ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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書き溜めガー!!!


64話 喫茶店の日常

「お、今日は開いとるな」

 

「いらっしゃいませ、《鬼武者》」

 

「お、お邪魔します」

 

「いらっしゃいませ、《夢想神楽》」

 

「飯じゃ、肉じゃ」

 

「私も同じものを……」

 

「豚角煮定食だ」

 

「おお!んまそうじゃ!」「わあ!」

 

「「いただきます!」」

 

「がぁつ、がぁつ……」「もぐもぐ」

 

「「お代わり!」」

 

「はいよ、うちはお代わりは五合まで無料だから好きなだけ食え」

 

「応ッ!がぁつがぁつ」

 

「ありがとうございます!」

 

 

 

「すまない、やっているか?」「こんにちわー」

 

「いらっしゃいませ、《ノヴォルーニエ》とその妹さん」

 

「今日は妹がsushiを食べたいと」

 

「並、上、特上とありますが」

 

「特上だ」

 

「はい、おまち」

 

「おお……!蕩ける!」「おいしー!」

 

 

 

「こんにちわ……」

 

「いらっしゃいませ、《アスガルト》」

 

「バターチキンカレーと……、従魔の餌を。外のテーブル席で待ってます」

 

「はい、お待ち」

 

「はむっ……!ああ、美味しい!カレーなんて久しぶりだ!」

 

『『『ガルル……』』』

 

「さあ、みんなもおたべ」

 

『『『ガウ!』』』

 

 

 

「マスター、今日はやっているか?」

 

「いらっしゃいませ、《パラディン》」

 

「おお!ならば今日は和食だ!テンプーラが食べたい!」

 

「お待たせしました、天丼です」

 

「おおお!この甘いタレがたまらんな!」

 

 

 

「ハロー!やってるー?」

 

「いらっしゃいませ、《カラミティ・ジェーン》」

 

「ラーメン!トンコツチャーシューメン!」

 

「どうぞ」

 

「ずるるー!んまい!」

 

「うちは替え玉5玉まで無料だよ」

 

「わあい」

 

 

 

何でだろうか、うちの喫茶店に来る面子が冒険者ばかりだ。

 

俺も、《異名持ち》の冒険者の顔は覚えているんだが、最近はそう言う奴らの出入りが多い。

 

もちろん、地元民もたくさん来ているのだが、異名持ちの冒険者の中に割り込めるような勇者はいない。

 

ああ、異名持ちってのは、その名の通り、通り名がある冒険者のことだな。

 

そんな、各国トップクラスの冒険者が、何故かこの喫茶店に集まる。

 

「フォルジュ辺境伯」

 

「何かね、ムッシュ羽佐間」

 

「何故うちの店にこんなに冒険者が集まるので?」

 

「それはもちろん、ここの食事が一番美味いからと言うのもあるが……、ここは、上級冒険者のサロンとして集まっている節があるな」

 

「え?」

 

マジで?

 

「各国の最高レベルの冒険者と、統治者が集まるからな。政府高官御用達のレストランなのだよ、ここは」

 

「ふむ……」

 

そんな格式高い店じゃないんだがな。

 

おっと、客だ。

 

「いらっしゃいませ、《アグニ》、《九頭龍》、《エレメンタルマスター》」

 

「お邪魔します」

 

「失礼する」

 

「こんにちわ」

 

それを見て、フォルジュ辺境伯が……。

 

「おや、インドと、中国と、イギリスの……」

 

「貴方はフランスの……」

 

などと挨拶を始めている。

 

ふむふむ。

 

このようにして、高レベル冒険者の会合の場になっている訳か。

 

因みに、このレベルの冒険者は大体、翻訳魔法のエンチャントされたアクセサリーなんかを身につけているし、最低限の英語は話せる。

 

「ここのマスターに通り名を覚えてもらっていると言うことは、冒険者の中でもトップクラスという証明なのだ」

 

そんなルールあったんだ。

 

にしても、通り名ねえ。

 

長い名前を覚えるのが面倒だから、通り名で覚えているだけなのに、なんかそんな、俺に覚えられてるやつは強い!みたいな話になってるのか。

 

「《ムンドゥス》、《アルスマギカ》、《ラーミナ》、《アルマトゥーラ》に名前を覚えてもらえる……、冒険者として最高の栄誉だ」

 

ふむ。

 

俺=ムンドゥス(世界)

アーニー=アルスマギカ(大いなる魔法)

シーマ=ラーミナ(刃)

ヴォルフ=アルマトゥーラ(鎧)

 

と言うことらしい。

 

「我々、チームクズは一般人パーティなんだがね」

 

「またまた、ご冗談を」

 

まあ、もちろん、それは冗談だ。

 

だが、俺達は面倒はごめんなんでね。

 

「察しが悪いな、フォルジュ辺境伯。我々、チームクズは一般人パーティだ。『そう言うことになっている』」

 

軽く威圧してやる。

 

すると、フォルジュ辺境伯は冷や汗を一筋流しながら。

 

「あ、ああ、分かっているさ」

 

と返した。

 

 

 

天海駅へ顔を出してみる。

 

「お」

 

「サンドイッチ!ゴヒャクエン!コウチャ!サンビャクエン!」

 

「ハンバーガー!ゴヒャクエン!」

 

謎のインド人のサンドイッチ屋、謎のアメリカ人のハンバーガー屋。

 

『倉庫まで運べ!四番倉庫だ!』

 

『おう!』

 

茶葉を運ぶイギリス人。

 

天海街は、貿易の要所と化していた。

 

天海駅周辺には大型倉庫が建ち並び、ワープゲートからワープゲートへと人々が物資を運んでいる。

 

古来から、港を持つ領地は栄えた。

 

つまり、世界有数の港を持つこの天海街は大いに栄えている。

 

俺は謎のインド人から野菜サンドイッチを買って食べてみる。

 

バターがこれでもかと染み込んだ、千切り野菜のホットサンドだ。

 

脂っこいが素朴で癒される味だな。

 

「美味かった」

 

「アリガトゴザマス!」

 

さて……。

 

人々は、天海駅……、否、天海ポータルを上手く活用しているようだな。

 

ポータルのお陰で、冒険者の各国への移動、貿易などが、小規模ながら成り立っているようだ。

 

例えば、インドのダージリンから紅茶が届いたり、フランスから小麦が届いたり、ドイツからソーセージが届いたりする。

 

元々、日本は、海運貿易でやってきた国だからな、貿易網が寸断された現在は、それは酷いものだ。

 

天海街は、俺の力もあり、相当マシな生活ができているが、他の小さい村なんかは、戦国時代の農村のような暮らしらしい。

 

年貢はそうそうないが、とにかく貿易網が寸断されているのがあまりにも辛過ぎた。

 

スーパーへ行って品物をひっくり返せば分かることだが、日本は、中国などから安価な食材や布などをたくさん輸入している。

 

しかし、今や内乱状態の中国と貿易などとてもじゃないができない。

 

つまり、食べるものも、着るものも、住むところも、使う道具も……、全部自国で生産しなきゃならない訳だな。

 

自国生産……、日本の食料自給率が確か四割くらいだったか?

 

鉄は?電子機器は?半導体なんて日本で自国生産してるのか?その辺りは詳しくないが、恐らくは、日常で手にする道具の多くを海外のもので補っているだろう。

 

つまり、まあ、天海街以外のコミュニティでは、食っていくので精一杯ってことだ。

 

豆や山菜、少しの野菜の塩漬けに米!みたいな、戦国時代並の食事しかできないらしい。

 

かわいそうだね!

 

せめて江戸時代並になればマシなのだろうが……、国内の交通網が寸断されているから、江戸時代並にすらなれないそうだ。

 

こんな世界で、俺達チームクズはどうすべきなのだろうか……?!

 

俺達はその辺よくわからないので、とりあえず明日は花見しまーす!

 




次は多分クラフターです。
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