら殴る。

 

「があっ」

 

一誠のバランスブレイカーはバラバラに破壊され、倒れた。

 

「よっしゃ!ワイの勝ち!なんで負けたのか、明日までに考えておいてください!ほな、いただきます!」

 

そう言ってどこからか出したコーラを一気飲みしたライザーは、告げた。

 

「何でも願いが叶う、つまり神龍。ギャルのパンティと言いたいところだが、ワイは結婚をやめるぞー!!!」

 

『婚約破棄が願いだと?』

 

「せやせや、結婚をなかったことにしろや」

 

『分かった、良いだろう』

 

「ま、待てよ、まだ決着は……」

 

立ち上がる一誠。

 

「いや、無理ゾ。お前じゃどんなに頑張ってもワイには勝てんわ。ほら、イメクラ女を返却してやるから帰って、どうぞ」

 

「舐めやがって、クソ、クソぉ!!!」

 

「所詮ドラゴンは、前の時代の敗北者じゃけえ!!!ファー!!!草ァ!!!」

 

煽るだけ煽って満足したライザーは、普通に帰宅した。

 




ああんもうやだ……、マジで書き溜めがない……。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。