退屈な冬も過ぎ去り、段々草花が芽吹いてきた春。
俺は、タタル村と言うところでダンジョンアタックをすることとした。
タタルの町……。
ボロネスカから徒歩で三日程の距離にある、人口千人ほどの小町。
この町は人口は千人だけだが、交通の要所となっている。
具体的には、『王都コンソティ』と『鉱山都市ブルスティー』、『港街アクアコトレ』を繋ぐ中間地点にあるのだ。
なので、人通りが極めて多く、定住する人は少ないが、一時滞在する人が常に千人以上はいる宿場町となっているそうだ。
そんな通行の要所の街道に、毛小鬼(バグベア)が現れたとの報告が入った。
バグベアは、蛮族である緑小鬼(ゴブリン)の近縁種。
もちろん、ゴブリンと同じく、人類種に敵対的な存在だ。
バグベアは、地獄狼(ヘルハウンド)を伴って度々街道に現れ、旅人を一人殺したそうだ。
もちろん、タタル村も馬鹿じゃない。しっかりと対抗策を立てた。
八級冒険者五人のパーティに、調査と、あわよくば退治をしてこいと依頼したそうだ。
バグベアもヘルハウンドも、危険度等級で言えば八級。充分に勝算のあるクエストだった……。
だが、八級冒険者パーティは返り討ちにあった。
命からがら帰ってきた一人が、村はずれにある洞窟にバグベアの群れがいることを報告してきたそうだ。
なんでも、洞窟の奥には、バグベアの上位種である毛熊鬼(ボダッハ)が複数体いたそうだ。
ボダッハは、危険度等級にして七。それが複数となると、八級冒険者パーティの手に負えるものではない。
更にその奥では、正体不明の何か大きなモンスターがいたとか……。
まあ、そんな訳で、ボロネスカにお鉢が回ってきた訳だな。
ああ、その……、タタルには、あまり強い冒険者は駐在してないんだよ。だって、タタルは通過点だからな。
信頼できる冒険者は、大きな街に駐在して、大きな街で雇われて、また別の大きな街へと移動するものだからな。
さて、この依頼……、題すれば、『タタルダンジョンの攻略』ってところか?
これをやっていく。
だが、ボロネスカには現在、遠出したがる冒険者は少なかった。
俺とアデリーンは確定として……、ヴィクトリアもダンジョン攻略の授業として連れて行こうか。
あと、ノースも呼んだら来た。実は、ノースも冒険者としての資格を持っているそうだ。
うーん、あと二人くらい欲しいな。
アデリーンはともかく、ヴィクトリアとノースに集団戦について教えてやりたい。
今回のダンジョンはオーソドックスな洞窟型で、10feetもの大きさのモンスターがいたとの目撃情報から、結構広い洞窟だと推測できる。
初心者向けの設定だな。
こういう都合がいい機会に、なるべく経験を積ませてやりたいのがGMの本音だ。
今時、「騙して悪いが……」なんて流行らないからな。PCを殺しまくるクエストはあまり良くないと思う。楽過ぎると経験点が渡せないのでそれはそれでアレだが。
うーん……、いや、そうか。
ヴィクトリアとノースへ向けた授業だとすると、同じレベルの冒険者で揃えた方が良いか。
ギルド側に問い合わせて、八級冒険者のコンビを用意してもらう。
戦士と精霊使いのコンビがいたので、それを使う。まあ、NPCはなんでもいいよ。
アデリーン?こいつはロウフルグッドなので、俺がヴィクトリアとノースに経験を積ませたいと説明したら「良いわよ!」と即答してきたよ。天使かな?
そうして、八級冒険者のサミュエルとティナとかいう奴らを加えて、ダンジョン攻略をすることとなった。
「さて、ヴィクトリア」
「はい!」
「今回は、ダンジョンの攻略だ。すべきことはなんだと思う?」
「まあ……、装備の確認からですね」
ふむ?
ヴィクトリアは、微妙な目でサミュエルとティナを見た。
「あ、あの……、久しぶり」「久しぶりだね、ヴィクトリア」
ギルドから紹介された八級冒険者の二人は、申し訳なさそうな感じでヴィクトリアに挨拶してきた。
何だ何だ?知り合いなのか?
「どういう関係だ?」
「あ、あの……、実は俺達、九級だった頃にヴィクトリアと一緒に依頼を受けたことがあるんだ」
そう言って、サミュエルとか言う栗毛のガキは頬をかいた。
「ああ!お前らなのか、ヴィクトリアの足を引っ張った新人ってのは」
そういえば、前に、ヴィクトリアがフリーで組んだパーティに使えないコンビがいたとかなんだとか……。
こいつらのことだったのか。
「で、でも!あれから俺達は、心を入れ替えて勉強して、八級になったんだ!今回は足を引っ張らないぜ!」
「そ、そうだよ!私達、ベテラン冒険者のチェリオとヤンネに色々習ったんだから!」
ふーん?
チェリオとヤンネ……、最近引退して宿屋になったベテラン冒険者コンビだな。
この前、宿屋の目玉メニューを考えて欲しいって依頼に協力して、揚げ物を教えたっけ。
まあ、話を聞いてみないことにはなんとも言えないが……。
「ヴィクトリア、こいつらは少しは反省しているはずだ。話を聞いてみたらどうだ?」
「……はい、そうですね。二人の装備はどうなったの?」
すると、サミュエルは、腰に指を指した。
「俺は、剣術はどうも上手くいかなかったから、ショートソードは売ってバトルアックスにしたよ」
そこには、男が片手持ちでちょうど良いくらいの斧が吊るされていた。
20inchほどの木製の柄に、無骨な刃が取り付けられたもので、力任せに叩きつければ人間の頭蓋程度は容易くかち割るしっかりとした斧だった。
「それと、チェリオに盾の使い方を習ったんだ。このラウンドシールドは、縁を金属で覆っているから、斬撃に強いんだぜ」
円盾(ラウンドシールド)か。
丸くて引っかかりにくいから、素人にも扱いやすいな。
「それと、鎧はチェインメイルにした。音が出て隠れたりはできないけど、そもそも俺は隠れたりするのは得意じゃないから、そこは割り切ってる」
ふむ。
鎖鎧(チェインメイル)か。
金属でできた円をつなぎ合わせて作った服のようなものなのだが、斬撃に対して高い防御力を誇りつつも、動きやすいという良い鎧だな。
「それと、鉄板を仕込んだガントレットとブーツだな。胸当ても鉄板を仕込んである。ちょっと重いけど、俺は力には自信があるから大丈夫だ」
鉄の胸当てと鉄板の入ったレザーガントレット、ブーツ。
総じて前衛向きの装備だな。
戦士(ファイター)レベル3ってところか。
「それと、ちょっとだけだけど、野伏(レンジャー)の訓練も受けたんだ。薬草の見分け方と、獣の足跡の追い方は覚えたぜ」
野伏(レンジャー)はレベル1か。
「私は、メイスの使い方をちゃんと習ったよ」
次はティナの装備か。
メイス……、戦闘用の棍棒のことだ。
木製の柄の先端に、男性の握り拳ほどの鉄の塊がついている。
女の力でも、遠心力のままにこのメイスで殴れば、当たりどころによっては人間くらいなら殺せるだろう。
そして、戦士(ファイター)レベル1くらいの腕前、と。
「それと私、土の精霊使いなんだけど、あれから勉強を頑張って、使える術が増えたんだー」
精霊使い(シャーマン)としてはレベル3くらいか?
「装備は、重いのがダメだから全部ソフトレザーだけど、ブーツは良いやつを買ったんだー!」
ブーツ+1(高品質)か。
まあ、有りじゃないか?
「どう思う、ヴィクトリア?」
「うーん、装備面は大丈夫そうだと思います。あとは、実際に戦ってみないとなんとも……」
よし、じゃあ早速やっていこうか。
大正ロマンなー。
書きてえよなあー。
あくまでも大正日本風の世界なんでちゅ!と言い張って歴史考証ぶん投げつつ、雰囲気重視で書きたいことを書き散らすんや……。
主人公はポストアポカリプスゲームのプレイヤーですね?どんなゲームですかそれは?
やっぱりこう……、核戦争で海が枯れて、大気は汚染されてる感じの世界で。
放射能の影響で人類が変異して、こう……、アークナイツみたいなキャラデザの新人類種が溢れてだね。
核爆発の影響で、異次元からの侵略者とかも湧いてね。
そんな終わった世界で逞しく生きる人類!みたいな。
人類は、移動都市、地下都市、飛行都市で暮らしていて、下界に降りてスカベンジングしたり、異界から湧き出た超物質を採取して解析して、様々な超兵器を作り、また地上へ挑むのだ……!みたいな。
キャロりんみたいな辛辣なオペ子に嫌味言われながら、アーマードコアみたいなロボットで暴れ回っていたランカーだったんだよ、主人公は。
それがまあ、某クソ鳥に転生させられるんだけど、何故だかこのゲームの世界じゃなくって、大正ロマンローファンタジー世界に転生してしまうのだ!
出自どうします?大正ロマンな世界では、ある程度の生まれじゃなきゃ成り上がれないよね。候補としては、学者の息子、地主の息子、財閥の御曹司、軍人の家系、政治家の息子とか?あとは華族?
ぶっちゃけマジで何にも分からない……。軍人なら薩長出身なら良さそう?マジで分からない……。なんかおすすめとかあります?
まあそして、大学では、「表向きは帝都大学の別キャンパスだが、実際は退魔組織の養成所」みたいなところに入る感じ……?
もちろん、偉い人達はみんな知ってるので、大学生の段階から色んな組織がヘッドハンティングやら何やらをしようと待ち構えているぞ!
完全に暴走している関東軍とか、怪異の力でテロかましてくる赤軍とかとどったんばったん大騒ぎだ!
……マジでストーリーが思い浮かばん。
題材は最高なんだがなあ……。
とりあえずチェックポイント(書きたいところ≠読者の見どころ)として、
・幼少期の無双!当時の国際社会においては、田舎の後進国である日本に、超革新的な技術をポンポン出す化け物みたいなガキがいると話題に!
・幼くして起業!そして財閥に!
・全世界に先立ってロケットを月に飛ばす!
・大震災時の救助活動で勲章を貰う!
・訪英!
・アメリカより先に太平洋の島々(ハワイとか?よく分かんないです)を発見!
・外国支社設置!
とかを考えてます。
んーーー……。
んーーー、これはまあ、書けないか……?