ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ドン引きするほどつまらん小説を見つけて、脳がエラー吐いた。


8話 イヌのお巡りさん

全く使えない雌個体とガキを連れて、警察署へ。

 

自衛もままならないとかどういうことだよ。

 

ガキの方はまあ、まだ良いとして、この雌。

 

「お前、なんか特技とかねーの?」

 

「え……、えと、生け花、ですかね」

 

つ、使えねェッ!!!

 

ま、まあ、平常な世界では、お上品な奥様だったんだろうな。

 

「旦那って何やってる人?」

 

「この先の横須賀警察署の、署長をしています……」

 

ほーん。

 

「やっぱアレか、お見合いとかで?」

 

「はい、そうです」

 

暇つぶしに、幸恵に話しかける。

 

キーちゃんは、幸恵のガキの面倒をみてくれているみたいだ。

 

「やっぱり金とか家柄とかで?」

 

「い、いえっ!そんなことありませんっ!夫とは、出会いこそお見合いでしたけど、仲は良いですし……!」

 

「ふーん。このご時世で専業主婦ってことは、相当金持ってんのな」

 

とは言え、非合法組織の幹部であった俺はもっともっともらってたが。

 

「いえそんな……!やっぱり、税金がかかって……」

 

「税金!凄いな、俺は払ったことないからわかんねーや。やっぱりアレでしょ?累進課税?とか言うのでかなり持ってかれるんでしょ?」

 

などと、軽く世間話しながら、北にある警察署を目指す。

 

 

 

ガキ共が歩けないとぐずり始めたので、キーちゃんの荷台に乗せてやる。

 

ガキはなー、嫌いなんだよなあ。

 

論理的じゃないからなあ。

 

まあ、生物は論理のみじゃ語れないのはよーく知ってるからな。仕方ないと思おう。

 

さてさて、ゾンビを蹴散らしながら、二、三時間歩いた結果、横須賀警察署についた。

 

横須賀警察署は、周囲の塀が封鎖されてバリケードが作られており、塀に見回りの警察官がいた。

 

「う、うわあああっ!!!」

 

こっちを見て悲鳴を上げた警察官は、ニューナンブという警察用のリボルバーをこちらに向けた。

 

判断が早いな。天狗の人にパァン!はされないだろう。

 

「ち、近寄るな、化物!!!」

 

俺は、幸恵を前に出す。

 

「ま、待ってください!話を聞いてください!」

 

「ひ、人質?!く、くそっ!人質を解放しろ!」

 

「違うんです!そう、夫を、夫を呼んでください!」

 

「ま、待ってろ、今応援を!」

 

あーーー。

 

「キーちゃん、頼む」

 

俺は耳を塞いだ。

 

「分カッタ。……『黙レ』ッ!!!!!」

 

「きゃ……!」「うわっ……!」

 

キーちゃんには、喉、両腕に計三つの発声器官がある。

 

それにより、音波衝撃による遠距離攻撃や、共振周波数を当てての物質崩壊攻撃、超高音による撹乱効果、超高周波数によって腕のブレードを振動させての振動剣などが扱える。

 

大きな音で驚かせ、一旦間を作る。

 

そして、俺は声をかける。

 

「警官、こちらの話を聞け。争うつもりはない」

 

「あ、う、あ……」

 

「幸恵、話せ」

 

「あ……、は、はい……。その、私は、この警察署の所長である、井草直人の妻です。夫に会わせてください」

 

「あ、ああ、分かりました……」

 

そして……。

 

 

 

「幸恵!」

 

「あなたっ!」

 

感動の再会だ。

 

「良かった、本当に良かった……!」

 

「「お父さん!」」

 

「裕樹、美久!よく無事でいてくれた……!」

 

と、感動の再会を済ませた後に、俺は訊ねた。

 

「嫁を探している。避難民に情報を提供させろ」

 

「君は……?」

 

「ティフォンだ」

 

「ティフォン……?ギリシア神話の?」

 

おお、凄いな。

 

ティフォンのコードネームで意味が通じるのは、厨二病患者か高学歴かのどちらかだ。

 

この男は後者なのだろう。

 

ティフォンとは、ギリシア神話最大の怪物であり……、エキドナという怪物との間に、たくさんの魔物を生み出した。

 

俺のフィアンセ達を生み出した計画を『エキドナ計画』と称していたので、そこから、上層部からこのコードネームを付けられた。

 

余談ではあるが、組織のボスは『クロノス』で、今回、ゾンビウイルステロをやって上層部を破壊したのは恐らく『ゼウス』だろうな。

 

本名は知らない。組織の幹部は、本名どころか、コードネーム以外の殆どの情報を知らない。

 

悪の組織だからね、年末年始の飲み会とかもないんだよ。だから、お互いの個人情報がこれっぽっちも入ってこない。

 

定例会も音声のみのテレビ通話だし。

 

ただ、クロノスはアメリカ人の男で、ゼウスはフランス人の男であるとは聞いている。

 

役職的には、クロノスはボスで、ゼウスはテロ実行などをする実働部隊の責任者。

 

他の幹部?

 

参謀の『レイア』とか、傭兵部門の責任者『ハデス』、海運部責任者『ポセイドン』に、表の産業の責任者『アポロン』、兵器開発部の責任者『ヘパイトス』辺りかな?

 

他にも幹部はいるけど、あんまり覚えてない。

 

俺は創作活動と、自分の与えられた研究所の指揮でいっぱいいっぱいだったから。

 

「君は何者だ……?」

 

「だから、名乗っただろ。ティフォンだ。博士でもいい」

 

「尋常ではない存在を連れているみたいだが」

 

「可愛いだろ?やらんぞ」

 

俺はキーちゃんをモフる。

 

キーちゃんは首のたてがみが可愛いねえ。もふもふだねえ。

 

「クゥーン……、ゴロゴロ……」

 

ああ、因みに、キーちゃんは猫科遺伝子を多めに含むので、喉を鳴らせるぞ!可愛いだろ!!!

 

それを、おぞましいものを見るかのような目を向けてくる直人。

 

「……文句でもあるのか?」

 

「い、いや、すまない。まず、妻と子を連れてきてくれたことに礼を言おう」

 

「そんなことはどうでもいい。すぐに避難民に情報を聞き込みしてこい」

 

嫁の特徴を伝えた。

 

 




この世界の雑魚ゾンビですが、刺股とかの長い棒で思い切り突けば体勢を崩せます。その隙に逆方向に全力ダッシュすれば、感知範囲から逃れられる感じです。

しかしその代わりに、パワーは強く、脳幹を破壊しない限り動き続けるので、囲まれれば銃を持っていても危ないですね。
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