ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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久々に愉快なやる夫スレを見かけたので、ハマる。


25話 レトリバーとの再会

「でも、今気づいたんだけど、米って精米?ってのをしないと食べれないんだっけな」

 

一週間で、その辺に播いても勝手に育つ遺伝子組み換え米を作った俺は、その種籾を大佐に押し付けた。

 

「そうですねえ、精米機がないと……」

 

「ホームセンターで大きいやつをひとつだけもらってきたけど、これじゃ足りないだろうな。電気屋とかないのか?」

 

「近くに大きなホームセンターがあったはずです。そこに隊員を向かわせましょう」

 

んー?

 

ホームセンター……?

 

ああ!

 

「そういや、ホームセンターには知り合いがいるんだよ」

 

「ふむ……、避難民ですかな?」

 

「そうなるな。あいつら、何やってんだろ?」

 

うーん、そうなると、気になってきたぞ。

 

「よし、俺も行こう」

 

「は……?いえその、危険ですよ?」

 

「え?そうなの?」

 

「いや、だってゾンビが……、ああ、そうですね、貴方にとっては……」

 

いや、そうでしょ。

 

この肉体なら、感染しないし、そもそもゾンビ如きに殺されない。

 

「俺は平気だから、行くぞ」

 

 

 

とりあえず、護衛にパイちゃんと、荷運びにコンボイ一台とそれを牽引するキーちゃんを連れて、久々にホームセンターに出向くこととした。

 

自衛隊は、保存していた車……、四角い軍用車を三台引き連れて移動するみたいだ。トラックだな、軍用トラック。

 

アサルトライフルを持った自衛隊員も三十人くらいいる。

 

どうやら、これが小隊というやつらしい。

 

俺の中の小隊は、カエル顔の宇宙人の五人組とかなので、小隊ってこんな多いんだと驚いたな。あれ?最近六人になったんだっけ?まあええわ。

 

俺は、コンボイを牽引するキーちゃんの後ろに乗った。

 

「キーちゃーん!」

 

「キャア!モー、博士ッタラ〜!」

 

キーちゃんの髪の匂いを嗅ぎながら、手のひらに収まる程度の程よい大きさの乳房を揉む。高めの体温とお日様の香りを感じながら、女体の柔らかさを堪能する。

 

俺達の和やかなムードとは裏腹に、ギラギラした視線で周囲を見回る自衛隊員。

 

いやーん、こわーい。

 

「怖いね、キーちゃん」

 

「ミンナ頑張ッテルンダカラ、馬鹿ニシチャ駄目ダヨ?」

 

「はい」

 

怒られてしまった。

 

「博士、『ウォーカー』ガ……」

 

いつのまにか隣にいたパイちゃんは、周囲に電磁波を放射して、敵の反応を感知していたみたいだ。

 

「ああ、うん、殺しちゃって良いよ」

 

「ハイ」

 

瞬間、パイちゃんは5メートルほど垂直に跳躍し、磁性体の爪を腕から何本か生やす。

 

それを、発生させた電磁力で、コイルガンのように射出。

 

爪の弾丸が音速を超えた時の「パン!」という音が、重なって多重に聞こえたその時には、周囲に集まりつつあったウォーカーの群れの頭が吹き飛んでいた。

 

「警戒態勢ヲ維持シマス」

 

そのまま、トラックの上に音もなく着地したパイちゃんは、周囲に電磁波を飛ばして警戒し始めた。

 

自衛隊の人らは、ポカンとした様子でそれを眺めて……。

 

「……俺達、要らなくねぇか?」

 

と呟いた。

 

 

 

はい、そんな感じで、パイちゃんが即始末するもんだから、自衛隊の人らの出る幕はなく、安全にホームセンターまで辿り着いた。

 

ホームセンターは、相変わらずちょっとした要塞になっていた。

 

門の前には、鉄パイプを溶接して作ったような刺又を持った奴と、工業用のスレッジハンマー?って言うのかな?両手持ちのデカいハンマーを持った奴が、それぞれ二人ずついた。

 

あれはつまり、刺又持ちが押さえつけたゾンビを、ハンマー持ちが砕いて殺すってことだろう。

 

「おーい!」

 

「あっ!博士さん!」

 

俺が声をかけると、手を振ってきた。

 

数分待つと、ホームセンターの中から、ホームセンター組のリーダーである海堂父が現れた。

 

「博士さん!生きてたんすね!」

 

「そりゃそうでしょ」

 

ホームセンター組は、五十人くらいに増えていた。

 

親子がほとんどだ。

 

「実は、自衛隊基地で米ができたんだが、精米機がなくてな。ホームセンターに探しにきたんだ」

 

「精米機っすか?あー、あったと思うっすよ。確か、バックヤードに洗濯機くらいでかい奴が五個くらい……」

 

後ろから自衛隊員の歓声が聞こえる。

 

「えと……、米、あるんすか?」

 

そう問われれば、「ああ、あるぞ」と返すしかない。隠す理由はないからな。

 

「あ、あの、分けてもらえねえっすか?!」

 

「自衛隊に言え」

 

「じ、自衛隊さん!」

 

「もちろんです!どうせなら、自衛隊の基地に避難なさってください!基地は、博士の尽力のお陰で、少なくとも食うのには困りませんよ!」

 

白い歯をニカっと見せてそう言った自衛隊員。

 

あ、こいつ、よく見れば軍曹じゃんかよ。

 

自衛隊、みんな同じ服だからよく分からんね。体格とか骨格で見分けようにも、迷彩服とボディーアーマーでがっつり武装されてて、体型が分からんもんよ。判断できん。

 

さて、海堂父は……、っと。

 

んん?

 

なんか、様子がおかしいな?

 

「それは……、無理っすよ」

 

「……どうかなさいましたか?何か事情でも?」

 

俯きながら肩を震わせ、絞り出すかのように言った海堂父。

 

それに対して、努めて優しげな声で対応する軍曹。

 

「ここにいるのは、元暴走族とかで、みんな補導歴とか少年院とかに入ってた奴らなんすよ。受け入れてもらえないっすわ……」

 

ふーん?

 

なるほどね、元犯罪者ってことか?

 

「いえ、そんなことはありません!確かに、子供の頃に犯罪を犯してしまったのかもしれませんが、今は服役を済ませて、立派な社会人として活動していらっしゃったのでしょう?」

 

軍曹は、元気付けるようにそう言った。

 

まあ、そうね。

 

元犯罪者と言っても、服役期間が終わって社会復帰してんなら、普通の市民と変わらないよね。

 

「それだけじゃなくて、俺は、俺は……!」

 

うぜー、なんなの?

 

早よ言えや。

 

「ひ、人を、殺しちまったんすよ!!!」

 

ほーん?

 

「五日前っす……、このホームセンターに、警察から奪ったとかいうリボルバーを持った男が押しかけて来たんすよ……」

 

ふむ、独白タイム。

 

良いね、聞いてやるよ。

 

「そいつ、そいつは……!食い物も女も全部寄越せとか言って、脅して来たんすよ!あいつ、俺のガキまで犯そうとしやがった!許せねえ!」

 

はいはい。

 

「それで、隙をついて飛びかかって、揉み合ってるうちに、勢い余って……!」

 

なるほどね。

 

うちでも、殺人の訓練をやってる部署があるんだけど、人間って大抵、ビビってできないもんなんだよね。

 

でも、本当に、殺すか殺されるか?みたいな状況になると、逆にやり過ぎなくらいに攻撃するんだよ。

 

つまり、そういうことだな。

 

「俺は人殺しなんすよ!みんなとは一緒に行けない……!!!」

 

まあ、うん。

 

そうですか……、って感じ。

 

だから何?

 

「それは……、それは正当防衛でした!貴方は間違っていない!家族を守るために戦った、勇敢な父親ですっ!!!」

 

軍曹がそう叫ぶ。

 

おー、良いね。

 

あ、俺の意見?

 

俺はほら、直接的にも間接的にも、人殺しなんて何千何万と繰り返して来たから、特に何とも思わないな。

 

「で、でも、俺は……!」

 

「大丈夫です!大丈夫ですから!ご家族の皆さんと、是非避難して来てください!お子さんには、父親が必要ですから……!!!」

 

なーんか熱血説得タイムなんで、俺はパイちゃんと使えそうな機械を探してくるぞー。

 

パイちゃんは有能レディなので、あらかじめ自衛隊の造修補給部というところで、俺が欲しいもの一覧を提出して、それを作るのに必要な材料とかをリストアップしておいてくれたらしい。

 

俺は、ホームセンターからそれらを運び出した……。

 




風邪っぽいなあ、ヤバいかも。

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