ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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早く先の展開を書きたいけど駆け足にしすぎるのも良くないからじっくり書く。


22話 エキドナ族の改革

次はエキドナ族の改革を行う。

 

エキドナ族の住処は、船や馬車を乗り継ぎ、数ヶ月の地点にあるそうだ。

 

 

 

到着、人工衛星を飛ばす。

 

「ひゃわあああ?!なにそれなにそれ?!!」

 

ピトーネがドタバタし始める。

 

「人工衛星だ」

 

「人工衛星?」

 

「お前は、星の視点で地上を見れれば便利だとは思わないか?」

 

「……!、なるほど、そういう訳ね。あれは大きなカメラと言ったところかしら」

 

ピトーネはかなり賢い。

 

数年の学習で、大学レベルの数学、物理学、化学、生物学、工学などを修めた。

 

IQテストを行ったところ、150近い数値を叩き出した。因みに、ピトーネが言うには、エキドナ族にはピトーネ並の知能を持つ者が平気でいるらしい。

 

これは期待できそうだ。

 

因みに、マリーのIQは200を超える。

 

俺もだが。

 

さて、判明したのは、エキドナ族の住処はケニア辺りだ、ということ。

 

さて、どうだ……?

 

 

 

「蛮族じゃねえか」

 

フェンリル族レベルの住居。

 

「いやあ、私達、工事とかに向いてないから」

 

……確かにそうか。

 

5、6メートルはある蛇の下半身じゃあ、建物なんて建てられないか。

 

「あ、でも、図書館だけは、呼び寄せたドワーフに作らせて、丈夫で大きいのよ」

 

あの石造りの建物は図書館、なのか。

 

「ほう……」

 

ふむ……、住処に頓着しないだけで、知能は高いのだろうか。

 

「あら?ピトーネ?」

 

「帰ってきたの?」

 

「旦那連れ?」

 

っと、蛇女共がぞろぞろと。

 

蛇嫌いなら悲鳴を上げて逃げ出す光景だな。

 

「やったわ!優秀そうな男じゃない!」

 

「私にも分けてよ!」

 

「だ、駄目よ、ご主人様は忙しいんだから!」

 

適当にあしらいつつ、族長の家へ。

 

「ただいま、お母さん」

 

「ピトーネ、貴女……」

 

ピトーネに似た、切れ目で赤い髪の女だ。見るからに若いが、これでお母さん、か。

 

「でかしたわ!こーんなにいい男を連れてくるなんて!!」

 

「あげないわよ」

 

「何言ってるのよ!エキドナ族は女しか生まれないんだから、男は共有財産なの!!私も新しい娘が欲しいの!!!」

 

「駄目よ!ご主人様は他にも愛人が沢山いるんだから、うちの一族の女に構ってる暇なんてないの!!」

 

「あら、絶倫なの?!嬉しいわぁ、こんなに魔力が多くて、ハンサムで、その上絶倫だなんて最高ね!!」

 

「だーかーらー!!」

 

ふむ、そちらの事情は知らんが。

 

「あとで幾らでも抱いてやるから、族長の座を寄越せ」

 

「どうぞどうぞ!!」

 

交渉成立、と。

 

 

 

さて、デザインは適当にインド辺りの宮殿で、と。

 

……どうやら、爬虫人での頂点は、ドラゴンらしい。

 

しかし、ドラゴンはドラゴンでも、様々な種類がいるとのこと。

 

吹雪を吐くアイスドラゴン、突風を吹くウインドドラゴンなどだ。

 

更にその上に、固有種……、ヨルムンガンド、ニーズヘッグ、ファフニールなどなど、そう言ったものが最上位に立つらしい。

 

ふむ、なるほど。

 

まずは、ピトーネに、できた国を任せ、エキドナ族に勉強を教えさせる。

 

その間に、ハーピィ系を連れてきて、エキドナ族に、下位の種族へ向けた招集書を書かせ、届けさせる。

 

俺は、というと。

 

聖ジョージよろしく、ドラゴン退治だ。

 

 

 

まあ、語るほどのことはない。

 

争い合うドラゴンの部族に乗り込み、逆らって暴れるやつにミサイルを撃ち込み、鎮圧。

 

「何だ貴様!この俺様がファフニールのニール様と知っての」

 

「トマホーク」

 

「ほんぎゃーーー!!!」

 

と、簡単に制圧できた。

 

なんでも、最上位のドラゴンは、龍化と言い、モンスターの方の姿になれるのが切り札だそうだが、俺にとっては的がデカくなるだけだからな。

 

因みに、フェンリル族やユニコーン族、女郎蜘蛛族、サンダーバード族なども、モンスター変化ができるらしい。

 

身体能力が上がり、巨大化、異形化するらしいが、人としての器用さを失うから不評だ。

 

だが、ドラゴン族では、龍化は切り札らしい。まあ、これには、ドラゴン族は魔人やモンスター娘の姿でも不器用だから、巨大化して制圧力を強化する方が良いと判断したからだろう。

 

確かに、ドラゴンの固有種は強力な力があった。

 

魔人、モンスター娘の姿でも、並の人間の十倍以上はあるだろう身体能力、更に、種類にもよるが、毒を吐いたり、火を吹いたり、空を飛んだりする上、上級及び超級の魔法を操る。その上、機動力もハーピィ系の上位種並だ。

 

それが龍化することで何百倍にも強化され、空飛ぶ戦艦並の戦力を持つに至る。

 

しかし、トマホークを同時に何十発か放てば、大抵は墜とせる。

 

現代兵器そのままでは対処は難しいかもしれないが、俺は違う。

 

ミサイルによる制圧射撃ができるのだ。

 

ミサイルのダメージで手足がひん曲がり、尻尾が千切れ、角が折れたドラゴン達は血を吐きながら地面に頭をつけて謝ってきた。

 

随分とプライドが低いようだが、死ぬまで戦おうとする奴はいないのか?

 

……どうやら、ドラゴンは、自分が認めたものには尽くすが、それ以外では普通に命乞いもするらしい。

 

これからは俺に忠誠を誓うそうだ。

 

 

 

「ここは、爬虫人の王国とする」

 

「「「「はい!!」」」」

 

爬虫人は、まあ、ピンキリだが、平均レベルを見たら、獣人や鳥人より賢い。

 

最上位龍人、ラミア系に行政について教える。

 

すると、大抵は覚え、今は法律作りに熱中しているようだ。

 

貨幣も作った。

 

金銀銅、西洋龍の全体像が焼き入れされた貨幣だ。

 

それと、多数いるリザードマン共を肉体労働階級として徴収した。

 

リザードマンの数は二千万を超えるほどだ。

 

因みに、見てくれは、俺が考えていたような、全身が鱗に覆われていた歩くトカゲではなく、半身が鱗に覆われており、手足が大きく爪があり、尻尾が生えていて、瞳孔が縦に割れているだけで、殆ど人間だった。

 

狩猟民族らしく、沼地のワニや川にいる動物、モンスターを狩って暮らしていた蛮族だ。

 

農耕や畜産について教え込むのは面倒だったが、皆、話は理解したようだ。

 

そこまで馬鹿ではないらしい。

 

一方でエキドナ族は異様に賢い、が、賢過ぎて社会に適応できていない節がある。

 

I.Qテストを実施したところ、平均は145ほど。

 

仕方がないので、国営の学院を設立して、そこに務めさせた。

 

そして、年一回の学会発表を義務付けることに。

 

賢過ぎて研究者として自由に研究させる以外の使い道がないのだ。

 

複雑な高等数学や語学研究、人類学なんてものは、少なくとも、中世後期レベルの世の中では役に立たないことが殆どだ。

 

しかし、そう言った学問は、確実に国を豊かにする。

 

是非頑張ってもらいたいところだ。

 

その為にも、国で保護しようじゃないか。

 

エキドナ族の学者には、成果を毎年出している限り、日に銀貨五枚を渡そう。

 

研究費は別途申請するように。

 

と、宣言したところ。

 

「やっっったぁぁぁーーー!!!」

 

「え?嘘でしょ、好きなだけ研究してお金ももらえるの?」

 

「研究費支給?も、もしかして、馬鹿高い紙とか墨とか旅費とか本代とか、全部出るの……?!!」

 

と大盛り上がりだった。

 

「「「「王様、一生ついていきます!!!」」」」

 

 

 

さて、集まったのは、ドラゴン、ドラゴンの最上位種、ラミア、エキドナ、ナーガラージャ、サーペント、ワーフロッグ、リザードマン、イルルヤンカシュ、キュクレウス、メリジューヌ、コワトリクエ、バジリスク、ヒュドラ、ケツァルコアトルなどだ。

 

ラミア系は研究や経営、魔導師などの知的階級、ドラゴンは行政や戦士隊長などの要職、その他爬虫人は肉体労働階級と分かれた。

 

ラミア系はかなりの研究熱心で、狩りや農作、家事などに時間を取られなくなった分、皆、一生懸命に研究をしている。

 

製紙工場や鉛筆などを作ってやったら、大いに喜び、カメラを作ったら狂乱した。

 

論文の形式などを改めさせると、どんどん、価値のある資料を作っていく。

 

魔具と機械の融合など、面白い分野も出てきた。医学や工学もだ。

 

因みに、ピトーネとマリー、俺の講義は大人気で、相手をするのが面倒なくらいだ。

 

ドラゴンは、俺に対しては腰が低く、雌のドラゴンは可愛らしく媚を入れてくるが、カリスマは本物だ。

 

頭の出来も良く、戦闘能力も高い。

 

政治家や軍隊の要職、隊長にしている。

 

おかげで国は円滑に回る。

 

その他の爬虫人は、肉体労働や一般的な商店、飲食店などだ。

 

基本的に、ドラゴンに、そして、ドラゴンより強い俺に従うんで、問題なく働いている。

 

無給でもいいとか抜かしやがる。

 

どうやら、自分達が知的労働は苦手だと認めた上で、肉体労働をすることを選んだとのこと。

 

決して、知的労働階級を妬んだり軽んじたりすることはなく、その上、自分達の生活に満足している。

 

ふむ、人間とは根本的に違う生き物だからな。

 

上手く回るものだ。

 

 

 

「ところで、この国の名前は?」

 

と、ピトーネ。

 

「俺のいた世界で最も有名な宗教の聖典にはな、蛇が、楽園に知恵の実を齎し、無垢ではなくなった人が楽園から追放されたとされているんだ」

 

「そうなの」

 

「その楽園の名は、エデン……。よって、この国の名をエデンとする。……楽園追放の原因の蛇達が、楽園の名を騙るってのは、中々に皮肉が効いていると思わないか?クハハ」

 

 

 

エデンの改革は順調だ。

 

ここ一年ほどで、人口は四千万ほどに増加。

 

まだエデンに来ていない爬虫人も多いらしいが、移住してくるのは時間の問題だろう。

 

そう、それと、予想外だったのは、この国の半分以上を占める、リザードマンやワーフロッグ、ゲッコーなどが、思いの外器用になんでもこなすことだった。

 

知能は並だが、身体能力は人間以上、四本の指で器用に料理や洗濯、農作業をこなすのだ。

 

その上、強い存在に仕えられるので満足しているとのこと。

 

 

 

それと、料理だが、インド系を広めておいた。

 

いや、この辺りはケニアっぽいが、じゃあケニアの料理って何だよと思ってな……。

 

それと、ラミア系には鶏卵が大人気で、食事のお供に必ずゆで卵が出るらしい。

 

ゆで卵はどんな飲食店でも、銅貨二枚で提供される。

 

……こいつらは爬虫類だ、肉食動物らしく、味覚を感じる力は弱いんじゃないか?と思ったが、そんなことはなく、むしろ、香辛料を多く使う料理を好むことが分かった。あと卵。

 

それと、肉も人気だ。

 

よく、屋台のケバブがそこらで売られているのを目にする。

 

 

 

娯楽は、紅茶とコーヒー、ビールなどを流行らせた。タバコや大麻もだ。

 

他にも、武器庫から召喚できた娯楽本のオペラなども見られる。

 

また、上位の爬虫人は基本的に、芸術を好むことが分かった。

 

絵を描いたり、詩を書いたり、小説を書いたりするのだ。

 

製紙工場を多数設置したのが原因で、紙が安価であることと、活版印刷が行われたことにより、本はこの世界において考えられないくらい安価になり、娯楽本から雑誌、学術本まで幅広く出版された。

 

また、カメラも、軽く概要を教えて、原始的なカメラを作ってみせると、いとも簡単に構造を理解し、量産。

 

エデンでの上流階級の間では、本や雑誌、新聞を購読しながら、好みの飲料やタバコや大麻を楽しむことが贅沢である、とされている。

 

時期を見てコンピュータを見せてみようか。

 

実際、人工衛星の打ち上げは順調だ。

 

ネットワークシステムの普及も簡単だろう。

 

未来が楽しみだ。

 




貞操逆転ストリートファイターもの、書きたい。

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