ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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次のシリーズもなろうテンプレです。

良ければ見てね。


6話 本部へゴー

退魔師協会のトップは五芒星と呼ばれる五人の超越段階異能者だ。

 

他にもシャーマン同盟ならサーティーンナンバーズと呼ばれる十三人、エクソシスト連盟なら十二使徒と呼ばれる十二人、陰陽仙人会なら八仙と呼ばれる八人がトップで、超越段階異能者だ。

 

まあ、他にも、中小組織、悪の異能者団体にも超越段階異能者は存在して、確認されているのは六十人ほど。異能者は全体で、未覚醒を含めておおよそ数十万人らしいから、超越段階異能者の希少さは分かるだろう。

 

まあ?俺とイヴも超越段階なんですが?言ってねーけど。

 

ああ、それで、顔合わせするんだったかね?

 

弦二郎は流石に気安く動けないらしく、沙織に案内してもらう。

 

どうやら退魔師協会の本部は近いらしく、電車で数十分で着いた。

 

「案内ありがとう、沙織さん」

 

「ん、沙織で良い」

 

「そうか?じゃあ、沙織」

 

「ん」

 

軽く頬を染める沙織。

 

え?何?まさか、惚れてる?んな訳ないよな、まだそんな関わり合いないし。

 

……にしても、沙織も可愛いな、レベル高え。

 

顔は恐ろしいほど整っていて、人形みたい。長い黒髪もサラサラで美しい。おっぱいは大き過ぎず小さ過ぎず、和服とか浴衣とかが似合いそう。手指も腕もウエストも細っこくて、華奢な感じ。

 

美人だなー。

 

「?、何?」

 

「ああ、いや、君があまりに美しいから、見惚れていたよ」

 

「ん。そう、光栄」

 

更に顔を赤くして、顔を逸らす沙織。

 

ふむ、可愛い。

 

 

 

本部は、東京の大型ビルだった。

 

そこらのオフィスビルよりはずっと立派だ。

 

表向きには貿易業の会社のビルになっているそうだ。

 

もっとこっそりとしろとは思ったが、首都に置くことによって、人材の派遣をスムーズにできるとか、利点はあるなと思った。

 

意外と公的機関との繋がりも深いのかね?

 

少なくとも、退魔師なんて古めかしい名乗りをするんだ、歴史は古く、この国の深い部分に根付いているんだろうな。

 

だからこそ、こんな高価そうな土地にデカいビルを構えることができたんだろう。

 

税金か?税金なのか?

 

アカシックレコード!

 

……いや、まあ、ちょっとグレーなこともやっていたりするが、血税を無駄遣いしているようなことはないそうだ。

 

家計はまずまず、らしい。

 

技術部門が強いらしく、異能者が戦闘する時に使われる結界により異界を生成し、隔離するアイテム、『隠り世』は、キーホルダーほどの大きさに小型化されており、気を流した分だけの広さの異次元空間を作れるそうだ。

 

昔は大きかったそうだが、近年小型化、高性能化し、他の組織からはクールジャパンはここにもあったかと戦慄されたそうだ。

 

ふむ、やはり、日本人は技術力がそれなりにあるのは、前の世界と変わらないか。

 

ってか、前の世界から変わっている所なんて殆どないぞ。流石に創作物とかは違うのがちらほらあったが、有名な本や映画なんかはそのままあるし、民族性とかも大体変わらない。

 

ハムレットもマクベスも夏の夜の夢もあるし、日本人はコミュ障の事なかれ主義で中国人はうるさくてアメリカ人は大雑把。俺の好きな漫画やゲーム、アニメもあるし、料理や文化、地形も変わらない。

 

ただ、魔法使いや呪術師、退魔師なんてのが、まとめて異能者と呼ばれ、力を持ち、実在していること。妖怪や妖魔、悪の組織が本当にあること。世界に裏側があること。それだけは、元の世界と違った。

 

さて、とは言え、だ。

 

この辺の管理者である、不知火弦二郎とは既に顔を合わせている。

 

関東は不知火弦二郎の担当らしく、本部は東京で、弦二郎は書類仕事は人並みにしか出来ないから、事務能力に優れた管理者代理がこの本部にいる、と。

 

まあほら、超越段階異能者は戦力的には凄いけど、別に実務能力がある訳じゃないだろうしな。

 

因みに、聞いた話によると、超越段階異能者は皆総じて変わり者らしい。

 

弦二郎も大分キャラが濃いが、あれでもまともな方で、だからこそ本部のある関東を任されているらしい。

 

それで、顔合わせだが。

 

まあ、期待の新人ということで、軽く挨拶しただけだ。

 

時間は大幅に余る。

 

なので、資料室に入れてもらった。

 

見せていい範囲の資料を見ておく。

 

いや、アカシックレコードで何でも知れるけど、あんまり使い過ぎると、ふとしたときに知り得ないはずの情報を知っているとバレるかもだから。

 

大切なこととか、機密っぽいことは、極力正規の手順で手に入れるべきだよなあ。

 

知り過ぎても面白くないし。

 

取り返しのつかないイベントの時は時間を巻き戻せばいいや。

 

さて、資料を見る。

 

どこどこにこんな妖怪がいるとか、こんな異能者がいたとか、そういうのを軽く頭に入れる。

 

その中でも目を引いたのが、技術論文だ。

 

どうやら、気を使って発動させるアイテムを全般的に、魔具と言うらしい。英語ならマジックアイテムだ。まんまだな。

 

で、これは、どうやら、武装段階以上の異能者の武装を真似て作ったものらしい。

 

さっき言った、結界を作る魔具、『隠り世』は、かつて日本にいた最高の退魔師、安倍晴明の武装を模して作られたものらしい。

 

晴明はどうやら、自由自在に結界、異空間を作り出す異能だったらしく、その性質の一部を流用しているらしい。

 

形は拳大の勾玉型の石だったらしいが、魔具の『隠り世』は金属製のキーホルダーやネックレスだそうだ。

 

ふむ。

 

材料は気を流して作るなら木材や金属、ポリマー、セラミック何でもあり。

 

制作方法は、気を使えてそれなりの器用さがあれば誰でも作れるらしい。

 

開発となると少し難しいが。

 

成る程、成る程。

 

俺も気が向いたら何か作ってみよう。

 

 

 

こんなもんかな。

 

あ、そうそう、それと。

 

ヒュギエイアで作った回復薬をガラス瓶に詰めて、いかにもポーションですと言う見た目のものを、三本ほど持ってきていたのだ。

 

適当な偉い人に渡す。

 

「おお、これが、欠損すら治す薬か……。ありがとう。おい、一本は研究部に、残りは厳重に保管しろ!」

 

劣化はしないこと、成分はこの世界には存在しないものでできていることなどを告げると、定期的に薬を売って欲しいと言われた。

 

「一本二十万円程で買い取りたいのだが……、いや、すまない、うちの家計も良いとは言えなくてね、これくらいしか出せないが」

 

と、六十万円もらう。

 

ボロい商売だな。

 

少なくとも日に十本、無理をすればその倍は作れると言ったところ、毎日十本作って欲しいと嘆願された。

 

日に二百万円か。

 

「では、入れ物はそちらで用意して、こちらに送ってください。そうしたらこちらから送って……」

 

「いや、それじゃ輸送中に狙われるかもしれない、毎朝引き取りに行こう」

 

「分かりました、こちらの住所は……」

 

まあ、全体的に、金になる話が多くて助かった。

 




異能ものの続き、モバマス、ハイスクールD×D、傭兵は今書いてる。

新しく書いた科学もののストックが6話分くらいあるので、そっち先。

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