ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

312 / 1724
この物語はフィクションです。


55話 バカ政党をぶっとばせ

夏である。

 

燦々と光る太陽が、日光を振り撒く。それはまさに、マリリンモンローが色気を振り撒くみたいに。

 

しかしその光は先月よりも弱くなったかなと思える九月の某日。

 

我々、チームクズの面々に、政府からのラブコールが届いた……。

 

 

 

俺達、チームクズは俺の洋館に集まった。

 

俺が手元の手紙を読み上げる。

 

「パーティ『廃棄物』の皆さんへ」

 

「廃棄物?」

 

アーニーが聞き返す。

 

「チームクズってことよ」

 

シーマが言った。

 

「パーティ『廃棄物』の皆様につきましてはー……、この辺はテンプレートな季節の挨拶だな、前略、と」

 

「それで?」

 

「内容は……、『キミタチ強いんでしょ?なら戦っていち早く日本の平和をー』って話だ」

 

「差出人は?」

 

「××党」

 

「へえ!チーム『売国奴』がチームクズに依頼か!世も末だね!」

 

とアーニー。

 

「実際世界は崩壊してるから末法の世だぞ!」

 

と俺。

 

「「HAHAHAHAHA!!!」」

 

笑っておく。

 

笑うことは良いことだ。嘘か真か、笑うと癌の予防になるなんてトンデモな学説もある。

 

……多分嘘だろうな。

 

「何笑ってるのよアホ共め」

 

とシーマが言った。

 

ヴォルフは置物みたいに黙ったままだ。

 

「だってよ、お笑いだろ?」

 

「ああ、お笑いだ」

 

俺とアーニーが笑う。

 

「ほら見てよ、僕も民主党から同じようなラブレターもらったんだよね!」

 

「……実は俺もドイツ政府から」

 

アーニーとヴォルフが手紙を見せてくる。

 

まあ、つまり……。

 

「殴り込みだな」

 

「殴り込みだねぇ」

 

「殴り込みよ」

 

「殴り込み、か」

 

そう言うことになった。

 

 

 

ドラゴンの革や骨、そして部分的にオリハルコンが使われた鎧や武器を装備した俺達は今、長野県の暫定政府上空に来ていた。

 

「なんだアレ……?」「あれは……、チーム『廃棄物』だ!!!」「ま、間違いない、俺は見たことあるぞ!!!」「な、なんなんだ一体?!」

 

騒ぎ立てる愚民共の視線を浴びながら、俺達は生活魔法の一つである『拡声』を使う。

 

『あーあー、聞こえてるかな?こんにちは、日本の人々。我々はチームクズこと、『廃棄物』パーティである。今回は××党に用があってここに来た』

 

ざわざわと騒ぐ民衆。

 

『具体的に言えば……、この俺達に向かって、日本の高難易度ダンジョンを攻略しろと上から目線で命令してきた、××党の枝原正男。枝原正男を殴りに来た』

 

「何だと?!」「やべえ……」「あの売国奴共め、よりにもよって『廃棄物』を怒らせたな?!!」「もうだめだぁ、おしまいだぁ……」

 

『逃げても隠れても良いぞ。その場合はあらゆる障害をぶっ潰しながら向かうからな。被害が広がって大変だな?なぁ?』

 

そう言って降り立って、適当な民衆の襟首を掴む。

 

「ひ、ひいっ?!」

 

「おい、お前。枝原はどこだ?」

 

「あ、あっちに仮設国会議事堂がある!俺はそれしか知らない!」

 

「ご苦労」

 

死なない程度に投げ飛ばす。

 

「ぐああっ?!!」

 

そのまま真っ直ぐ、民衆Aが指差した方向に四人で進む。

 

ばたーん。

 

仮設国会議事堂なる、体育館を改造したのであろう大きな建物のドアを開く。

 

「邪魔するぜ」

 

俺が言った。

 

「ひっ?!えっ、あっ、な、何ですか?!」

 

受付らしき女が、反射的に聞いてきた。

 

「枝原を出せ」

 

「枝原議員は今日はいらっしゃっていませんが……?」

 

「枝原はどこにいる?」

 

「わ、分かりません」

 

「ご苦労」

 

「きゃあーーー!!!」

 

女を壁に叩きつける。まあ、死なない程度にな。

 

俺達は仮設国会議事堂の中に入る……。

 

 

 

「おいお前、枝原はどこだ?」

 

「あ、あっちで見た!」

 

「ご苦労」

 

「うわあああ!!!」

 

道行く建物をぶっ壊し、人をぶん投げ、現れた治安維持部隊をボコボコにして進む。

 

「おいお前、枝原はどこだ?」

 

「つ、捕まえた!みんなで捕まえた!仮設国会議事堂の前にいるから、早く殴ってくれ!そしてここから出て行ってくれえ!!!」

 

「ご苦労」

 

「ぎゃああああー!!!」

 

さあ、見つけたぞ枝原。

 

 

 

「き、貴様!よくも儂を!こんなことをしてタダで済むと」

 

「俺達を舐めてかかったな?」

 

「な、何を」

 

「俺達を舐めてかかったんだな?そんなアホは潰す。安心しろ、死なない程度にしておいてやる」

 

「ふ、ふざけ……」

 

「ぶっ飛べ」

 

「ぎゃぴ」

 

枝原の鼻は陥没し、枝原本人は大量の鼻血を吹き出しながら、縦に一回転しつつ吹っ飛び、地面に叩きつけられた。

 

んー、爽快だ。

 

偉そうな奴の鼻っ柱を物理的に叩き折ってやったぞ。

 

「おいクズ、ごめんなさいはどうした?」

 

「あががあ、がああ……」

 

腹に蹴りを入れる。

 

「ごめんなさいだよ、謝れっつってんだ」

 

「ひ、ああ……」

 

「ごめんなさいだろうが!!!」

 

道路を踏みしめて叩き割り、威圧する。

 

「ず、ずびばぜんでぢだぁ〜!!!」

 

そんな枝原の写真を撮り、街中にばら撒く。

 

「ご苦労。消えろクズが」

 

土下座した枝原の横っ腹を蹴り飛ばし、俺達は帰る……。

 

 

 

「死ねクソババア!!!」

 

「ぎゃあああああ!!!」

 

アメリカでは、アーニーがフリントンとか言うババアをぶん殴っていた。

 

 

 

「俺に関わるな」

 

「あぎぃいいい!!!」

 

ドイツでは、ヴォルフがネオナチ系議員を蹴散らしていた。

 

 

 

ロシアからは何もない。シーマは既にロシア籍を放棄していたからだ。

 

シーマは、国籍の上では日本人だ。

 

 

 

そんなこんなでアホを掃除した後は……。

 

「カレー作ろうぜ!」

 

「どのレベルから?」

 

「当然、スパイスから!」

 

「市販のカレールーに勝つぞー!!!」

 

「「「「おー!」」」」

 

みんなで料理して遊んだ。

 




なろうに投稿してみようかなー。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。