ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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あああああー!!!

世界樹3あああああー!!!


22話 演説の要決

余興なのかなんなのか、次々に騎士が前に出て、俺と力比べをしたいと言ってきた。

 

面倒臭いので一度に複数人を相手して、全員を捻り潰してやったら、騎士達は逆に俺を称え始めたので若干引いたな。

 

まあしかしその辺は……。

 

一人の騎士、最初の、ブローナック王の甥を名乗る騎士が負けた時点では、周りは皆「最初の騎士の敵討ちだ!」といきり立っていたのだが。

 

全員が圧倒的な実力を見せつけられて負けると、せめて俺を讃えることで敗者である自分達の立場も上げていく、みたいな方針にしたようだった。

 

それも仕方ない。弱い貴族は舐められて、舐められると封土も富も、命すらも奪われる過酷な中世の世界。

 

名誉が命より大切なのは、名誉を失うと死ぬよりも辛い思いをするから。

 

だから、学はなくとも、彼ら貴族はその辺りに敏感だ。

 

侮辱には勝てなくても毅然とした態度で立ち向かうし、自分の立場を上げる機会は決して見逃さない。そういうものなのだ。

 

そんな彼らからすると、大勢の前で面子を潰されてしまった以上、「ブラッドさんはとても強いので、挑んだだけでも勇気があるカッコいい行為でした!」でまとめるしかない。

 

無論、ここで追い討ちをして、彼らのプライドを無駄にへし折るつもりはない。そんなことをして一時的に気持ちよくなっても、利益がほぼないからな。

 

そんなことをするより……。

 

「力比べをしてくれてありがとう、中々楽しかったよ。この国の騎士は精強だな、ブローナック王も鼻が高いだろう」

 

と、上手いこと誉めてやった方がいい。

 

俺にそう言われて、露骨にホッとする騎士達。

 

お前ら全員ザコ!なんて言われた日には、死を覚悟して突っ込んでいくしかなくなるもんよ。名誉は大事だが、それはそれとしてそんなことで死にたくないのもマジな話だろう。死ぬなら戦場で華々しく散りたいとか思ってそう。

 

「いやいや!我らも、ブラッド殿のお力に驚くばかりで……!」

 

「素晴らしい騎士なのだな!故郷でも、さぞ名高い貴族だったのだろう!」

 

「奥方らも美しく、羨ましいくらいだ!」

 

貴族……、騎士達は、口々に俺を誉めてきた。

 

ああ、そうそう。

 

貴族ってのは基本的に騎士みたいだな。

 

ギンギラギンの華美な服を着て、ピッチピチのストッキングを履いたちょび髭のおっさん?そりゃ、近世の貴族だな。

 

この世界の貴族は基本的に「戦う者」で、つまりは「騎士」である。

 

伯爵だの男爵だのと、爵位階級ができるほどに成熟した地域ではないってだけ。

 

ブローナック王も、王とは言うが、その権益というかやっていることは基本的に「辺境伯」のそれである。

 

で、ここにいる、俺に力比べを挑んできた騎士達は、伯爵から男爵まで色々って感じ。

 

聞けば、まだどこにも従っていない人々、所謂「まつろわぬ民」とかも結構いるらしいし、本当に中世の世界なのだ。

 

おっと、ってか今嫁の話した?

 

「ああ、そうだ。自慢の妻について紹介させてくれ」

 

話しておかなきゃな、これは。

 

「諸君らは、名誉を第一に考える勇敢な戦士達だ。だが俺は違う、俺にとって一番大切なのは妻達なんだ」

 

「むう……、なるほど」

 

「確かに、あの美しさならば……」

 

「ううむ……」

 

あまり理解されてない、か。

 

男尊女卑が酷いからな、この世界。

 

「理解されずともいい。ただ俺は、俺自身の名誉が傷つくことよりも、妻が悲しむ方が心苦しいのだと覚えてくれ。なので、妻達を侮辱するものは……」

 

俺は、手に握った鉄製のカップを握り潰す。

 

「……殺す。最大の苦痛を与えてな」

 

「「「「ひっ……!」」」」

 

これだけは言っておかなきゃならない。

 

嫁、第一。

 

嫁は、この世界で唯一、俺と同じ価値観を持っている人々で。

 

老いることも死ぬこともできない同朋なのだ。

 

それに……、俺のこの肉体が。日本人のプレイヤーではなく、ブラッド・ミスラスというキャラクターが。

 

嫁達を離すなと、強烈に訴えかけてきている……。

 

「……失礼。脅すつもりじゃないんだ」

 

「は、ははは……」

 

「い、いやはや」

 

「そ、そうですかな」

 

冷や汗を流す貴族達。

 

「事実を言っただけだ」

 

「「「「………………」」」」

 

おっと、黙っちまった。

 

無視して、嫁の紹介を始める……。

 

「全員で十人いるが、全員がご覧の通り人ではない。しかし、人よりも遥かに強い種であるので、彼女らに負けても誇りは傷つかないとあらかじめ言っておこう」

 

「ひ、人ではない……?」

 

「確かに……」

 

「恐ろしいな……」

 

「彼女達は、諸君からすればモンスターとも言える種族が殆ど。侮辱を許さないのはそうだが、彼女達に敵わぬからと言って『女に負けた』などと貶すつもりはない」

 

「先ほどから……、それはつまり、奥方らは戦に出るのですか?」

 

騎士の一人がそう訊ねてくる。

 

「無論だ。この国にも女傭兵がいることは確認しているから、おかしなことではないんじゃないか?」

 

「しかし……」

 

「言っておくが彼女らも、分野は違えど、それぞれが俺に伍する程の能力がある。そしてこれまで、俺は彼女達を率いて戦ってきた。妻というだけでなく、戦友でもある訳だ」

 

「そんなまさか」

 

「ブラッド殿と伍する力を?」

 

「そのようなことがあり得るのか?」

 

うーん……、あ、そうか。

 

「失礼。彼女達は見た目通りの者もいるが、人に化けている魔物というパターンもある。少なくとも諸君らの目の前には、吸血鬼、人狼、悪魔、鬼神、龍がいると思え」

 

貴族達に緊張が走る。

 

どれも超一級、一体出れば国が滅ぶほどの格が高いモンスターだ。

 

「そ、それは、き、危険、なのでは?」

 

「叩きのめして調伏し、妻として娶ったんだよ」

 

貴族達は、大口をぽかんと開いて驚き。

 

「そ、それは、大層な『勇者』ですな。反乱軍の『勇者』なんぞより、余程のこと……」

 

と、引き笑いをしながら、言った。

 

×××××××××××××××

 

《歓迎の宴》

・アスレッド王国の宴に参加する◯

———クエスト成功

 

×××××××××××××××

 




世界樹3クリアしました。

アトラス特有の三周クリアしないと真相は分からないよーん!というシステムほんとひで。

同じゲームの周回プレイ嫌いなんですよね。いや、やるけどさ。

六階層が先だがまあ、後でやろう。

いや、キャラ引き継ぎアリなんだし、ストーリーのみをやればすぐ終わるか。
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