ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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明日からクソ忙しくなるから、安定更新ができるかどうか分かんなくなります。

生存報告はTwitter見てね。

でもまあ、二ヶ月分くらいの書き溜めはあるよ。


12話 領主の次男シリウス

ぼくはシリウス。

 

レイヴァン家の次男のシリウスだ。

 

まだ五さいのぼくには、難しいことは良くわからないけれど、ぼくの家は『貴族』というものらしい。

 

『貴族』というのは、遠いところにいる『王様』という人の子分なんだそうだ。

 

そして、この村はぼくの父上の『領地』というものらしくて、『領地』をまもるのが『貴族』のおしごとなんだとか。

 

でも、『貴族』になれるのは長男のみで、ぼくは大人になったら、兄上のおてつだいをするしごとをやるみたいだ。

 

兄上……。

 

エグザス・レイヴァン。

 

兄上は、すごい。

 

おなかがすいているぼくと妹に、たべものを分けてくれる。

 

大人でもあぶないらしい、『魔の森』にあそびに行くし、騎士としてのくんれんもしてる。

 

でも、兄上が、ぼくが思っているよりももっとすごいと思ったのは、さいきんだった。

 

 

 

ぼくが五さいになったころ、ぼくのめんどうを兄上がみるべきだってことになった。

 

ふつう、どこの家の子どもも、いちばん上の子が、下の子たちのめんどうをみるものなんだって。

 

だから、兄上にめんどうをみてもらえることになった。

 

ぼくは、いつもいそがしそうな兄上にあそんでもらえると思って、すごくうれしかった!

 

……けど、兄上は、あそぶんじゃなくて勉強をするって言った。

 

さいしょは、勉強はいやだなあ、って思ったけど、兄上のおはなしを聞くと、勉強したいと思った。

 

「父上は、貴族は武力が第一だと仰られるけど、それだけではいけないんだ。剣の腕だけで生活できるのは、王都にいると言う『剣聖』様のような方のみ。だから僕は、君達に『生き抜く術』を教えようと思う」

 

兄上はそう言った。

 

すこし難しいけど、つよくなってもそれだけじゃ生きていけないってことみたい。

 

たしかに、すごい剣のうでまえでも、おなかはいっぱいにならないと思う。

 

ぼくは、まいにちおなかがペコペコだ。

 

兄上が、いつも、自分の食べる分を分けてくれているけど、まだまだおなかはへっている。

 

父上は、つよくなれ!っていつも言ってるけど、つよくなってもおなかいっぱいにはなれないんじゃないかなあ……?

 

でも、兄上は、自分で自分のおなかをいっぱいにする方法をおしえてくれるみたいだ。

 

兄上はまず、スリングというぶきの作り方をおしえてくれた。

 

石を投げるぶきなんだって。

 

でも、スリング?なんていうのは聞いたことがない。

 

ふつう、かりうどさんとかは、弓をつかうのに。

 

弓じゃダメなの?って兄上に聞いたら、弓は子どもじゃつかえないし、れんしゅうがたいへんなんだって。

 

でも、スリングは、子どもでもかんたんにつかえるんだって。

 

だから、ぼくは、これのれんしゅうをがんばった。

 

兄上は、上手だねってたくさんほめてくれた!

 

ぼくは、兄上にたくさんほめられたから、うれしくなって、いっぱいいっぱいれんしゅうした。

 

兄上が言うとおりで、スリングは、子どものぼくでもかんたんにつかえた。

 

そうしたら次は、森に入ってウサギをつかまえることになった。

 

森は、くらくて、木のにおいがして、虫の声がして、こわいところだった。

 

けど、兄上がいっしょだから、こわくない。

 

あぶないから、おくまでは行っちゃダメってやくそくを兄上とした。

 

だから、森の入り口あたりで、ウサギをさがした。

 

そしたら、茂みから、黒いウサギがとびだした!

 

「ほら、今だ!」

 

兄上がそう言ったので、ぼくはいそいでスリングをなげた。

 

ぼくのスリングの石は、ウサギのあたまにあたって、ウサギはたおれた。

 

ぼくは、スリングでウサギをたおした!

 

兄上におしえてもらって、ウサギの皮をはがして、焼いて食べた!

 

お肉は、かりうどさんがたまに持ってくるのと、年に一度のおまつりのときにしか食べられない。

 

でも、兄上は、自分でウサギをたおせば、いつでもお肉が食べられるっておしえてくれた!

 

あとは、木をこすって火をつける方法とか、炭の作り方とか、ハチの育て方とか、罠の作り方とか……。

 

木を細工する方法や、ナイフの研ぎ方、革なめし、裁縫、木登りとか、文字の読み書きとか、計算とか……。

 

兄上は、なんでも知っていた。

 

例えば、火のつけ方も、うちのやり方とはちがう。

 

うちでは、火打ち石をつかうんだけど、兄上は、棒にヒモをまいて、ぐるぐる回して火をつけていた。

 

ハチの育て方も、教会のやり方とはぜんぜんちがっている。

 

教会では、ハチの巣を見つけたら、ぜんぶつぶして蜜をとる。

 

けど兄上は、箱の中にハチの巣を作り、箱の上だけをとって、そこから蜜をしぼっていた。

 

兄上に聞いたら、こう言っていた。

 

「ああ……、ミツバチは、巣の上の方に蜂蜜を貯めるんだ。だから、巣の上の方だけを壊して、蜂蜜をもらうんだよ。巣を全部壊したら、また蜂の巣を探すところから始めなきゃいけなくなるだろう?」

 

すごいと思った。

 

大人でも思いつかないことだ。

 

兄上と、ならったことはひみつだよとやくそくした。

 

ぼくと妹は、兄上にこっそりハチミツを分けてもらっている。

 

大人たちにバレたら、ハチの巣の箱をとられちゃうらしい。

 

ハチミツは……。

 

すごく、すごく、おいしかった。

 

すごく、すごく、あまくて、おいしい。

 

おいしいものをとられたらイヤだから、ひみつはまもる……!

 




本作、書きたい展開として、人間の集合意識を使って戦う感じの神的な大ボスを出したいんですよね。

そいつが、人間の集合意識を指して「人間は醜い!滅びるべきだ!」みたいなロボットアニメのボスキャラみたいなことを言って襲いかかってくるんですけど。

それを主人公が「はぁーーー?集合知(ネット)がクソなんてことは今時子供でも知ってるんだが?中国政府が作ったAIをネット公開したら、『中共はクソ!』って言い始めたから無かったことにされたとか記憶に新しいよな?情報の取捨選択はユーザー側が吟味しろや!ほんっとにネットリテラシーないカスきらい。死ね!」とブチギレるシーンを書きたくてね……。
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