村はほぼ完成と見て良いだろう。
家、食糧庫、風呂、井戸。
これが揃えば無敵よ。
ムテッペキよ。
と言う訳で、再びの遠征。
今回は、養蜂の為の蜂を捕らえてくる。
が、まあ、啞零がなんとかしてくれたので、即終了。
何がヤバイって、あいつ、巣から出てきた百匹くらいのミツバチを、全部マルチロックオンで停止させて、そのまま持ってきやがったのですね。
そんなんチートや!チーターや!
女豹啞零ちゃん……?!アリだな!!!
冗談はさておき、このメンツで何か失敗することは、最早あり得なくなってしまった。
怖いのは病気くらいのもの。
となれば……。
「えー、では、本題である、『この世界はなんなのか?』について、探る旅に出たいと思いますゥー」
と、俺が宣言した。
そう……、生活基盤が整った今、本題である、『この世界の調査』を始めようと言うのだ。
が、そこに待ったがかかる。
「お待ち下さい」
睦だ。
「あ"ぁ?!!!」
キレてみる。
「よろしいですか?確かに、村は安定した兆しが見えますが、まだ兆しでしかないのですわよ?」
おおっと?スルーは酷いぞ?
最近、こいつらも俺に慣れてきやがったわね……。
「今の村に足りないのは三つありますわ。お分かりですか、創壱さん?」
あぁ〜?!
「モノは足りているが、足りないのは『人員』だな。それと人員の『練度』と……、後は思い浮かばないんだが、まさか『娯楽』とか言おうってんじゃないだろうな?」
「まさにその通りですわね」
おいおい……。
「じゃあ聞くが、どうやってそれらを増やそうってんだ?お前がガキでも産んでくれるってのかよ?」
いや、その辺については俺も考えてたが、増やすアテがない訳じゃん。
そんなこと言われても、その、何だ、困る。
「まず、こちらの提案としては、人員集めをお願いしたいと思いますわ」
はあ?
「おいおい……」
マジか?
これ以上、他人の面倒とか見れないんだがな。
「もちろん、創壱さんにとっては、足手纏いが増えるだけのように思えますわよね……。それは、申し訳なく思いますわ。ですが……」
ふむ……。
まとめるとこうだ。
俺達が乗っていた、オーバーサイズジェット機は、乗客数が千と五百人ほど。
その中の七割から八割が超能力者。
そして……、超能力者の三割から四割ほどは、あの生徒会長率いる建国派に所属している、と。
即ち、建国派には、四百人弱の勢力がある。
この四百人弱は、全員、健康な高校生ほどの年頃で、能力もそこそこに強い。つまり、半数から、最悪、全員が戦力としてカウントできる、と。
対して、この俺達の村では、防衛隊がたったの三十人……。
二百〜四百人バーサス、武術をかじった程度の女子供三十人。双方が超能力者なのは同じ。
うん、無理!
「プラタイアの戦いでもあるまいし、十倍ほどの戦力を打ち破るなんて不可能ですわよ?」
まあ、そりゃそうだ。
ウチにレオニダスはいない。道理だな。
「そもそも、創壱さんの仰られる『超能力に頼らずとも運営できる村』と言うのは、どう考えましても、それを達成できるだけの人員が足りませんわよね?」
そりゃそうだ。
「人員の練度につきましては、これは、伸ばそうと思っても、一瞬で伸ばせるものではありませんわよね。ですが、人員は、スカウトで増やせると思えませんか?」
「ハッ、じゃあ何だ?俺は、スーツ着て名刺持って、駅前に行けとでも?」
笑顔です……、ってか?
いやあ、俺はもっとイケメンだしなあ。
背は高いしガタイも良いが。
「そう言うことになりますわね」
おほーほ。
なるほどなるほどなるほどな。
「もちろん、創壱さんの負担は増やさないと誓いますわ。創壱さんが集めてきた人員は、わたくしが責任を持って育成しますわ」
「でも、総責任者は俺なんですよね?」
「名目上はそうですわね。ですがまあ……、もしも何かあって、周りの人々に吊し上げられることになれば、わたくしをスケープゴートにお使いくださいな。貴方だけは身命を賭してでもお助けしますわ」
ほーん。
そこまで言うならやってやろうじゃないか。
昼、全員を集める。
「フフフ……、セッッッ◯ス!!!」
「やめなさい」
おおっと、啞零パンチは破壊力。
「えー、明日、遠征をします」
俺が気を取り直して発表する。
「明日の遠征は、二週間くらいかけての大事業になる予定だ。その人員を、今決めるぞ」
と、俺は宣言する。
「まず、肆嘉。お前は強制だ」
「はいでやんす」
「双夢と涼巴は、逆に、必ずここに残ってもらう」
「まあ、当然の判断かと」「だろうな」
「そして、警備隊隊長の帯流も残ってもらう」
「む?良いのか?」
「あたりめーだろ。お前がいなきゃ、誰が居残り組の指揮をするんだよ」
「む、そうだな」
「紫衣、桃花、藤榴、智海、弥絵、翔琉も、能力的に代替不可能だから、残ってもらう」
「「「「「「はい」」」」」」
「睦、お前は、俺がいない間の責任者だ」
「ええ、分かりましたわ」
「啞零、正那。どっちかはついて来い」
二人は顔を見合わせて……。
「じゃあ、僕が行くよ」
と、正那が手を上げた。
ふむ。
「帯流、警備隊の中で、体力と筋力がある奴を三人貸してくれ」
「良いだろう。となると、そうだな……、詩仙(しせん)、鈴音(りんね)、廻理(まわり)」
「「「はい!」」」
茶髪ベリショの女子バレー部の主将みたいなの、紫髪ポニテ陸上部風女、浅葱色髪のノッポ猫目格闘女。
「とりあえず、自己紹介しておけ」
「砕殿詩仙(さいでんしせん)ッス!三級、『衝撃波(ショックウェーブ)』の使い手ッス!バレーが趣味で、中学ん頃は全国大会で準優勝したチームを率いてたッス!」
ほー、体力はありそうだな。
身長は低めだが、肉体が良く引き締まっている。身のこなしが凄そう。
「速館鈴音(はやだてりんね)です!二級、『加速(アクセラレーション)』の使い手です!中学の頃は陸上部のエースで、遠距離走の女子日本記録で六番目になりました!」
なるほど。
体格はそこそこだが、下半身の筋肉のムチムチ加減を見れば、それだけ走れる奴だってことが伝わってくるな。
エロい目でも当然見れるんだが、あのケツはスゲェ。あれだけ締まってると相当走れるぞ。
「重敷廻理(おもじきまわり)やで。能力は二級の『質量増減(フィジカルインクリース)』や。中学ん頃は、日本の女子全国レスリング大会で三位やったで」
ほう……。
二の腕も太ももも筋肉でムチムチ。
乳も尻もバカでかいし、タッパも並の男よりずっとデカい。
格闘やってる人間の身体だ。
「なるほど……、使えそうだな。じゃあついて来い、遠征の準備をするぞ」
「「「「「はい!」」」」」
あーあーあー、また新作を書き始めてしまった。
あーあーあー、もう駄目。
とりあえず、帰還勇者の書き溜めを積み上げつつーの、更なる新作。
ヤンデレしっとり元気っ子ハーフ美女と旅館の跡取り系オタクコック主人公が、高校生クラス転移で、自分の在籍するクラスごと異世界転移して勇者にされ、スキルが意味不明だからと言って追放される話。
ほら、やっぱり、流行りの追放もの書かなきゃ感がね?
オタク主人公が悪ふざけしながら世界を巡る、料理メインの話にできたら良いなあ。
内容はほら、主人公のジョブが『天魔料理長』とかいう意味不明なジョブで追放されたが、実は、調理場と材料を無限生成できて、作った料理にバフ効果がつくのだった!みたいな?
しかも、無限生成できる地球の食材は、この異世界では神アイテムで……?みたいな。
ほら……、空豆が「すばやさの種」で、大豆が「力の種」扱いみたいな。
主人公の料理を食べると、呪いやら何やらのデバフやダメージが一瞬で回復し、更にステータスを恒久的に伸ばしたり、一定時間バフがついたりするのだ。
たまに冒険者視点挟んだりしてさあ。
冒険者A「俺達はダンジョンに潜ったんだけど、調子乗って奥まで来ちゃったぜ!パーティメンバーはもう全員限界だ!死にかけ!俺達はここで死ぬのかもしれねぇ!」って感じの冒険者視点から始まって、そこに、ダンジョンのど真ん中で屋台を引く主人公と、そばに控えるヒロインと出会う訳だよ。
そして、冒険者は、主人公に回復&バフの効果がある料理を食わせてもらって、無事生還するのね。で、冒険者達が主人公達の噂を流しまくる内に、冒険者達の間で『伝説の屋台』みたいな感じで都市伝説になる……、みたいな。
他にも、例えば……、モンスターの大氾濫がある地域で主人公が飯屋を開き、バフ料理を兵士達に食わせたら、兵士達が超強化されて、主人公の伝説が強化されるとか。
途中で、召喚した王国に見切りをつけて逃げてきたクラスメイトと出会ったりとか。
主人公の料理を気に入ったわがままお姫様やら貴族やらに追われたりだとか。
あー、書きたいものがたくさんあって困る。