ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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もうほんまに金がないので、カクヨムとかに転載するかなと考えている。

けど、金を貰うからには完結させる義務とか出てくるからな……。

リワードをくれた人に、「金やったのに続き書かないとかカスかな?」と責められればお詫びのしようがないんじゃ……。


9:ガイダンス・タイム

アイリス学園、大講義場。

 

俺がイメージする、木製の部屋ではなく。

 

擬似石材、合成プラスチック製の、白亜の近未来的な空間に、ジップイン用のプラグが伸びる台と椅子があるだけの、ある種の実験室じみた部屋。

 

何せ、我々は、黒板も板書も不要なサイボーグであるからして。

 

脳内で書き込みモードをオンにすれば、伝わる電気信号が脳核のコア・プロセッサを刺激して、ジップインしてローカルネットと同期しているここの生徒達の網膜に、VR文字情報がアップロードされるのだ。

 

そしてそれを見て、網膜でスキャンし、脳核のメモリーに焼き付ければ良いのだから、黒板も板書も不要なのである訳だよ。

 

さて、そんなここには、千人以上もの生徒達が集まっていた。オンライン受講も含めれば、受講者は万を余裕で超える。

 

そのど真ん中で、俺が教卓に立つ……。

 

「えー、今回、『トラブルシューター学』を担当する、自由教師の瓜中バンジだ。よろしく頼む」

 

昼休みに学園長からもらったメールの内容を思い出しつつ、言葉を続ける俺。

 

「『トラブルシューター学』とは、今回から新設される新たな学科だ。射撃学、格闘学、ハッキング学、工学、サバイバル学などを高度に組み合わせた総合学科だな。この学位を取得するだけで、最低五つの学位の基礎を得たのと同じ扱いになるからお得だ」

 

おお!と、声を上げる生徒達。

 

「それと、学位取得者には、『学園長推薦三種』が全員につく。成績優秀者には一種も俺の判断でつけていいと言われているから、受講するなら努力すると良い」

 

おおお〜っ!!!と、大盛況だ。

 

「……が、まあ、いつ何をやるかは一切決まってない。なんかやりたいこととかある?」

 

「「「「適当ッ?!!?!?!!」」」」

 

そんなん言われましても……。

 

あ、いや、そうか。

 

それすらも、か。

 

なるほど、理解したぞ学園長。

 

なら、完全に、俺の流儀でやらせてもらう……。

 

「よし、じゃあ、今決めたわ。『お前ら全員、俺にカッコいいところを見せてくれ』よ。『カッコいい奴は高評価』だ」

 

「「「「………………はあ?」」」」

 

「そうだな、例えば……」

 

俺は、大講義場の前の方に座るツナギを着た女の子の手を取り、指先を口に含んだ。

 

「ひゃわああああ?!!!!」

 

んむ、良き。

 

「な、何するんですかあ?!!!!」

 

オレンジのツナギを着た、垂れ目で鼻に絆創膏を貼った短髪の女子高生は、顔を真っ赤に染めて怒鳴ってきた。

 

なので俺は、味の感想を言ってやる。

 

「リクエン・ホイールワーク社製のバイク用グリスの味だ。それも、極圧性能を重視したモリブデングリス……。マフラー周りでも弄っていたのか?」

 

「え……?!分かるんですか?!」

 

次に、俺は、鋭い眼光のお嬢様風少女に抱きついた。

 

「あらまあ」

 

肩、肘、腰、尻と撫でて……。

 

「もう、オイタはいけませんわよ?」

 

手の甲をつねられつつも、俺は言う。

 

「タテワキ・コーポ製バイオセラミック合金骨格SKE21041848……、通称『カンセイテイクン』だったな?最新の軍用モデルだ。それに、このマッスルアンプの配置と———」

 

お嬢様の瞳を覗き込む。

 

「ま、まあ♡」

 

頬を染めるお嬢様。

 

かわいーなー!

 

などと思いつつ補足。

 

「———この瞳。瞳孔の動きからして、かなり良い動体映像処理のプロセッサを積んでいる。お前、格闘をやるだろ?」

 

「え、ええ。御明察ですわ」

 

で、それと……。

 

頭もじゃもじゃな丸眼鏡のギークちゃん。

 

「あーん」

 

「はひ?あ、あー……ん?んがっ?!」

 

俺は、ギークちゃんの口を無理矢理開かせたまま固定し、口臭を嗅ぐ。

 

「んー、この匂い。キムラヤ・フーズ社の電脳強化エナジードリンク、『アンパ4×4』だな?アンパは、民間のハッカーなら飲んでない奴はいないと言われるほどの人気商品だ」

 

「ひゅいい……」

 

「そしてこの匂いは、電脳に送られる活性化ナノマシンを多く含むことが特徴のフレーバー、『バンザイエディション』だ。そうしたらもう確定、お前はハッカーだ」

 

「は、はいぃ、そうですぅ……」

 

と、まあ、そんな感じで。

 

「つまり、自分の価値を自分で証明してくれ、って話だ。機械を弄るなら、それを見せてくれ。格闘するならかかってこい。ハッキングするならそれもやってみせろ。各々が、価値があると俺に教えてくれ」

 

生徒達の顔色が、変わる。

 

好奇心。愉快そうに、笑う……。

 

「もし自分に自信がないなら、教えを乞いに来い。知っていることは可能な限り教えてやる。面白いことがあれば、見せに行くまでもなく、俺が訪ねるかもな」

 

誰かが呟いた。

 

こんな面白い授業は他にない、と。

 

「ついでに言えば、『トラブルシューター学』の名の通り、学園長から直接依頼が来ることもあるそうだ。学園長からの依頼を解決すれば、大幅に加点だぞ?」

 

誰かが叫んだ。

 

学園長の推薦をもらえば、どんな職にもつけるよ!と。

 

「もちろん、点数をつけるのは俺だからな。前線でヤッパ振り回す奴はもちろん、足になる乗り物の用意や整備、武器の整備開発、補給物資の手配から、サポートハッキング……。俺は全てを評価してやる」

 

皆が、立ち上がる。

 

手を上げて、歓声を上げる!

 

「俺は、日中はアイリス学園を中心に学園都市を動き回る。夜は、セントラル・エリアの家に帰る。位置データは常に公開しておくから、何かを見て欲しいやつはいつでも見せにこい。んじゃ……、今この瞬間から、授業開始だ!」

 




サイバーパンク感が出せねえ……。
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