ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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おちんちんチンチロ流行ってるやん。


3話 屋台

屋台やってるその辺の人に聞いたところ、別に税金とかはないらしい。

 

但し、道端でやる屋台なら良いんだが、市場で店を出すには市場税を払う義務があるそうだ。

 

因みに、ちゃんとした建物の店を出すとなると、ギルドに所属しないとダメなんだと。つまり、こうやって屋台とか出しているレベルだと、モグリだと思われるみたいだな。まあ、中世ナーロッパだからね、ちかたないね。

 

「じゃあ、やるか」

 

「うん!」

 

え?

 

俺が料理できるのか?

 

舐めんなお前。

 

俺の実家は旅館で、母親が女将、親父は料理長兼経営者だぞ。

 

あ、因みに、高校卒業したら継ぐ予定だったぞ。

 

だが、それももうなくなった!

 

 

 

「で、何作るの?」

 

「バインミーだ。ベトナム風サンドイッチ」

 

「……意味不明な料理ばかり作るなっておじさんに怒られてるのに」

 

「うるせぇ!洋食の方が得意なんだよ俺ァ!!!」

 

さて、バインミーとはどんなものか?

 

フランスパンを横に切って、野菜と肉を挟み、魚醤で味付けしたもの……、って感じです。魚醤ソースサンドイッチってことやね。味はまあ、エスニックな感じだよ。魚醤の風味がアレだから、好みはあるだろうけど。

 

今回は、照り焼きにしたチキンを挟みます。それとバター。そこに、にんじんと大根のなますを挟む感じ。

 

アボカドとエビとかを挟んでも美味いよ。普通はレバーパテとハムとか挟むんだけどね。

 

パクチーは、匂いがアレなのでちょっとしか入れません。ってかアレ、ベトナム料理には欠かせない!みたいに日本じゃ言われてるけど、あっちじゃパセリみたいなポジションで食べないのが普通らしいぞ。まあ俺はパセリも食べるけど。

 

じゃあ、やろうか。

 

照り焼きチキンを焼きます!

 

甘塩っぱい香りが煙に乗ってふわりと漂う。

 

うーむ?

 

それにしても、殺人的と言えるほどまでに旨そうな香りだ。

 

「教授!これは一体……?」

 

「第五の力だよ!」

 

なるほど……。

 

「ぶっちゃけスキルの力だと思うよ。確かに、剣永の料理は美味しいけど、人の頭を狂わせるほどじゃないと思うな」

 

とリンド。

 

せやな。

 

おっと……、匂いに釣られた人々が、ゾンビのように集まってきたぞ。

 

値段は五十オルボスで売ることにした。

 

オルボスってのはこの大陸の貨幣単位で、概ね、一オルボスで十円くらいかな?

 

つまり、五十オルボスは五百円くらいじゃねーのかな。

 

どうやら、異世界転移の折に、自動翻訳のスキルが付与されたらしく、文字が読めるようになっているみたいだ。

 

だから、しばらく街を巡って価格調査をしたところ、こんな感じだった。

 

・拳大の黒パンらしきもの:七オルボス

・リンゴらしき果物:十二オルボス

・飲食店での昼食:五十オルボス

・低級ワイン一瓶:八十八オルボス

・個室の宿一泊夕食付き:二百オルボス

・500gほどの塩漬け肉:三百オルボス

・革のサンダル:千オルボス

・鉄の剣:一万オルボス

・若い男奴隷:三万オルボス

・若い雄陸鳥一頭:十万オルボス

 

いやあ、買うつもりもないのに値段だけ聞くから、変な目で見られちゃったぜ。

 

とにかく……。

 

「焼き鳥挟みパンだよー、五十オルボスだよー!」

 

「一つくれ!」「一つ、いや二つ!」「三つくれ!」

 

集まってきた人に売りつける。

 

その際、リンドは、あらかじめ召喚しておいたマルコと一緒に、列の整理をやってくれていた。

 

 

 

さて、本日だけで一万オルボス近く稼いだのだが……。

 

宿は、念のために、一泊で一人五百オルボスの良い宿に泊まったのに、全体的にあまりにも酷く、衛生環境やら食事の質やら接客の質やらでガッカリした。

 

ってかもう、この世界、中世ナーロッパはナーロッパでも、みんな大好きルネサンス以前だわ。

 

飯の不味さが洒落になってない。

 

イギリス人より料理がヘタクソだ。食えたもんじゃない。

 

……ってか、この世界、どうやら食い物が地球と全然違う説あるな?

 

パンは麦じゃない別の何かでできてたし、串焼肉は虫っぽい味がした。スープは旨味/Zeroで、申し訳程度に浮いている野菜はどれも食べたことのない何か。

 

ふーむ?どういうことかしらん?

 

 

 

「今思えば、こうするのが一番早かったな」

 

「多分これが一番早いと思います」

 

俺達が次の日向かったのは、質屋。

 

ここで、リンドがスキルで無限生成した鋼の剣を売る。

 

一本で八千オルボスになった。

 

十本売って八万オルボス手に入れた。

 

とは言え、これじゃレベルは上がらないな。効率は良いが。

 

「あ、そう言えば、昨日の料理でレベル上がった?」

 

とリンド。

 

「えー?それ聞いちゃうー?」

 

俺が手元に新しく召喚したのは……。

 

白鞘刀のような見た目のマグロ切り包丁。

 

銘を……。

 

「人斬り包丁『空我』ってんですが」

 

「厨二乙!」

 

「うるさいうるさい!カッコいいだろ!それに命名したんはおいじゃなか!」

 

「いやあ草生えますよ」

 

「何故笑うんだい?俺の包丁はかっこいいよ」

 

「あぁ^〜、何も言い返せなくなる〜」

 

「まあ、とりあえず、ちょくちょく飲食店やりながら移動すっぺ」

 

「ウス」

 

そういうことになった。

 

だが、どの道、明日までにはこの街を出なければならないので、移動を急ぐ。

 

「って言っても、どうやって移動するの?やっぱり乗合馬車?」

 

「だな」

 

あー、でもなー。

 

この世界だと、乗合馬車はきっと、西部開拓時代のアメリカの乗合馬車みたいな様相なんやろなあ。

 

西部開拓期の乗合馬車と言えば、クソ狭い車内ですし詰めにされて、めちゃくちゃ揺れる感じ。現代人からすれば色んな意味で死ゾ……。

 

辛い……。

 




感想で、「今回もトリコみたいなムキムキマッチョなんやろなあ」と言われたのですが、今回は細身のイケメンとしておきます。

理由は、第一話で言ったように、いじめられっ子設定だからです。トリコみたいな奴をいじめる馬鹿はいないでしょ?なので今作は、細身のうっとりするようなイケメンとします。

ぶっちゃけるとモデルはギアスのスザクです。

余談ですが、傭兵のモデルはアリーアルサーシェスですし、技師のモデルは禁書のアレイスターですし、クズ社長のモデルはロン毛の頃のジョニーデップ(パイレーツオブカリビアンの頃みたいな)、帰還勇者はキアヌリーブスです。錬金術師は聖闘士星矢の悪い方のサガで、ガチャは北斗の拳のレイかなあ。行ったり来たりは……、メイドガイのコガラシです。

旅人?旅人はこう……、トムクルーズとか?

あくまでも、この世に存在するキャラクターの中で近いのは?って話なんで、そのまんま同じ姿とは言いませんけど、大体こんなもんかな……。

まあ、今回は別ですが、基本的にイケメンロン毛ゴリラだという認識でオッケーですよ。

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