ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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こっちは短めかな?


37話 ヴォルフガング・ラインハルトの場合 その1

む……。

 

そう、だな。

 

今は、ある意味では良い生活をしているのかもしれないな。

 

だが……、会社で、信頼できる上司と部下と働くことも悪くはなかったんだがな。

 

上司は……、口下手な俺にも理解を示してくれた。

 

部下も、有能で、俺に気を遣ってくれた。

 

死なせるのは、忍びなかった。

 

故に、皆、避難させた。

 

避難地は、会社のあるミュンヘンから数十キロ、故郷のヴァイスベルグという内陸の片田舎の街だ。

 

アルペン山脈の近くで、美味いビールを作る。

 

規模は小さいが、近くに動物園があり、幼い時にはよく母に連れて行ってもらっていたな。

 

小さな町だが、麦の生産量が多く、パンとビールを作り、農家や酪農家も多い。ヴルストも美味い。

 

石造りの古い街並みが特徴で……、自然の多い長閑な地で、それ故になのか、動物愛好家が多く住む。

 

動物が多い街で、動物の為の餌などの生産も盛んだ。

 

野良猫なんかも多い。

 

世界がこうなってからは、モンスター溢れる街になったのだが。

 

まあ、その辺りは今から話そう。

 

………………

 

…………

 

……

 

 

 

アーニーが世界が滅ぶかもしれないと提言して俺達は準備を始めた。

 

俺はまず、母のいるヴァイスベルグを避難地にすることにした。

 

母はもう五十を過ぎている。

 

まだまだ元気であるとは言え、長距離移動させたくはない。

 

何より……、自分の故郷を守りたかった。

 

本音を言えば、会社も守りたいところだが、タツが言っていた。

 

「……優先順位、か」

 

優先順位……。

 

全てを救うには、俺の掌はあまりにも小さ過ぎた。

 

救えるだけ、守れるだけ、その範囲だけを命に代えても守護しよう。

 

兎に角……、母と、故郷の人々、そして後輩のフェイは守りたいと思う。

 

 

 

ヴァイスベルグは入り組んだ古い街だ。

 

元々は、昔、貴族の避難所として作られた街らしく、路地は狭く、見通しは良い。

 

見通しが良いことで、多方向を警戒できるという利点があるそうだ。

 

そして、石造りの建物は堅牢だ。

 

尤も、建物は多くは建てかえられているが。

 

しかしそれでも、街の構造から考えると、攻め込みづらい……、とは思う。

 

また、街の南側にはアルペン山脈があり、壁になっているのも大きい。

 

川もあり、井戸も現役で使われているところもある。

 

世界が滅ぶとして考えると、全体的に立地はいいだろう。

 

……また、あらかじめ備蓄用の缶詰などを大量に確保しておく。服や薬なども用意しておく。

 

それを、ヴァイスベルグの貸し倉庫を借り切ってそこに詰める。

 

浄水器や発電機も用意するが……、発電機は最低限の電力供給しかできないだろう。

 

まあ、ソーラーパネルのお陰で、電力にはそうそう困らないだろうな。

 

ドイツは再生可能エネルギーに力を入れていて、太陽光発電も使える。

 

整備などの問題は生活魔法のリペアで何とかなる。

 

当面は保つ、な。

 

家の私物も、殆ど全て実家に送った。

 

準備はできている。

 

終末に向けて動き出そう。

 

 

 

その日は、平日のことだった。

 

X DAY……。

 

世界にダンジョンが溢れた日。

 

丁度午前の、出勤してすぐくらいの出来事だった。

 

『ヴォルフ、来たぞ!今日がX DAYだ!』

 

タツからの遠話魔法が飛んでくる。

 

それと同時に。

 

「大変だ!世界中に化け物が現れた!ニュース見ろニュース!」

 

誰かが、社内でそう叫んだ。

 

それを聞いてからの俺の動きは、自分で言うのもなんだが、迅速だった。

 

即座に遠話魔法でルディを喚び出す。

 

ルディは俺の飼い犬だったが、ある日、机の上に置いておいた魔石をキャンディか何かと間違えて誤飲。

 

それから、モンスターに進化してしまった、元犬、現ティンダロスハウンドのペットだ。

 

魔石……、魔石は、モンスターの体内にある、魔力を発する石のこと。

 

属性魔法を込めれば、簡単な魔道具にもなる。

 

また、魔道具の燃料的な役割もある。

 

例えば、魔石に火属性の魔力を込めれば、熱を発する。水属性の魔力を込めれば水が滴る……、など不思議な特徴がある。

 

亜人の多くは、魔石に属性のある魔力を込めて、着火剤やコンロ、エアコン、井戸などを擬似的に作り出している。

 

魔石を与えられた動物はモンスターに進化するなど、兎に角謎が多い。

 

全くの謎だ。

 

ルディはモンスターになってからは、医者に診せていないが……。

 

特に健康に問題はないらしく、今日も元気に敵を狩る。

 

さて、全長3mを超える銀の狼、ルディは、スキル『鋭角転移』により、鋭角がある場所からならどこからでも、どこへでも転移できる。

 

オフィスの中には、書類のファイル、コンピュータ、本棚……、ありとあらゆるところに鋭角が存在する。

 

ルディは、オフィスのど真ん中に躍り出て一つ吠える。

 

「うわあああああ!!!」

 

「化け物だあああ!!!」

 

「きゃあああああ!!!」

 

悲鳴が上がるオフィス。

 

何故だ?

 

ルディはとてもいい子だぞ?

 

何も怖くはない。

 

「せ、先輩、そ、それ、なんですか?」

 

後輩のフェイが脂汗を流しながら指を指して尋ねてくる。どうしたのだろうか。

 

「フェイ、忘れたのか?俺の飼い犬のルディだ」

 

「いや……、いやいやいや、そんな……、何言ってるんですか先輩」

 

「ルディだ」

 

「いやいやいや……」

 

「ルディです」

 

「キィヤァアアア喋ったあああああ!!!!」

 

 

 

「む、落ち着いたか?」

 

「いや……、落ち着いたもなにも……」

 

「時間がない、簡潔に言おう。ヴァイスベルグに逃げるぞ」

 

「な、ヴァイスベルグ?下手に動かないで軍隊とかを待った方が」

 

「フェイ、みんなも。俺を信じてくれ」

 

「……分かりました」

 

「この、モンスター騒ぎは、世界規模で起きているようだ。軍隊も、すぐにはここに来れないだろう。ヴァイスベルグなら、農地や牧場がある。最低限、飢えないで済むだろう」

 

俺の言葉に、同じ部署のみんなが同意して、避難することに。

 

「どの道、ここに留まっても危ないですしね。安全さも、食料もないですし」

 

「そうだな」

 

まだ、軍隊がモンスターを食い止めているから、混乱はそこまで広まっていないが……。

 

時間の問題だろうな。

 

「少し遠いが、歩って逃げるぞ」

 

「ここからヴァイスベルグは……、数十キロってところですね」

 

「その前に、家族や友人を集めて、動きやすい服に着替えてきて欲しい。それと、荷物もまとめて」

 

「じゃあ、一旦解散ですか?」

 

「ああ、軍隊がいるから、今日一日くらいは保つ筈だ。但し、ミュンヘンの中心部には行くな。ニュースを見た限りでは大都市の人口密集地にモンスターが出ている。人が多い場所は危険だ」

 

「分かりました」

 

「11時に会社前に集合だ。11時30分には出発する」

 

「はい」

 




新ライダー見ました?

あれ、デザインがちょっと前衛的過ぎでは?

ってかアマプラでライダー見なきゃ……。

俺はオーズ以降見てないです。

感性がおっさんなので、新しいライダーのデザインがイマイチ好きくない。
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