ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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雨がよーっ!

寒くてよーっ!


15話 処女

「皆川さんがカッコ良過ぎる」

 

無駄にキリッと引き締まった顔で、捨矢理絵が言った。

 

「「「「知ってた」」」」

 

生徒会室に集まる、各部署のリーダー格はそう口を揃えた。

 

「クッソヤバいですわ。この前、転びそうになったところを支えてもらうついでに、大胸筋にタッチしてしまったのですが……。ムッチムチでたまらねぇですわ!!!」

 

警備部第二班リーダー、サリア・エンフィールドは、年頃の女とは思えない絶望的に汚い感想を吐いた。

 

見た目は完全にお嬢様で、家柄もまたそうなのであるが、本人の中身はこれである。

 

まさに残念美人だ。

 

「皆川さんの水浴びシーンを『看破』スキルで覗いてたけど、おち◯ちんデカかった……。あんなの挿れられたら壊れちゃう♡」

 

こちらのイカレポンチは、偵察部リーダーの南部緋夏(なんぶ ひな)……。

 

黄色のツインテールと、小学生にしか見えない低身長が特徴のメスガキである。

 

「この前、洗濯すると嘘ついて皆川さんの枕を回収して匂いを嗅いだんですけど……。トびましたよ」

 

このヤバい女は、研究部リーダーの氏居雪姫(うじい ゆきひめ)……。

 

黒上ロングの清楚美女という見た目に反して、中身はこの有様だ。

 

女子高生とは言うが、彼女達も一番「やりたい盛り」のエロガキであるからして、そんな女の園にいきなり、おじさんとは言え信じられないほどのイケメンが来たら、こうもなろうというものだ。

 

「まあ確かに、皆川さんは、あのクソ男共とは違うもんな」

 

警備部第一班リーダー、伍七嗣葉がそう吐き捨てた。

 

「ああ、あいつらね。モデルだか何だか分からないけど、女の子を守れない男とか最悪だわ!」

 

緋夏はそう言って顔を顰める。

 

見れば、他の女の子達も嫌そうな顔だ。

 

思い出したのだ、嫌な思い出を。

 

……パラダイムシフト当初、撮影だと言って近所にいたモデル崩れの男達。

 

そいつらは、見た目はまあそこそこに良かったのだが、女子高生徒に働かせるばかりで自分では何もしないクズだった。

 

剰え、生徒を犯そうとまでしたので、あっさり追放されたのだが……。

 

それ以降、この女子高の生徒達は、線の細い中身の伴わないイケメン(笑)よりも、環介のような骨太で強い大人の男に憧れるようになったのだ。

 

「でも、皆川さんは違うよな!真山区画のマンモスを仕留めて担いで帰ったり……、アタシ達を守ってくれるし!」

 

大人の男に守ってもらう。

 

これがこの女子高生達には効いたのだ。

 

「この前、私が抱かれに行ったんだけど、『自分を大事にしなさい』って言ってくれて……♡きゃー♡カッコいい♡」

 

「はあー?!会長ー!また抜け駆けしたの?!」

 

待場翠がキレる!

 

「そ、そうだよ!酷いよお!」

 

砂鷹光もキレる!

 

「まま、待ってよ!みどりんもひかりんも怒んないでってば!……ただ本当に、お返しできるものがないからさ」

 

「「あ……」」

 

二人は、珍しく申し訳なさそうな顔をしている理絵を見て、理解した。

 

自分達が「貰いすぎ」であることを。

 

「井戸掘り、野菜作り、検診、鶏小屋、堆肥作り……。ほんの一ヶ月でこれだよ?皆川さん一人が来ただけで、こんなに変わったんだよ?」

 

女子高生達は思い出す。

 

最初の頃は、カップ麺やレトルト食品などを食べていたが、すぐに食料はなくなり、災害時用の美味しくない固焼きクッキーを齧っていたあの日々を。

 

水浴びも碌にできず、女の子とは思えない匂いを発していたあの頃を。

 

栄養不足でフラフラになるなどという、現代人では考えられなかった恐怖を……。

 

今では、食事には、干し野菜と溶き卵、獣肉ハムが入ったスープと、野菜のピクルスが食べられる。

 

井戸水で飲料水を確保できたので、身体を清めるだけの水の余裕がある。

 

医療行為や投薬で、体調不良を治される……。

 

全て、環介のおかげだった。

 

「私、本気で、皆川さんの子供なら産んでも良いと思ってるよ。皆川さんが望むなら何でもする。それくらいの恩を受けたと思う」

 

理絵は、先ほどの色ボケしたエロ女の顔から一転、引き締まったリーダーの顔で言った。

 

「わ、私も……!私も、皆川先生のことは大好き!何でもやる!」

 

「私もだよ!皆川さんの為なら、何でもする!」

 

光、翠もそう言った。

 

他のリーダー達もそれに続く。

 

「……で、肝心の皆川さんは、今何してるの?」

 

「あ、おじピなら、郊外の田んぼを耕しにいったっぽいよー」

 

と、雑務班リーダーの州臣摩子。

 

「郊外?何で?」

 

「えっとね、一から田んぼを作るのはすごく大変なんだって。だから、あらかじめ田んぼがあるところを再利用する方が良いってさ」

 

「ふーん……?まあ、皆川さんにも私の『遠話』スキルは付与してるし、後で聞いてみるかな」

 

『遠話』スキルとは、理絵のエピックスキルである。

 

理絵に『マーキング』を付けられた者は、手の甲に黒電話のマークがつく。

 

そこに触れながら話すと、遠く離れていても、まるで電話のように理絵と会話できるのだ。

 

このスキルは、理絵の総リーダーとしての活動を加速させた。

 

そんな時、理絵の脳裏に呼び鈴の音が響く。

 

「おっ、噂をすれば、愛しの皆川さんだー♡はーい、もしもーし?」

 

『皆川だ。聞こえているかな?』

 

「はーい、聞こえてますー!」

 

『良い知らせだ』

 

「おー!何ですか?」

 

『近所の田んぼ、今が収穫時期だ。少しだが米が実っているぞ』

 

「………………はぇ?」

 

『収穫をしたい。人手をくれないか?』

 

「ちょっと待っててくださいねえ……。『通信先指定:ALL』っと……。はーい!みんなー!皆川さんが田んぼに米ができてるの見つけたらしいから、収穫しに行くよー!」

 

「えっまじ?」

 

「米なんてあったのか?!」

 

「郊外側は何にもないし、獣型モンスターは東の方だから、西は盲点だったね……!」

 

「ほら!リーダーさん達も行くよ!お米っ!お米っ!」

 

「「「「はーい!」」」」

 




労働、苦痛ではないが飽きるなあ。

そんなことより書かなきゃ……。

いや本当マジで、何をやっているよりも小説を書くか読むかしている方が幸せだから、家族サービスだの労働だのを真面目にやっている人はすげぇよ、尊敬する。

書きたいものが多過ぎて頭おかしなるで。

あー労働!

労働は邪魔だなあ!!!

かと言って作家になりたいのか?と聞かれると首を傾げたくなるが。責任は負いたくないのだ。
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