ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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鼻風邪で鼻水が止まらない。

たすけて。


4話 実績:最初の村

「で、だ」

 

俺は、ジャーナルに書き記した文字を見せつける。

 

×××××××××××××××

 

《終わらぬ旅路》

・異世界について調査する

 

×××××××××××××××

 

「これが、メインクエストだ」

 

これからの行動に目的はない。

 

だが、目標はある。

 

ゴールはないがチェックポイントはあるという、オープンワールドゲームの原則……。

 

「つまり、いつも通り適当な街を見つけて、そこで情報収集でしょ?大丈夫大丈夫、分かる分かる。僕は詳しいからさ」

 

そう嘯いてにへら、と顔を歪めるライカンスロープの格闘家、レア。

 

鋼鉄のガントレットの嵌った手で、器用に鼻をかく。

 

「いや、いつも通りじゃないぞ。いつもの冒険は、実は、クエストが見つかりやすいようにできている。そういう運命の加護にあったんだ」

 

「運命……?運命と言えば、運命神……、オル……なんだっけ?」

 

「運命神オルタスだ!レイデアン十神くらい覚えとけ!」

 

ぱこっ、とレアの頭を叩いたのは、白髪赤肌の大女。オルグ族……、南方イベリスの戦士、ロザリアだ。

 

ああ、レイデアン十神というのは、ゲームの世界……、ヴォルスランドで信仰される十柱の神々だな。

 

詳しくなくとも、十柱全ての名前と役割くらいは知っていて当然の教養だ。地球で例えると、自分の国の総理大臣の名前が言えるか?レベルの常識。

 

成人しても覚えてないようじゃ、そりゃ殴られるというものだ。

 

まあ、レアがクール系お姉さんに見えて実際中身はポンコツだというのはもう周知の事実なのでどうでも良いとして……。

 

「それよか、俺からすりゃあ今までの冒険が楽だった、みたいな言い様が気に食わないね!らしくないぜ、旦那!」

 

そう言って俺を睨むロザリア。

 

強さに自信があり、特に前衛としてバリバリ戦ってきた戦士のロザリアからすれば、自分の武力が否定されたようで気に食わないんだろう。

 

「でも実際、頭を捻って死力を尽くせば勝てる敵しか出てこなかっただろ?村や街もすぐ見つかるしさ」

 

と、俺が、懇切丁寧に「今後はゲームじゃないからゲーム的お約束は通用せんよ」と教えてやると……。

 

「……なるほど。もしかしたら、勝てない敵がいるかもしれないし、人っ子一人いない世界の可能性もあるってことだな。それは分かった」

 

と頷かれた。

 

うむ、やはり、話せば聞いてくれる……いやこれ俺の《説得》スキルが発動してるんじゃないのかこれ?よく分からん、大丈夫なのこれ?

 

……まあ実害がないから放置でヨシ!

 

とりあえず、軽く宣言をしてから俺は馬車を漁り始めた。

 

 

 

馬車。

 

これも、MODで追加した……、機能的には「移動屋敷」だな。

 

四頭立てのばんえい競馬の大型馬みたいな、クソデカムキムキ馬が四頭、バスのような大きさの馬車を牽いている。

 

馬は金色の鬣を持つ巨馬で、名前はそれぞれ、「ファイア」「ダウン」「ディザスター」「フレイム」の四匹。

 

それぞれが、エルフの軽銀でできた青白い鎧を着込んで、嘶いている……。

 

豪奢な装飾の大きな馬車の中には、十人が座るのに十分な席と、チェストという名の容量無限大の箱がある。

 

他にも、二階には工作道具や保存食に水、キャンプの為の天幕などが入っている。

 

流石に、何万個もあるアイテム全てを確認することはできないが、概ね記憶通りの荷物の品目だった。

 

MODで追加された、移動中の暇潰し用の小説やゲーム機なんかも揃っている。

 

大体大丈夫だろう。

 

俺は早速、チェストから適当な読本を取り出して、馬車の御者席に座った……。

 

 

 

それから一週間。

 

まだ、街は見つからない。

 

「今までの旅に運命神オルタスの加護があったというのは、本当だったのですね……」

 

そう言って俺の隣で景色を見ているのは、エルフの聖女エイブリー。

 

白いローブから溢れんばかりの巨乳の下で腕を組んでいるのだが、そのポーズをされるとおっぱいが盛り上がって最高だな!

 

「いや、運命神の加護って言うか、俺がMODを調整して……、まあ良いや。とにかく、今は運命神の加護がないから、予想外の展開が多いと思う。気をつけような」

 

「はい、旦那様。まあ、たまにはこうしてゆっくりと景色を見るのも、これはこれで楽しいですね」

 

「そうねえ……」

 

っと……?

 

「エイブリー、景色を見るのはどうやらここまでみたいだぞ」

 

村、発見!

 

俺は馬車のまま、路地の周辺に広がるようにできた村に入る。

 

このタイプの村は、宿屋をやっているはずだ。

 

街道の側にあって、旅人を泊めて金をとるタイプの……タイ、プ、の……?

 

「あっ」

 

金、なくないか……?

 

いや、金貨はある。

 

ヴォルスランドの金貨は。

 

だがこれが、この世界で使えるのか?

 

……そうだ!

 

俺は思いつき、チェストを開いた……。

 

 

 

村に入るとかなりの注目を浴びる。

 

まあこれは仕方ない。

 

逆に、あんまりにも舐められそうな格好をしていると、村人に舐められてぼったくられたりするからな。

 

酷い時には、村ぐるみで追い剥ぎくらい平気でやってくる。

 

それが中世クオリティ。

 

……いや、中世ファンタジー世界に詳しい訳ではないのだが、ゲームの時にそんなクエストもあったなあ、とね?

 

そんな訳なので、しっかり鎧を着込んで武器を持って入る。

 

「なっ、なな、な、何か御用ですか?騎士様?」

 

小さな、腰の曲がった禿頭の老人が、脂汗を流しながらペコペコと頭を下げる。

 

村長らしい。

 

「道に迷ってしまってな、周辺の地理を聞きたい。それと、宿も借りたい」

 

NPCには舐められないようにこう言う話し方になっちゃう俺。

 

いつもの軽い口調は、サーバントと子供達にだけ。

 

「は、ははっ!承りました!」

 

「しかし、困ったことに金がなくてな……」

 

「そ、それはもう!お代など結構でございますよ!」

 

「否、それはあまりにも不義理である。旅の途中で狩った獣の肉や皮などで代金を払おうと思うのだが、可能か?」

 

「あ、ありがとうございます!それでしたら、その……、近いうちに村の娘が一人結婚をする予定でして……。その者に鹿革の一枚でも祝いに渡せれば、大層助かるのですが……」

 

「良いだろう、鹿の革だ」

 

そう!

 

金がないなら物々交換すれば良いじゃない!ってことで、俺はあらかじめ、チェストから鹿の革を取り出していたのだ!

 

この辺では鹿がいることは、旅の最中に確認済み。

 

これで鹿の革を対価とした商取引が成立するのならば……。

 

「おおっ!これは見事な革でございますな!件の娘も喜びましょうぞ!ささ、宿へどうぞ!」

 

ヨシ!

 

つまり、物々交換もいける社会だ!

 

サイバーパンク世界とか、現代地球とか、そういうふざけた世界観ではない!

 

これなら、生活していけそうだ……。

 




やっぱ冬はダメだな。

若い頃は風邪なんて全然ひかなかったから冬の方が涼しくて良いぜ!みたいなこと言ってたのに、今では隙あらば体調こわるる^〜ので冬はダメ。

あと金もない。

もうダメだなこれは。



古典的ダンジョン、四話書いた。世界樹は十六階層まで来た。開き直って難易度はピクニックにした。努力をしたくないので……。

だがドロップ率などで頭を悩ませるのはダルいが楽しいような気もする。

僕は何度も言ってるけど、ゲームに求めるのはゲーム性じゃなくて重厚なストーリーなので。じゃなきゃあんなクソもっさり戦闘のスカイリムとかいうクソゲーを千時間もやらねえよ。

そんな訳なので、ストーリー要素が薄い世界樹はそんなになーって、自作を書く時の参考になるから一応やっとくかなーって、そんな気持ちで始めたんですけど、今のところ楽しめてます。キャラデザもかわいいし。
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