ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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レッドデッドリデンプジョン買ったけどなんだこれ。

UIが十年前レベルだぞ。やりづらい。

しかもこんなにやりこむ予定ねえしな。

ファストトラベルもできねえし。

俺も今時の子なんで、不親切なゲームは嫌だなー。


43話 お試しのリザルト

冒険者ギルドから依頼の報酬を受け取り、午後はお互いの能力の把握に努めることにした。

 

冒険者ギルドの裏に訓練場はあるが、他人の目があるからな。

 

舌先三寸で言いくるめて、他人の目がない、街の外の空き地に連れ出した。

 

「ジン!凄えなお前!ジェネラル含めて六体、それも一分足らずで!」

 

マルテーロは興奮した様子で俺を褒め称えた。

 

「ええ、本当に素晴らしいです。ジンさんはお強いのですね」

 

「僕もびっくりだよ!正直、あんなに強いとは思ってなかったかな」

 

エトワールとリリィも俺を称賛する。

 

「いやいや、みんなも凄かったよ」

 

適当に世辞を言いながら、空き地の真ん中についた。草原で、数km遠くに街道と看板が見えるだけだ。

 

「それで、やっぱり、こんなところに連れてきたってことは……、それの説明か?」

 

と、ホルスターのM500を指差すマルテーロ。

 

俺は、そうだねと相槌を打ってから、続ける。

 

「戦いをする上で情報というものは大事だ。パーティはお互いに何ができて何ができないのかを知っておく必要があるし、敵が何ができるかを知らなくちゃ手の打ちようがない」

 

三人は無言で頷く。

 

「逆に、こちらの情報が敵に知られたら、手を打たれてしまう。どこから情報が漏れるか分からない以上、冒険者ギルドのような人目の多い場所は避けたかった」

 

「成る程、理解したよ。僕も、手札を人に見せびらかすようなことはしたくないしね」

 

リリィが言った。

 

「では、ここでお互いの手札を確認し合う、ということですね?」

 

エトワールが言った。

 

そういう訳で、色々と見ていこうか。

 

俺が武器庫から椅子と机……、中世レベルのもの、を出して、座らせる。

 

 

 

「まずは俺からだな」

 

マルテーロが前に出る。

 

「生活魔法ならちょっと使えるな。それ以外の魔法は鍛治魔法以外あんまりだ」

 

ドワーフは魔法が得意じゃねえからな。

 

「俺の装備は、スティールにアダマンタイトの粉末を混ぜて強化した、アダマンスティール製だ」

 

原理は分からねえが、アダマンタイトのような特殊な金属を通常の金属に混ぜ込むと、強化されるらしい。詳しくは研究中。

 

「特技は……、力だな。自分の身体より大きな岩をぶん投げられるくらいだ」

 

ふむ、腕力が数トンってところか。

 

確かに、先程のオークは、頭のてっぺんから股間まで、骨ごと真っ二つにされていた。パワーは中々のものだ。

 

その前に、オークの棍棒を、片手の円盾で弾いていたのも見たな。丈夫さもある程度はある、か。

 

「毛皮はアサルトベアので、生半可な武器じゃ貫けねえ。革はヘビーリザードの皮を使ってるぜ。装備には伝手で不壊のエンチャントをつけてもらってるぜ」

 

どちらも、それなりに強いモンスターだ。

 

不壊のエンチャント、と言っても、込められた魔力を超える負荷がかかると壊れるが。

 

「毛皮の鎧は刃を通し難く、革の部分にはリベットを打ち防御力を底上げしているね。その上で、肩や腕、胸や太もも、そして脛を守る部分は金属にしてあるのも良い」

 

「おお!分かるのかジン?!」

 

「後で話すけど、武器や防具の話には少し詳しいんだ」

 

っつっても、こいつはまあ、肉盾か。

 

特攻兵だな。

 

 

 

次、エトワール。

 

「私は、生活魔法から上級魔法までを百種類程。防御魔法が得意ですね。それと上級魔法相当の精霊魔法を使えます。オリジナルの魔法もいくつか覚えていますよ」

 

ほう、流石はハイエルフと言ったところか?

 

ハイエルフはエルフの上位種だからな。

 

エルフとはどうやら、精霊魔法と魔法が得意らしい。その代わり筋力は人並み以下だとか。

 

俺が今まで暇潰しに読んだことのあるファンタジー小説とは設定が異なるが、そういうものらしい。

 

「私は、四大精霊全てとの契約を結んでいますから、火、水、土、風の四種類の精霊魔法が使用できます」

 

マルテーロが精霊魔法について質問をいくつかする。

 

ふむ、まとめると、精霊魔法とは、魔力と引き換えに、精霊という存在に命令する魔法らしい。

 

クハハ、不鮮明過ぎるな。

 

具体的に何ができるかというと、物理法則に反した自然現象である魔法のマニュアル運転版のようなもの、だと思われる。

 

そうだな……、魔力と呼ばれるエネルギーに、現実を改変する力があると、大前提として考える。

 

すると、魔法というのは、詠唱というプログラムを実行することで、現実を書き換えるもの。

 

しかし、精霊魔法は、精霊という存在を制御装置とすることにより、詠唱に縛られないフレキシブルな現実の書き換えが行える……、と、考えている。

 

詳しいことは研究をせにゃな。

 

「それと、弓も嗜む程度には。予備の矢や荷物はアイテムボックスの魔法でしまっています」

 

試しに、アーチェリー用のターゲットを出して射らせてみると、50m程離れたところから的の中心から2、3cmズレたところに突き刺さった。

 

そんなもんか。

 

「杖はナナカマドの木でできた魔法の杖で、四つほどエンチャントがかかっています。服もエンチャントがかかっていますね」

 

成る程。

 

 

 

次に、リリィ。

 

「僕は、一通りの生活魔法と、探知魔法を少し、移動魔法とか自己強化魔法みたいな、小技が多いかな。それを十種類くらい。アイテムボックスも覚えているよ」

 

ふむ。

 

「このナイフは五つのエンチャントがかかった伝説級の武器だよ。風属性のエンチャントでよく切れるんだ。ミスリルでできているね」

 

成る程な、確かに、鋭いという言葉で片付けられないほどによく切れていた。

 

「世界中を旅したから、人語以外にも色々話せるし、値切ったり交渉したりとかもできる、かな」

 

うむ、その手の人材は必要だな。

 

「斥候だから、敵を見つけたり、罠を回避したりするのもできるよ。ダンジョンに潜ったこともあるんだ」

 

斥候、か。

 

 

 

「さて、それでジンはどうなんだよ?」

 

俺か。

 

「そうだね、まず、近接戦闘は嗜む程度に」

 

「嘘つけ」

 

マルテーロが割り込むように声を出す。

 

「オークを倒す時のあの動き、見たことのねえ剣術だったけど、一流だぜ?そんな短くて軽い剣でオークの片腕を、骨を避けて切り落とすだなんて神業だ」

 

そうか?元の世界での灰の指先には、もっと上手い奴がいたからな。

 

「世の中、探せばもっと上手い人もいると思うよ」

 

「いや……、いねーよ」

 

まあ、この世界にはいないかもな。

 

「魔法は生活魔法から中級魔法まで三十種類ほど。エンチャントと回復魔法が得意です」

 

「本当ですか?」

 

エトワールが声を出す。

 

「先程の呪文詠唱、聞き覚えがないものでした。雷の魔法だなんて珍しいです」

 

「電気の魔法は便利だからね、いくつか自作したんだ」

 

「便利、ですか?魔力の消費量が大きくて、火魔法の方が使い勝手が良いと思いますが?」

 

ふむ。この世界の学問のレベルではそう思うか。

 

「火魔法では身体の表面にしかダメージを与えられないけど、雷魔法なら、体内にダメージを与え、後遺症を残したり、即死させることも可能なんだよ」

 

「そうなん、ですか?」

 

そうだろ、普通。

 

処刑で電気椅子はあっても、火炙りはやらないだろう?

 

火で炙るよりも電気を流す方がより効率的に殺せるってことだ。

 

まあ、最近は電気椅子もやらないらしいが。

 

因みに、本当は魔法は百種類以上は使える。

 

「他に魔法と言えば、そうだね、アイテムストレージかな」

 

「アイテムストレージ?」

 

「アイテムボックスの魔法を改良して、容量を百倍以上にしたものかな」

 

「それは凄いですね……!」

 

そうだな。今、人外国家は、この魔法を覚えたハーピィ系により流通革命が起きている。

 

「それと斥候も嗜む程度には」

 

「もー、またまた」

 

リリィが口を挟む。

 

「さっき、オークを退治しに行った時にさ、僕より先にオークの痕跡に気付いていたよね?ひょっとして、探知魔法も使える?」

 

「そうだね、エコーロケーションと言う探知魔法で、周囲の地形と生き物の居場所が分かるよ」

 

「やっぱり!外国語は喋れる?」

 

「エルフ語とドワーフ語、獣語と龍語を少しね」

 

「うわあ、参った、僕より凄いじゃないか!」

 

本当はその上で虫人語、悪魔語、麗国語、ジパング語も読み書き会話ができるが。

 

そして最後に。

 

「これ、かな」

 

M500をホルスターから抜く。

 

「俺は正直、あの時何が起きたのか分からなかった。気付いたらオークの頭が吹っ飛んでたんだ」

 

「それが、オークを一撃で倒した武器ですか?」

 

「何だろう、これ?」

 

「銃、ですよ。銃の勇者ですからね」

 

いつもの通り、火の秘薬で金属の弾丸を飛ばす武器と説明した。

 

「はあ……。それって、何が凄いんだ?」

 

「弓より早く撃てて、よく当たるし、威力も高い」

 

俺は標準的なフルプレートアーマーを置いて、M500で撃ち抜いた。

 

「「「………………」」」

 

「と、まあ、このように、フルプレートアーマーくらいなら貫通して殺せるね」

 

連射。

 

「装弾数は五発。五回連続で撃てるんだ」

 

次、リロードして。

 

「練習すればこういう芸当もできるよ」

 

早撃ち。

 

「「「………………」」」

 

どうした?

 

「もう、さ、お前だけで良いんじゃねえの?」

 

「これは、なんとも……」

 

「僕の力、必要かな……?」

 

あー……?

 

そういうことか。

 

自分の無能さが浮き彫りになったってことか。

 

俺一人でできることには限りがあるとか、是非付いてきてほしいとか、適当に宥めすかして、と。

 

「それじゃあ、みんな。これから私に手を貸してくれるかな?」

 

「おお!」「はい!」「うん!」

 

丸く収まったな。

 

 

 

さて、次の日。船に乗り込む。

 

ちなみにこの船は、黒骸骨の息がかかった船だ。黒骸骨の支配は着々と進んでいる。

 

目指す先はヨロパ地方の人間国家、スパシア。

 

さあ、行こうか。

 




大魔導師ニキの話もまた書きたいなー。
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