ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ゾンビモノの参考にしようと思って始めたウォーキングデッドのソシャゲ、もうマジでげっそりするほど面白くない!


27話 トカゲの女王

デルピュネ……、デルちゃんが見つかったらしい。

 

俺は、軍用無線の機材が並ぶ部屋に通された。

 

そこでは、聴き慣れた声がガンガン響き、ついでに破壊音がBGMとして流れている。

 

『博士ヲ返セエエエッ!!!!』

 

『うわあああっ!!!』

 

『fack!!!god damn it!!!』

 

んん、大変そうだ。

 

「もしもーし、デルちゃーん?」

 

俺がそう呼びかけると、破壊音はピタリと止まる。

 

そして。

 

『博士ッ!ドコニイルンダ?!虐メラレテナイカッ?!!』

 

デルちゃんが必死に話しかけてきた。

 

「横須賀の自衛隊の基地にいるから、自衛隊の人に道を聞いてね」

 

『オウッ!……オラァ!自衛隊!道ヲ教エロッ!!!』

 

これでよし。

 

 

 

「博士ーーーッ!!!」

 

「おお、デルちゃん!」

 

実験体8号デルピュネ。

 

背の高く豊満な健康体の女性のように見えるが……。

 

鱗に覆われた手足、大きな尻尾、鋭い牙と爪、翼膜。

 

イケメンな顔をしているが、裂けた口に縦割れの瞳はギャップがあって可愛い!

 

可愛い顔をしているが、分子の運動を操る能力と、口からプラズマ放射ブレスを吐く能力、超高エネルギーを秘めた体液を放射して最大マッハ14で空を飛ぶ能力を持つ。

 

ついでに言えば、人型という不合理な形のままマッハ14の速度を出してもノーダメージで、戦艦の主砲をその身に受けても弾き返す極めて堅牢な肉体と、戦車をぶん投げるほどの筋力を併せ持つ。

 

「大丈夫ダッタカ?!虐メラレテナイカ?!!」

 

「一度死んだけど、復活したから大丈夫」

 

「ソウカ!ヨクワカランガ、トニカクヨシ!」

 

「心配かけてごめんね」

 

「オウ!博士ハ、『モヤシ』ノ『オタク』ダカラナ!俺ガ守ッテヤラナキャ駄目ナンダ!」

 

破壊活動と戦闘行為に特化した存在だが、このように、とても優しい女の子だよ。

 

「ところで、デルちゃんは今までどこにいたの?」

 

「適当ニソノ辺ヲ探シ回ッテタゼ?」

 

「さっきは何してた?」

 

「米軍ニ絡マレタカラ、ブットバシテヤッタ!アイツラ、イキナリ撃ッテキヤガッタンダ!」

 

あ、そうなんだ。

 

無線通話の時に英語の叫び声が聞こえたのはそういうことか。

 

こーれは懲罰もんやろなあ。

 

米軍、米軍ね。

 

いきなりデルちゃんに危害を加えたのね。

 

極限状況であることを差し引いても、これは大きなマイナスポイントですよ。

 

 

 

自衛隊はよくやってくれたな。

 

素晴らしい。

 

礼に、一ヶ月かけて色々な調整作物を創造して、それを渡そう。

 

週休二日、八時間労働で調整動植物を作っていく。

 

余暇には、しっかりと趣味の時間を楽しむ。

 

最近は、『トワイライト・オブ・ヒューマン』とかいうゾンビポストアポカリプスもののゲームにハマってる。

 

これは、オープンワールドものでな、アメリカのルイジアナ州の架空の地域である『アンディール』で、ゾンビパンデミックにより滅んだ世界を、主人公のクレイグ・ランドルフ(28)が生き抜く話だ。

 

コンプリートアイテムを全て集め、サブミッションも全てクリアし、隠しエンディングも見たが……、めちゃくちゃ面白かったな!まさかあいつが感染者だったとは……。

 

気軽に外に出してもらえなかった俺と違って、アメリカの自然の中を自由にフィールドワークできる主人公は面白そうで羨ましいな。

 

まあ、今はもう、誰も俺を止めることはできないのだが。

 

何故かその辺に落ちているゾンビの研究資料を集めていくうちに、ゾンビ騒ぎの黒幕の思考とか、ゾンビの弱点とか習性とか、ゾンビウイルスの化学的性質とかを知れていくのは面白かった。

 

……ふむ、コンプリートアイテム。

 

それと、ランドマークの写真を撮って集めると、シークレットアイテムが解放されるとか。

 

……ふむ、アチーブメント。

 

あとは、対ゾンビ組織の廃棄されたキャンプを漁ると、遺伝子強化薬を注射してスキルを得られたり。

 

……ふむ、強化要素。

 

なるほど、なるほど。

 

 

 

こうして俺は、しばらく仕事をした後、ゾンビウイルスの研究と、物資の溜め込みを始めた……。

 

 

 

俺の計画は、こう。

 

七月から東京へ行き、東京の生存者達に素敵な体験をプレゼント!ってことだ。

 

折角、世界がゾンビパンデミックでポストアポカリプスなんだし、それ相応のゲームシステムを用意しなきゃ駄目だよなあ?

 

即ち、都合の良いところに銃弾が落ちてて!食料が落ちてて!パワーアップアイテムが落ちてる!

 

「博士ー!オデュッセイアノ東京支部カラ、弾薬作成装置ヲ拾ッテキタゼー!」

 

「ありがとうデルちゃん」

 

「ン……、博士。人体強化薬、デキタ……」

 

「おお!ヒューちゃん、助かるよ」

 

「オデュッセイア機関内ノデータカラ、銃砲ノ設計図ヲ見ツケタワヨ!データヲ紙面ニコピースルワネ!」

 

「頼むよ、スーちゃん」

 

「銀行トカホームセンタートカヲ回ッテ、色ンナ金属ヲ拾ッテキタヨ!薬莢ニ必要ナ真鍮ト、弾頭ニ必要ナ鉛ヲ中心ニ集メテキタカラネ!」

 

「いいね、素晴らしいよキーちゃん」

 

「人体強化薬ノ被験体ノ立候補者ト、銃弾ノテストヲスル自衛隊員ヲ連レテキマシタ」

 

「OK!ナイスだよ、パイちゃん」

 

さあさあ、作業に入ろうか。

 




そろそろ東京編に入りますが……、東京編は途中までしか書けてません!!!

でもまあ、仕方ないよね。

金もらってやってる訳じゃないし……。

また、思い出した頃に更新があるはずなので、その時にでも。
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