ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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これがなろう系能力もので、あとはなろう系超技術持ちがファンタジー世界に来訪するクリエイターもの、SFヤンデレもの、なろう系クランごと転移ものがあります。




4話 勧誘

次の日。

 

昨日は不知火沙織とお互い名乗った後、取り敢えず夜遅いから解散して明日会おうと約束した。

 

沙織はここから近くの不知火神社に住んでいるらしい。

 

まだ高校も始まらないし、暇だし、何より世界の裏側に首突っ込みたいし、行くかー!!

 

「行くぞ、イヴ」

 

「はい。……菓子折りでも持って行った方が良いのではないでしょうか?」

 

「……あー、そうだな。テンション上がってて気付かなかったわ。なんか買っていこう」

 

 

 

「やあ、こんにちは。昨日の出来事について話してくれるね?沙織さん。あ、これ、手土産と言うか何というか」

 

爽やかイケメンスマイルで、菓子折りを渡しながら挨拶した。

 

自分で言うのも何だが、割とヤバいレベルのイケメンだからなあ。

 

沙織も、少し頬を染めて、

 

「ん、ありがと。こっち来て」

 

と奥へと案内してきた。

 

俺とイヴは、応接間らしき和室の一室に通される。

 

すると、日本人らしい相貌の、武道家っぽいような、厳しいが知的な面構えの男が腕を組んで待っていた。眼帯に顎髭だ。キャラを盛り過ぎでは?

 

「……君達が、沙織が見つけた野良の異能者かな」

 

「野良と言われると犬猫みたいで嫌なんですがね」

 

「ああ、すまない。我々の業界では、どこの団体にも属していない異能者を野良と呼ぶのだよ」

 

さて、どうしたもんか。

 

「それで?」

 

「ふむ……、私の見間違いでなければ、君は、アスクレピオスの平衛斗さんと、その助手の銀の聖者、イヴ・マーティンさんではないかな?」

 

「いかにも、俺が衛斗だ」

 

「はい、イヴです」

 

返答する。

 

「やはり、か。聞けば、二人とも、武装段階まで異能を高めているらしいらしいな」

 

「武装段階?何のことだかよく分かりませんが?」

 

「はぁ、惚けなくても良い。野良で武装段階にまで達するなどあり得んだろう。どこの勢力の者だ?シャーマン同盟、エクソシスト連盟、陰陽仙人会なら良いんだが、煉獄会やカオスエージェンシー、黒教会、メッサーバーナーの連中なら……」

 

「何の話だか分かりかねますね。この超能力は二人で鍛えた。それだけです」

 

「……独学で武装段階まで異能を鍛えた、と?」

 

「俺とイヴは、二人で試行錯誤していたら、いつのまにか武器が出るようになりましたね」

 

「どの勢力にも気付かれずに、異能を鍛えた?にわかには信じ難い話だが……」

 

「超能力の訓練については、うちの土地である山の中や、地下室でやりましたね。誰にも気付かれなかったと思いますよ」

 

「確かに、それだけの資産はあるようだ。うむ、しかし、いや、これは……」

 

「信じられないのであれば、心を読む超能力者でも呼んでみては?」

 

「……それもそうだ。それで、結果は?」

 

隣の部屋から女が出てくる。

 

「はっ、嘘はついていません」

 

「成る程、な」

 

顎髭をさする沙織のパパ。

 

実際に心を読む異能者をあらかじめ隣の部屋に配置しておいた、ということか。

 

「……冗談のつもりだったのですが、本当に心を読まれるとは。不愉快ですね」

 

俺は不快感を滲ませて苦言を呈する。

 

「いや、すまない。スパイの可能性は潰しておきたくてね」

 

と、笑いながら言う沙織のパパ。

 

まあ、ネタバラシするとね、全知全能で認識阻害かけてるのよねー。

 

でも、スパイじゃないってのは本当だし、良いでしょ?ここで信用されなきゃ無用なイベント起きちゃうだろうし。

 

面倒事はスルー安定。

 

「改めて、疑って悪かった、衛斗君、イヴ君。私は、日本退魔師協会、五芒星が一人、不知火弦二郎だ」

 

「へえ、それは……、凄いんですか?」

 

「ふふふ、ああ、凄いとも。簡単に言えば、日本の退魔師の頂点の五人のうち一人なんだよ」

 

「それはそれは」

 

ふーん、アカシックレコード。

 

不知火弦二郎、異能は大規模異能、『焔魔大王』。武装段階では火を吹く赤い大太刀、超越段階では決して消えない黒い炎を出す。

 

黒炎の魔王とあだ名され、圧倒的な火力で全てを燃やし尽くす、退魔師協会の火力担当。

 

日本国内でも十人もいない、超越段階まで至った天才にしてベテラン。

 

こと戦闘においては最強であると言う声も。

 

成る程。

 

凄いんだな。

 

で?

 

「どうやら、何も分からないのは本当らしいな。なら、少し長くなるが、異能者について話そう」

 

と、俺が知っている情報プラス、世の中には妖怪やら悪の異能者やら何やらが実在して、それを倒している秘密組織が色々あるんだよと説明された。

 

「それで?」

 

「それで、とは?」

 

「用がないのであれば帰りますが?」

 

「い、いやいや、君達はこの話を聞いて帰れると思うのかね?そもそも、知る気がないなら何故ここへ来た?」

 

「それは沙織さんに呼ばれたからですよ。美人の誘いは断らない主義でね」

 

「……ふは、ふはははは!!面白い男だな、君は!そうかそうか!」

 

一頻り笑った弦二郎は、真剣な顔をして言う。

 

「しかし、君なら分かるんじゃないか?自分の力がどれだけ異質であるかが。どこかの組織の庇護下に入らない限り、状況は好転しないと言うことも」

 

「俺は別に、この能力を隠して生きても構いませんがね」

 

「使わずに生きられると?」

 

「ひょっとして、異能がなければ執刀できないとでも思われていらっしゃる?異能はあくまで緊急手段でしかありませんよ」

 

「そうか……。だが、世界の裏を知って、ただで帰す訳にはいかないな」

 

「へえ、どうします?息の根でも止めてみますか?できるものなら、ですが」

 

「できないと思うかね?」

 

「させると思いますかね?」

 

少しの間、睨み合う。

 

おーおー、凄え殺気。でも、俺の方が強えからな、なんてこたぁないよー。

 

「ふむ、私の殺気を受けて身じろぎひとつなし、か。これは将来有望だな」

 

「はあ、それは光栄ですね」

 

「だが、さっきも言った通り、君ほどの人物が野良ではいられないんだよ。それは理解できるね?悪しき異能者達に利用されるより先に、こちら側へ来て欲しい」

 

「へえ……」

 

「もちろん、タダでとは言わないとも。金はしっかり渡す。それに、退魔師協会に入れとも言わない。伝手があるシャーマン同盟、エクソシスト連盟、陰陽仙人会に入ってもらっても構わない、推薦書でも何でも用意しよう」

 

「それ以外の組織は?」

 

「ないことはないが、どこも中小組織だな。資料を渡そう」

 

既に、新規の異能者向けのマニュアルがあるのだろうか、文書を渡された。

 

速読で全部読む。

 

日本退魔師協会、日本の退魔師の組織。妖怪や悪の異能者のホットスポットである日本を守る。

 

シャーマン同盟、アメリカ付近およびアフリカのシャーマンの組織。アメリカは悪の異能者が多い傾向にあるそうだ。

 

エクソシスト連盟、ヨーロッパから中東にかけて存在するエクソシストの組織。ヨーロッパは特に怪異が多いらしい。本部はバチカン。

 

陰陽仙人会、中国からロシアにかけて存在する陰陽師の組織。日本と同じく妖怪も悪の異能者も沢山出るらしい。

 

それぞれに色々と特色があるらしいが……。

 

「ふむ、では、退魔師協会に仮入会しましょう」

 

「仮入会だと?」

 

弦二郎は片眉を上げる。

 

「ええ。こんな資料を用意していても、貴方達が絶対に正義の行いをしているとは限らないでしょう?……俺が赴任した病院でこんなことがありました。表向きは最新設備の整った善良な病院だが、実は裏で薬の横流しや臓器密売をやっていた、と言うケースです。つまり、そう言うことですよ」

 

「む……、それも、そうだな。いや、疑り深いことは悪いことではない。考える頭があると言うことだからな。では、仮入会を認めよう。イヴ君はどうするかね?」

 

「私は衛斗様に従います」

 

「ふむ、そうかね。では、早速、気の測定と能力の確認をしよう」

 

はーいー。

 

来ました。

 

俺つえームーブの見せ所!!!

 

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