凱旋……ってほどじゃないが、仕留めるのが難しい獲物を五体も狩ってきた俺は、胸を張って帰還できた。
この世界でもやはり、中世世界のそれと同じく、狩猟は貴族の嗜みという側面が強い。
なので、狩猟が上手い俺は、この世界の貴族的には超カッコいいのだ。
若い騎士達の、尊敬の心からキラキラになっている視線に手を振ってやりつつ、俺は入城。
メイド長を名乗る精神異常嫁であるドロシーに獲物であるアーマーディアーを渡して、ブローナック王に挨拶をする。
「なんと……!もう帰ってきたのか?!しかも、あのアーマーディアーを五頭も!凄まじいな……!」
お褒めの言葉を賜って、その後は俺も厨房に向かった。
そこでは、ドロシーが早速やらかしていた。
「「「「うわあああ!!!」」」」
「このようなところでは、ご主人様にお出しするお料理を作れません。まずは掃除から始めます」
ドロシーは、中世に相応しくないゴシック調の黒いエプロンドレスを翻しつつ、魔法を乱射する。
『清掃』の魔法をだ。
確かに、血肉の汚れがこびりつき、汚臭が漂うこんな厨房じゃ、まともな料理が作れないのには同意する。だが、いきなり現れていきなり魔法使いまくって厨房を掃除する女も中々に狂っている。冷静に考えるとな。
そうしたらドロシーは、『重力制御』の魔法で重さをゼロにされたアーマーディアーを、ほんの手のひらサイズのナイフで解体する。
その速さは、ドロシーがインベントリからパッとナイフを抜き放ってから、銀閃が瞬き、一秒もかからずに行われるのだから驚きだ。
恐らくは『身体強化』や『敏捷力向上』、『時間制御』、『時間加速』などの合わせ技だろう。俺ですら真似できない神業だった。
そうして、バラした鹿肉を部位ごとに分けつつ、ドロシーは訊ねてくる。
「ご主人様、メニューにご希望はお有りでしょうか?」
「バック肉はローストして、モモ肉はシチューに。ブロスで煮込んで旨味を活かして。ヒレ肉はステーキに、内臓はパテにしてパイにしてくれ」
「ネック肉はいかがいたしますか?」
「スパイス煮込みにしよう。辛味を強めに、香り高く」
「畏まりました」
訊かれたので、俺は答えた。
そして、ドロシーは動いた。
先程の、アーマーディアーを解体した時のような素早い動きと、『分身』の魔法で増殖し、即座に仕込みを開始。
三日後に行われることになった宴に間に合うよう、素早く仕込みをするのだった……。
因みに、俺も少し手伝った。
主に、使う皿や副菜の材料を出すことや、野菜の皮剥きとかだが。
×××××××××××××××
《宴のメインディッシュ》
・ヴァルツァの森でアーマーディアーを五匹狩る◯
・アーマーディアーを調理する◯
・オプション:魚モンスターの肉を提供する◯
・オプション:鶏モンスターの肉を提供する◯
・オプション:ほうれん草を提供する◯
・オプション:ニンニクを提供する◯
・オプション:タマネギを提供する◯
・オプション:キャベツを提供する◯
・オプション:デザート類を提供する◯
———クエスト成功
《歓迎の宴》
・アスレッド王国の宴に参加する
×××××××××××××××
で、宴。
生憎中世、食事は旨さより量が重要視される時代だ。
食べきれないほどの食事は、それだけの力があるんだぞと主催者の豊かさ、つまりは富を集められる能力……「力」を示す。
メニュー的には、特に好まれるのは肉類。肉は、自分達で獲物を狩って食べる戦利品という趣があり、「戦士の食事」なのである。
これにこれまた大量の酒と、果実の類も出してやると……。
「これは凄いな……!」
会場に来たブローナック王を含め、貴族達は驚いていた。
宴の形式が洗練されているから、だろうな。
畜肉の丸焼きなどではなく、低温調理された薄いピンク色のローストが扇状に広げられ、そこに赤ワインの香り高いソースが垂らされていて。
この世界にはまだ伝来していない、スパイスの不思議な香りが漂い。
大きな塊のステーキに、醤油ベースの玉ねぎソースがかけられ、鉄板で蒸発。食欲を掻き立てる匂いが放たれる。
全く違う文化のもの。馬鹿にしようにも、丁寧に作られた料理は、この世界のそれよりも綺麗で旨そうに見える。料理をこう表現するのもおかしいが、「垢抜けた」という印象だ。
芋臭い田舎料理とは違う、本当の「文化」を叩きつけられ、貴族達は驚くとともに困惑していた。
「どうした?宴とやらをしようじゃないか」
俺はそこで、ヴォルスランドで愛飲していたワインを飲みつつ、こう言って手招きした。
「う、うむ」
宴の為に、俺は高価な貴族服(ヴォルスランドのそれは地球のゴシック調スーツに似ている)を着ている。
金糸飾りの付いた、黒いスーツ。銀河で英雄の伝説を作りそうな帝国の軍服のようなデザインで、それにこれまた金糸飾りの真紅のマントを羽織る。
そんな俺の威風を見て、怯んでいるブローナック王。
どちらが王か分かったもんじゃない。
まあ俺は態度がデカくてイケメンで強そうなだけで、施政者として必要な能力はないからな。見た目だけだよ。
その点、ブローナック王は脳筋だが、ちゃんと王としての行動をしてくれる。
配下の騎士達に指示して着席させ、酒杯を掲げてこう言った。
「で、では!新たな臣下の誕生を祝って!騎士ブラッドに!」
「「「「騎士ブラッドに!」」」」
ブローナック王が宣言すれば、驚き戸惑っていた騎士達も気を取り直し、酒杯を掲げて同様に叫ぶ。統制が取れているな。
「歓迎、ありがとう。俺はブラッド、ヴォルスランドの騎士だ」
一応、俺にと杯を掲げてくれたのだから、一言挨拶をしておく。
「異教の神に仕える神官騎士である為、この国のことはよく分からない。無作法があるだろうから、思ったことは言ってくれ」
その挨拶の後は、普通に飲食が始まった。
なお、スプーンやフォークは誰も使わない。手掴みがデフォらしいなこの世界では。
申し訳ないが、その点について合わせるつもりはない。不衛生なので……。
そんな時、俺が鹿のステーキを食べていると……。
「ブラッド殿!私と力比べをしないか?」
と、騎士達の中でも一際大柄な騎士が前に出てきた。
190cmほどの身長と、鍛え上げられた肉体が特徴。髪型は赤毛のショートカットだ。
ゴリゴリのゴリマッチョなのに、髪だけがツヤッツヤでサラサラなのがキモくて面白い。
「私はブローナック王の甥、ダイアン!アーデルハイト姫を五十人の傭兵から一人で救い果たしたというその力、どうか見せてくれ!」
五十人?そんなにいたっけ?
噂話に尾鰭がついてる感じなのか。まあそんなもんだな、情報リテラシーとかなさそうな世界だし。
で、力比べだっけ?
「良いだろう」
俺はそう言って、片手を出した。
もちろん、ダイアンは舐められていると思って青筋を額に浮かばせているが。
230cmの身長で、上から押さえつけて捻り潰す俺の片手に耐えきれず、すぐに俺の片手に両手を重ね合わせて対抗しようとしてきた。
「くっ、ぬっ、ふんぬ!ふんぬ!ふんぬぅ〜!!!」
顔を茹蛸みたいに真っ赤にして頑張って対抗しているが、俺には勝てない。
ヴォルスランドの尺度では、ステータス……今回であれば筋力なんだろうが、そういうのは広範囲なスキルから判定が為されるからだ。
片手武器、両手武器、格闘などのスキルを伸ばしていくと、結果として筋力のステータスも伸びている、みたいな。
つまり、全スキルがカンストして限界突破している俺は、全ステータスが限界突破していることになる。
それはつまり、素手でライオンを絞め殺すみたいな、ヘラクレスじみたパワーを持っていることになるのだ。
ただの人間が……、例え優れた騎士だとしても、英雄には敵わない。
「ま、ま、まいった〜!!!」
俺に押し込まれて膝をついてしまった騎士ダイアンは、絞り出すような声でそう言って。
「「「「おおおお!!!」」」」
宴の会場からは、他の騎士達の歓声というか、どよめきの声が上がった……。
うわあああ!!!書きたいものが多過ぎる〜!!!
ちょっと整理してみるか。
1.魔法チートもの
スカイリムのシャウト並みに魔法が貴重な世界で、魔法を自由自在に使えるドラゴンボーン的存在になって転生。いつもの通りガチ中世世界で、二流冒険者兼薬師をやりながら、可愛い女冒険者にモテモテでスローライフ。褐色黒髪のエキゾチック戦闘民族ちゃんやクソデカ帽子魔女っ子、奴隷魔族ロリと楽しもう!
2.女騎士団を作ろう!
ガチ中世世界、鎌倉幕府マインド(強い奴が偉い)の貴族の庶子として生まれて、正妻の子である兄や自分を疎むクソ残虐貴族親に虐められつつも、裏社会で力をつけつつ成り上がり、女騎士団を作る話。戦いは男の世界、女はクソ!という男尊女卑&亜人排除思想の世界で、女騎士や亜人兵士のみでできた愛人騎士団を結成し、他の男騎士団をボコボコにしざまあ?する。
3.人外ハーレムもの
人外好き冒険者おじさんが死んで転生。偉大な冒険家だった故に徳ポイントが多く、たくさんのチート能力をもらって異世界転生。人外娘ハーレムがしたい!と転生の神に叫んで、人外娘がたくさんいるファンタジー世界の魔境へ。言葉も通じず、文化もない、原始時代レベルの文明しかない亜人達と、南の島で楽しく暮らそう!なお後半は開拓者の人間達が大砲と騎馬を携えて攻めてくるぞ。スペインかな?
4.古代転生もの
東南アジア辺りで大規模な麻薬畑と人身売買組織により一国を支配していた邪悪マンが異世界転生。褐色肌部族が住む密林に放り出されて、チート能力のちょっとしたネットスーパー的なので文化チート。褐色ボディペイントロリヒロインや騎馬民族の玉石ジャラジャラした服着たロリをたくさん娶りつつ、ローマ的な帝国に鉄器作って騎馬育てて突っ込むぞ!ケルト人かな?
5.歩行戦車
最終戦争で滅んだ後の地球で、ダグラムとかボトムズみたいなちょいダサい感じのデザインのロボットに乗って、もっさりした動きで戦う話。主人公は、この世界のロボットを動かして戦うVRゲームを前世でやりこんでいた転生者で、圧倒的な運転スキルを持つ。ひょんなことから最悪の傭兵団に追われる身になった主人公は、嫌々ながらも傭兵になり、歩行戦車乗りとして活躍し、組織を作っていく。
6.コンソールゾンビ
人違いで天界に攫われてきた主人公。サラッとチートだけもらって現世に戻ったら、現世がバグってチート能力に相応しい世界に変化しちゃった。そして始まるゾンビサバイバル。持ってるチートはコンソールコマンド!……しかし、何のコマンドで何が起きるのか、全然分からないので手探りでやるしかない。くさそうなJKヒロイン達と共に、ゾンビ+αが暴れ回る世界で生き抜け。
こんなもんか……。
あー書きてえよなあ。
女騎士団ものでは、くさそうなモブ顔兵士娘ちゃん達に囲まれて暮らす様を書きたいし、魔法チートものだと冒険者娘達に餌付けしたりするところが書きたい。
古代転生も書きてえんだよな〜!密林の褐色肌に白い顔料でボディペイントしてそうな部族娘達でハーレムしたいし。色々いるでしょ?腰蓑だけしてて槍持ってる系の褐色ロリとか、羊の頭骨を被ってる呪術系陰キャロリとか。
……こう言ってるけど実際書き始めると「女とか書く必要ねえな、添え物ヒロインだし……」とか言い始めるから訳わかんないよね俺。