ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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体調が悪い。

何故だ?


43:ハーフリングネキ

とりあえず、ラキはもう仲間確定なので、村の中に連れてきた。

 

「はえー、すっごい。これってロングハウス?」

 

「せやで」

 

「良いねえ、好きだよそういうの。次は何を作るの?グリプスホルム城?」

 

「ホーダラ城みたいなオレンジ屋根の建物が女受けしそうじゃね?」

 

「あー、確かに。アホそうな女は大抵北欧に憧れるんだよね」

 

俺がそう話しながら村に入ると、啞零がそいつは誰か?と問いかけてきたので、知り合いのユウチューバーであると告げる。

 

「そうなの。ラキ、だったわね?私は啞零よ」

 

「よろしく、啞零」

 

さて、と前置きして、ラキは言った。

 

「多分さ、また君、能力について黙ってただろ?」

 

なるほど、こいつはよく見てるな。

 

観察力も予測力も凄まじい。

 

「そうだ、黙っていた」

 

「でも、こんなん作ったし、バレたんでしょ?」

 

と、クッション天蓋を指差すラキ。

 

「バレたんじゃねーかなー」

 

「じゃあ、はっきり言っちゃいなよ。人のために能力は使わないって」

 

うーん、それもそうだな。

 

「黙ってたんだが、俺の能力は『分解』なんてチャチなもんじゃない。あらゆる物質を素粒子レベルまで分解して、好きな物質に作り替える『再構成(リジェネシス)』だ。なんでも欲しいものは手に入るが、だからこそ、他人のために能力を使うことはない」

 

絶句する村人達を他所に、俺は保存食を虚空から作ってカバンに詰め込む。

 

「啞零、運んでくれ」

 

「えっ、あ、え、ええ!」

 

 

 

さて、三時間が過ぎた。

 

今は丁度、午前八時。

 

どうなるかな?

 

一応、こちらでも話し合いをして、もし仲間にならないというなら放逐、飛行機周辺に止まる気なら、飛行機そのものを村から建国派の拠点の中間地点まで啞零に持っていかせるということにした。

 

何故かと言えば、建国派も既に新たな飛行機の墜落を目にしているはずなので、緩衝地帯に新たな国を建国させてガードしようと画策しているからだ。

 

まあ、とりあえず……。

 

選択を聞こうか。

 

超能力者、欧州組。

 

千二百人中、七割が超能力者。非能力者は放逐する。

 

その内、およそ四割と半分が服従の意を示した。

 

三割が建国し、一割と半分が放浪を選んだ。

 

うちは二百二十人。

 

そこに四百人近く入ってくるので、原住民と外来人の割合が逆転するな。

 

と思ったが、欧州組は国籍がかなりばらけてるので、四百人がまとまっている訳ではなく、乗っ取られる可能性は無いみたいだ。

 

イギリスよろしく分割統治だな!

 

あとなんか、農奴でもいいからここに置いてくれとかいう無能力者がいたので、待遇を説明してやったら、真っ青になって「やっぱ無理」とか言い出してて笑った。

 

まあ、無理な条件を突きつけてるからな。

 

だがそれも当然だ。邪念がある奴ばかりなんだもん。

 

騙そうとしているかどうかくらい、表情を見りゃ分かる。

 

馬鹿なガキを騙して寄生しようって考えてる中年は困るね、全く。自立しろおっさん。

 

さてさて、ラキだが。

 

「にしても……、久しぶりだね」

 

「ああ、全くだ」

 

「会えなくて寂しかったよ」

 

「俺もだ、ラキ」

 

抱きしめてキスをする……、のだが、身長差から、ラキを抱っこしてキスをする。

 

「そ、そいつ、アンタのなんなのよ?!」

 

啞零が俺にそう言った。

 

答えてしんぜよう。

 

「こいつは俺の女だ」

 

「……ロリコン?」

 

「一応、十七だぞこいつ」

 

「嘘ぉ?!!」

 

目を剥いて驚く啞零。

 

まあそうだろうな。

 

見た目は完全に小学生だもんよ、この女。

 

でも、セックスはできたぞ。

 

見てくれはガキでも中身は年頃の女だしな。

 

「啞零、君もこの男に惚れ込んだクチかな?」

 

ラキは俺にひっつきながらそう言った。

 

啞零は顔を赤くして黙り込む。

 

「ああ、いや、怒ったりはしないよ。ただ、創壱の一番は私だ」

 

と強気の宣言。

 

「なっ……?!」

 

啞零は驚きの声をあげて……、即座にこう返した。

 

「まっ、負けないからっ!」

 

おーーー。

 

ええやん!

 

「ラキぃ、啞零はかわええだろォン?」

 

「うむうむ、実にかわいいね。今時いるのが驚きのツンデレ娘だ。味わい深いよ」

 

神妙そうな表情で頷くラキ。

 

先程の一番は私だ発言はブラフだろう。

 

この女はそう言うことにこだわらないからな。

 

見た目はクールだが、中身は俺と同じイカれだ。

 

「ところで、手は出してないのかい?」

 

「最近はずっと忙しくてなあ」

 

「おや、君にしては奥手だね?」

 

「言うて能力縛りでサバイバルやし……」

 

「そりゃキツイね。なら、そろそろ抱く感じ?」

 

「おう、今晩にでも押し倒してみようかなと……」

 

「な、にゃ、何の話をしてるのよーっ?!!」

 

啞零が思い切り前蹴りを放ってくる。

 

おー、パンツ見えた!

 

軽く受け止めて、と。

 

「いや、そろそろ啞零を抱きたいんでな。今晩どうだ?」

 

「にゃ、にゃっ、にぁ……、にゃああああっ!!!」

 

あ、逃げた。

 

捕まえよう。

 

キャッチ!

 

「啞零、抱かせろ」

 

「え?!その、えっと」

 

「嫌か?」

 

「い……、嫌じゃ、ない……♡」

 

ヨシ!

 




あーん!

一秒で114514文字くらい書きたいのに!

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