ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ハッピーバースデイ、俺。


7:釣りは恒例だよなあ?

「さて……、まずは住み良い地を探しに行こうか。荷物持ち手伝えよー、俺はレディーファーストなんて言葉は知らんからなー」

 

そう言って、俺が背負っている200kgを超える荷物を五人に分散して押し付ける。

 

100kgは俺が背負うとして、両手に持っている荷物は任せることにした。

 

ジュラルミンのコンテナを分解して五分割し、それぞれを持たせる。

 

「あんたの能力、凄いわね」

 

「ん?ああ、これは、分解の途中のものを、能力を使いながらくっつけると、接合させることができるんだよ」

 

と、言うことにしておく。

 

とは言え、流石に、一人20kgを手に持たせるのは大変だろうから、かっぱらってきたバックパックに詰めて背負わせた。

 

そして、森の木々を分解して、ジュラルミンの斧と金槌を作る。

 

余っているジュラルミンで、全員にナイフを作ってやり、持たせた。

 

その他にも、スコップと、かっぱらったトイレットペーパーなんかも持たせた。ビニール袋に入れて持たせたので、濡れても平気だ。

 

食料、水も、自分の分は自分で持つようにと命じた。

 

幸いにも、重くて背負えない!と言うほどの非力はいなかったのが救いか。

 

「じゃあ、移動するぞー。肆嘉、水の匂いからしてこっちの方に川か何かがあると思うんだが、明確な距離は分かるか?」

 

「ここから5km先にあるでやんす!」

 

んもー、この子ったら本当に便利ですわね?

 

「ん、じゃあ、川に向かうぞ。川の流れに沿って歩けば、海に着くはずだからな」

 

「ええ」

 

そんな訳で移動!

 

 

 

途中、五人はやたらと弱音を吐いていたが、スルーして川へ。

 

俺、山の民だから、他人を慰めるとかできないんだよね。

 

やるつもりもないし。

 

まあほら、ホームシックなんて麻疹みたいなもんでしょ?

 

俺は最初からホームがないから分かんねーけども。

 

川は……、おおっ、結構幅も深さもあるな。

 

魚もいるみたいだ。

 

「や、やっと着いたわね……」

 

「つ、疲れました……」

 

「僕ももう限界だよ……」

 

「やんす〜……」

 

ヘロヘロになっている四人を、木を切り倒して作ったベンチの上に座らせる。

 

「つ、疲れたでやんす……。森の中を、重い荷物を持って歩くのって、大変でやんす……」

 

「ンモー、軟弱だなぁ……」

 

「そうだな、これくらいでヒーヒー言ってたらこれからヤベェだろ?」

 

涼巴ちゅわんは体力あるなあ。

 

「まあ、とにかく、しばらく休憩ね」

 

俺はそう言って、作業を始めた。

 

「え?何やってるでやんすか?」

 

「飯の準備だよ。そろそろ昼だろ?」

 

「え?この、飛行機の非常食でよくないでやんすか?」

 

そう言って、非常食の四角いブロッククッキーを取り出す肆嘉。

 

だが……。

 

「それはしばらく持つから、食料が得られなかった時用に保存しておいた方が良くね?」

 

「た、確かに!」

 

俺はそんな話をしながら、ジュラルミンインゴットを分解して針にして、重りも作り、鞄に入れておいた釣り糸と、その辺の木の棒で、竿を作った。

 

ついでに、木でルアーっぽいものを作って、釣りを始めると……。

 

「おほー、釣れる釣れる。この辺は人がいないんだなあ。釣られ慣れてない魚だから、馬鹿みたいに引っかかるゾ〜!」

 

瞬く間に、20cmくらいのマスっぽい魚が八匹釣れた。

 

「一応聞くが、肆嘉!これって食えるか?」

 

「ばっちり大丈夫でやんす!」

 

これを、河原の石で作ったまな板に乗せて、と。

 

「双夢ちゃーん?」

 

「はい?」

 

「魚、さばける?」

 

「できますよ」

 

「じゃあ、この魚、全部腹を開いて内臓を取り出して、この木串に刺しておいてくれる?」

 

その辺の木を分解して作った木串を渡す。

 

「分かりました、やっておきますね」

 

笑顔で引き受けた双夢をよそに、俺は火起こしをする。

 

メタルマッチ持ってるんで、その辺の生木から水分のみを分解して乾かした木片を薄く削ったものにシュッとやれば、すぐに火がついた。

 

因みに、めんどくさいからやらないだけで、棒とおがくずで、棒を回転しながら擦り付けるアレもできるぞ俺は。

 

「流石プロだ……、違うなあ」

 

正那は感心した様子でこちらを見ている。

 

「そして、この、ギャレーからガメてきた塩をかけて焼くぞい」

 

パチパチ、焚き火の音とともに火の粉が舞う。

 

周囲に、魚の焼ける香りが漂う。

 

ぐう、と誰かの腹の音が鳴った。

 

そう言えば、朝食時間の前に墜落したから、朝昼と食事できてないんだよな。

 

「うん、焼けたかな。ほら、食いたい奴は食っていいぞ」

 

「「「「「!」」」」」

 

俺がそう言うと、全員が焼き魚に手を伸ばした。

 

「んんっ!おいひい!」

 

啞零が喜びの声を漏らした。

 

確かにうまい魚だ。油が乗っている。

 

全員がうまいうまいと喜んで食っているようだった。

 

飯はこんなもんでいいか。

 

あ、俺は三匹食いました。

 

ガチムチ体型の俺はたくさん食わねーと身体が保たないのよね。

 




アンチもの、実は嫌いじゃないんですよね。

って言うか、一昔前のラノベとかエロゲとか、真面目に書こうとするとどうしてもアンチっぽくならねえか……?

原作主人公が、特に具体的な計画や展望はないけれど、とりあえず世界が平和になれ!みたいな話だと、基本ツッコミ入れるしかなくない?


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