ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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雨ぇ!!!


29話 正月

「えっ……とぉ?」

 

全員の顔が引き攣っている。

 

意味を理解してしまったのだろう。

 

彼女達の能力を知った今、俺のスキルの異様さがよく分かる。

 

「「「「ブッ壊れじゃないですかぁ!!!!」」」」

 

「そうなんだよな」

 

一応、法則性は見えているのだ。

 

コモンスキルは十人に六人程度が持ち、主に肉体の強化などの「生命体に可能なこと」ができるようになる。

 

例えば、『怪力』ならば、その人間が限界まで筋力トレーニングをしたくらいの腕力を発揮できるとか。

 

レアスキルは十人に三人。できることは、「習熟によって得られる技能」を完璧な状態で得る。

 

例えば、『剣術』ならば、その人間が一生を剣の道に捧げたくらいの剣技を扱えるようになる。

 

そして、エピックスキル。

 

これは、十人に一人いるかいないか程度の貴重なスキルで……。

 

その効果は、「現代人類の叡智を集合すれば可能なこと」を自在に起こせる、というものだ。

 

例えば、砂鷹さん……、光ちゃんの『加速』だが、人間は乗り物に乗れば時速数百キロで動けるだろう?だから光ちゃんも、時速数百キロで動ける。尤も、空気抵抗などでスキルを全開にはできないそうだが。

 

待場さん……、翠ちゃんの『爆発』……。

 

これは、人類は火薬を使えば爆発を起こせるだろう?だから、翠ちゃんも、好きなように爆発を起こせるのだ。但し、自分が一度触れたものだけだが。

 

理絵の『遠話』もそうだ。

 

人類は電話を発明した。だから、遠距離で会話ができる。とは言え、一度直接会ってチャンネルを付与された人とじゃないと通信できないが。

 

だが……、俺の『変換』は明らかに異質だった。

 

エピックスキルすら超えた、言うならばレジェンドスキル。

 

その効果は、人類が成し得なかった現象を起こすこと、だ。

 

俺は説明を始める。

 

「この輝く腕輪は、黄金を圧縮したものだ。この重さだと、日本円にして百億円くらいあるな」

 

「「「「ひゃくおくえん」」」」

 

「つまり、百億円以内のもので、俺が知っているものなら何でも出せる訳だ」

 

「「「「はえぇ……」」」」

 

つまり何が言いたいのか?

 

「実は、今日は大晦日なんだよ」

 

「あ、そうですね」

 

「おせちを作ります。手伝ってくれ」

 

「おせち……!」

 

「他人のためにスキルを使うと際限がなくなるだろうから、普段はやりたくないと思っているんだが……、お正月くらいは盛大に祝おうじゃないか!」

 

「「「「わああああっ!!!!」」」」

 

 

 

そうして、俺達はお正月の準備を始めた。

 

「ところで皆川さん」

 

「ああ、もうさ、環介で良いよ」

 

「えっと、じゃあ、か、環介さん!」

 

「はいよ、どうした?」

 

「……あの、おせちって、そんなに美味しくないですよね」

 

「んん……、まあね?ありゃ昔の保存食だし。……よし、じゃあ、現代風にアレンジしようか!」

 

「はい!」

 

まず、黒豆。

 

「甘い豆って餡子以外はどうも……」

 

と光ちゃん。

 

「なら、チリコンカンはどうかな?トマトケチャップをベースにすれば食べやすいよ」

 

「良いですね!」

 

数の子。

 

「いくらの方が好き」

 

と伊坂さん……、奈凪ちゃん。

 

「いくらの醤油漬けを作っておこう」

 

「わーい」

 

で、後は。

 

田作りか。

 

「イワシでしょう?蒲焼とかはいかがでしょうか?」

 

とエンフィールドさん……、サリアちゃん。

 

「良いね」

 

たたきごぼうは……。

 

「きんぴらごぼうで」

 

翠に決定された。

 

「おばあちゃんのきんぴらごぼうが美味しかったから……」

 

「分かった、一緒に作ろう」

 

かまぼこは……。

 

「チーズとか挟んで焼きますか?」

 

復活した雪姫がそう言った。

 

「伊達巻はそのままがいいわ!栗きんとんもよ!あれ、美味しいから!」

 

南部さん……、緋夏ちゃんが言う。

 

甘党なのかな?

 

エビは……。

 

「エビフライ食べたいし!」

 

州臣さん、いや、摩子ちゃんが言う。

 

「後肉も食いたいな」

 

伍七さん……、嗣葉ちゃんはそう提言。

 

「じゃあ、縁起のいい蓮根を、牛肉と時雨煮にしよう」

 

後は里芋とかか?

 

「煮物にしましょう!私、筑前煮作るの得意ですよ!」

 

と理絵。

 

後は鰤とかだが……。

 

「鰤は照り焼き、鯛は塩焼き。豚の角煮と牛肉のステーキもつけよう」

 

「「「「おおーっ!」」」」

 

 

 

そうして……。

 

「「「「明けまして、おめでとう!」」」」

 

無事に年を越した俺達は、久しぶりのまともな食事に舌鼓を打った。

 




前にちょっと言及したカードゲームもの、ちょっと書きたいな。

世界観的には現代ファンタジーで、やる夫スレのメガテンものみたいなノリになる予定。

主人公が謎の義手装備プレインズウォーカーであり、恒例のランダム転移で地球日本にやって来た!という話。

しかしこの次元の地球は、有史以前から魔法使いやら呪術師やらが裏社会に存在して、ヤタガラスやら大社やらシンフォギアやら、そういう感じのアレコレがマジで存在している訳なんですよ。

で、1999年7月、地球に最悪の邪神アンゴルモア大王が降臨して暴れ回るんですけど、その際に、今まで社会の裏側にいたオカルト組織が前に出て、滅びの運命に抗い、どうにかした訳です。

それから、オカルトは表社会に公認されて、異能者学校なんかができるようになって二十数年後の2022年からストーリーを始めたいと思います。
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