ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ッスゥー、もしかして僕、風邪ひいちゃいました?


32話 トンビの便り

三つの何かと一つの永続的協力……。

 

それを、博士に約束された。

 

それらについての説明を受けながら、僕達は千代田区の『皇居』に向かって進んでいる……。

 

その理由として、皇居は、門や堀があるので、籠城に最適だから……、と言うことが挙げられる。

 

まあ、アニメの受け売りだけどね……。

 

さて、それで……。

 

「まず、インフラについては、電気と上下水道があれば、最低限はどうにかなるとは思います」

 

インディーズゲームスタジオ、『スターウェーブ』の社長である僕、久保田星道はそう言った。

 

「そうだろうな」

 

ティフォン博士はそう答える。

 

「それで、強くなるとはどういうことですか?」

 

僕は、携帯ゲーム機を弄り回す博士に、そう訊ねた。

 

「まず第一に、『お前自身が強くなること』だな」

 

「僕自身が……?」

 

それは、つまり……。

 

「それは、何かこう……、投薬によって超パワー!みたいな……?」

 

「大体そんな感じ。ああ、安心しろ、副作用とかは特にないから」

 

「う、うーん……」

 

それは遠慮したい……。

 

強くなって安全確保はもちろん嬉しいけど、人間をやめるというのは、ちょっと……。

 

「その他に、『強いしもべを得る』というのもある」

 

「しもべ……、部下ってことですか?」

 

「ああ、そうだ。『実験体』は流石に無理だが、『量産体』なら良いぞ。『完成体』は……、まあ、要相談ってところか」

 

「ええと……?」

 

「まあ、つまり、ゾンビに対抗できる番犬とかをやるってことだ」

 

番犬……!

 

それは良いかもしれない。

 

「番犬って、どんな感じですか?」

 

「色々なパターンがあるよ。文字通り、犬型の生物兵器もあれば、飛行する人型とかもある。犬型がおすすめだな」

 

「性能は?」

 

「ドーベルマンを中心にオオカミの遺伝子を組み合わせた個体で、全長200cm、体重90kgほどの四足歩行実体。コストは一体につき1500USドルほど。飲食はほぼ不要、咬合力はイリエワニ並、走る速さは最大で時速150km、知能は人間で言えば十五歳くらい。そして最大の特徴は、半球睡眠により常に覚醒状態にあることだな」

 

えっ、普通にバケモノ。

 

「大丈夫なんですか、それは……?」

 

「ん……?ああ、ゾンビウイルス程度に感染はしないし、9mm弾くらいなら弾き、変異体ゾンビもものともしないぞ。もちろん、命令はしっかり聞くし裏切らない」

 

「い、いや、強さじゃなくって……、なんて言うか、倫理的に?」

 

「どうでもよくね?」

 

「アッハイ」

 

まあ、でも……。

 

変異体ゾンビ?って言うのはつまり、たまにいる強いゾンビのことだよね?

 

僕達が見かけたのは、ムキムキマッチョのやつと、走るやつ。

 

ムキムキマッチョのやつは、工事現場の鉄パイプを振り回していたし、走るやつは、かなりの速さで走っていた。

 

ムキムキマッチョのやつは明らかに勝てないから逃げたけど、走るやつには追い回されて大変だった……。

 

あれらと戦える存在ってだけで、かなり頼もしいんじゃないかな?

 

「みんなはどう思う?」

 

僕は、作画担当の武蔵野太君と、ストーリー担当の真島戒君に意見を聞いた。

 

「犬ですかな?良いんじゃないでござるか?拙者も、バール一本で戦うのには限界が見えてきてるでござるしな」

 

「あっ、それに、そのほら、アニマルセラピー?とかもありますしね……、ねえ?いや、嫌なら良いんすけどね?でもほら、三人だけだったし、ペットとかいると癒されるかな、みたいな。あ、いや、別に三人が嫌とかじゃないんすよ?ほら、一般論というか……」

 

うーん、みんな肯定的だな……。

 

「えっと、犬は、一匹ですか?」

 

「んー……、人数分やるよ」

 

三匹か……。

 

「じゃあ、一つはそれで」

 

「ん、用意しよう」

 

すると、博士はおもむろに、上半身を全裸にして……。

 

博士の腹部が泡立つかのように蠢く。

 

そして……。

 

「「「う、うわあああああああっ?!!!」」」

 

博士の腹が裂けて、そこから大きな犬が三匹飛び出した!

 

えっ、何これ?

 

怖い怖い怖い!

 

グロい!

 

何これ?!!!

 

博士の裂けた腹は、みるみるうちに塞がったし、生まれたばかりの犬は、羊水……、的な粘液を振り払って、三匹並んだ。

 

「あなたの子よ」

 

博士が何か血迷ったことを言ってるけれど、それを無視して僕は犬の方を見た。

 

犬は、並の大型犬よりも遥かに大きく、まるでステロイドを使ったボディビルダーのようにムキムキマッチョで、全身が黒い毛に覆われた、赤い瞳の大犬だった。

 

けれど、ゾンビ犬のような知性のない血走った瞳とは全く違い、その瞳には、訓練された兵士を思わせる冷たい理性の光が灯る。

 

口元も、普通の犬のようにだらしなく開いてはおらず、キリッと真一文字に結ばれている。

 

「い、いいっ今!」

 

戒君が博士の方を指差して狼狽えているけれど……。

 

「戒君、博士はもう、そういうNPCとして割り切った方が良いよ」

 

「そ、そうっすか?そうっすね……」

 

何というか、こう、突っ込むべきじゃないと思う。

 

虎の尾を踏む必要はないよね。

 

あとは、そうだな……。

 

「食べ物が無限になる木って、どんなのですか?」

 

「アンブロシア・シリーズって系統の……」

 

なるほど、葉っぱも茎も幹も根っこも果実も全部食べられる木か。

 

でも、それだけじゃ飽きそうじゃないかな?

 

「アンブロシア・シリーズなんですよね?他はないんですか?」

 

「アンブロシア・シリーズは、『ツリー』『グレイン』『プラント』『フルーツ』『スパイス』『シード』の六種類がある」

 

それなら……。

 

「グレイン……、ってことは穀物ですか?」

 

「あー、グレインはね、拳大の穂が実るんだけど、それを水100mlで練ってから焼くとパンになるんだよ」

 

主食か……、それは欲しいな。

 

「じゃあ、もう一つはそれで。あとは……」

 

僕がそう考え込むと……。

 

「おーい!おーい!」

 

「ん……?」

 

近くのビルから声が聞こえた。

 

「あなた達、人間ですか?!」

 

「あれは……!」

 

 




暖房つけまくってたら信じられんほど電気代かかったので、暖房節約したら風邪ひいた。

どうしろって言うんだ?
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