ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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眼鏡を買い替えようと思う。


第14話 聖王ゼットと聖騎士パナギア Cパート

『フリーズチャージ!』

 

ここでチャージ!

 

短期決戦……、一気に決めるつもりだな、レイド!

 

属性攻撃は、単なる防御力では防げないからな。

 

パナギアの装甲は、属性に対する弱点はないけれど、逆に言えば強い訳でもない。

 

そして属性攻撃は、物理的な攻撃とは違うから、ガードやバリアの効果も弱まる!

 

フリーズ属性の畳み掛けで、パナギアの『聖ベロニカの衣』を突破するつもりみたいだ!

 

「行け!フロストバイト!!!」

 

『オーダー了解。貫く……!』

 

その渾身の弾丸を……!

 

『聖カタリナの輪』

 

「なっ……、なん……、だと……?!!」

 

お兄ちゃんは、パナギアは!

 

最小限の動きで、『弾丸を逸らした』……!

 

円盤状の盾、『聖カタリナの輪』を高速回転させ、その回転力と、パナギアの精密な動作とパワーで、弾丸の横から盾を添えるようにして……、弾丸を逸らしたんだ!!!

 

音速で飛んでくる弾丸を、『見切った』ってことかよ!!!

 

見切る、だなんて口じゃ簡単に言えるけど、銃弾ほど速いものは当然目には映らないから、ほぼ勘でやってることになる。

 

そして、勘でそんなことができるのは、達人なんてレベルじゃない熟達者だ……!

 

しかもそれを、お兄ちゃんがパナギアに指示をしてやらせているんだ!

 

一体、どれほどの訓練を積んで、ココロAIを進化させたんだ?!

 

すげえ……、凄過ぎるぜ!!!

 

流石は俺のお兄ちゃん!!!

 

「君の射撃はとても正確で、よく研ぎ澄まされている。相当に苦労したんだろう、その若さのテックバトラーとしては最高峰の腕前だ。……それ故に、読み易い」

 

「なっ、何を……!」

 

パナギアが迫る!

 

弾丸を逸らしながら……うわ!今、脚の装甲の表面で、弾丸を滑らせるようにして逸らしたぞ?!

 

化け物じみた芸当だぜ……!

 

とにかく、パナギアは、素早く接近した!

 

フロストバイトのあのライフル……、チャージがなくとも、両手持ちのロングレンジライフルで、かなりの威力が秘められている。

 

直撃すれば、パナギアにだって大きなダメージを与えるだろうな……。

 

それを、こんな避け方をするだなんて……!

 

「ま、負けるかっ!お前に……、お前にだけは負けられないんだ!お父様の為にも!!!」

 

だけど、レイドも必死だ!

 

凄え猛攻を仕掛けてくる!

 

それだけじゃない、あんなに怒っててもクールだ!

 

ライフルを構えたままバレルロールして、弾の軌道をずらした!

 

これで、攻撃は読みにくくなる!

 

「賢いね、それは良い手だ」

 

……何だ、アレ?

 

お兄ちゃんのパナギアも……、バレルロールした?

 

……まさか、まさか!

 

回転する相手に対して、同等の速度で回転して……、相対速度を合わせたって言うのかよ?!!!

 

やっぱ、凄え。

 

お兄ちゃんは、凄え……!

 

レイドだって凄えよ、今の俺じゃ多分勝てない……。

 

それくらいの強いテックバトラーが、理由は分からないけど、魂をかけて本気で戦っている!

 

……でも、それを、お兄ちゃんは。

 

「素晴らしいテックバトラーだね。どうかな?私の部下に……」

 

「ふざけるなあああああっ!!!!」

 

笑って、受け流してしまう。

 

信じられないくらいの、実力差!

 

俺よりテックバトラーとして何歩も先をいくレイドが、影も踏めない!足元にも及ばないっ!!!

 

「残念だよ……。パナギア、終わらせよう」

 

『主命、拝領……』

 

「スペシャルムーブだ」『スペシャルムーブ』

 

『《テスタメント》』

 

パナギアの手から、輝く光の槍が……!

 

金色のエネルギーの奔流が!

 

「うわあああっ!!!!」

 

『無念……!』

 

フロストバイトを貫いた……!

 

 

 

「クソ、クソぉ……!お父様、お父様が……!」

 

負けてしまい、泣き崩れたレイド。

 

……そもそも、こいつなんでいきなりお兄ちゃんに襲いかかってきたんだ?

 

『ロジカル社』がどう、とか言ってたけど……。

 

ロジカル社と言えば、お兄ちゃんのヴェリタス社の次くらいに大きな会社だったよな?歴史は長いらしいけど、詳しくは知らないや。

 

そんなレイドに、お兄ちゃんは……。

 

「良いバトルだった。対戦してくれてありがとう」

 

と、優しく声をかけた。

 

「……嫌味か!僕は、僕は負けたんだぞ?!」

 

「まさか。君は素晴らしいテックバトラーだよ、何も悔しがる必要なんてない。心から、健闘を讃えたいと思う」

 

そう言って、泣いているレイドにハンカチ(シルクの上品なやつ)を差し出して、立たせた。

 

「うるさいっ!これで、これでもう……!ロジカル社の技術の結晶であるフロストバイトでお前に勝てないなら……!もう、二度と!お父様に褒めてもらえない……!!!」

 

「なら、私が褒めるよ。君は凄い、強い子だ。よく頑張ったね……」

 

「あっ……」

 

お兄ちゃんはそう言って、レイドの頭を優しく撫でた。

 

そしてお兄ちゃんは、パナギアに倒れたフロストバイトを回収させつつ、レイドの手を握り、高く掲げさせた。

 

「皆さん、大会前の余興を楽しんでいただけましたか?今回のこの大会には、彼のような勇敢で強いテックバトラーが沢山出場しています。どうか私に、皆さんの素晴らしい戦いを見せてください!」

 

お兄ちゃん……!

 

どう見ても襲撃なのに、「大会前の余興」ってことにして、レイドを庇ったのか?!

 

レイド……、さっきまで名前も知らなかった子供を!

 

いきなり出てきた、半ば暗殺者のような奴を!!!

 

……ああ、やっぱり。

 

お兄ちゃんには、敵わないなあ……。

 

〜ED「瞬く星の海で」〜

 

 

 

次回予告!

 

俺、炎神ライト!

 

ヴェリタス社主催秋葉原テックバトル大会には、強い奴らがいっぱいだ!

 

あんなやつも!こんなやつも!どいつもこいつもすげーテックバトラー!

 

そんな中俺は、予選バトルロワイヤルを無事に勝ち進んだけど……、あいつらは!

 

ヤトギとネネコ?!

 

お前ら、何でヴェリタス社の制服を着てるんだ?!

 

次回、「キツネとネコの新たな力」!

 

絶対見てくれよな!

 




人体、何にもやってないのにすぐ壊れるからきらい。

早くサイボーグになりたい。
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