「久しいな、アーク」
「ああ、ドーリ。で、これなんだが……」
オレ様は、永遠のライバルたるアークに呼び出されて、聖地イルシールの巡礼の途中にある小さな村に来ていた。
手渡されたのは、例のツナ缶。
それと、ステーブル伯爵とかいう奴に向けた手紙だ。
オレ様達、ドーリ傭兵団を、ステーブル伯爵の街タムストールまで派遣しようというのが、アークからの依頼だった。
一応、こちらも商売であるし、兵士共を養う必要があるから、金は受け取った。
だが、日本への帰還はオレ様も望むところだからな。料金はちょっぴり割引してやったぞ。
まあ、金勘定の話は幼馴染の智絵里……おおっと、この世界では『エーベネ』だったな。エーベネに丸投げ……いや一任してやっているから、詳しいことは俺は分からん。
アークには、ステーブル伯爵の娘であるヒルザを聖地まで巡礼させるという仕事があるそうだ。
仕事の最中で、日本への帰還に繋がるかもしれない手がかりを見つけたからと言って、今やっている仕事を放り投げては、信用を失ってしまうな。
オレ様達の身分を保証しているのは聖堂騎士団だが、オレ様達が悪いことをすれば、世話になっている聖堂騎士団の名誉と信用をキズ付けてしてしまう……。
それは、この世界において畜生にも劣る行為なのだ。
共同体が福祉と人権の保障をするのだから、共同体に不利益を齎すのはかなり拙い、のだそうだ。
ムツカシイ言葉を使いやがって、ムカつくぞ。だが、意味は何となく分かる。
ケツ持ちの面子を潰したらヤバいってことだ。
だからアークは、現在フリーハンドであるドーリ傭兵団に、日本へ帰る方法の調査の仕事を任せた訳だな。
同僚を信頼して仕事を任せるのも、仕事のうち一つ。重要な能力であると、聖堂騎士団のゴリラ女(総長)も言っていた。
よく分からんが、ステーブル伯爵に会えば良いんだろう?
調査だの何だのと、小難しいことはエーベネがやる。オレ様は邪魔者をぶっ殺せば良い。それだけだ。
オレ様の指揮するドーリ傭兵団についてきたクラスメイトは六人。
俺、ドーリこと槍崎晴馬。
俺の幼馴染の女、エーベネこと平野智絵里。
日焼けゴリラ野郎の、ゴウこと鹿角剛毅。
イかれ野郎、レーヴこと甲斐大夢。
黒幕気取りのバカ、ジオこと山代慈雄。
ビッチ女の、ランこと楔蘭月。
この六人だ。
これに、三十人ほどの兵卒を連れた大傭兵団が、ドーリ傭兵団!通称、『神槍傭兵団』である!
言っておくが、オレ様の指揮する傭兵団は、かつてオレ様達のクラスメイトが倒した盗賊団とは格が違うぞ!
オレ様達は、傭兵団としての旗を掲げていて、決して契約を破らないのだ!
傭兵もやる、盗賊もやる、みたいな傭兵崩れの盗賊団連中は、あいつらは食い詰め農兵が略奪した方が楽だと開き直ったバカ共に過ぎん。単なる賊だ。
オレ様達のようなまともな傭兵団は、何よりも「信義」を重視するのだ。
よく考えてもみろ。
露骨に敵前逃亡なんぞした日には、次から「あいつらはヘタレだ!」と言われて、雇ってもらえなくなってしまうではないか。
略奪はまあ、この世界ではしょうがないことだろうが……、略奪だけして碌に戦わないバカ共を、誰が雇うんだ?
裏切りだってまあ、あると言えばある。内通とか談合とかな。
だがそれは、バレないように気を遣って、バレないタイミングでやるものだ。
戦争の途中で、「負けそうだから裏切るか!」と仲間の軍を殴り始めたら、そいつらはもう気狂い認定されるだろうな。
まあ、そんなことはどうでも良いのだ。
ただ単に、オレ様達は他の傭兵団と違って、かなりまともだと言いたいだけだからな。
それよりも、仕事だ。
オレ様達は、揃いの緑色の革鎧を着込んで、整然と並んでタムストールに入る。
こうやって、キチッと整列していると、カッコイイので舐められんのだ。
オレ様は軍馬に乗り、プレートメイルを着込んでいるので、騎士に見えるかもしれん。
立場的には主君を持たない「黒騎士」扱いらしいが……、その辺はよく分からん。
とにかく、オレ様はこうやってカッコイイ態度で、カッコイイ部下を連れていたので、ステーブル伯爵には丁寧に対応された。
ダラダラした姿を見せると、舐められて、適当な対応をされるからな。
オレ様は、舐められるのだけは我慢ならん。
だから、窮屈でもしっかりと締める時は締めるぞ!
「貴殿は何用でこの街へ?」
「む、ステーブル伯爵殿か?」
「ああ」
「お初にお目にかかる。オレ様は、神槍傭兵団団長のドーリと言うものだ」
「ほほう……、傭兵団か。この、凄まじい練度で傭兵団とは……」
ぐふふ、褒められたぞ!
伯爵は偉い奴だそうだ。
偉い奴が、オレ様にビビっている!
オレ様は強いんだ!
内心で笑いながら、オレ様は手紙を差し出した。
「これは、先月に巡礼の旅に出た、貴殿の娘と遍歴騎士からの手紙だ」
「おお!私の娘ヒルザと、サー・アークからの手紙か!」
「それで、手紙にも書いてあると思うのだが、貴殿に聞きたいことがある」
「ふむ……、なるほど。この、円筒のマジックアイテムの出どころについて、か」
そう言って、オレ様が懐から出したツナ缶を眺める伯爵。
「良いだろう。軽く手紙を読んだところ、娘は順調に回復しているらしいからな。旅も順調で、サー・アークもとても親切だと言う。ならば、それに報いねばなるまい」
「おお!では……?」
「うむ、少し待て。この円筒形のマジックアイテムを私に売りつけた、御用商人を呼び出そう」
「領主様、お呼びですか?」
この世界では珍しい、デブのおっさんが来た。
ナマズみたいなちょび髭に、うすらハゲの頭、デブった下っ腹のおっさんだ。
「うむ、お前に聞きたいことがある」
「はっ、何なりと」
「こちらの、円筒の中に食べ物が入っているマジックアイテムは、どこから仕入れたのだ?」
ごくりと、オレ様は息を呑んだ。
流石に緊張するぞ……。
「これですか?これは……、ああそうだ、港町です。『交易都市コンスタリアス』で仕入れました」
なるほど、コンスタリアスか。
そこへ向かえば良いんだな。
「伯爵殿、助かった。これで、サー・アークにも良い報告ができる」
「いや、気にするなドーリ殿。私はただ、御用商人を呼びつけただけだ」
よし、じゃあ早速……。
「ああ、どうかお待ちください、逞しき傭兵殿」
む?
商人のおっさんに呼び止められたぞ?
「どうやら、この、円筒のマジックアイテムに用があるご様子。であれば、我が商会の力になっていただけませんか?」
ふむ……?
今は、人気がなさそうな近世ロボものを書いてます。
ギシン帝国みたいな悪の侵略宇宙人の帝王をぶっ殺した最強のエースパイロットが、相棒のAIと共に近世ナーロッパに転移する話です。
世界観?サクラ大戦と空挺ドラゴンズとトライガンとブレイクブレイドとアーマードコアですねえ!!!
具体的には、遥か古代から超巨大鋼鉄装甲モンスターに悩まされてきたファンタジー世界が近世まで時代が進み、錬金術(科学的思考)と古来からの魔法が組み合わさることにより、魔法駆動式のリアルロボットができるんですよ。
それにより作られたロボットは、この世界の大型モンスターも比較的簡単に倒せて、その倒した大型モンスターの甲殻からレアメタルを引っ剥がして、モンスターの心臓を炉心にして、どんどんロボットが増やされていくんですね。
主人公が降り立った位置は、地球で言うイタリア南部!ゴッドファーザー的おじさんに拾われて、傭兵になります。
そこから、戦って力を示し、ゴッドファーザーにファミリーの幹部だと認められた時点で第一章って感じ。
その後は、ムッソリーニ的な赤いヤツがイタリアの首相になり、色々とキツくなってきたファミリーがアメリカに移民。アメリカで成り上がり、地位を築くことが第二章となっております。
その後は、第一次世界が起きたり、ちょいちょいと起きる紛争戦争に武力を提供。最終的に、レイヴンズネスト的なナーヴスコンコード的なアレになり、代理戦争で大儲けだ!で終わり。
問題は、ドロドロの政治劇とか、時代のうねりとか人の夢とか、僕の頭では書けないと言うことなんだよね。
ブリカスさんの畜生ムーブ、日本の頭旧陸軍、ちょび髭みたいなのが出てくるドイツ、徐々に赤くなるロシアなど、そう言うのを書きたいよね。