ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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様子見ながらぼちぼち再出発していきます。


24話 遮二無二進化中

さあ、やってまいりました。

 

『シティ・ライコウ』……。

 

たまたま回収してしまった、シティ・ライコウの上役の娘を、この街に返却しに行くのだ。

 

ちょうど、この街は通り道にあるようなので、どの道向かう先だったという訳だ。

 

無限に砂漠と荒野が広がるこの世界、GPSもないのだから、道路から逸れるとヤバいのだ。

 

そうそう、空撮しようと思って、この前試しにドローンを飛ばしてみたのだが、ドローンは飛行型のアポカリプスに食われてしまった。

 

つまり、楽することはできないってことだな。

 

地道に道路を辿り、マップを生成していくしかない。

 

プラント(物質転換機)があるとは言え、元となるリソース(素材)がなければどうしようもないからな。

 

目的は依然、「可能な限りのリソースを収集し、物資に困ることが万に一つもないように備えること」と、「安住の地を見つけること」の二つである。

 

これが、オープンワールドゲームでいう「メインクエスト」だとすると、その過程として俺達はサブクエストもこなさなくてはならない。

 

それがこの、シティ・ライコウの上役の娘……、「ナキア・ライコウ」を、その親である「マルルメ・ライコウ」に届けることだ……。

 

 

 

で、そのシティだが。

 

まず外観。

 

貨物用のコンテナと、コンクリート壁を組み合わせたような外壁が街を覆う。

 

そしてその外壁の上から、ボウガン?いや、バリスタらしきものを構えた衛兵らしい奴らが数十人いて。

 

門前にも、鉄棒の槍らしきものを構えた衛兵が複数。

 

その門というのは、重い金属板をレールと滑車で巻き上げる形式のもの。

 

後で見たが、門の裏にハンドル式の巻上げ機があって、屈強な男複数人が門を巻き上げている感じだ。

 

街の内部は……、新しい建物は基本的にトタン製のあばら屋。外見は錆びっ錆びで汚い。

 

まともな建物は、元々は店舗だのなんだのを改装したらしい、コンクリート製の家屋で。

 

大きなものは、恐らくは兵舎らしいコンクリート製の建物と、政治中枢らしき公民館的建物がいくつかあった。

 

他にも、黒煙を吐き出す煙突のある建物もある。

 

また、飛行タイプのジュラ娘が言うには、街の中心部に、面積にして50m四方程度の湖があり、そこから灌漑して水路を作り、作物を作っているらしい。

 

聞いていた通り、農業と少し工業をやっている街なんだな。

 

で、今は、その街の兵士に秘密基地が囲まれている訳だが……。

 

俺は慌てない。

 

鍛えられた古生物学者は慌てないのだ。

 

いやもう元なんですけどね……。

 

とにかく俺は冷静に、ひみつきち……『オロリン』の外部スピーカーを使った。

 

「こちら、『恐竜旅団』!マルルメ・ライコウの娘、ナキア・ライコウをスジモノから奪還した!ミリタイとして報酬を求めたい!」

 

 

 

……そして、しばらく待つと。

 

門が開かれ、三十人程度の兵士を伴いつつ、一人の女が現れた……。

 

年齢は三十そこら、金髪碧眼。髪の毛は後ろで一つに編んで、肩から胸の方へとかけている。

 

背は高めで胸も大きい。

 

目つきは、仮面のように塗り固められた微笑みで窺い知れないが、瞳の奥に映るものが虚空そのもので怖いな。

 

こんな目をした人間に昔会ったことがある……。

 

確か、南米の新興国のクーデター政権の……。

 

あの大統領も、「国の為ならば全てを捨ててよい」という覚悟と共に、国以外の全てに価値を見出せなくなった空っぽの瞳をしていた……。

 

その大統領が探す古代恐竜文明の遺産を取り合って、俺はその新興国そのものとバトルする羽目になったのだが、それは昔の話だ。

 

と言うより、古代恐竜文明は、俺が学会を追われることとなった原因なので、あまり思いだしたくない……。

 

その話はもういい。

 

とにかく、その、シティから現れた女。

 

こいつが恐らくは……。

 

「マルルメ・ライコウです。娘を保護してくださったとか?」

 

やはりそうか。

 

こいつが、マルルメ・ライコウ……。

 

シティ・ライコウの支配者……!

 

「マルルメ様!このようなアヤカシに話など!」

 

「そうです!アヤカシが人の言葉を話すなど、こちらを騙そうとしているのです!」

 

周囲の兵士達はそう叫ぶ。

 

どうやら、このひみつきちを機械と認識できないようだな。

 

こんな巨大な機械を見たことがないから、そう言う大きな化け物だと思っているのだろう。

 

しかし、マルルメは違う。

 

「黙りなさい。これは、ハガネの『キカイ』です。ここまで巨大なものは見たことはありませんが、恐らくは中で人間が操っているのでしょう」

 

マルルメは、ノーブル……貴族としての教養から、このひみつきちが機械の乗り物であることを即座に見抜いた。

 

「さあ、出てきてください。交渉をしましょう……」

 

よし、良いだろう。

 

俺は、スミロドンのスミとケナガマンモスのモースを伴って、フル武装で降り立った……。

 

フル武装の俺は、SF系ガスマスクにボディアーマーで、漫画やゲームに出てくるような……、例えるなら、ポストアポカリプス世界の特殊部隊のような有様だった。

 

肌を少しも露出せず、フル武装でいるのは、先のスーパーマーケットでの油断から。

 

俺は微塵も油断せず、ひみつきちの外ではこうしてフル武装を心がける。

 

このガスマスクとイヤーマフがあれば、銃撃は元より、ガス攻めや爆音による制圧なども無効化できる。

 

ジュラ娘は基本的に、俺の身を守る以外は指示待ちな子が多いからな。その辺は、タワーディフェンスゲームのキャラクターだからということなのかもしれないし、ジュラ娘の生物的な性質なのかもしれない。それは分からない。

 

だがとにかく、奇襲で俺が一瞬でやられるのが、展開としては一番拙いのだ。

 

故に俺は、警戒に警戒を重ね、防御と逃走を心がける。

 

正面から戦えば、ジュラ娘はそうそう負けやしないはずなのだから。

 

そんな、ゴテゴテに武装してきた俺を見て、マルルメは……。

 

……全くもって動揺していないな。

 

流石は指導者、と言ったところか。

 

それは良いとして、交渉だったな。

 

俺は、ジュラ娘を十人程度並べて俺を防護させつつ、トロオドンのトロに、マルルメの娘ナキアを連れて来させた……。

 

「ママっ!」

 

「ナキア!」

 

強く抱き合うマルルメとナキア。

 

……俺、ナキアを離していいって言ってないんだけどな。

 

ここから、何かしら交渉をするつもりだったんだけどな!

 

まあ、ナキアを親元に返すとは言ってあったし、仕方ないか……。

 

とにかく、今からでも遅くない。

 

何か、リソースになるものを貰おう。

 

「マルルメ殿。俺は慈善事業をやっている訳ではない。タダで娘を返すと思うか?」

 

「……無論です。お礼として、シティ産のリョーショクと武具を提供しようと思いますが、他に何かありますか?」

 

植物性素材と無機素材か……。

 

希土素材は無理だとしても、動物性素材は追加でもらいたいところだ。

 

「概ねそれで良い。しかし、ケモノの肉や、なければアポカリプスの肉も欲しいと思う」

 

「分かりました。詳しい交渉は、街の中で……」

 




最近はマジで遊んで過ごしてました。

英気を養ったけど、書けてはいないんですよねえ……。

とりあえず、手元にあるのはソシャゲ転移が7話、満月の狂人が7話。あとは雑多な思いつきの新作が10話未満で何もお出しできない……。

まあ思いつき週なのでマイペースにやります故、これからも応援よろしくお願いします。
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