それはそれとして二章の開幕です。
題するならば「建国編」とでもしましょうか。
捨矢理絵。
この女子校の生徒会長にして、総リーダーの少女だ。
文武両道、才色兼備。
スケベなのが玉に瑕ってところか。
見た目は、ライトブラウンのボブカットと、赤縁のメガネ。
顔の作りは正統派美少女で、少々童顔ながらも、多くの人から好かれそうな優しい顔つき。
スタイルは細身だが、胸はDカップくらい。
身長は平均的。
平凡ではなく、器用万能。
容姿も能力もどれもが高水準でバランス良く纏まっている超人だな。
「環介さん、今、お時間よろしいですか?」
「ああ、大丈夫だ」
そんな理絵とは、最近は、コミュニケーションを密とするようになってきた。
お互いに能力がバレて、内心もぶちまけて腹を割って話し合った仲だからな。
遠慮なく会話ができるようになってきた。
今回も、今後の打ち合わせをする為に一席設けることとなった。
場所は、職員室。
事務机がずらりと並ぶここでは、物資や人員の管理の為の書類がある。
それを書くのは、元生徒会のメンバーや、事務仕事の適性があると認められた存在だ。
彼女達はノートパソコンで、Excelを使って色々なものの管理をしている。
電気製品の提供について?
「あまり頼られたくない」という本音だったが、だからと言って「手書きで帳簿をつけろ!」みたいな意味不明な意地悪をする必要性は皆無なので普通に渡した。
屋上に元からソーラーパネルもあったことだし、それを使って配線をちょいちょい、とね?
配線そのものは俺が用意したのだが、電気工事は技術部の女の子達がやってくれた。凄いな。
「こちらです」
「ああ」
指定された椅子に座る。
目の前の机には、資料が纏められていた。
そして、俺の手元にも同じ書式で書かれた資料がある。
俺の持つ資料を理絵に渡して、俺は机の上にある資料を読む。
《備蓄》
米:概算50000kg
缶詰:1250個
ピクルス瓶:220個ー4月上旬まで
塩漬け肉:1000kgー2月上旬まで
蘇:100kgー2月上旬まで
塩:1000kg
砂糖:800kg
酒:300瓶
調味料:概算300瓶
菓子類:150袋
《武具》
M4カービン:234丁
レミントンM870:120丁
シグ・ザウエルP365:288丁
ブローニングM2:80丁
刀:122本
戦闘用ナイフ:344本
ボディアーマー:240組
ライフル弾薬:倉庫に8000発
ショットガン弾薬:倉庫に3000発
ハンドガン弾薬:倉庫に5000発
重機関銃弾薬:倉庫に8000発
兵員輸送車〜二月までに20台用意
うむ、潤沢だな。
五百人の人員を抱えているとはいえ、これなら半年は安泰だ。
一方で、俺が理絵に渡した資料にはこう書いてある。
《農作業》
一月収穫
・ほうれん草
・小松菜
・大根
・カブ
種まき・植え付け予定
・じゃがいも
・そら豆
・ナス
・さつまいも
・にんじん
・キャベツ
ビニールハウス作成中〜二月完成予定
田圃〜校外の田圃の整備中
《医療》
・吉澤亜紀〜左腕部の裂傷により入院中、四月退院
・下谷優里〜右大腿骨骨折により入院中、リハビリ含め四月下旬退院
・田井中可奈〜腹部刺創により入院中、経過観察の為五月いっぱいまで入院
・佐久間蘭子〜低血糖症により昏倒、定期的な糖分補給を推奨
・松山礼奈〜不安障害によるパニック症状、専門ではないがカウンセリングを行い、エチゾラム(精神安定剤)を渡した、要経過観察
・品川舞〜慢性呼吸器疾患(喘息だと思ってもらって良い)、吸入ステロイド薬を渡した、要経過観察
・笠井美穂〜風邪、隔離して休養させる
・浅見小町〜訓練中の脱臼、治療後休養させる
まあ、つまり、そういうことだ。
「この米の重さの概算だけど、どうやって算出したの?」
「保健室の体重計に米の入った袋を乗せて計測しました」
「武器弾薬は足りてる?」
「前までは単発式ライフルでしたが、装備を一新してアサルトライフルにしました。弾薬も、環介さんの材料提供で充実しています」
「ああ、確か、技術部の奈凪が『工廠』とかいうスキルがあるとか?」
「そうですね。兵器限定で何でも作れるようになるスキルです」
そして、スキルによる産物であるからして、モンスターにも効果を発揮する、か。
もちろん、人間にも……。
俺も『変換』を使えば銃器くらい作れるが、エピックスキルなのに武器を作れるのはとても凄いな。
「こっちからも聞いて良いですか?」
「ああ、良いよ」
「まず、農業はよくわからないんですけど、ビニールハウスって言うのは、季節関係なしに色んな野菜が作れるって認識で大丈夫ですか?」
「大丈夫だ。だが、作れる量に限りはあるが……」
「暖房とか使うんですか?」
「今のところは電気暖房を設置している。発電機なども用意しておくから、技術部を呼んで今度また詳しいすり合わせをしよう」
「はい、分かりました。それと、不安障害になっている子の話ですが……」
「あんなことがあったからな。メンタル面が不安定になっている子が多いみたいだ。精神安定剤や睡眠導入剤なら処方できる。症状がひどい子は、強めの薬を処方することになるが……、できればそれは避けたい」
「分かりました、リーダー格には周りの子のケアを徹底してもらいます」
「いや、君達もだぞ」
「え?」
「リーダー格の君達も、気付いていないだけで疲労が蓄積しているはずだ。しっかりと休息をとるように」
「でも、私が休むと……」
「俺は組織運営の経験なんてないから分からないが……、一人休んでも誰かに任せることができる組織の方が健全なんじゃないか?」
「……そう、ですね。わかりました!リーダー格にも休日を用意します!」
うん、素晴らしい。
「ところで、理絵は何か趣味とかあるのか?」
「ありますよ?読書とか」
「へえ、趣味が合うね。俺もまあまあ読むけど、理絵はどんなの読むの?」
「勉強好きなんで、勉強になる本を色々読みますね。小説は恋愛ものとか好きです」
「恋愛小説か。まあ、有名どころなら読んだかな。『星の砂』とか読んだ?」
「あ、読みました!あれ、面白いですよね!」
「うん、俺も良かったと思う。特に後半の〜……」
他愛のない会話。
それこそが、一番のカウンセリングになる。
本来なら彼女達はまだまだ子供として、親や社会に養われていたはず。
それが、世界がこうなって、大人にならざるを得ない状況になってしまった。
この理絵も、普段は年齢相応の可愛らしい女の子だが、リーダーとして振る舞う時には冷酷な施政者の顔になる……。
その歪さは、俺には「カッコいい」というより、むしろ「危うい」と感じられた。
人の歪みは、いずれ破局を呼ぶ。
彼女達には、頼れる大人が必要だ……。
もちろん、道徳心からのお節介ではない。俺に道徳心なんてものは既に無くなって久しいからな。
人の破局というものは、大抵は、他人を巻き込んで盛大に酷い結果をもたらすものだと、俺は今までの経験上知っているから……、理絵が壊れれば、このグループが終わるから、それを危惧して世話を焼くのだ。
……なんだか、ツンデレのように聞こえるが、これは偽りのない本音だぞ。
流石の俺も、何もない世界で一人きりで農業だけやって生活するのはキツいからな。
彼女達は、「護衛」「労働力」「話し相手」と、俺の生活に必要なピースになってくれている。
潰れられては困るので、できる限りケアしておこう……。
今回の建国編では、一通り女の子とコミュした後、建国へ向けての準備を始めます。
まあまだ9話しか書けてねーけどな!!!
ところで今、クラス転移生物兵器主人公ものを書きたくて書きたくて震えてる。
プロット軽く組みました。
クラス転移ものはどれを見ても「いじめられっ子でカワイソウな僕ちゃんがフクシュー!」みたいなのばっかりで頭痛くなってくる……。
なんかやたらと仕切ってくる陽キャ、陽キャの腰巾着女、何故かいる結構倫理観ヤバめの不良などのテンプレ要素は出すとして……。
主人公は寺院の子やな。寺院の行事で無駄に流鏑馬とかできる。宝蔵院流槍術とか使える。ってか大抵のことはできる。バイタリティの塊。例えば、中東の紛争地域に放り出しても、コミュ力と体力と技能と腕っ節で一月後には笑いながら日本に帰国できるようなバケモノ。一昔前のアクション映画主人公くらいのスゲェタフガイ。
ヒロインは……、俺が好きそうな、くさそうな女とします(断言)。くさそうな女はかわいいからです(断言)。具体的には、顔と身体と知能だけは超最高に限りなく良いんだけど、その他全てがゴミカスという要介護コミュ障女。……シロナガス島のねね子ちゃんかな?買ったけどまだやってねえわ。ああでも僕はどちらかと言えばケツがデカくてエロい感じのが良いので貧相体型にはしません。
後ついでにアンチテーゼとしていじめられっ子陰キャも追加しましょうよ。こいつは後で雑に殺します。
主人公の能力が生物兵器で、ウェスカーみたいな高速移動ができたり、肉体の一部もしくは全てを自在に変異させて強化したり、ゾンビウイルスを体内で生成したりできるんですけど、その能力の性質上、使おうとすれば肉体のどこかが人間ではない「ナニカ」に変異してしまうので、人前では気軽に使えないんですね。人間を超えた力を出そうとすると、瞳孔が縦割れしてしまうとかそんな感じ。
で、くさいヒロインは、「観測者」みたいな能力を転移の際に得ます。周りのものの数字が見えるだけの能力なので、召喚してきた王国からはゴミスキル扱いされます。「そんなもの、鑑定魔法で代替可能ではないか!」みたいな。でもヒロインは頭と見た目だけは良いんで、「数値ってことならASCⅡコードもいけるだろ」とか言って様々な情報を得る感じ。
陰キャいじめられっ子さんは真性の無能。後で悪魔と契約して「ざまあしてやるー!」とか言いながら襲いかかってくるかませ。
ストーリーとしては、テンプレクラス召喚!私の国を魔王から守って!と腹黒姫様に言われるところからスタート。
テンプレ能力鑑定を受けて、無事無能扱いされた主人公、ヒロイン(くさそう)、陰キャいじめられっ子の三人は別室隔離。他の奴らは豪華個室にご案内(ハニトラもついてくるよ!)。
で、訓練が始まる。陰キャくんとヒロインは、見せしめに教官にボコられる。主人公はつよつよなので教官をボコり返す。そしてその後姫騎士(人格まとも)に稽古をつけてもらう。
その後の主人公は、周りのクラスメイトが訓練している時は一緒に運動して、クラスメイトが魔法の勉強をしている時は、厨房で料理手伝ったり洗濯場で洗濯手伝ったり荷運びしたりしてバイトする。
そして一年後くらいに出奔して、冒険者やり始める……。
そんな冒険の途中、無理な実戦訓練で致命傷を負い、ダンジョンに捨てられていたヒロイン(くさい)と再開する……。
ヒロイン(くさい)に、「私にウイルスを注入しろ、指示通りにな」と言われ、その通りにウイルスをぶち込む主人公。ヒロインは、観測者の能力で、自分にどのウイルスをどれだけ注入すれば助かる(クリーチャーにはなるが)か分かっているので、主人公に指示したのだ。
こうして、無事に主人公のけんぞくぅになったヒロイン(くさい)と共に、元の世界に帰るか、帰れないまでも快適に暮らせるようになる方法を探して、旅に出る……。
みたいな。