あとがきに新作のあらすじ一覧を置いておきます。
本編の文字数より多くなって申し訳ない。本当にすみません。
「ふむ」
俺は嘆息した。
今まさに、俺の目の前で何かしらのクエストが始まろうとしている……。
その事実があまりにも面白く、感心してしまったからだ。
まさに、運命の脈動する音が聞こえるというものではないか。
クエスト!それも、魅力あるNPCのサイドストーリー!何と甘美なる響きか!
……ああ、いかんいかん。
感動するばかりではいけない。
イベントスチルの解放と、ムービーを見なくては。
そしてセリフのログを脳内に焼き付けて、設定資料集も買って、考察をノートに書き記してゆっくりしたボイスの解説動画をニヤニヤ動画にうpしなくては!
NPCイベントはゲームの華だ。
華の都なんて二の次三の次、ゲームの華たるイベントを見せろ。
「……久しいな!」
女エルフはそう言った。
ジョンに似て甘いマスクの、柔らかさと鋭利さが同居した美貌の女だ。
しかしそれでいて、ジョンとは違いはっきりとした目つきと、小さな背丈が印象的だな。見た目は少女そのもの、可愛らしいとも言えるくらいだ。
具体的に言えば、ノースくらいの体躯ではなかろうか?長命種たるエルフらしい、若々しい見た目も相まって、本当に少女にしか見えない。
さてさて、ジョンの血縁者であることは容易に想像できるが……?
「……母上」
おお、驚きだな。
まさかの母親だ。
こんな可憐な少女から、このようなノッポのハーフエルフ男が生まれたとは。
生命の神秘とでも言わせてもらうべきだろうか?
「急に飛び出して……、心配していたぞ。息災だったか?」
「ああ、はい……」
優しい微笑みを浮かべるその母親に比べ、ジョンは、酷く気まずそうな表情を浮かべている。
短い付き合いだが、このジョンという男はいつも、飄々とした薄ら笑いを浮かべているような奴だったと認識しているのだが。
「ああ、可愛い我が子よ。たった一人の我が子よ。もっと近くで顔を見せておくれ……」
「貴女は……、私に会うべきではないでしょう」
「ああ、御当主様の言葉を気にしているのは分かっているぞ。お前は優しい子だからな……」
「子供扱いはやめて下さい、もうそんな歳では……」
「お前はまだ二十そこらだろう?エルフからすれば、赤ん坊のようなものだ」
おっと、ご家庭の会話……。
御当主様、とは?
「そちらは、お友達かな?」
「いや、彼らは……」
「まあ待て、自己紹介くらいさせてくれ。さて、お初にお目にかかる。私はファーン伯爵家の守役、『ジャネット・サスイード』だ。ジョンの母親でもある、よろしく」
ふむ……。
金髪を長く伸ばしたエルフの少女(母親)か。
しかも女騎士属性も併せ持つとは。
……特殊性癖では?
それはそれとして、俺がステータスを看破したところ……。
「……なるほど、できるな」
アデリーンと同等か、それ以上の強さだと?
参ったな、かなりの重要NPCかもしれんぞこいつ。
冒険者レベルにして9はあろう英雄、職能は剣士(ソードマン)レベル9、魔術師(メイジ)レベル7、野伏(レンジャー)レベル8、戦術家(タクティシャン)レベル8、将軍(ジェネラル)レベル7、教師(ティーチャー)レベル7といったところか。
ガチガチの大英雄だぞこれ……。
ヴィクトリアもジョンも、冒険者レベルなら5くらいだし、それを考えるとガチだ。
「ジャネット・サスイード……?もしかして、『紅蓮剣(クリムゾン・エッジ)』のジャネットなの?!!」
おや、アデリーンが見識判定に成功したようだな。
「おや、そちらのエルフは……?ああ、前に会ったな。確か、アザナエル殿の……」
「ええ、アデリーンです。セフィラの氏族の……」
「おお!君はセフィラの出なのか!素晴らしい、高貴な身だな!謙るべきだろうか?」
「いえ、貴女も偉大なる戦士サスイードの氏族ではありませんか!」
「ふふ、そうか。ありがたいな、その名を覚えてくれている者がまだいたとは……」
そう言って笑ったジャネットは。
「さて、我が子の友人とあれば是非もない。私が奢ろうじゃないか」
「母上!」
「ははは、まあまあ。ここは母に格好つけさせてくれ、ジョン」
そう、俺達を誘ってきた。
そんな訳で、俺は、ジョンの母親であるジャネットと共にレストランに入った……。
「……ところで、そちらのデミゴッド的な何者かは、この世界に存在して良いものなのだろうか?」
席に座った瞬間、俺の存在そのものに鋭いツッコミ。
まあ、それはそうだな。
「あ、とりあえず暴れる気はないようです」
とアデリーンが釈明。
「そうか。それが暴れたら、私が命懸けでも止められる気が一切しないからな!助かるぞ!」
うーん、NPC達からの熱い負の信頼。
本当にありがとうございますって感じだ。
これでも限界まで力を隠しているつもりなんだが、力の総量があまりにも多過ぎてお手上げ状態なんだよな。王の蟲を隠しても股の間から出てきちゃう!何もいないわ!出てきちゃダメ!みたいな?
「さて、まずは注文からだ。その間に、色々と話を聞かせてくれ」
そう言われ、メニューを渡される。
ずらりと、飲食物の名前が並ぶ……。
これだけの品揃え、流石は高級店だ。
メニュー横のお値段の方も、ほぼ全てが時価となっている。
ふむ……、となると。
「おすすめは?」
俺は、メニューを覗きながら一言、呟くように訊ねてみた。
すると、二方向から同じ答えが返ってくる。
「「サーモンのバター焼き」」
答えたのは、ジョンとジャネットの二人。
ジョンは、答えが被ったと分かると否や、顔を歪めてそっぽを向いた。
一方で、ジャネットは。
「ふふふ、そうだったな、ジョン。お前も好きだったな、私と同じく……」
と、温かい視線をジョンに向けていた。
なるほど、面白い。
奢りであまりたくさん頼むのも格好悪いので、メニューを付き返して俺はこう答えた。
「じゃあそれをメインに、適当に頼んでくれ」
「おや、やはり神ともなると、飲食物にはあまり興味はないのだろうか?」
「そんなことはないが……、お前が普段何を食べているのかが気になるんでな」
「……私は口説かれているのか?」
首を傾げるジャネット。
うんまあ、普通に可愛い。
けど……。
「既婚者を口説く趣味はない」
申し訳ないがNTRはNGだ。
「既婚者ではないが……?」
え?
じゃあ息子のジョンは何なんだよ。
「ああ、その辺りの話はこれからしよう。とにかく、私のおすすめでいいんだな?」
「頼む」
新作あらすじ一覧。
・ロボットもの
『歩行戦車とゲーマーマン』
「鉄騎」みたいな、クソみたいな難解操作の特殊コントローラーを使用するハードコアロボットゲームのチャンピオンが、ゲームの世界に転生する。
世界観は、フォールアウトよろしく地球の資源が枯渇してから最終核戦争で地球が終わった後の世界。しかし、終わった地球に『オーバーロード』という上位者が現れ、人々に『ブラックボックス』と呼ばれる超科学を与えたのでもう大変!ロボットはこの『ブラックボックス』の超科学技術で動くぞ!フルメタルパニックみてーだな!
ロボットは「歩行戦車」と呼ばれ、平地では戦車に打ち負け、戦闘機よりは足が遅いが、圧倒的な汎用性と踏破性で崩壊して足場が悪い地球を移動できる。ヴァンツァーかな?
ストーリーはこう。主人公は転生者で、歩行戦車の運転がめっちゃ上手いけど、特にそれを活かすつもりはなく、普通に機械技師として生活し青年に。しかしそこに、主人公が開発した画期的な工作機械を求めて、悪の傭兵団が略奪しに襲いかかってくる!主人公は最初、「付き合ってられん」と早々に逃げるが、後々でその悪の傭兵団に指名手配されてしまい、嫌々ながら対抗する為の傭兵団を結成して力をつけることに……。
・異世界転移?ファンタジー冒険者もの
『末法ファンタジー召喚士、倫理観は召喚できない件』
倫理観がないクソみたいな異世界に転移した、エキサイティング逃亡者主人公の話。
世界観は、いつも通り中世ヨーロッパのイヤなところを煮詰めたみたいなクソ世界観。
主人公は、学生時代に義妹を孕ませて厳格な実家から追放され、社会人になってからは嫌いな上司を殴り殺してしまい海外逃亡生活を四十代そこらまで続けていたと言う、ナチュラルに倫理観がないカス人間。
主人公は、逃亡生活の最中に紛争に巻き込まれ無事死亡し、多数の日本人と異世界転移をさせられてしまう。その際にチートを与えられ、『召喚士』になった主人公は、その倫理観のなさが上手い具合に倫理観がないナーロッパと噛み合い、良い感じの立身出世をしていく……。
宿代わりに未亡人の家に転がり込む、身近な女に手を出して孕ませる、喧嘩売ってくるやつには先制分からん殺しを決め込むなど、いつも通りにカス人間がカスなプレイングをするだけの話です。
・異世界転生原始世界もの
『折角人外ハーレム世界に来たのに、原始の世界なんだが?』
「人外娘でしか抜けない」と公言する変態考古学者主人公が死んで異世界転生し、「人外ハーレムできる世界ならなんでもいい!」と宣言。ちゃんと人外娘でいっぱいな異世界に転生するも、人外達の文明レベルや文化が違い過ぎて頭を抱える話。
世界観としては、ファンタジー系異世界の、極めて肥沃だが厳しく危険な環境の『魔大陸』を舞台とする。『魔大陸』には、かつてローマみたいなスッゲェ魔法文明があったが、驕り高ぶったせいで滅び、その跡地に人外達が住み着いた。人外達はその魔法文明の遺跡などに棲みつき、魔法文明の発掘品などを使って生活している(人外達は高度な工業製品を作れるような身体的構造や技術を持たないので)。
人外達の文明は原始時代レベルで、打製石器の槍を持ったワーウルフとかがその辺をうろついてる(こわいね)。会話すら通じないので、身振り手振りなどでコミュニケーションを取りながら、チート能力の『万能スマホ』の『通販機能』などで頑張って乗り切ろう!主人公に戦闘能力はないぞ!と言う話。
主人公は、ヤンデレワーウルフちゃんに拾われて同棲し、ワーウルフの村から色々な文化を作って、人外達に広めていく。そして、段々と隣の大陸から、コンキスタドールみたいな文明と思想を持つ人間達が現れ、それに対抗するために主人公は人外を統べる『魔王』へと……!
・異世界転移MODもの
『MODerによろしく』
MODゴリッゴリに入れまくったTESみたいなゲームの自キャラに成り代わった主人公が、そのまま仲間と異世界に飛ばされてしまったという話。
世界観としては、MOD入れまくりTESの能力と仲間達(美女コンパニオン)と一緒に、ファイアーエムブレム的なFFT的な世界に飛ぶ。具体的には、ボンクラ第一王子と、まともな第二王子の争いで内乱中のファンタジー異世界。
異世界側はストラテジーゲーム的な理論で動いているのだが、そこにアクションゲームの理論で動く馬鹿共が現れるので、ゲーム盤こわるる^〜という話。
主人公達は一人で大軍を蹴散らすバランスブレイカー、周りの人達は真面目に戦略とか考えてるのに、単純な戦闘能力で全部御破算にする話。
いつも通りに他人を愚弄するシーンが多いので安心。
・ダクファン転生エルフニキ
『ダークファンタジー異世界を無理矢理ナーロッパにしようとする一般通過長命種の話』
モンスターの被害が洒落にならないし、あちこち戦争まみれだし、魔法だって触媒などが必要で万能の力なんてない、暗鬱なダークファンタジー異世界に転生しエルフになった主人公。こいつが、ダークファンタジーなこの世界を無理矢理ラノベみたいなファンタジーに変えようとして、側から見たら完全にイカれてるようにしか見えない行動を繰り返す話。
主人公は通りすがりの古代からいるナイト(光と闇が合わさり最強に見える)で、失われた神秘の業である『魔術』に精通したエルフ。
世界観はダークファンタジーで、魔法使いなんてほぼいないし、超パワーとかない世界。だから、グリフォンみたいなライオンのパワーを持ち空を飛ぶ!みたいなモンスターが出た日には、街一つが抵抗をしても皆殺しにされてしまう、そんなダークな世界。しかも、人々は、魔物がいない開拓された限りある土地を巡って戦争しまくり。マジで終わってんなこの世界!
そんな世界で、「そうだ!冒険者ギルドを作って、モンスター退治をしよう!」と、一人の頭がおかしいサイコパスが立ち上がる……。
・異世界転生女騎士集め
『女騎士団を作ろう!』
貴族の妾腹の庶子として生まれ、虐げられて育った転生者主人公が、復讐兼自身の性欲を満たすために、最強無敵で可愛い女騎士団を結成して、貴族社会を荒らし回る話。
世界観はいつもの末法ナーロッパ。貴族の血族だけが魔法を使えて、その魔法の力で領地を守っている。なので、守られている領民はどんなに虐げてもOK!みたいな貴族がデフォの世界。実際、貴族は一人いれば、平民の兵士なら何十人何百人集まっても一瞬で蹴散らせるので、謀反とかも起きないよ!
主人公はそんな世界にいきなり転生し、『メニュー画面』というチートを持って生まれる。このメニュー画面というのは、まあ、グラブルとかのメニュー画面を開けるみたいなもん。例えば、好きなジョブを設定できて、好きなスキルを装備できて、ガチャとか引けて、仲間をランクアップとかさせられて……みたいな。
主人公は、差別されている亜人や、キッツイ男尊女卑で虐げられている女の子達を集めて、『メニュー画面』のチート能力を使って強化して、女騎士団を作り、その女騎士団で屈強な男の貴族や騎士団をボコボコにして悦に浸る。
「えぇ?!まさか!騎士団様方が!女や亜人に負けちゃうんですかぁ?!」みたいな。
・ダンジョン配信もの
『仕事辞めてダンジョン配信者になります』
最強の探索者が、扱いの悪さにキレて辞職し、ダンジョン配信系YouTubeになる話。
世界観は現代地球で、ある日突然ダンジョンが世界中にできて滅びかけるも、第一期の探索者達がダンジョンの根源にいる『終わりの神』を討滅したので世界崩壊は免れた。しかしそんなことも十五年の月日が流れると人々は忘れ去り、日本では政権交代してからというものの、探索者に対する風当たりが強くなってきた……。
クソみたいな政党が政権を奪ってしまった日本で、虐げられ差別される探索者の代表として、探索者の現実や、ダンジョンの仕組みについて暴露しまくる!
・ゾンビもの
『コンソール×ゾンビ』
「コンソールコマンド」を開けるようになった男が人生をやり直し、ゾンビパニックに立ち向かう話。
現代地球、日本を舞台に、元医師元Jの化け物みたいなゴリラがゾンビの頭を素手で握りつぶし無双する世界観。
コンソールコマンドで自分のステータスが見れて、成長したステータスを好きに割り振り、アイテムID打ち込みでアイテムを無限に取り出せるゴリマッチョ主人公が、ゾンビパニックで崩壊した世界で欲望の限りを尽くしつつ、やがて王になる!
……因みに、コンソールコマンドは微妙に使い勝手が悪く、アイテムIDを打ち込んでも何のアイテムがどのコマンドで出るか分からないから手探りでやるしかないぞ!