ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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あああ書き溜めさんがあああ!!!


32:嫌味

能力者連合との交渉に入る。

 

まあ、特にごちゃごちゃ言うことはない。

 

「さっきも是印に言ったな?俺達の下につけ」

 

この一言だ。

 

するとまあ、やはりと言うべきか……。

 

「なっ……?!」

 

「それは……」

 

「何だと?」

 

能力者連合の幹部連中の顔色が、分かりやすく変わった。

 

「ふざけんじゃねえぞテメェ!!!」

 

思い切りいきり立ったのは、警備部の劉生と言う男だ。

 

「いきなり出て来て何言ってんだテメェ!舐めてんのか?!あぁ?!!」

 

吠えるねぇ。

 

「劉生君」

 

総リーダーたる是印が止める。

 

「止めねぇでくれよ是印さん!こいつ、こっちを舐めてやがる!!!」

 

うーん、話が進まねぇから黙ってて欲しいんだけどな。

 

仕方ねぇな。

 

俺は指を弾く。

 

すると、劉生の立っている場所が三十センチほど沈む。

 

地面の土を分解したのだ。

 

「うおお?!!」

 

すっ転ぶ劉生。

 

「な、何しやがる?!!」

 

「例えば」

 

「あぁ?!」

 

「例えば、今消滅したのはたった30cmだったが、諸君らの足場が急に、高さ100m分消滅したら、どうする?」

 

と、俺が静かに言った。

 

「テ、テメェ……!!!」

 

劉生は目を剥いた。

 

そんなことをされたら大抵の能力者は……、いや、誰でも死ぬ。

 

他の全員も、俺のいつでも殺せるという宣言を聞いて、驚きと怯えの色を見せた。

 

「いや、例えばの話だ。こうして会話している時点で、殺すつもりはないと知れよ」

 

俺が言った。

 

すると……。

 

「……ふむ。そちらの言いたいことは理解したよ。けれど、私達も、何の説明もなしに即答することはできないな。説明してもらっても良いかな?」

 

と、是印が言った。

 

まあ、そりゃそうだ。

 

だが……。

 

「是印、お前はもっと有能かと思ったんだがな」

 

俺が失望の声を上げる。

 

ため息を一つ吐いてから、俺は説明を始めた。

 

内容は、この周囲に存在する派閥のことだ。

 

俺達の派閥や、具体的な人数についてはスルーして、『建国派』『平等派』『流浪民』『一般人連合』について説明してやる。

 

 

 

「……なるほど」

 

是印は理解できたようだ。

 

自分達の立場の危うさを。

 

「建国派の勢力は私達の倍。そして、戦闘系能力者が非常に多い、か……」

 

「そうだ。ここは、建国派の拠点からたったの十キロしか離れていない。もし建国派に目をつけられたらどうなると思う?」

 

「奴隷か、殺されるか……。ろくなことにはならないだろうね」

 

神妙そうに頷く是印。

 

「待てよ……!」

 

お、また劉生だ。

 

「確かに、俺達の隣に、デカくてヤバい勢力があるのは分かった。だが、何で俺達がお前の下につかなきゃならねえんだよ!」

 

ふむ、ごもっとも。

 

だが、この点には気付いてないのか?

 

「俺達が作った拠点に後から入ってくるお前らは、当然、最初からいたメンバーより下になるよな?」

 

「それは……!そう、だけどよ……」

 

そう、そういうことだ。

 

俺のプライドの問題だけじゃなく、後から来た奴が下なのは当然なのだよ。

 

「なにも、グループを一つにまとめなくてもさ、同盟ってことで、有事の際に協力するんじゃダメかな?」

 

調合部の応善が言った。

 

「ダメに決まってんだろ。距離があり過ぎる。それに、有事の際にと言うが、有事が訪れるのは間違いなくお前らの方が先だ」

 

「ははっ、まあ、だよねぇ」

 

分かってて言ったな、こいつ。

 

ダメ元とは言えそれっぽい提案で利を出そうとしてきた。

 

まあまあできる奴かもな。

 

「ふむ、まあ、ぼく達研究部は、戦闘能力は殆どないんだから、下につく代わりに守ってもらえるならどこでも良くはあるね。もちろん、奴隷はごめんだけど」

 

と、研究部の霧衣。

 

「それはまあ、調達部も同じ意見にゃよ。オー君達調合部も同じでしょ?」

 

と、調達部のタマ。

 

「ああ、タマちゃん。俺も同じ意見だ。俺達は守ってもらえなきゃ困る。けれど、奴隷も困る」

 

応善が薄ら笑いを浮かべながら言った。そして、隣の、偵察部の千紗に目を向ける。

 

「千紗ちゃんはどう思う?」

 

「ひうっ?!え、え、えと、わ、私は、下についても良いかなって……」

 

千紗が吃りながら答えた。

 

「へえ?そりゃまたどうして?」

 

「あ、あの、あのね、ジョンさん達が着てる服とか、持ってる鞄とか、手作りだから……」

 

ほう、やはり気付いていたか。

 

「あ、やっぱ千紗ちゃんも気付いてた?」

 

応善が笑う。

 

「ふぇ?どう言うことにゃ?手作りだと何が違うんにゃ?」

 

何も気付いてないタマが言った。こいつはアホだな。

 

「タマ君、気付かないのかい?」

 

霧衣がため息。

 

「良いかい?彼らはね、獣を仕留めて革製の鞄を作っている。それはつまり、獣を仕留めるだけの戦力と、鞄を作れるだけの技術者がいるってことだよ」

 

「ああ!なるほどにゃあ!……つまり、この謎のイケメンさんの飼い猫になれば、良い暮らしができるってことかにゃ?!」

 

「まあ、そうなるね。だが、飼い猫で満足なのかい?」

 

「え?タマは猫ちゃんだから、できれば働かないでゴロゴロしてたいよ?イケメンさんに飼われるなら別に……」

 

プライドねえのかこいつ……。

 

「それに!イケメンさんは、邪魔さえしなければ、美人は養ってくれるタイプと見たにゃ!多分、既に何人か、女の子を飼ってるんじゃない?」

 

ほう、野性の勘か?

 

確かにその通りだ。

 

俺の行動に口出ししないんなら、美女なら飼ってやっても良い。

 

真の意味で仲間になりたいなら、力を貸してもらうが。

 

つまり対価が欲しいんだよな。

 

労働力を対価に俺の力を借りたいならそれで良いが、自由を対価に俺の力を借り、飼い猫になるなら、それはそれで良い。

 

それじゃ、トドメと行こうか。

 

俺は、スマコンを起動して、ARモードで写真を見せる。

 

石の机の上に、俺達の村のARが表示される……。

 

「これは……!」

 

「凄いにゃ……!」

 

「なるほど、自信の訳も分かるね……!」

 

全員が、感嘆の声を上げた。

 

そりゃそうだ、こっちには、ちゃんと文明があるのだから。

 

この集落もよくやってはいるが、食料はベタなディストピアSFみたいなブロック食品で、家は竪穴式。

 

俺達のように、木製の暖かい家で、毎日風呂に入り、家畜と作物を揃えているガチ勢とは格が違う。

 

そして更に追撃しておこうか。

 

「話は変わらないが、俺は北海道出身でね」

 

俺が一言。

 

「は?」

 

全員が、何言ってんだこいつ?って顔をしている。

 

そこにもう一言。

 

「この辺は、北海道に近い気候だ」

 

それを聞いて、全員が気づいたようだ。

 

「えっ?!ここ、雪降るの?!遭難ものは南国が基本じゃにゃいの?!」

 

タマがなんか言ってる。

 

「ははは、舐めるな。……さて、竪穴式は構わないが、竈門はあるか?薪は?二メートル以上深く掘ったか?」

 

俺は訊ねる。

 

北海道にも、竪穴式住居の遺跡は存在していたが、それは、二メートルも掘った縦穴に屋根をつけて、屋根から出入りする形式だったと言う。

 

更に、竈門も当然必要だ。

 

豪雪地帯では、ストーブがなきゃ冗談抜きで死ぬからな。

 

しかし、竈門の場合、薪が必要だ。

 

そして、薪というのは、恐ろしいスピードで燃えてなくなる。

 

よく、昔話とかで、毎日やたらと薪割りをしている描写があるが、あれは、暖かいうちに薪をたくさん切っておかなきゃ、冬に死ぬからだ。

 

「俺は優しいんで教えておいてやる。冬に必要な薪は、家庭一つにつき大体、四トントラック一台分だ。それも、広葉樹の薪じゃないと火持ちが悪い」

 

言葉を続ける俺。

 

「更に言えば、原木から薪を作る場合、樹木が水を上げない秋の彼岸から春の彼岸くらいまでに木を切り、五月までには薪割りを終わらせて、積み上げて乾燥させなきゃならない。……おや?」

 

俺はわざとらしく眉を上げて……。

 

「大変だ、今は六月くらいの気候だなあ?」

 

と、嫌味な薄ら笑いを浮かべた……。

 




もうさ、脳のデータを機械に読み込ませて、作者の代わりにssを書いてくれるマシーン作ってくんねぇかな?

俺の小説を一番読みてえのは俺自身なんだよなあ!!!

あと3話くらいしたら、帰還勇者の続き10話くらい投げます。

今手元に15話くらい書けてる全く別の新作が四種類くらいあるんだよなぁ……。もう本当に勘弁してくれよ……。

皆さんも、新作やるにしても、とりあえず第一章完!まではみたいと思うんですよね。なろう系追放ものに例えると、追放してきた奴にざまぁするまでは、とりあえず見たいと思ってくださってると思うんですよ。

なんで、新作やるにしても、とりあえず第一章までは書き上げたい。

ってな訳でアンケでもやろうか……。



貞操逆転サムライもの
並行世界、それも、初代天皇が最強の能力者で、日本を最強の能力者国家にした世界。主人公は、能力者……、すなわち『サムライ』の一人。そんなサムライが、なんかこう、進撃の巨人ってかマブラブオルタってかストライクウィッチーズってか、そんな世界に転移して暴れ回る話。
先日の、第二次世界大戦において、全世界vs日本という戦いになったが、日本の『サムライ』は海上を生身で疾走し、戦艦を刀一本で両断し、刀からビーム出して戦闘機を墜し、大暴れし、結果的に大勝利に終わった。
真選組という師団の副長を務める主人公は、ボーナス片手に風俗街にダイブ!
しかし、異世界に転移してしまう。異世界は貞操逆転世界で、ついでに、『悪魔』という異次元から現れる侵略者からの攻撃を受けていた!
そして、魔力の力で暴れ回る悪魔に対抗できるのは、同じく、魔力の力で戦う魔法少女……『戦乙女』だけだ!頑張れ、戦乙女!巷では、悪魔と同じエネルギーである魔力を使って戦っているから、悪魔と同じ化け物扱いされているけど、頑張れ!戦乙女はもれなく全員喪女だけど頑張れ!
なお、悪魔の戦闘能力は、最大規模の存在でも主人公相手に五分保たないで殺されるとする。
内容?エロ!セクハラ!貞操逆転世界なのに一ミリも自重しない主人公!戦うことしか能のない喪女達が、ヤリチンの主人公に振り回される話。

偏屈提督
ガッツみたいな幼少期を過ごしたサイコパスが提督になる、アルペジオ方式の艦これもの。
主人公は、幼少期に親に売られて、追い剥ぎやスリなどをして生き、最後は殺人罪で逮捕された少年。
世界は今、深海棲艦という存在に追い詰められていた。しかし、日本には、古くから残る精霊信仰の力により、妖精に見初められた男児、『提督』が現れ、守り手たる『艦娘』が力を貸したおかげで、滅亡一歩手前で持ち堪えた。
とは言え、妖精に気に入られる存在は極めて少ない上に基準も全くの謎で、現在の日本に提督は、四十人ほどしかいない。加えて言えば、提督は、大規模作戦が発令されれば何人か死ぬ。
よって、徴兵を開始して、刑務所からも提督候補者を集めた結果、主人公が引っかかった。
刑務所出の主人公は、何故か、妖精から史上最高レベルの寵愛を受けていて、一発目で戦艦大和を召喚する!
まあほら、クソ重い過去を持った主人公が、大和にヘコヘコされながら暴れる話ですね。
明るく元気な艦娘が、主人公にひどいこと言われて泣いちゃうところを見る小説です。あと、アルペジオ方式とは言いましたが、主人公の艦娘は鋼鉄の咆哮みたいになります。

生物兵器と博士
自分で作った人外娘型生物兵器を嫁にしている精神異常生物工学博士が、ゾンビアポカリプスで崩壊した日本をふらふらしつつ、古巣の悪の秘密結社と戦う話です。
主人公は、生物兵器を作る若き天才科学者。飛び級でアメリカの大学に入学したが、非人道的な実験をしたことにより学会から追放される。
しかし、悪の組織『オデュッセイア』に拾われる。組織の中で頭角を現し、僅か数年で前任者を押し退けて、生物兵器開発部門の長になった主人公。
そんな主人公は、最高の『作品』にして自らのフィアンセである生物兵器を創造して、それらを可愛がりながらほどほどに仕事をして過ごしていた……。
しかし、ある日、組織内で壮大な内ゲバ発生!主人公は内乱に巻き込まれて、スライム型生物兵器の実験槽に叩き込まれてしまう!それによって、スライム型生物兵器と一体化してしまった主人公。
外に出れば、生物兵器開発部門の前任者が開発したゾンビウイルスが全世界にばら撒かれていた!
人外娘ハーレムやりながら、ポストアポカリプス世界で生きる話ですね。いつものです。

召喚能力もの
かなりハードな現代ダンジョンポストアポカリプス学園もの。
ある日、世界にダンジョンが現れた。モンスターもダンジョンから出てきた。が、それは、マジで洒落にならん物量と火力と貪食さがあった。すなわち、無機物でもなんでも喰らうモンスターが、一つのダンジョンに数万体くらいいて、戦闘能力も現代兵器では敵わないくらい。要するにマブラブ的な展開ですね。
しかし、人類の中から、ダンジョンとの戦いに適合した存在、『適合者』が現れる。適合者は、『固有魔法』というある種の超能力を使い、『魔力』を発して身体を強化できた。
そして、世界は、化石燃料や鉱石など、旧世紀の資源をモンスターとの戦いによって全て使い果たしてしまった。これからは、肉を食べるために動物型モンスターを狩り、鉄製品を作るために鉱石ゴーレムを狩る世界になる。
そんな中、いつものように、現代物資召喚チートを持つサイコパス主人公さんのお話。
今作は、無尽蔵な物資召喚はできず、魔力を貯めて、魔力と引き換えに物資を召喚するので、主人公は魔力を貯金していきます。ですがある日、適合者の通う探索者学校から教師がやってきて……?
なんだかんだで適合者だとバレて、探索者学校に強制入学させられる!探索者になって魔力貯金を無駄遣いさせられるなんてまっぴらごめんの主人公は、ありとあらゆる手段で成績を下げながら、古いエロゲのヒロインみたいなキャラ達を攻略していく!
まああれだよ、学園ものやりたいんで……。

ファンタジーロボットもの
成人を迎えると一人に一体、ロボットを召喚する能力が与えられるファンタジー系世界で傭兵になる話。
元自衛軍出身、趣味はロボゲーの主人公が、プレイしているロボゲーのアバターの姿で異世界転生!
主人公は、自らの知能の高さや身体能力の高さを一切隠さずに、鬼才の子供として俺ツエーする。適当に女引っ掛けて、気に喰わない奴を潰しながらのうのうと生きる。
そして、成人してロボを授けられる。それはなんと、主人公がプレイしていたロボゲーの初期機体だった!初期機体なのでボロボロの雑魚に見えるけど、実際、主人公は機体をアセンブルできて、それで再びゲーム時代の愛機を作り出す。
そして、軍学校に入学するが、周りの人はボロボロの初期機体を授けられるところを見たたので、侮られる。当然、舐めた奴は血祭り。
軍学校で、傭兵団を作るための初期メンバーを集めつつも無双。
卒業して傭兵編スタートかな。
ファンタジーロボットものっつってんだろ!何でアーマードコアなんや?!

屋台マン
屋台と食材を召喚できる主人公がクラス転移し、能力が使えないと言われ追放される追放もの。
恒例のクラス丸ごと勇者召喚。しかし、屋台と食材を召喚できるユニークスキルを付与された主人公は、使えない奴扱いされて追放される。
一緒についてきてくれた彼女と一緒に、世界を旅する……、みたいな?
ざまぁはあるかどうかわからん。
ただ、主人公が召喚する地球の食材は、この世界では、食べるとステータスが上がる希少な神アイテムだった!みたいな。
例えば、大豆がこの世界では『力の種』で、一粒食べれば筋力が1アップ!みたいな。オークションに出されたら最低金額一千万くらいする。
主人公が作った料理にはバフ効果があり、最高レベルのバフ料理を食べれば、その辺の三流冒険者でも英雄になれる。
アレだよね、都市伝説と化した主人公を、料理を食べに来る冒険者側から書きたいのよ。
例えば、難関ダンジョンの深いところで大ダメージを負った冒険者パーティが主人公の屋台と出会い、バフ料理を食べてダメージを回復して、その勢いで難関ダンジョンを制覇し、英雄に!その冒険者パーティが、ダンジョンを攻略できたのは主人公達のおかげだ!と触れ回って、主人公の都市伝説化が進行する……、みたいな?



こんなもん。


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